第43回 リテールマーケティング(販売士) 2級 検定試験 解答・解説

株式会社 アクセルレイト21
第43回
リテールマーケティング(販売士) 2級
検定試験 解答・解説
2015 年9月 26 日 実施試験
株式会社アクセルレイト21
本資料は受験者の皆様のお役に立てるよう作成。配布しております。
①
売業の類型
1問―「取引総数単純化の原理と不確実性プールの原理」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
4
1
2
3
3
説】
「取引総数単純化の原理」と「集中貯蔵の原理(不確実性プールの原理)
」は、マーガレット・ホールによって提示

された流通の原理である。「取引総数単純化の原理」と「集中貯蔵の原理(不確実性プールの原理)」ともに、流通
業のなかでも特に卸売業の存在意義を説明する場合によく用いられている。このほかにも、流通の原理には、
「情報
縮約・整合の原理」
、
「規模の経済の原理」などがある。
「取引総数単純化の原理」とは、生産者と消費者の間に流通業が介在することで、介在しない場合に比べて取引

数が単純化され、それによって流通費用が節約されるというものである。
「集中貯蔵の原理(不確実性プールの原理)
」は、在庫を流通業が集中的に保有すれば、個々の生産者が分散的に

保有する場合の総和よりも在庫量が減少し、流通費用が節約されるというものである。
第2問―「商業統計調査」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
2
2
2
2
1
説】
ア:誤り箇所:全国の小売業、卸売業、飲食サービスの事業所
:正
解:全国の商業(小売業、卸売業)を営む事業所
・商業統計調査(経済産業省)は、国内における商業活動の実態を明らかにするため、日本全国にあるすべての
商業事業所(卸売業、小売業)を対象として実施される調査ある。
イ:誤り箇所:各種商品小売業
:正
解:その他の小売業
・2016(平成 24)年商業統計調査(経済産業省)では、全国の事業所合計数 780,719 事業所のうち、
「その他の小
売業 293,550 事業所」
、
「飲食料品小売業 238,540 事業所」
、
「織物・衣服・身の回り品小売業 109,763 事業所」
、
「機械器具小売業 102,861 事業所」
、
「無店舗販売小売業(通販・訪販など)32,204 事業所」
、
「各種商品小売業 3,801
事業」となっている。
ウ:誤り箇所:その他のスーパーとして
:正
解:コンビニエンスストアとして
・商業統計調査では、1982(昭和 57)年から、百貨店、総合スーパー、専門スーパー、コンビニエンスストア、そ
の他のスーパー、専門店・中心店、その他の小売店という業態区分によって調査を行っており、2002(平成 14 年)
には、新たにドラッグストアとホームセンターを業態区分として設けている。
エ:誤り箇所:総合品ぞろえスーパーとして
:正
解:ホームセンターとして
・ウ で説明してあるとおり。
第3問―「グローバルリテーラーの主力店舗形態やビジネスモデル」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
2
2
1
2
1
説】
ア:誤り箇所:対面販売方式
:正
解:大型のセルフサービス形態
イ:誤り箇所:ホームセンターとドラッグストアを融合した
:正
解:食料品中心のスーパーマーケットと非食料品中心のディスカウントストアを融合した
エ:誤り箇所:EDLP政策とハイ&ロープライス政策による
:正
解:EDLP政策といわれる恒常的低価格政策による
第4問―「メーカーによる流通チャネルの構築や選択の基準」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
2
3
1
4
3
説】
✪メーカーの流通チャネル(流通経路)の構築や選択の基準については、チャネルの広域、長短、開閉という3つの視点
がある。
・広狭基準は、自社製品の流通を託す流通業の数(販売窓口)の多寡を基準とするもので、直接流通チャネル(メーカ
ーと消費者が直接取引する場合)と間接流通チャネル(間に卸売業や小売業などが介在する場合)に大別できる。な
お、間接流通チャネルの形態としては、開放的流通チャネル、選択的流通チャネル、排他的流通チャネルがある。
・長短基準は、流通経路の長さ(段階数)を基準とするもので、卸売業を活用する開放的流通チャネルの場合は流通経
路が長くなり、選択的流通チャネルや排他的流通チャネルにおいては、比較的短い流通経路となることが多い。
・開閉基準は、介在する流通業が、特定メーカーとの取引にどの程度依存しているかを基準とする。特定メーカーのみ
を扱う流通業を専売店というが、これは最も閉鎖的(排他的)なチャネルの典型例である。一方、多数のメーカーの
商品を取り扱う流通業は、開かれたチャネルを形成することとなる。
第5問―「卸売業から小売業への納品システム」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
1
1
1
1
2
説】
オ:誤り箇所:過剰な店頭在庫を削減
:正
解:それだけ多くの店頭在庫を保有しなければならない
・商品発注から納品に至るまでに要する時間を発注リードタイムという。小売業にとっては、その発注リードタイムが
長ければそれだけ多くの店頭在庫を保有しなければならないし、その間の販売量予測の難易度が高まるため、欠品
または過剰在庫が発生しやすくなる。つまり、小売業が適正な店頭在庫を維持していくためには、発注リードタイムが
短い方がコントロールしやすくなる。ちなみに、発注から次の発注までの期間を発注サイクルという。
第6問―「チェーンストアにおけるローコストオペレーション」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
2
2
1
1
2
説】
ア:誤り箇所:人件費を削減するために、生産性を高める仕組みを構築し稼働
:正
解:店舗運営について、標準化やシステム化などによる効率化をはかり、コストを極力抑制
イ:誤り箇所:細分化
:正
解:標準化
オ:誤り箇所:労働分配率を引き上げる
:正
解:労働分配率を引き下げる
・ローコストオペレーションを推進するためには、労働分配率を引き下げる必要がある。それは、人時数と作業量を減ら
していくことである。つまり、無駄な作業をしないこと、必要な作業の実施数を減らすことである。
第7問―「ネットスーパー」について
解答
【解
・
ア
イ
ウ
エ
オ
4
1
2
4
3
説】
ネットスーパーとは、食料品や日用雑貨などの注文をインターネットで受け付けて、即日または翌日までに宅配する
仕組みである。ネットスーパーは、注文された商品のピッキング場所によって、店舗型ネットスーパーと倉庫型
ネットスーパーの2つのタイプがある。
・
店舗型ネットスーパーは、インターネットで注文を受けた商品を店舗で集荷(ピッキングと仕分)して自宅へ配送す
るタイプである
・
倉庫型ネットスーパーは、効率的な仕分のために専用の倉庫(集荷センター)から配送するタイプで、店舗から運営
を切り離しているため、誤納率を抑え、受注能力を増やしやすいメリットがある。
②
マーチャンダイジング
第1問―「小売業の主な仕入形態」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
1
2
2
2
1
説】
イ:誤り箇所:保管責任を負わない
:正
解:保管責任を負う
・委託仕入れは、メーカーから販売を委託される仕入方式である。小売業がいったんは買い取って商品の所有権が小
売業に移る(保管責任を負う)が、返品自由な点が特徴である。すなわち小売店は売れ残りのリスクを負わない。
返品可能な買取仕入れといえる。
ウ:誤り箇所:必要に応じて頻繁に仕入れる方式
:正
解:売れた分だけを仕入として計上する方式(売上仕入)
・消化仕入は、メーカーの手持ち商品を売場に置き、売れた分だけを仕入として計上する方式(売上仕入)である。
商品の所有権はメーカーから移らず、売価決定権もメーカー側が持つ。当然小売業側は売れ残りのリスクを負わな
い。必要に応じて、頻繁に仕入れる方式は、一般的には、買取仕入に該当する。
エ:誤り箇所:季節商品や特売商品を一括して大量に
:正
・
解:少量の商品を
当用仕入とは、少量の商品を必要に応じて、頻繁に仕入れる方式である。小口仕入という場合もある。当用仕入
は、一時に大量の商品を仕入れる大量仕入れとは正反対の概念である。当用仕入は、
「手持ち商品が、常に新鮮な
状態にある」
、
「売れ残った商品を大量に保有する危険を回避できる」などのメリットもあるが、
「大量仕入れに伴
う仕入価格の割引の特典を受けることができない」
、
「常に少量の商品を保管しているため、欠品が起こりやすく、
販売の機会を逃がしやすい」などのデメリットもある。
第2問―「小売業における売価設定法」について
解答
【解
・
ア
イ
ウ
エ
オ
2
3
3
1
4
説】
小売業における売価設定のアプローチは、商品特性、販売特性、そして商品戦略などを考慮に入れて、①原価を
基準にして価格を設定する「コストプラス法」
、②目標利益をあらかじめ決めておき、その目標利益が得られる
ように価格を設定する「ターゲット・プロフィット法」
、③顧客の知覚価値にもとづき、受け入れられる価格を先
に決定し、その後で小売業の必要とするコストや利益の計算を行う需要志向型の価格設定法である「パーシーブ
ド・バリュー法」、④競争他社の価格に合わせて自社商品の価格を設定する「ゴーイング・レイト法」、⑤入札に
よる価格設定のように、競争他社よりも安い価格を設定する「シールド・ビッド法」などの方法を選択のうえ設
定する。
第3問―「プロダクトライフサイクル」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
2
2
1
2
2
説】
ア:誤り箇所:導入期、開拓期、成長期、衰退期
:正
解:導入期、成長期、成熟期、衰退期
イ:誤り箇所:商品の回転率は成長期よりも早い
:正
解:商品の回転率も成長期よりも遅い
エ:誤り箇所:衰退期にある
:正
解:導入期にある
オ:誤り箇所:一般的に長い
:正
・
解:かなり短くなる傾向がある
プロダクトライフサイクルとは、新商品が誕生し、やがて市場から姿を消していくまでの一生(商品の寿命)の
ことをいう。それは需要構造や競争構造の推移にしたがって、市場導入期、市場成長期、市場成熟期、市場衰退
期に分類される。最寄品、買回品、専門品のいずれにおいても微妙な違いはあるが、プロダクトライフサイクル
の各段階の特徴に準じた需要や競争構造の推移が見られる。ただし、買回品のほうが最寄品の場合よりも季節変
動や流行の影響をより強く受けるので、変化の度合いが大きいのが一般的である。すなわち、買回品の場合は、
市場導入期後の成長期前半に急激な売り上げの伸びがみられる半面、衰退期への移行はかなり早く、時期遅れや
流行遅れになると値引きを積極的にしないと売れ残る状態に陥りやすい。
・
市場導入期は、新商品が市場に導入された時期で、売上高は低く、ゆっくりと動く。
・
市場成長期は、需要は加速し、市場規模が急速に拡大する。後発企業の市場参入が活発化するため、販売の機会
損失を最小限にすることが求められる。
・
市場成熟期は、需要は横ばいの状態になり、多くの場合、買い替えや買い増し需要と新世帯形成分だけ増加する。
・
市場衰退期は、商品は、消費者訴求を失い始め、売上高は下降方向に向かい始める。
第4問―「クレジット型POSシステム」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
1
1
2
1
1
説】
ア:誤り箇所:ことを、ネガティブ・チェックという
:正
・
解:し、カードの自動読み取りを行う
ネガティブ・チェックとは、事故カードのチェックのことで、販売時点において紛失届や盗難届の出ているカード
か否かをチェックすることをいう。
第5問―「小売業の再発注」について
解答
【解
・
ア
イ
ウ
エ
オ
1
1
3
4
4
説】
仕入業務を適切に行うためには、関連経費としての発注コストと在庫コストの合計が最も低くなる数量を管理・調
整して仕入れるのが望ましい。ところが、これらの費用は、仕入数量の大きさによって全く逆の動きを示す傾向を
持つ。つまり、仕入数量(発注量)を増やすと品目1個にかかる発注コストは相対的に小さくなるが、在庫量が増
大した分だけ在庫コストが増加してしまう。しかし、発注量を少なくすると、在庫コストは減少するが、発注コス
トの効率が低下し、単位品目ごとの発注コストは割高になってしまうという逆の現象が生じる。このように一方が
うまくいくと片方がうまくいかなくなるような関係が存在する場合を、「両者間にトレードオフの関係が介在する」
という。この2つの費用合計(仕入関連コストの合計)が最小になる発注量は、経済的発注量と呼ばれる。経済的
発注量を達成できるように設定される再発注期間は、
「再発注期間=経済的発注量÷販売計画数量」の計算式で求め
られる。
第6問―「商品管理」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
2
2
1
1
1
説】
ア:誤り箇所:売上数量を平均在庫高で割る
:正
・
解:一定期間の売上高を平均在庫高で割って算出する
商品回転率は、売上に対して平均在庫が何回使われたかを表す指標である。通常、期間売上高を平均在庫で割って
求め、単位は回数で示す。商品回転率は、次の3つの計算式で求める。
・売価で求める方法・・・商品回転率=売上高÷平均在庫高(売価)
・原価で求める方法・・・商品回転率=売上原価÷平均在庫高(原価)
・数量で求める方法・・・商品回転率=売上数量÷平均在庫数量
イ:誤り箇所:粗利益高を高める
:正
・
解:売上高を増加させる
小売経営に利益拡大の機会をもたらす商品の高回転化は、次の2つの方法がある。
1.
売上高を一定に保ちながら、平均商品在庫高を減少させる方法
2.
平均商品在庫高を一定としながら売上高を増加させる方法
第7問―「損益分岐点分析を行う際の計算式」について
解答
【解
・
ア
イ
ウ
エ
オ
2
1
3
1
3
説】
「損益分岐点」とは、利益計画の策定において売上高と費用の損益がゼロになる売上高を指す用語である。費用に
は売上高の増減に関係なく支出される「固定費」と売上高の増減に比例して支出される「変動費」がある。
③ ストアオペレーション
第1問―「人時生産性を高める政策」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
4
3
1
1
2
説】
人時生産性とは、
「ある一定期間における労働時間1時間あたり(1人時)どれだけ粗利益高を稼ぎ出したか」とい

う尺度のことである。この人時生産性は、粗利益高を総労働時間で割って求められる。
人時生産性を高める政策には、設問にある①~④のほかに、
「⑤重点販売商品や売れ筋商品で欠品を防止し、適正在

庫を維持する」がある。
第2問―「購買心理過程と接客販売プロセスの関係」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
2
1
2
1
1
説】
ア:誤り箇所:販売員が商品説明をするのに最も適している
:正
解:顧客の商品探しの邪魔にならないよう、さりげなく観察することが必要
ウ:誤り箇所:対話を促すのに最も適している
:正

解:明確なセリングポイントを打ち出す
セリングポイントとは、商品の効用や特徴の中で購買決定に最も影響を及ぼす点を短く、かつ、効果的に表現した
言葉である。
第3問―「展示陳列」について
解答
【解
・
ア
イ
ウ
エ
オ
2
4
1
3
4
説】
展示型陳列とは、小売店が売りたいと定めた専門購買型商品をクローズアップして見せる演出(ショー)的なディ
スプレイの方法である。主として、百貨店や専門店などの対面販売を行う小売店が展示型陳列を採用している。ま
た、セルフサービス販売方法をとる専門店チェーンなども売場に一部に展示型陳列を採用しているところもある。
展示型陳列は、顧客の視覚に審美的、かつ、感動的に直接訴えかけるディスプレイ方法といえる。そのため、
初めて来店した顧客にも、その小売店のコンセプトや推奨商品を容易に認知させることができる。
第4問―「フェィスとフェィシング」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
1
2
2
1
2
説】
イ:誤り箇所:3フェィス
:正
解:フェィシング
フェィスとは、商品のいくつかの面のうち、顔にあたる部分のことである。つまり、商品の特徴を最も強く訴求す

る面のことであり、陳列においては商品のどの面を顧客に見せるかということが重要である。フェィシングとは、
「陳列棚の最前列に、同一、かつ、複数の単品を縦と横に並べる配列技法」のことである。
ウ:誤り箇所:上位概念であり、フロアレイアウトの一環として実施される
:正
・
解:一部であり、陳列棚に並べられた単品を基準とするディスプレイ技術である
棚割はゴンドラ単位のすべての商品を適正配分し、ゴンドラ全体の効率化をはかるマーチャンダイジングの一環で
あり、フェィシングは単品の陳列数を縦と横に計画的、かつ、戦略的に決めることであるといえる。
オ:誤り箇所:品種をグループ化するときのディスプレイ技術
:正
解:陳列棚の最前列に、同一、かつ、複数の単品を縦と横に並べる配列技法
第5問―「補充型陳列」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
2
1
2
2
1
説】
ア:誤り箇所:低い商品
:正
解:高い商品
✪補充陳列とは、一般的に消耗品度、使用頻度、購買頻度が高い定番的な商品を効率的に補充し、継続的に販売するため
のディスプレイ方法である。
ウ:誤り箇所:コモディテイ商品や高価格帯商品の売上増加をねらいとした方法
:正
解:定番的な商品を効率的に補充し、継続的に販売するためのディスプレイ方法
エ:誤り箇所:180 度といわれており、陳列棚で換算すると6~8mである
:正
解:120 度で、通路の幅を考えると 1.5~2mが、陳列幅の限界となる
第6問―「販売形態の特徴」について
解答
【解
・
ア
イ
ウ
エ
オ
4
3
1
3
1
説】
対面販売
長所
・顧客は、質問や相談をしやすいため、購入に際して納得できる。
・顧客と直接的に接客応対するので固定客化をはかりやすい。
・顧客ニーズを把握しやすいため、関連する商品を推奨することができる。
・小売店側の売りたい商品(高付加価値商品など)を強く薦めることができる。
短所・課題
・接客、相談に時間がかかり、販売効率は低下する。
・売る側の一方的販売態勢が強いため、顧客に抵抗感を与える場合もある。
・顧客との親近感が深くなるため、必要以上の値引や掛売につながる場合も生じる。
セルフサービス販売

長所
・顧客は、販売員に気がねしないで、自由に商品を選択できる。
・顧客にとって入出店が気軽にできる。
・顧客は何も買わなくても出店できる。
・顧客の衝動買いを誘発できる。
・販売員数を削減できる。
短所・課題
・販売員に代わる効果的なPOP広告やサインなどの訴求方法を常に研究しなければならない。
・対面販売と比べてわかりやすい売場をつくることに労力を要する。
・ディスプレイする際のテーマや技術を常に研究しなければならない。
第7問―「食品衛生管理」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
2
1
1
2
1
説】
ア:誤り箇所:毒素型
:正

解:感染型
感染型はサルモネラ菌のほか、腸炎ビブリオ、ノロウイルスなどがある。
エ:誤り箇所:有毒性金属による食品汚染によって引き起こされる
:正

解:細菌が食品中で増える際に、つくる毒素が問題を起こすもの
これに対して、感染型は細菌自体が問題を起こすものである。
④ マーケティング
第1問―「トブランド」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
1
2
1
2
1
説】
イ:誤り箇所:カテゴリーブランド
:正
解:製品ブランド
エ:誤り箇所:メーカーが設定する希望小売価格が原則となる
:正
解:独自のブランドによる商品の開発を行い売り出している
PB商品は、特定小売業の専売商品となる。したがって、PB商品を製造するメーカーは、原則としてそのPB商

品を他社や他の流通チャネルでは販売できない。PB商品のねらいは、高い粗利益の確保、他店との品ぞろえの差
別化、顧客の固定化などである。
第2問―「広告媒体の種類と特性」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
1
1
1
1
2
説】
オ:誤り箇所:交通広告は、交通機関の乗客を対象にして、
:正
・
解:ダイレクトメールの媒体特性は、
交通広告は、
「沿線ごとに地域をセグメントでき、地域に密着した広告を訴求することができる」
、
「交通機関の固定
客に対する反復訴求が可能である」などの媒体特性がある。
第3問―「市場調査の進め方」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
2
1
1
2
2
説】
ア:誤り箇所:母集団をすべて
:正

解:母集団のなかからランダムに選び出し
サンプリングは、調査の母集団が非常に大きく、全数調査ができない場合、母集団から一定数を選び出すことをい
う。
エ:誤り箇所:インターネット調査より安く済む
:正
解:調査に時間がかかり調査員の費用が高くなる
オ:誤り箇所:ファシリテーター
:正

解:パネラー
ファシリテーターとは、ミーティングなど複数の人が集まる場で、議事進行を務める人のことであり、プログラム
と進行状況、および参加者の心の動きなどを鑑みながら、中立な立場で問題解決や合意形成に導く役割を担う。
第4問―「小売業の顧客戦略」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
1
2
1
1
1
説】
イ:誤り箇所:新しい市場や新規顧客の開拓を目的とする活動
:正
・
解:顧客1人ひとりの属性やニーズに合わせてマーケティングを実践していくこと
ワントゥワン・マーケティングは、マス(大衆)ではなく、パーソナル(個人)として顧客をとらえる発想で、1
人ひとりの顧客との結びつきを強化し、長期的、かつ、継続的な取組関係を重視する戦略である。ワントゥワン・
マーケティングの展開によって顧客は、商品やサービスの内容や情報などが、あたかも1対1の関係のなかで成り
立っているように感じられる。
第5問―「小売店の出店にかかわる事項」について
解答
【解

ア
イ
ウ
エ
オ
2
4
1
3
2
説】
「都市計画法」とは、「中心市街地活性化法」、「大規模小売店舗立地法」と並んで「まちづくり3法」の1つであ
る。2006 年に見直された「改正都市計画法」は、都市構造に大きな影響を与える商業地域、近隣商業地域、準工
業地域の3地域に立地する「大規模集客施設(延べ床面積が1万㎡超の店舗、映画館、アミューズメント施設、展
示場など)
」の立地場所を都市計画によりコントロールするというものである。
第6問―「小売店の出店戦略」について
解答
【解
・
ア
イ
ウ
エ
オ
2
4
1
1
3
説】
ドミナント型出店とは、特定の地域に焦点を合わせて、計画的、継続的に集中出店(コンビニエンスストアなど)
することである。大型拠点型出店とは、特定地域に巨艦型店舗をつくり、その圧倒的パワーをもって広域なエリア
から顧客を呼ぶ出店形態(百貨店など)である。
第7問―「小売業の業態開発におけるポジショニングとストアコンセプトの策定」について
解答
【解

ア
イ
ウ
エ
オ
4
3
4
3
2
説】
ポジショニングとは、小売業における生存領域(ドメイン)の設定を意味する。換言すれば、商圏のなかで自店の
果たすべき役割を業態の模索によって明確化することである。地域における事業領域を明確に規定し、戦略ドメイ
ンへの重点政策の配分を検討する。その結果として複合化するか、総合化するか、あるいは専門化するかなど、業
態を確立する視点を探り出すことを意味する。ポジショニング設定するにあたってクリアしなければならない要因
(環境分析要因)には、外的要因と内的要因がある。
①外的要因
・ライフスタイル・トレンド・・・消費動向、需要予測
・立地条件・・・都市商業力の推移、都市の経済力、立地の構造分析、近隣商圏との比較
・デモグラフィック・・・人口構造、世帯構成、年齢、職業、所得水準、購買行動、在住期間
・サイコグラフィック・・・消費者の価値観、ライフスタイル、パーソナリティ、社会階層
・競争関係・・・吸引力、シェア比較、新業態
など
②内的要因
・経営理念・・・組織風土、戦略
・中期経営基本構想
・経営者や従業員の資質
・内部資源の評価と再活用
・市場機会の分析
など
・ストアコンセプトとは、誰の、どのような悩みや不満に、何をもって、どう応えればよいか、という「顧客の欲求に
対する小売店の回答」である。つまり、ストアコンセプトとは、店舗の理念や概念を意味する言葉であり、小売業の
基本的戦略の中枢機能である。ストアコンセプトの設定には「メインターゲットの明確化」
、
「提供する商品やサービス
のイメージ」
、
「商品やサービスの提供方法」というそれぞれの要素を効果的に組み合わせる必要がある。
④ 販売・経営管理
第 1問―「小切手の基礎知識」について
解答
【解
・
ア
イ
ウ
エ
オ
1
4
3
4
2
説】
小切手は発行者(振出人)が第三者(支払人=銀行)に宛てて一定金額を支払うべきことを委託する形式の有価証
券である。小切手を発行するには、小切手要件と呼ばれる一定の事項を小切手用紙に記載し、振出人がこれに署名
(または記名、押印)して受取人に交付する方式による。小切手要件には必ず記載しなければならない「必要的記
載事項」
、記載してもしなくてもよい「任意的記載事項」
、および記載すると小切手が無効となる「有害的記載事項」
がある。
第2問―「割賦販売」について
解答
【解
・
ア
イ
ウ
エ
オ
2
3
2
1
1
説】
割賦販売は、クレジット取引等を対象に、事業者が守るべきルールを定めるものであり、
「①購入者等の利益を保護
すること、②割賦販売等に係る取引を公正にすること、③商品等の流通、役務の提供を円滑にすること」を目的と
している。割賦販売が適用される取引は、割賦販売(自社取引)ローン提携販売、包括信用購入あっせん、個別信
用購入あっせん、前払式特定取引、の5つである。
-
割賦販売の支払い形態による分類
1.
個々の商品や役務(サービス)についてそれぞれ割賦払い契約や金銭消費貸借契約を締結する支払い方式
2.
総合方式
あらかじめ上限金額を決めておき、限度額の範囲であれば、商品や役務(サービス)を何度購入・利用しても
よいとする支払方式(支払の際はクレジットカードを提示)
3.
リボルビング方式
4.
クレジットなどの上限金額と月々の支払金額を決めて契約をし、その範囲内であれば何度商品や役務(サービ
ス)を購入・利用してもよいとする方式
第3問―「消費者契約法」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
1
1
2
1
1
説】
ウ:誤り箇所:不利益事実の不告知
:正
・
解:不実告知
誤認類型には、①不実告知(重要事項について事実と異なることを告げること)
、②断定的判断の提供(将来におけ
る変動が不確実な事項につき断定的判断を提供すること)
、③不利益事実の告知(消費者の不利益となる事実を故意
に告げなかったこと)がある。
事業者によるこのような行為で消費者が誤認して契約を結んでしまった場合、消
費者は意思表示を取り消すことができる(消費者取消権)
。
第4問―「契約に関する法知識」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
1
2
2
2
1
説】
イ:誤り箇所:口約束は契約にはならない
:正
解:口約束も立派な契約である
ウ:誤り箇所:履行不能
:正
解:履行遅滞
商品等の流通、役務の提供を円滑にすること」を目的としている。割賦販売が適用される取引は、割賦販売(自社

取引)ローン提携販売、包括信用購入あっせん、個別信用購入あっせん、前払式特定取引、の5つである。
履行行不能とは、買主に納品する予定の芸術品を壊してしまったというように履行ができなくなることである。

エ:誤り箇所:小切手や約束手形など、債務者の自由意思によって選択できる
:正
解:債権者の同意がない限り小切手や約束手形では適法な代金の支払いと認められない
第5問―「人材育成とリーダーシップのあり方」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
2
1
1
1
2
説】
イ:誤り箇所:コメンテーター
:正
解:ファシリテーター
一般にコメンテーターとは、新聞、ラジオ、テレビなどで批評や解説をする人をいう。

ウ:誤り箇所:参加型
:正
・
解:指示的
参加型リーダーシップは、部下の成熟度が中程度以上のレベルに達した場合、指示も支援も減らすことが望ましい
というものである。このほか、リーダーシップの類型には、部下の成熟度が中程度に至るまでは、指示を減らし、
支援を増やしていくことが必要という説得的リーダーシップ、部下の成熟度が高いレベルに達した場合、権限を大
きく委譲するという委任的リーダーシップがある。
・
第6問―「商標法、不正競争防止法および景品表示法」について
解答
【解
ア
イ
ウ
エ
オ
1
1
2
1
2
説】
ウ:誤り箇所:商品形態模倣行為
:正
解:著名表示冒用行為
商品形態模倣行為とは、他人の商品の形態を模倣した商品を譲渡、貸し渡し、のために展示、輸出、または輸入

する行為をいう。
オ:誤り箇所:取引価額が 10,000 円未満は 50 倍、取引価額が 10,000 以上は 10 万円
:正
解:取引価額が 5,000 円未満は 20 倍、取引価額が 5,000 以上は 10 万円
第7問―「貸借対照表を用いて小売業経営の安全性を分析する際の指標」について
解答
【解

ア
イ
ウ
エ
オ
1
3
3
2
4
説】
流動比率は、短期の支払い能力を判断するうえでの総合的な指標である。貸借対照表における流動と固定の区分
は、一般的には1年を基準とする。そのため、1年以内に支払期日の到来する流動負債に対して、1年以内に換
金可能な流動資産の割合が大きければ多いほどよいとされる。200%が理想とされる。

当座比率では、流動資産から棚卸資産(商品や製品などの在庫)を控除した当座資産を用いている。当座比率は、
換金性の高い当座資産と流動負債の関係を把握することによって、企業の支払い能力をより厳密に検討する。

固定比率は、事業に必要な設備資産を、自己資金でまかなっている割合がどの程度あるかを判断する長期支払い
能力の指標である。自己資本(純資産)は、株主から払い込まれた資本とこれまで獲得してきた利益の留保分か
らなっているため、100%未満であることが理想的である。

自己資本比率は、総資本に対する自己資本(純資産)の割合のことである。貸借対照表の右側にある負債(他人
資本)と純資産(自己資本)は、資金の調達源泉を表している。したがって、自己資本(純資産)の比率が低い
ということは、本業の儲けが少なく借入金に依存した体質であるということになる。自己資本比率が 50%超あれ
ば、負債を相殺しても資産が残る可能性があると判断できる。

このほかに、安全性の分析の指標として固定長期適合率がある。大型店の出店や急激な多店舗展開を行う際に、
小売業は自己資本(純資産)だけでは固定資産をまかなえない(100%超)ことから、長期借入金や社債を発行
することがある。そのような場合、自己資本(純資産)と固定負債を合わせて 100%未満であれば長期の支払い
能力に大きな問題はないと考えられる。
以上