碩田校区小中一貫教育 住吉小学校編 秋の増刊号① 平成 27 年 10 月 21 日 碩田校区事務局発行 碩田校区小中一貫教育だより 1年 河野吉彰先生(生活科) 今回は増刊号として 全ての授業を紹介します! 木のはの色がかわるのは、どうしてかな。 秋になって、木の葉の色が違うことに気づかせた後、どんぐりに焦点をあてた。 どんぐりとぼうしの組み合わせを実際に行ったり、3 種類のどんぐりの名前を教え てもらったり、葉の形の違いを知ったりした。 実物投影機を電子黒板につなげて観察したので、形の違いがよくわかった。むか 「ありがとうございました!」 ご、マテバシイの実を実際に試食し、木の実が動物の命を育んでいることを知った。 今後の生活科の学習の意欲づけになった。 平成 29 年度には、校区の 3 つの小学校と中学校が統合され、新設校として開校 します。開校すれば、中学校の教員が小学生を指導したり、小学校の教員が中学 生を指導したりといった場面が出てきます。その準備段階の取組の一つとして、 10 月 13 日に中学校の先生方が 3 つの小学校に分かれ全員が授業を体験しました。 小中学校の児童生徒が一緒になっても、「戸惑い」なく、小中学校の教員が、互 いの児童生徒の発達段階をよく理解して指導に取り組むことができるようにと考 4年岩本先生(体育)剣道ってどんな武道なのか。スポーツチャンバラで体験してみよう えた取組が今、着々と進んでいます。今回の「中学校の教員全員が、小学校で授 中学の体育の授業では、武道を学ぶ。相撲、柔道、剣道のいずれかである。本時 業をする」とう取組は、碩田校区の小中一貫教育の取組が始まって以来、初めて では、その1つ、剣道を体験させることをねらった。まず、新聞紙を丸めた「竹刀」 の試みです。また今回は普段の授業内容とは別の、しかも子供たちの興味関心を を作り、全員で基本的な動きを学んだ。 高められるような授業をしました。 その後、スポンジのヘルメット型の「面」をかぶり、スポンジの「竹刀」で、2 小中の教員同士の打ち合わせには、十分な時間をとれませんでしたが、そこは 人対抗のスポーツチャンバラを順番に体験した。痛みの心配がなく、大いに楽しめ 碩田中校区の教員のチームワークがものを言います。これまで小中合同の研修会 る体験だった。2回ずつの対戦をして終了したが、子どもたちからは、「楽しかっ 等で何度も顔を合わせていますので、短時間で打ち合わせを済ませる事ができま た」 「またやりたい」という多くの声が聞かれた。 した。中学校の教員のいろいろな感想がありました。いくつかを紹介します。 学習規律がしっかりと身に付いてい 小学校低学年でも、僕が思っていた て、とっても授業がしやすかったなあ。 以上の能力を身に付けていたよ! ペア活動に慣れていて、自分の意見をしっかり持てているし友達 の意見を聞く力等交流する力も身についていたよ。すばらしい! 5年 杉先生(外国語活動) クイズで英語に親しもう。 中島小学校編 1年 芝崎先生(国語) ことばをいっぱいあつめよう ⑤動物という項目の中から、子どもたちが 1 学期にひらがなを学んだ子どもたち。そのひらがなを使って言葉をたくさん集め、語 ジャンルを指定し、先生が英語で問題を出すというものだった。問題のレベルで、10・20・ 彙を豊かにする活動を行っていた。まずひらがな 50 音の表から二文字以上の言葉をみつ 30・40・50とポイントが決まっていて、班ごとにポイントを競った。 けて○で囲んだ。たくさんの言葉をみつけ子ども達もとても喜んでいた。 ①なぞなぞ ②私は、誰? ③首都 ④マンガ はじめは、先生が話す英語を聞きとることができず、尐し戸惑う様子も見られた。しかし、 次に、 「○ん○ん」のマルの中に違う文字をいれて、言葉をつくる活動を行った。 「あん クイズを始めると、クイズの内容が面白いものだったり、興味があるものだったりと、子ども ぱん」「れんこん」「ぽんかん」「けんばん」「しんぱん」・・・柔軟にいろいろな言葉を見 たちが楽しめるものであったので、途中からはどの子どももとても意欲的に取り組んでいた。 つけた子どもたちは、お互いの話を聞いて「それもあった!」「なるほど!」と感心する また、問題を聞こうとすることで、知らない英単語も自然と聞き取り、口にする姿も見られた。 場面もあった。 「中学校の先生も、やさしい」 「また教えてもらいたい」と子どもたちも楽 しく嬉しい時間となった。 6年 ~河野栄一先生(算数)タングラムパズルで、図形の見方を広げよう。 4年 安藤先生(美術科) にじみを使って色を塗ろう 「これは、広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像です。この菩薩様の下には蓮の葉がしかれてい タングラムパズルを使って、入門編~上級編の図形を作っていく授業であった。パズルが一 ます。」 普段聞き慣れない言葉が出てきた。でも、蓮の葉をかたどった紙に色塗りなら 人ひとりにあったこと、適度に難しい問題だったことから、全員が飽きることなく取り組んで できそう・・・・。美術ご専門の安藤先生が“にじみ”という絵具を水でゆるくのばして いた。授業時間が終わっても、操作を続けている子や「家でやろう」と言う子も見られた。 色塗りをする方法を教えてくださった。普段の授業の中では「色塗り」についても、こん なに丁寧に指導する機会はなかなかとれない。 「にじみという技法でこんなにきれいに塗れるんだ」「どうなるんだろうと思ったけれ ど、 『きれいに塗れたね』と言われてうれしかった。 」という感想が聞かれた。 5年 幸先生(算数)4を4つ使って、0~10をつくろう。 フォーフォーズ(Four fours)という 4 つの 4 と数学記号を使い、さまざまな数(普通は整数) 6年 福島先生(英語科) ○○ですか?はい、いいえの会話を英語でしょう! これまでに習ったことのある「~は好きですか?」 「~しますか?」 「~できますか?」 を作ることを目指すパズル(数学パズル)を考える授業であった。まず、「4を4つ使って0にな の尋ね方や答え方を練習してまとめ(ワークシート)をした。文字を掲示しての指導だ るもの」を考えた。1 人ずつホワイトボードに自分の考えを書き、全体に発表した。作り方を確認 ったので、文字に慣れていない子どもたちは最初は戸惑っていた様子だったが、福島先 した後、「1~10になるもの」をワークシートに書いていった。適度に難しい問題だったことか 生が何度も発音してくださるので、ついていけていた。単語もわかりやすく写真で示し ら、全員が飽きることなく取り組んでいた。 たくれたので、意味もスムーズに入っていたようだ。最後にアンケートと称したワーク 「0~10」は小学生レベルで、11以上になると中学~高校~それ以上のレベルですという説 明があり、中学生になることへの期待感も持っていた。答え合わせのできなかった「4になるもの」 は、授業が終わっても気にかけていて、答えを確かめに来る子もいた。一斉に説明した後、納得し 満足した様子であった。 5年 大久保先生(社会科) シートを配布して、学んだことを復習したのだが、ただ「答える」というアンケートで なく、 「心理テスト」のようになっており、子どもたちの興味を引いていた。 その日の子どもたちの日記には、 「中学校での英語が楽しみになった」 「できそうな気 がした」など意欲的なものが多くみられた。 討論会をしよう! 5つの社会事象の中から自分たちで討論のテーマを決めて討論会を行った。 「義務教育期間中は, 6年 西先生(家庭科) バランスの良い献立を考えよう 実物の「から揚げ弁当」をお皿に出し,使用されている食品を栄養グループに分類し, 子どもの携帯電話の所持を禁止すべきである」というテーマについて,賛成側(8人)と反対側(1 不足している食品群を確認した。それを補うためにどんな一品を付け加えればよいか考 2人) ,まだ決められない側(1人)に分かれて行った。 え,ペアで交流し,相手の良考えのよさを発表させた。 討論のルールと流れを確認した後,賛成側と反対側で考えを出し合い,自分たちに有利な意見を 子どもたちは,弁当をお皿に出すことで,品数が尐ないこと,野菜が尐ないこと等に 準備して,討論会がスタートした。発表と質問を1回ずつ繰り返したところで惜しくも授業終了の 気づき,工夫した一品を考えていた。「今度,弁当を買う時には,バランスを考えて買 時間となった。子どもたちの日記には, 「社会が好きになった」 「続きがぜひやりたい」などが書か いたい。」「彩りも大切なことが分かった。」「新たな考えができて良かった。」などが, れていた。 子どもの日記に書かれていた。これからの食生活に大変役立つ授業だった。 1年 柳井先生(国語科) 知っている言葉で遊ぼう 荷揚町小学校 まず、1学期に学習したしりとりをペアで復習した。しりとりが大好きな子どもたちは、黙々と 取り組み、20個近くしりとりをすることができた。その後、絵を描いてしりとりをした。何の 絵を描いたのか、相手に説明したり、次の言葉を一緒に考えたり、楽しく活動できた。メインは 「回文をつくる」こと。先生の提示してくださった言葉をヒントに、回文を作った。 「すなのなす」 や「メカのかめ」など、いろいろな回文ができた。 授業後も、友だちと協力して回文をつくる姿が 3年 後藤先生(体育科) 後転をスムーズに回れるようになろう まず、前転をしました。イメージを持って回転することが大切ということで、ボー ルと直方体の箱の2つを使って、スムーズに回るには、ボールのように丸くならない といけないということを説明してもらった。 その後、後転の練習に入りました。体育座りの状態からはじめるやり方や、ゆかに 指をつき、指でゆかを押し勢いをつけてから回りはじめるやり方など、いろいろなも のを教えてもらった。先生がたくさんほめてくださり、子どもたちも自信をつけた。 見られた。 1時間の授業でコツをつかみ、うまく回れるようになった子どももおり、終わった 後は、みんなすごく満足感にあふれていた。 2年 4年 井上聡先生(音楽科) がっきの音をきいて がっきがつくられている 川崎先生(音楽) 響きのある声で秋の山をうたおう 今月の歌を歌って気分をほぐした後に、秋から連想される色を発表し、 「もみじ」の ばしょをそうぞうしてみよう 学習に入った。もみじを歌うにあたって、気をつけることばを学習し、その言葉を意 識して歌った。2部合唱なので、クラスを2グループに分け、パート練習の後、2部 に分かれて歌った。 歌う前の体ほぐしの体操や、音を合わせる楽しさを知り、子どもたちは教室に帰っ てからももみじを口ずさんでいた。子どもたちは、 「いつもより高い声が出せた。 」 「大 きな声が出せた」 「もみじという曲はとてもいい曲だということが分かった。 」 「歌うこ 『雨のおと』という日常的には目にできない珍しい楽器を題材として授業をしていた。めあて の横に、 「音のねがい」という言葉を板書していることで、子ども達にも本時のまとめが 尐し ずつ自分らの力で解明されていく姿が見られた。実際に楽器を触り、鳴らすこともでき、体験か ら学ぶことにもつながり、興味・関心は非常に高く、次の日に「おれ、サンタさんに 雨のおと をたのむことにした。 」との声も聞くことができた。丁度、音楽の授業でいろんな楽器(すず・タン ブリン・ウッドブロック等)を扱っていたのでタイミング的には最高だった。 とが楽しかった。 」 「朝の歌もしっかり歌いたい。 」等の感想が出された。 5年 松本先生(理科) 動物のことをもっと知ろ 動物に関するクイズ(地球上で1番大きな動物や1番泳ぎが速い動物等々)から始ま う 中学校の授業研究会って ったので、子どもたちも興味津々に聞いており、楽しみながら学習に取り組めた。その 小学校とどう違うのだろう? 後、クイズの中の1番には出てこなかった「人間」についての話題になった。 「人間は優 れてないのか」という問いかけから「人間は考えて動くことができる」ことに目を向け、 先月 9 月 25 日に、 碩田中学校で市内の中学校の先生方(教科によっては一部) 人間の脳の仕組みについて学習した。途中、30センチものさしを使い、落ちていくも の国語、社会、数学、理科、社会、体育の提案授業がありました。授業者は碩 のをつかむという動作から、考えて動くまでの早さを確認する実験を行った。子どもから 田中学校の先生方でした。授業の後に授業研究会があり、研究のテーマや生徒 は時折歓声があがるなど、グループで楽しんでいた。 の授業での反応を基にしながら、その指導は十分だったのか、改善するとすれ ばどの部分をどの様に改善する必要があるのか・・・等々についての話し合い がありました。 中学校の、しかもその教科の専門の教員の中に小学校の教員が入って話し合 いに参加することについては、事前に多尐の不安もあったのですが「案ずるよ り産むがやすし」。中学生という段階の子どもの成長を実感することが出来、 さらにまた、自分の学年や教科とのつながり、あるいはまた指導方法で自分に 取り入れたいことなどを見つける好機となりました。 6年 豊田先生(国語) 比喩表現を使って、詩をかこう 小学校でも出てくる比喩表現を詳しく学習した。子どもたちに馴染みのある「まるで ~のようだ」の文から始まり、有名な短歌や俳句、話の一節の虫食い部分をワークシート に書きこんでいく活動もあった。子ども達は、想像力をフルに働かせて思いついた言葉を、 どんどん自由に発表した。自分の想像した言葉が、正解だった時には満面の笑みを浮かべ ていた。途中には、 「図形説明ゲーム」等も盛り込まれ、自分の言葉を使用して「○○し たような形」と、一生懸命友達に説明する姿が輝いた。最後には、詩をつくり友達の表現 の良さを交流しあった。今後の書く・話す活動の意欲付けにつながる楽しい授業だった。 中学校国語科の研究部会で発表する 小学校の先生のグループ 落ち着いた学級集団での国語科の授業 碩田中学校の生徒の考 じっくり考えて書く時間を確保 えの質の高さに感心す 碩田中学校区では 自分の考えだけでなく る発言が他の中学校の 教員からたくさん! 相手の考えも尊重できる人になってほしいと願って 日々の教育に取り組んでいます
© Copyright 2024 ExpyDoc