CSR-B 第1回「ガイダンス・CSRとは何か」

CSR
第8回「CSR調達と企業評価」
(2015/6/2)
CSR調達の広がり
CSR調達
調達基準の中にCSRにかかわる項目を組み込むこと。
CSRの要求範囲の拡大
CSRの対象が自社のみならず、国内・外の生産委託、業務
請負業者、協力会社などの活動状況も問われるようになっ
てきた
90年代以降の広がり
グリーン調達が広がり、合わせて発展途上国に生産拠点を
広げるようになって、「スウェットショップ」問題などが顕在化
し、NGOからの批判が相次いだ。
CSR調達の種類
出典:
http://www.nikkei.co.jp/csr/think/think_supply_csr.html
サプライチェーン
http://blog.canpan.info/column/archive/42
http://www.nikkei.co.jp/csr/think/think_supply_csr.html
調達基準と共通プラットフォーム
調達基準
アメリカ・ヨーロッパのITメーカの中で、HPを中心に調達基
準を作る動きが出て、2004年に作られた
サプライヤー行動基準
①法令順守
②環境対策
マネジメント
③従業員の安全・衛生管理
システムの
④労働対策
確率
エレクトロニクス産業行動基準の確立
①労働、②健康安全、③環境、④マネジメントシステム、
⑤倫理
CSR調達の世界標準の策定が進む(日経エ
レクトロニクス2007年1月1日号より抜粋)
 自動車産業における調達基準
・ルノーグループ(2004年)
①児童労働の禁止、②強制労働の禁止、
③労働条件を守る
⇒2006年までにサプライヤーの80%がコミットメ
ントしている
・プジョー・シトロエン
グローバル・コンパクトの求める内容にコミットメント
するように要求
凸版印刷のCSR調達
私たちはサプライヤー様との連携により、CSRへの取り組みをサプライチェーン全体で推進
し、互いの企業価値向上を目指していきたいと考えています。具体的には、以下のCSR調
達基準を満たしていただくことが取引の基本と考えております。
1.基本的人権(1)基本的人権を尊重する(2)従業員の処遇・雇用にあたり、不当な差別を
行わない
2.公序良俗 (3)不適切な利益供与や受領を行わない(4)反社会的個人・団体との取引
を行わない(5)会社法、独占禁止法、下請法や労働関連法規、環境関連法規など事業活
動に適用される法令・条例・政府通達を遵守する(6)公益通報者保護法を遵守し、内部通
報者の権利を保護する(7)輸出関連法規の遵守と事業活動を行う国・地域の法令を遵守す
る(8)児童労働・強制労働を行わせない(9)特許権・著作権・商標権等の知的財産権を侵
害しない
3.情報の管理・開示(10)取引を通じて得た秘密情報、個人情報は適切に管理する(11)
事業活動内容、品質及び製品の安全性などに関わる情報の適時・適切な開示に努める
4.環境と安全(12)環境負荷の少ない原材料・部品の使用に努める(13)環境負荷の少な
い製造・加工プロセスの構築に努める(14)当社の指定する化学物質の適切な管理を行う
(15)産業廃棄物の処理を適切に行う(16)労働災害を未然に防止し、安全で清潔な職場
づくりに努めるとともに、緊急時の従業員の安全確保に努める
5.品質の向上(17)当社の要求水準を満たし、品質の向上に努める
6.適正な価格(18)市場競争力のある価格で製品・サービスを提供する
7.安定供給(19)定められた納期を守り、安全・確実に供給する
8.社会貢献(20)社会貢献に取り組む
CSR調達の評価と課題
 途上国サプライヤーへのCSRの要求
これまでも説明してきたように、このようなサプライヤー
にまでもCSRが要求されるようになって、グローバル企
業はその範囲を拡大し、ヨーロッパやアメリカ以外にも
要求が広がっていった
 コスト問題
これらの要求はコスト問題を引き起こす。特に発展途上
国や2次サプライヤー以下の企業は、コスト削減とCSR
によるコスト増の2つの側面を考慮しなければならない。
合わせて調達基準が複数ある場合には、更なるコスト
アップになっていった。
企業の評判
アメリカにおいては様々な評価指標が登場してきた
1.企業の評判指数
キーとなるステイクホルダーが企業をどうみているかを
はかる指標。
① 主観的アピール
② 製品・サービス
③ 財務的パフォーマンス
④ ビジョン・リーダーシップ
⑤ 労働環境
⑥ 社会的責任

 企業評判指数の考え方
ステイクホルダーとの良好な関係を構築し、その期待に
応えることがよい企業のレピテーションを獲得するという
考え方。
レピテーションは企業の過去の行動や将来を見通しにつ
いて、ライバル企業と比較した場合にステイクホルダー
がもつイメージの総体ととらえている。企業は顧客の商
品に対する信頼、投資家の株への信頼、従業員から組
織に対する信頼、コミュニティへの責任、こういった期待
が得られるような投資を行い、価値を創造していくことが
戦略的に重要になる。
⇒ステイ九ホルダーからの支持や信頼が競争 優位をえ
るための「戦略的資産」となる
さまざまな企業評価
 Business Ethics誌
「よい企業市民ベスト100社」
コミュニティ・ガバナンス・多様性・従業員・環境・
人権・財務
 Futrune誌
「もっとも尊敬できる会社」
革新性・経営の質・従業員の声・製品/サービス
の質・長期的投資価値・財務的健全性・企業資
産の利用・社会的責任
 「世界で最も持続可能な100社」(Global 100)
カナダの出版社コーポレートナイツ社と米国の社会的
責任投資調査会社イノベスト社とが、世界のあらゆる
事業分野の主要企業約1800社を対象に環境・社
会・ガバナンスに関する取り組みに優れている会社を
評価し、上位100社を選定している「世界で最も持続
可能な100社」(Global 100 Most Sustainable
Corporations in the World)
CSR企業総覧
企業評価の新たな視座・尺度と
して着実に浸透してきたCSR。
小誌は、上場企業を中心とする
有力・先進1084社におけるCS
Rの取り組みを、豊富なオリジ
ナルデータを含む国内最大規
模のデータベースから企業ごと
に紹介。日本企業、ひいては、
日本の経済社会のCSRの「い
ま」と「これから」を知るためのC
SRデータ決定版。CSR、IR、
広報、環境、人事等の各セク
ションのご担当者はもちろん、
投資家や企業研究に関わる方
には必携のデータブックです。
企業評価の課題と限界
 一定の社会的意義はあるものの、ランキング
それ自体には問題も含んでいる
・体力のある大企業が上位にランクされる傾向
がある。
・個々の企業がどのように取り組んでいるか、
その実態は見えない。
⇒ランキングだけが独り歩きするというマイナス
面も多い。