長時間労働者に対する面接指導 - 茨城産業保健総合支援センター

事業主の皆様へ
事業主は、時間外・休日労働時間が1月当たり100時間を
超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者に対して
医師による面接指導を行うことが必要です。
労働安全衛生法第66条の8
「過労死等」の脳・心臓疾患の発症を予防するため、長時間にわたる労働により疲労の蓄積した労働者に
対し、事業者は医師による面接指導を実施することが義務づけられています。
 時間の算定は、毎月1回以上、一定の期日を定めて行う必要があります。
 面接の申出期間は、期日から1か月以内とし、申出の手続をとった労働者を「疲労
の蓄積があると認められる者」として取り扱うこととし、面接指導は要件に該当する
労働者の申出により行います。
 面接指導実施期間は、申出から1か月以内に行う必要があります。
○ 1月100時間を超えなくても、1月80時間を超えるなど労働者より面接指導の申出
があった場合は、面接指導を実施してください。
脳・心臓疾患の労災請求・決定件数(全国)
請求件数
898
802
決定件数
842
718
696
平成22年
平成23年
784
742
平成24年
763
683
338
310
285
支給決定件数
支給決定件数
637
306
平成25年
277
平成26年
脳・心臓疾患の労災請求・決定件数(茨城)
請求件数
22
10
12
平成22年
18
11
6
支給決定件数
支給決定件数
決定件数
20
11
13
11
4
平成23年
11
10
4
2
平成24年
平成25年
平成26年
注:決定件数は、当該年度内に業務上又は業務外の決定を行った件数で、当該年度以前に請求があったものを含む。
支給決定件数は、決定件数のうち「業務上」と認定した件数です。
資料:厚生労働省報道発表資料「過労死等の労災補償状況」
 産業医の選任義務のある事業場(労働者数が50人以上の規模の事業場)において
は産業医が面接指導を行うこととなりますが、労働者数50人未満の規模の事業場に
ついては産業医の選任義務がないので、「地域産業保健センター」を活用して医師
による面接指導を行うことになります。
 「地域産業保健センター」での面接指導は「無料」ですので、ご利用ください。
労働安全衛生法で定める長時間労働者に対する面接指導の流れ
安衛法第66条の8
安衛法第66条の9
義 務
努力義務
時間外・休日労働時間の算定(安衛則第52条の2
第2項)
時間外・休日労働時間
1月当たり100時間超え
時間外・休日労働時間
1月当たり80時間超え
時間外・休日労働時間
事業場で定めた基準超え※①
(安衛則第52条の2 第1項)
(安衛則第52条の8 第2項)
(安衛則第52条の8 第2項)
労働者からの申出
労働者からの申出
(安衛則第52条の3 第1項)
(安衛則第52条の8 第3項)
産業医は要件に該当する労働者に対し
申し出を行うよう勧奨
(安衛則第52条の3 第4項)
医師による面接指導の実施
(安衛法第66条の8 第1項,第2項、
安衛則第52条の3 第3項)
※①例えば月45時間
を超えたら
※面接指導等を実施
するよう努める。
面接指導の実施又は面接指導に準ずる措置の実施
(安衛法第66条の9、安衛則第52条の8 第1項)
医師が労働者の勤務の状況及び疲労の
蓄積の状況その他の心身の状況につい
て確認
(安衛則第52条の4)
医師からの意見聴取
(安衛法第66条の8 第4項)
(安衛則第52条の7)
面接指導の結果の記録の作成
(安衛法第66条の8 第3項)
(安衛則第52条の6 第1項)
労働者の疲労の蓄積の状況その他の
心身の状況、聴取した医師の意見等を
記載
(安衛則第52条の6 第2項)
※必要と認める場合は、
適切な事後措置を
実施するよう努める。
事後措置の実施
(安衛法第66条の8 第5項)
就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少、衛生委員会への報告等の措置
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茨城産業保健総合支援センター
TEL 029-300-1221