トップカルチャー(7640)

岡三にいがた
県内企業レーティング情報
トップカルチャー(7640
東証1部)
2015年6月23日
大型複合店が今後の成長ドライバーに
<<アナリストの視点>>
レーティング
中立
同社は、大型複合店の出店に加え、既存店では他業態と組んだ
BooK&Café スタイルやライフスタイルを提案する売り場へと改
装を進めていく。新店は会社想定よりも早期に黒字化しており、
今後の利益寄与が期待できる。また、既存店も他業態との相乗
効果が見込まれるほか、同社の顧客目線に立った店舗づくりに
(前回:中立 )
目標株価
- 円 (前回: - 円)
より他社との差別化が図られ、今後の成長が期待できる。
<<レーティングの根拠>>
株価 =
524
円 ( 06/22 )
15年10月期は、前期に出店した新店が寄与するほか、レンタル部
年初来高値 =
543 円 ( 06/04 )
年初来安値 =
490 円 ( 01/16 )
門のテコ入れにより利益率の改善を見込む。また、前期に計上し
た特別損失の影響が無くなることから、今期の会社計画は達成可
予想PER (連結) = 12.6 倍 ( 16/10 )
能とみる。ただ、同社の直近3年間の予想PERは8倍~13倍台での推
移していることから、15年10月期予想PER13倍台は妥当と判断し、
レーティング「中立」を継続する。
実績PBR (連結) = 0.93 倍
<<2015年10月期第2四半期>>
予想PER (連結) = 13.7 倍 ( 15/10 )
予想ROE (連結) =
時価総額
2015年10月期第2四半期の連結業績は、主軸の蔦屋書店事業で書
6.6 %
籍が堅調に推移したことに加え、CD販売・DVD販売、文具などが好
調に推移した反面、昨年6店舗を譲渡した影響から、売上高は174
億59百万円(前年同期比3.1%減)となった。
事業別では、主力の蔦屋書店事業は、書籍部門の全店売上高が
新店・リニューアル店の寄与もあり、前年同期比1.1%増となった
ほか、文具も同4.9%増と堅調に推移した。また、CD・DVD販売は
ビックタイトルに恵まれ、好調となった反面、レンタルは同
16.2%減と大きく落ち込んだ結果、売上高は170億12百円となった。
その他事業は、中古書籍売上高は同2.7%増と健闘したものの、
ゲーム新品の売上高がビックヒットに恵まれた前年の反動から同
3.9%減と停滞した。スポーツ関連事業はサッカークラブ及びサッ
カースクールの会費収入が同3.6%増と伸長したほか広告収入やイ
ベント売上高なども前年を上回ったが、その他全体の売上高は同
0.8%減の4億51百万円となった。
63 億円
発行済株式数
12,008 千株
予想配当利回り = 2.86 %
エクイティ情報部
原田 俊介
<<業績推移>> 日本基準
決算期(年/月)
2012/10
2013/10
2014/10
会社
2015/10(予)
弊社前回
弊社今回
弊社前回
2016/10(予)
弊社今回
売上高
33,114
34,781
33,896
35,300
35,300
35,300
36,400
36,700
営業利益
717
482
168
880
880
880
900
930
経常利益
593
303
106
800
800
800
825
855
当期純利益
108
115
-522
460
460
460
470
500
一株純利益
9.05
9.62
-43.54
38.13
38.31
38.07
39.14
41.38
一株配当金
15.00
15.00
15.00
15.00
15.00
15.00
15.00
15.00
単位:百万円、一株純利益・配当は円
巻末に重要な注意事項が記載されていますので、十分にお読みください。
1
岡三にいがた県内企業レーティング情報
トップカルチャー(7640 東証1部)
利益面では、仕入経路や原価の見直しを行った結果、売上総利益率が33.2%(同0.6ポイント増)と前期
から改善したほか、販管費の抑制もあり、営業利益は5億16百万円(同20.8%増)、経常利益は4億83百万円
(同21.5%増)、四半期純利益は2億43百万円(同4.0%増)となった。
商品別構成比の推移
部門別動向(百万円)
平成26年 平成27年
10月期2Q 10月期2Q
書籍
8,472
8,566
レンタル
3,147
2,636
文具
1,687
1,770
販売用CD
1,137
1,241
販売用DVD
695
731
その他
2,429
2,065
蔦屋書店事業計
17,571
17,012
その他計
452
447
連結合計
18,023
17,459
前年同期比
金額
93
-511
82
103
35
-363
-559
-38
-274
既存店
%
前年比(%)
101.1
98.5
83.8
93.7
104.9
101.8
109.1
108.5
105.1
105.7
85.0
100.9
96.8
99.3
92.1
98.5
-
H24.4
45.1
H25.4
46.0
H26.4
書籍
20
文具
8.4 5.6 4.2 6.6
19.6
7.8 5.4 4.7 6.9
9.6
50.4
0
20.9
9.6
48.2
H27.4
出所:会社説明会用資料
9.2
17.9
10.4
40
レンタル
CD
60
DVD
6.5 4 4.3 9.5
15.5
7.3 4.34.3 7.8
80
ゲーム
100
その他
<<蔦屋書店アプリの登録数は順調に拡大>>
同社のアプリ登録数は順調に増加しているようだ。同アプリでは近隣の蔦屋書店の登録を行うことで、そ
の店舗の広告情報を見ることができ、その広告を通じて直接買い物ができるシステムとなっている。現在は、
1週間に3~4回の頻度で会員に情報を提供しており、今後も会員数の拡大が期待できよう。
<<既存店の改装計画>>
同社は3月7日に千葉県進出1号店として茂原市に約3,000㎡規模の大型複合店を出店しており、今後も大型
複合店を展開していく。また、既存店の改装計画として、他業態テナント(200坪程度の面積)に加え、長
岡市全3店で実施している複合店+BooK&Caféの
㎡
売り場面積推移
2500
「ライフスタイルランド」店舗、ライフスタイル提
案売り場への改装を予定している。他業態テナント 2000
では、現在、「蔦屋書店横越バイパス店」は三越伊
1500
勢丹グループの小型店で雑貨や食品など百貨店商材
2020
1996
を取扱っている「MIPLAZA(エムアイプラザ)」と 1000
1832
1672
1590
1513
連携した店舗となっており、他業態との融合による 500
売上げの相乗効果が期待される。足元では他業態
0
22年10月期
23年10月期
24年10月期
25年10月期
26年10月期 27年10月期2Q
(パン屋、塾、保険会社)からのオファーも来てい
るようで今後も広がりがみられよう。
出所:会社説明会用資料
<<15年10月期は増収・増益に>>
15年10月期は、堅調な書籍部門に加え、レンタル部門のテコ入れ奏功することで、増収を見込む。また、
新店やライフスタイル提案型店舗へ改装した既存店の活性化により、来店客数の増加が売上に寄与しよう。
利益面では、レンタル部門の価格是正が利益率の改善につながるほか、前期に計上した特別損失の解消に
より今期は黒字転換を見込む。
岡三にいがた証券では、売上高353億円
(前年同期比4.1%増)、営業利益8億80百万
円(同423.8%増)、経常利益8億00百万円
(同654.7%増)、当期純利益4億60百万円と
前回予想を継続する
(単位:百万円、%)
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
巻末に重要な注意事項が記載されていますので、十分にお読みください。
2015年10月期 2015年10月期
第2四半期実績 通期業績予想
17,459
516
483
243
35,300
880
800
460
進捗率
49.5%
58.6%
60.4%
52.8%
出所:会社説明会用資料
2
岡三にいがた県内企業レーティング情報
レーティングの基準など
強 気:今後6ヵ月以内の目標株価が現在の株価を10%以上上回ると判断される銘柄
中 立:今後6ヵ月以内の目標株価と現在の株価の差が±10%未満と判断される銘柄
弱 気:今後6ヵ月以内の目標株価が現在の株価を10%以上下回ると判断される銘柄
目標株価の定義と未達成リスクについて
目標株価は、アナリストによる当該企業の業績予想を基に、マルチプル法やDCF法等の岡三にいがた証券
エクイティ情報部が妥当と考える方法により算出したもので、対象期間は6 ヵ月以内です。目標株価達成を
阻むリスク要因としては、当該企業の主要市場における競合状況(企業買収・訴訟なども含む)、製品・商品・
サービス需要の変動、原材料及び燃料価格の変動のほか、当該企業を取り巻く経済状況、為替相場の変動、
国内外の金融・不動産市場の状況、各種規制変更、事故・災害(人災含む)、社会的責任などが考えられま
す。なお、これらの要因以外にも、現時点で予想できないリスクが将来的に発生し、その結果として目標株価
達成が妨げられるおそれがあります。
本資料における個別銘柄に関する注記事項
・個別銘柄のレーティングについては、執筆アナリストの変更があった場合でも、岡三にいがた証券として
の個別銘柄のレーティングの継続性を保つため、前任者の付与したレーティングを「前回」レーティングと
して記載しています。
・株価は日付日の終値。年初来高値・安値は権利落ち修正後で、各取引所の立会市場の売買立会時
(前場・後場)における約定値段を用いています。
・上場市場は東京証券取引所の場合、記載せず、複数市場上場の場合は売買高の多い市場を記載して
います。
・時価総額など、特に日付を記していない場合は、個別銘柄の株価日付に同じです。
・PBRの根拠となるBPSは直近決算期末時点の会社公表数値を用いていますが、必要に応じて岡三にい
がた証券が算出しています。
・ROEの根拠となる自己資本は必要に応じて純資産から新株予約権と少数株主持分の金額を控除した金額
を用いています。
・予想EPSは当期利益(会社計画、前回予想を含む)を記載の発行済株式数で除して計算しています。なお、
払い込み前の公募、権利落ち前の株式分割等は考慮しておりません。
・時価総額は記載の株価と発行済株式数で計算しています。
・発行済株式数は自己株を含んでおりません。株式数は直近決算期末時点の会社公表数値を原則として用
いておりますが、株式分割、公募増資、自己株買入れなど必要に応じて岡三にいがた証券の推定による試
算値を用いる場合があります。
・日本基準の連結当期利益は、親会社株主に帰属する当期純利益です(平成27 年4月1日以後開始する連
結会計年度の期首から適用)。
・米国会計基準の当期利益は、当社株主に帰属する当期純利益です。
・指定国際会計基準(IFRS)の当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益です。
(平成27年5月改訂)
巻末に重要な注意事項が記載されていますので、十分にお読みください。
岡三にいがた 県内企業ウオッチ38
銘柄コード 7640
東証 1部
エクイティ情報部
小売業
(株)トップカルチャー
≪会社概要≫
書籍販売、ソフトレンタル。「日常的エンターテイメント」を提供する大規模複合店舗として「蔦屋書店」、「峰
弥書店」などを展開。同社は、大型複合店の出店に加え、既存店では他業態と組んだBooK&Café スタイルやラ
イフスタイル提案売り場へと改装を進めている。新店は会社想定よりも早期に黒字化しており今後の利益寄与
が期待できる。また、既存店も他業態との相乗効果が見込まれるほか、顧客目線に立った店舗づくりにより他
社との差別化が図られることで、今後の成長が期待できよう。
≪週足チャート≫
524
現在値
13週移動平均線
06/22 (月/日)現在
円
26週移動平均線
600
⑤
550
⑥
⑧
⑦
500
④
450
③
②
①
06/13
月/日
05/23
05/02
04/11
03/21
02/28
02/07
01/17
12/27
12/06
11/15
10/25
10/04
09/13
08/23
08/02
07/12
06/21
05/31
05/10
04/19
03/29
03/08
02/15
01/25
400
〔テク二カルコメント〕
14年以降、2月第1週安値(435円)①、5月第4週安値(450円)②、11月第4週安値(467円)③、15年5
月第2週安値(499円)④と着実に下値を切り上げており上昇トレンドが続いていると言える。ただ一方
で14年9月第5週高値(558円)⑤を付けた後、14年12月第1週は529円⑥、15年3月第5週、4月第1週は528
円⑦、6月第1週は543円⑧が高値となり、530円~535円程度の水準には上値の抵抗帯があるようだ。同水
準を上抜け、上昇トレンド継続を再確認したい。
〔参考指標〕
年初来高値
543 円
年初来安値
PER(会社予想) 13.77 倍
PBR(実績)
信用買い残
貸借倍率
111 千株
490 円
0.93 倍
3.99 倍
単元株数
100 株
ROE(実績)
-7.32 %
発行済株式数
12,688 千株
最低購入代金
配当利回り
時価総額
52,400 円
2.86 %
6,649 百万円
〔業積推移〕
決算期
売上高
経常利益
2013/10
34,781
303
2014/10
33,896
106
2015/10
35,300
800
2015/10 は予想
単位:百万円
税引利益
115
-522
460
EPS(円)
9.62
-43.54
38.13
配当(円)
15
15
15
データ出所:Astra
〔株主優待情報〕
年1回
・300株以上
① 2,000円相当または
② 1,000円相当
・1,000株以上
① 4,000円相当または
② 2,000円相当
★①レンタル優待券または②図書カード
①は自社経営レンタル取扱全店舗
蔦屋書店などで利用可。
巻末に重要な注意事項が記載されていますので、十分にお読みください。
4
手数料およびリスクについての重要な注意事項
・ この資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特
定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。また、過去の実績は必ずしも将来の成果
を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願
いします。
・ 株式は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の変動による株価の変動によって損
失が生じるおそれがあります。また、発行体やその他の者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外
部評価の変化等により、株価が変動することによって損失が生じるおそれがあります。
・ 本資料は、岡三にいがた証券が信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものです
が、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。企業が過去の業績を訂正する等により、
過去に言及した数値等を修正することがありますが、その責を負うものではありません。また、本資料に記
された意見や予測等は、資料作成時点での岡三にいがた証券の判断であり、今後予告なしに変更される
ことがあ ります。なお、本資料は、日本証券業協会「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則」のアナ
リスト・レポートとして審査されたものです。
・ 岡三にいがた証券およびその関係会社、役職員が、本資料に記載されている証券もしくは金融商品につい
て、自己売買または委託売買取引を行う場合があります。
・ 自然災害等不測の事態により金融商品取引市場が取引を行えない場合は売買執行が行えないことがあり
ます。
・ 金融商品取引のご契約にあたっては、あらかじめ当該契約の「契約締結前書面」(もしくは目論見書及びそ
の補完書面)または「上場有価証券等書面」の内容を十分にお読みいただき、ご理解いただいたうえでご契
約ください。
・ 株式の売買取引には、約定代金(単価×数量)に対し、最大1.242%(税込み)(手数料金額が2,700 円を
下回った場合は2,700 円(税込み))の売買手数料をいただきます。ただし、株式累積投資は一律1.242%
(税込み)の売買手数料となります。国内株式を募集等により購入いただく場合は、購入対価のみをお支払
いいただきます。
・ 本資料は岡三にいがた証券が発行するものです。本資料の著作権は岡三にいがた証券に帰属し、その目
的のいかんを問わず無断で本資料を複写、複製、配布することを禁じます。
岡三にいがた証券株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第169号
加入協会:日本証券業協会
(平成27年5月改訂)