各種フリップフロップと 順序回路 本日の講義内容 フリップフロップの原理

本日の講義内容

コンピュータアーキテクチャI #10

各種フリップフロップと
順序回路

フリップフロップの原理(復習)
各種フリップフロップの動作
簡単な順序回路の設計
平成27年6月19日
教科書p.129~p.165
フリップフロップの原理

順序回路設計の手順
過去の状態を記憶する
– 出力から入力へのフィードバックがある
– 出力とは過去の状態そのものだから
初期状態:Q1=1,Q2=0
Q1=0
a=1
a=0
状態変化を
発生できる
b=0
Q2=1
FFによる順序回路の設計

1. 入出力と状態を仕様に基づいて決定し,状態遷移
図,状態遷移表を作成する.
2. 状態遷移表から応用方程式と出力の論理式を求め
る.
3. FFの種類を決め,その特性方程式と2.で求めた応
用方程式から,FFへの入力の論理式を求める.
4. 入力,出力に応じた組み合わせ論理回路を構成し,
FFに接続して順序回路を構成する.
内部状態と出力を表す論理式
2進カウンタの設計

– 1が2回入力されると出力が1となり,初期状態に戻
るカウンタ
順序回路は,内部状態と出力の2つが入力によって
変化する
– 論理式2本で回路を表現する

内部状態(応用方程式と呼ぶ)
̅
凡例:入力 /出力
0/0
1/0
0
0/0
1
1/1
0
1
0
0
0
1
0
1
1
0
0
0
1
1
0
1

出力
1
T-FFの応用方程式の一般形
応用方程式の一般形


応用方程式は,現在の状態Qtと次の状態Qt+1の関係
を表している
使用するFFに応じ, , ,
備する
を入力とする論理式を準
– T-FFの場合を考える
T-FFを使った2進カウンタの
入力側論理式

0
0
0
0
0
1
0
0
1
0
1
1
1
0
1
1
0
1
0
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0
1
1
0
1
1
0
1
1
0
1
1
1
1
1
1
0

0
, , を入力, を
出力とする論理関数
を作る
– T-FFの入力
T-FFを使った2進カウンタ
̅

入力

出力
–
応用方程式の一般形
̿
–
– よって,
求まったα,βをT-FFの応用方程式に代入すると,
–
–
̅、
T-FF
̿
2進カウンタの動作検証
JK-FFで作ったら?
0
0
0
0

基本的な作成手順は同じ
違っているのは?
0
1
1
1
0
1
1
1
0
0
0
1

フリップフロップへの入力を求めるには?

T-FF
– フリップフロップへの入力!
0

– 右表の と
が成り立つ
よう,入力 を設定する
0
–

T-FFを想定

0
2進カウンタの応用方程式
–

̅
前スライドから作った真理値表と,設計時に作成
した真理値表は等しい
– 設計した回路は正しい
– ただし,発振現象等は考慮していない
– 応用方程式の一般形から,所定の状態遷移を発生させ
る入力を求める
– 求めた入力(この場合J, K)それぞれをカルノー図等で
簡単化し,入力の一般形を求める
– 求めた入力の一般形と応用方程式を比較し,実際の入
力式を求める
2
JK-FFの応用方程式の一般形
応用方程式の一般形


応用方程式は,現在の状態Qtと次の状態Qt+1の関係
を表している
使用するFFに応じ, 、 、
準備する
を入力とする論理式を
– JK-FFの場合を考える
JK-FFを使った2進カウンタの
入力側論理式

2進カウンタの応用方程式

応用方程式の一般形
–

0
0
0
0
0
0
1
0
0
1
0
1
0
1
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0
1
0
0
0
1
0
1
1
1
1
0
1
1
1
1
1
JK-FFを想定
– 右表の と が成り立つよ
う,入力 と を設定する
0
1
1

1
0
0
, , を入力, ,
をそれぞれ出力とす
る論理関数を作る
– JK-FFの入力
1
0
JK-FFを使った2進カウンタ

入力

出力
–
̅
–
–
これは前
と同じ
– よって,

求まった , をJK-FFの応用方程式に代入すると
–
–
–
̅,
なので,
JK-FF
̿
今週のまとめと来週の予定

今週のまとめ
– 各種フリップフロップの動作
– 順序回路の設計手順

来週の予定
– もうちょっと複雑な順序回路の設計
3