10 実験をしよう

行動科学概論(亀ヶ谷)
10
実験をしよう
①10 人くらいずつに分かれてグループを作る。
②グループごとに、刺激材料を作る。「漢字」、「単語」、「無意味綴り」、「無意味図
形」のどれにするかを指定するので、10 枚カードに書く。
③上で作ったカードを別のグループと交換。
④実験者と被験者を決め実験開始。カード 1 枚につき 5 秒間見せて、その後 5 秒経ったら
次のカードを見せる。10 枚見せ終わったら、被験者に覚えている刺激を全て書き出しても
らって交代。なお、最初の被験者 5 人の被験者は紙に書きながら覚えてもらう(「書いて
覚える」群)」。次の被験者 5 人は見るだけで覚えてもらう(「見て覚える」群)。時間
短縮のため 5 人いっぺんに見せるのもよい。
⑤各被験者が刺激を何個覚えていたかを下の欄に記録する。
[刺激]
漢字
・
単語 ・
無意味綴り
・
無意味図形
[書いて覚える]群
試行回
1
2
3
4
5
刺激提示数
10
10
10
10
10
試行回
1
2
3
4
5
刺激提示数
10
10
10
10
10
計
再生数
[見て覚える]群
再生数
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計
⑥フリー統計ソフト「js-STAR 2002」を使って、分散分析を行ってみる
(1)インターネットで「js-STAR 2002」のページを検索し、出てきたら左側のメニュー
から、「分散分析」の「ABa デザイン(2要因参加者間計画)」を選ぶ
(2)要因 A の名前に「A 文字図形」、水準数には比較する刺激の「数」を入力
(3)要因 B の名前に「B 書くか見るか」、水準数に「2」を入力
(4)参加者数は、全て「5」を入力
(5)下に出てきた表の「データ」欄に、1 人ずつ正解数を書き入れる。
たとえば、A1 を「漢字」、A2 を「単語」とし、B1 を「書いて覚える」、B2 を「見て
覚えた」とする場合、参加者 1∼5 のデータ欄には、「漢字」を「書いて覚えた」人の
正解数を 1 人ずつ入力する
(6)結果の「Analysis of Variance」表の右端を見て、「*」がついている要因が、統計
学的に有意差がある。「A×B」の項目が有意な場合は「Multiple Comparisons」の表を
見て、多重比較を行う。
(7)「グラフ」の文字をクリックすると、要因別の平均値が折れ線グラフで表示される
ので、わかりやすい
※ 詳しくは、中野博幸・田中敏 2012 フリーソフト js-STAR でかんたん統計データ分析
技術評論社
を参照。
※ SPSS などの他の統計分析ソフトの使い方は「社会調査演習」などで習います。
⑦最後に「書いて覚えるか」「見て覚えるか」で覚えた数の平均値に差があるかどうかを
考察し、結果の解釈を行う。グループごとに意見をまとめて、発表する。
※ 来週も情報処理教室で行います。
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