Zhonglun newsletter 87

Newsletter
中倫律師事務所
Volume 87
Jun, 2015
CONTENTS
Ⅰ. 外商投資
1、 人力資源社会保障部が「中外合弁人材仲介機構管理暫
定規定」を公布
2、 人力資源社会保障部が「中外共同運営職業技能研修教
育管理弁法」を公布
Ⅱ.
金融
1、 証監会が「非上場公衆会社の監督管理作業強化に関す
るガイドライン」を公布
2、 国務院が「電子商取引の大きな発展、経済新動力の育
成加速に関する意見」を公布
3、 「上海税関の中国(上海)自由貿易試験区内での第 2
回『銀行担保口座』試験運用に関する公告」
Ⅲ.
労務
1、 蘇州市従業員育児保険管理弁法
2、 広東省人力資源社会保障庁の 2015 年度広東省労働災
害障害手当の調整に関する通知
Ⅳ.
税務
1、 国家税務総局の非貨幣性資産投資の企業所得税徴収管
理に関する問題についての公告
2、 国家税務総局の企業の賃金給与及び従業員福利費等の
損金算入問題についての公告
Ⅴ.
知的財産権
1、 特許代理管理弁法
Ⅵ.
その他
1、 「国家食品医薬品監督管理総局の中国(上海) 自由貿
易試験区における輸入医薬品電子監督管理コード付与
試験運用業務に関する回答」
1
Ⅰ. 外商投資
1、人力資源社会保障部が「中外合弁人材仲介機構管理暫定規定」を公布
(人事部、商務部、国家工商行政管理総局令第 2 号
2015 年 4 月 30 日発布、発効)
 背景
「規定」は「人材市場管理規定」の関連規定として、2003 年 9 月 4 日以降、2005 年 5
月 24 日に第 1 回の改定がされ、今回は第 2 回の改定となる。「規定」は、外資が合
弁による方法で中国人材仲介サービスに参入することを許可し、国内人材市場の正式
開放を促進し、外資が中国人材仲介サービスへ参入することを可能とした。
 主な内容

設立条件
1、 中外合弁人材仲介機構の設立を申請する場合、中国側・投資者は 3 年以上の人
材仲介業務の経験が必要であり、外国側投資者も 3 年以上の人材仲介業務の経験
のある外国会社、企業及び他の経済組織でなければならず、それぞれ共に良好な
社会的信用を有していることが要求される。
2、 健全な組織機構を有し、人材管理業務に詳しい従業員を有し、うち 5 名以上の短
大以上の学歴の人材仲介サービス資格証明書を取得した専任従業員が必要であ
る。
3、 申請業務に対応する固定の場所、資金及び施設を有し、うち、外国側合弁者の出
資比率は 25%を下回らず、中国側合弁者の出資比率は 51%を下回らない。
4、 健全な機構定款、管理制度、業務規則があり、明確な業務範囲を有する。
5、 独立した民事権利を有し、民事責任を負う。
6、 法律、法規で規定されるその他の条件。

設立手順
1、 申請者から書簡、電報、テレックス、ファックス、電子データ交換及び電子メー
ル等の方法を通じて省、自治区、直轄市の人民政府人事行政部門に申請を提出す
る。申請資料が外国語で書かれている場合、中国語訳を添付する。
2、 政府人事行政部門は中外合弁人材仲介機構の申請を受けた後 20 日以内に審査を
完了し、これを許可する場合、決定日から 10 日以内に、申請者に対し「人材仲
介サービス許可証」を公布・送達し、国務院人事行政部門に届け出る。20 日以
内に決定できない場合、本行政機関責任者の許可を得、10 日間延長することが
でき、期限延長の理由を申請者に告知する。

注意事項
1、 中外合弁人材仲介機構は 6 種(第 12 条参照)の人材の国外への招聘を行うこと
はできない。
2
2、 中外合弁人材仲介機構は、支店の設立、登録資本の増加又は減尐、持分譲渡、株
主変更を行う場合には、原認可機関の許可を得た上で、法律に基づき工商行政管
理部門で変更登録をしなければならない。中外合弁人材仲介機構は、機構名称、
法定代表人、経営場所を変更する場合、工商登録機関による変更登録後 30 日以
内に、原許可機関に関連事項の変更届出をし、関連批准書類の更新を行う。
出所:
http://www.mohrss.gov.cn/gkml/xxgk/201505/t20150513_160958.htm
2、人力資源社会保障部が「中外共同運営職業技能研修教育管理弁法」を公布
(労働保障部令第 27 号、2015 年 4 月 30 日公布、発効)
 背景
「弁法」は、「中外共同運営教育条例」の関連法規として、2006 年の公布以来、今回
が第 1 回の改定となる。本弁法は、中国教育機構が外国教育機構と共同で行う職業技
能研修機構及び教育プロジェクトの設立、活動及び管理に適用される。
 主な内容
弁法の実施は、安全で効率性の高い開放型経済体系の完備、国家安全保護を前提とし
た新たな対外開放に貢献するものである。

設立条件
1、 中外共同運営教育者は、「中外共同運営教育条例」の規定する条件を満たし、相
応の教育資格及び教育資質を備えていなければならず、公平に協議をすることを
基礎として、共同運営契約を締結しなければならない。
2、 中外共同運営教育者は、
共同運営契約の期限に従って、十分な教育資金を投じる。
中外共同運営教育者が現物、土地使用権、知的財産権及びその他の財産により教
育資金を投じる場合、その価値は中外共同運営教育者双方が公平・合理の原則に
照らして協議して確定し、又は双方の認める社会仲介組織に評価を委託し、法に
より財産権譲渡関連手続を行う。
3、 中国教育機構が国有資産を投じる場合、国家の関連国有資産監督管理規定に基づ
き、評価資格を有する社会仲介組織に評価を委託し、評価結果に基づき合理的に
国有資産の価値を確定し、当該国有資産の監督管理を行う機構に届出を行い、法
による国有資産管理義務を履行する。

設立手順
1、 中外共同運営職業技能研修機構の設立は、設立準備及び正式設立の二段階に分け
られる。教育条件を備え、設置基準に達する場合は、直接正式設立を申請するこ
とが可能である。
2、 中外共同運営職業技能研修機構は機構設立予定所在地の省、自治区、直轄市の人
3
民政府労働保障行政部門の審査・許可を得る。
3、 中外共同運営職業技能研修機構の設立準備申請は、中国教育機構によりなされ、
「中外共同運営教育条例」規定の文書を提出する。
4、 中外共同運営職業技能研修機構の正式設立申請は、中国教育機構によりなされ、
「中外共同運営教育条例」規定の文書を提出する。
5、 設立準備又は正式設立のいずれも、
「中外共同運営教育条例」関連規定に基づき、
中外共同運営教育者の登記証明、法定代表者の有効な証明書を提出しなければな
らず、うち、外国共同運営教育者の関連証明文書はその所在国の公証機関による
証明を経たものでなければならない。

注意事項
1、 外国教育機構、その他組織又は個人は、中国国内で単独で中国公民を主な募集対
象とする職業技能研修機構を設立してはならない。
2、 中外共同運営職業技能研修機構は支店を設立してはならず、その他の中外共同運
営教育機構を主宰してはならない。
出所:
http://www.mohrss.gov.cn/gkml/xxgk/201505/t20150513_160960.htm
Ⅱ. 金融
1、証監会が「非上場公衆会社の監督管理作業強化に関するガイドライン」を
公布
(中国証券監督管理委員会公告[2015]13 号)
 背景
中国証監会は、2015 年 5 月 15 日に、「国務院の資本市場の健全な発展の更なる促進
に関する若干意見」の要求を実践し、非上場公衆会社の監督管理を強化するため、
「非
上場公衆会社の監督管理作業強化に関するガイドライン」(以下「ガイドライン」と
いう)を公布した。
 主な内容
自律監督管理及び行政監督管理の関係を明確にし、両者は互いに代替、穴埋めをする
ことはできないとされている。行政監督管理機構と自律組織は、それぞれの職責を尽
くし、法律法規に基づき非上場公衆会社に対する行政法律執行及び自律監督管理の職
責を履行する。
非上場公衆会社、仲介機構、自律組織等の市場主体に対し、規範化要求を行い、各種
市場主体のコンプライアンス意識・法律責任を強化する。
4
非上場公衆会社の監督管理職責を分類している。証監会は牽引・統括を行い、監督管
理規則の制定に責任を負い、全国中小企業持分譲渡システム(以下「全国持分譲渡シ
ステム」という)及び証監会派出機構の監督管理業務の指導、調整を行う。全国持分
譲渡システムは、上場企業が自律的監督管理責任を果たすようにするが、全国持分譲
渡システム自体、市場参入主体として行政監督管理の対象となる。証監会派出機構は
日常の監督管理の法執行主体として、事中事後の監督管理の職責を担い、「ボトムラ
イン監督管理」の方針を堅持し、問題及びリスクを教訓として、発見した違法、規律
違反の手掛かりに基づき現場調査を行い、監督管理措置及び行政処罰を行う。
監督管理の情報共有及び公開メカニズム、監督管理協力体制の設立、日常の監督管理
及び調査・法執行の協力強化、非上場公衆会社の監督管理及び仲介機構の監督管理の
連結等を明確に要求している。
 意義
意見の公布は、中国の資本市場改革及び監督管理の転換を推し進めるものであり、大
衆の創業、イノベーションを奨励し、中小零細企業の発展を支持し、経済の質・効率
の向上促進に重要な意義を有するものである。
出所:
http://www.csrc.gov.cn/pub/zjhpublic/zjh/201505/t20150515_277190.htm
2、国務院が「電子商取引の大きな発展、経済新動力の育成加速に関する意見」
を公布
(国務院 国発[2015]24 号)
 背景
国務院は、2015 年 5 月 7 日、電子商取引の発展の直面する問題解決のため、「電子商
取引の大きな発展を実現し、経済新動力の育成を加速させることに関する意見」(以
下「意見」という)を公布した。
 主な内容
「意見」では以下の7方面の政策措置を提出している。
1、 緩和された発展環境を作り、市場参入のハードルを下げ、合理的な税負担の軽減
をし、金融サービスの支持を強化し、公平競争を保護する。
2、 就職・創業を促進し、電子商取引分野の就職・創業を奨励し、人材育成を強化し、
従業員の労働権益を保障する。
3、 構造転換・アップグレードを推進し、サービス方法のイノベーションを行い、伝
統的な商業流通企業の電子商取引への発展を推進し、農村電子商取引を積極的に
発展させ、インターネット化された金融サービス新商品の規範化を行う。
5
4、 物流インフラストラクチャーを完全なものとし、
物流配送ターミナルとスマート
物流プラットフォーム建設を支持し、物流配送車両管理を規範化し、物流倉庫施
設の構成を適切に計画する。
5、 対外開放のレベルを向上させ、電子商取引の国際協力を強化し、クロスボーダー
電子商取引の通関効率を上げ、電子商取引の対外的進出を進める。
6、 安全保障防衛ラインを建築し、電子商取引ネットワークの安全を確保し、電子商
取引での取引安全を確保し、電子商取引分野の違法犯罪行為を防止、抑制する。
7、 バックアップ体系、法規基準体系を健全化し、信用体系の建設を強化し、科学技
術及び教育支援を強化し、地域電子商取引の発展の推進に協力する。
 意義
「意見」は電子商取引の発展を束縛するメカニズム・体制の障害を減尐させ、電子商
取引が経済の新動力の育成に関する作用を更に発揮させることに資する。
出所:
http://www.gov.cn/zhengce/content/2015-05/07/content_9707.htm
3、「上海税関の中国(上海)自由貿易試験区内での第 2 回『銀行担保口座』
試験運用に関する公告」
(上海税関公告 2015 年第 2 号)
 背景
上海税関は、2014 年 12 月 1 日に、中国(上海)自由貿易試験区(以下「試験区」と
いう)の建設を推し進め、試験区内の税金担保業務情報化管理機能を向上させるため、
試験区内において、税関銀行担保管理データと銀行管理データの連動を開始し、「銀
行担保口座」業務モデルを実施したが(上海税関 2014 年第 42 号公告)、本年(2015
年)、第 2 回の「銀行担保口座」試験運用開始に関する公告を公表している。
 主な内容
一、第 2 回試験運用の範囲
1、 税関の特殊監督管理区域範囲:試験区内の上海外高橋保税区(管区番号 2218)
2、 業務類別:一括通関、区外展示、区外検査、区外修理、区外加工
3、 参加銀行:中国銀行、交通銀行、民生銀行、招商銀行、上海銀行
試験運用初期、「銀行担保口座」業務モデルは元の銀行保証状管理モデルと並行して
運用されていた。銀行保証状管理モデルでは、企業が上記試験運用管区で届出・使用
済みの銀行保証状に対し、その届出有効期間内に継続して関連担保業務を行うことが
できた。
税関は、2015 年 5 月 15 日より、上述の試験運用管区で新たに行われる銀行保証状業
務に対し、銀行電子データの入力のない銀行保証状を受け付けなくなる。
6
二、その他定められていない事項については上海税関 2014 年第 42 号公告規定に従い
実施する。
三、本公告は 2015 年 5 月 15 日より施行する。
出所:
http://www.shport.gov.cn/shkaq/InfoDetail/?InfoID=d886dffa-b8fb-4a20-b356-ee7e5c6d0a2
1&CategoryNum=001007
Ⅲ. 労働
1、蘇州市従業員育児保険管理弁法
(蘇州人力資源及び社会保障 HP)
「社会保険法」及び「江蘇省従業員育児保険規定」を貫徹実行するため、「蘇州市従
業員育児保険管理弁法」(蘇府規字[2015]2 号)(以下、「弁法」という。)は、2015
年 5 月 1 日より施行される。弁法の実施は、当市の育児保険制度を完備させ、育児保
険管理を規範化し、より良く従業員一般の育児保険に係る権益を保護することに資し、
社会の調和に対して重要な意義を有している。
1、 育児保険の徴収・納付比率を調整
弁法によると、育児保険料は、納付比率は元の 1%から 0.5%に下げ、雇用主におい
て当該単位の従業員の賃金総額の 0.5%の比率で毎月納付するものとし、且つタイム
リーな調整を実施するものとされた。
2、 育児手当の計算、支給基数及びその基準を調整
弁法では、5 月 1 日以降育児開始となった全ての女性従業員の産休の育児手当の受給
期間を 8 日増加し、晩婚育児基準に合致する場合には 30 日増加する。また、晩婚育
児の男性従業員の介護休暇としての育児手当を 10 日増加する。育児手当は従業員の
産休又は休暇日数により計算し、計算基数は従業員の育児又は計画出産手術時とし、
その所属する雇用単位での前 12 ヶ月平均育児保険料基数÷30 とする。
弁法では、育児手当は従業員が国家・省の関連規定に従い享受する産休又は計画育児
手術休暇期間に得られる給与性の補償であることを明確にしている。従業員が産休又
は休暇期間において受けられる育児手当が、産休又は休暇前の給与基準を下回る場合、
雇用単位が補填を行う。その給与基準を上回る場合には、雇用単位はその減額を行っ
てはならない。
3、 栄養補助一時金基準及びその計算・支給方法
保険加入者が育児分娩又は妊娠満 7 ヶ月で流産した場合、その栄養補助一時金の基準
は本市の前年の都市農村非私営単位の従業員平均給与の 2%で支給し、毎年 7 月 1 日
に調整を行う。2015 年 5 月 1 日から 6 月 30 日までの間は 61416 元の 2%、即ち 1229
元にて実行する。また、栄養補助一時金及び産前検査手当一時金は、加入者において
出産後 6 ヶ月以内に社会保険代理機構へ出向いて受領手続をする必要がなくなり、社
7
会保険代理機構が社会保障カードの金融機能を利用して直接加入者へ支払うものと
された。
出所:
http://www.jsszhrss.gov.cn/szwzweb/html/zcfg/zcfgk/23989.shtml
2、広東省人力資源社会保障庁の 2015 年度広東省労働災害障害手当の調整に
関する通知
(広東省人力資源社会保障厅 HP)
広東省人力資源社会保障庁は、5 月 8 日、国務院の「労働災害保険条例」及び「広東
省労働災害保険条例」の関連規定に基づき、通知を公表し、広東省の労働災害障害手
当を調整する決定を行った。
1、 調整時間
2015 年 1 月 1 日から調整をする。
2、 調整対象
2014 年 12 月 31 日前(当日を含む)にすでに障害手当を受領しており、2015 年 1 月
1 日以降も障害手当の享受条件に合致している 1~4 級の労災障害者。
2015 年 1 月から 6 月に初めて障害手当を受領する 1~4 級の労災障害者は、初回障害
手当の月基準を確定する際に、本弁法に従い調整を行い、障害手当の初回受領月から
増加した分を支給する。
3、 調整比率及び方法
2014 年全省月平均障害手当の 10%前後という比率にて確定する。
4、 その他
2014 年 12 月 31 日前(当日を含む)にすでに障害手当を受領している 5~6 級の労災
障害者は、2015 年 1 月 1 日より、2014 年障害手当計算基準の基礎の上に 10%増加と
し、雇用単位は規定に従い支払う。
出所:
http://www.gdhrss.gov.cn/publicfiles/business/htmlfiles/gdhrss/s73/201505/50973.html
Ⅳ. 税務
1、国家税務総局の非貨幣性資産投資の企業所得税徴収管理に関する問題につ
いての公告
(国家税務総局公告 2015 年第 33 号、 2015 年 5 月 8 日実施)
8
 主な内容
1、 帳簿査定徴収を行う居住者企業(以下、「企業」という)は、非貨幣性資産に
よる対外投資として確認された譲渡所得については、その収入が確認された年
から連続 5 納税年度を超えない期間内において、平均分割し、各年度の課税所
得とし、規定に従い企業所得税を計算することができる。
2、 関連企業間に発生した非貨幣性資産を用いた投資行為について、投資協議の発
効後 12 ヶ月以内に持分変更登録手続を完了していない場合、投資協議の発効時
に、非貨幣性資産の譲渡所得の実現を確認する。
3、 「財税[2014]116 号」に規定される企業の非貨幣性資産を用いた投資行為に合致
し、また、企業再編業務における企業所得税処理等の特殊性税務処理の条件に
合致する場合、企業は政策の中から一つを選択、実行することができる。選択
後は、変更不可とする。また、企業所得税の申告時、要求に基づき関連フォー
ムへの記入を行い、審査に備え関連証明資料等を保管する。
出所:
http://www.chinatax.gov.cn/n810341/n810755/c1609048/content.html
2、国家税務総局の企業の賃金給与及び従業員福利費等の損金算入問題につい
ての公告
(国家税務総局公告 2015 年第 34 号、 2015 年 5 月 8 日実施)
 主な内容
1、 企業の福利性補助金の税引前控除問題
企業の従業員賃金給与制度に含まれ、賃金給与と合わせて支給される福利性補助金
は、「国家税務総局の企業の賃金給与及び従業員福利費控除の問題に関する通知」
(国税函[2009]3 号)の第 1 条に該当する場合、企業に発生した賃金給与支出として、
規定に従い税引前控除することができる。
2、 企業の確定申告終了前の年度賃金給与支払の税引前控除問題
企業が確定申告終了前に、従業員に実際に支払う年度賃金給与を事前に引き出す場
合、規定に従い納税年度において控除することができる。
3、 企業の外部労務派遣員の受入支出の税引前控除問題
企業の外部労務派遣社員の受入れにより実際に発生した費用については、規定に従
い税引前控除する方法は二つに分けられる。協議(契約)の約束に基づき、労務派遣
会社に直接支払う費用は、労務費支出とし、派遣社員に直接支払う費用は、賃金給
与及び従業員福利費支出とする。うち、賃金給与支出に属する費用は、企業の賃金
給与総額に算入することができ、その他の関連費用の控除計算の根拠とする。
4、 実施時間
本公告は、2014 年及び 2014 年以降の企業所得税の申告に適用する。本公告の実施
前行われなかった税務処理事項は、本公告の規定に合致する場合、本公告に従い執
行することができる。
9
出所:
http://www.chinatax.gov.cn/n810341/n810755/c1609299/content.html
Ⅴ. 知的財産権
1、特許代理管理弁法
( 国家知的財産権局 国家知的財産権局令第 70 号 2015 年 4 月 30 日公布、5 月 1
日発効)
国家知的財産権局は、「特許法」、「特許代理条例」及び国務院の関係規定により、
本弁法を制定する。主な内容は以下の通りである。
1、 パートナー制の特許代理機構又は有限責任制の特許代理機構の設立にかかる資
金額に対する制限を廃止
本弁法の改正前、パートナーシップ特許代理機構の設立にかかる資金は、人民元 5
万元以下を下回ってはならず、有限責任制特許代理機構の設立は、人民元 10 万元以
下を下回ってはならなかったが、かかる規制は廃止された。
2、 特許代理機構の設立にあたり出資検査証明書の提供を要しない趣旨を明確化
3、 特許代理機構の登録事項の変更に関する規定の明確化
(1) 特許代理機構の登録事項に変更があった場合、変更発生後 30 日内に国家知的
財産権局等部門に申請すべきであり、申請しない場合、関係部門は期間内での
履行を要求する権利を有することを明確にした。
(2) 特許代理機構が国家知的財産権局に登録する情報は、工商行政管理部門で登録
された情報と一致することを要求している。
4、 特許代理機構の年度検査を取消
改正後、特許代理機構は年度報告の提供のみが要求され、国家知的財産権局は経営異
常又は厳重な違法をした特許代理機構リストを公開する権利を有する。
特許代理管理弁法の改正は特許代理制度の改善に資するものであり、特許代理業界の
通常の秩序維持、特許代理機構及び特許代理人による法的業務の実行を保障するもの
である。
出所:
http://www.sipo.gov.cn/zcfg/flfg/zl/bmgz/201505/t20150507_1114182.html
10
Ⅵ. その他
1、「国家食品医薬品監督管理総局の中国(上海) 自由貿易試験区における輸入
医薬品電子監督管理コード付与試験運用業務に関する回答」
(食薬監薬化監函〔2015〕66 号)
 背景
上海市食品医薬品監督管理局は、国家食品医薬品監督管理総局に対し「中国(上海) 自
由貿易試験区における輸入医薬品電子監督管理コード付与試験業務に関する稟議」
(濾食薬監薬械流〔2015〕268 号)を提出し、2015 年 5 月 11 日、食品医薬品監督管
理総局は当該稟議に対して回答を行った。
 主な内容
1、 上海市食品医薬品監督管理局は、国家医薬品電子監督管理の関係要求に従い、中
国(上海) 自由貿易試験区内で、輸入医薬品電子監督管理コード付与試験運用の
関係業務を行うことに同意する。
2、 上海市食品医薬品監督管理局は、
試験運用方案を厳格に実施し、改善を継続する。
関係企業が関連規定に基づき輸入医薬品電子監督管理コード付与試験運用業務
を厳格に行うことを監督し、自由貿易試験区の管理機構及び国外製薬メーカの責
任を履行させ、コード付与済み医薬品の出所の真実性、合法性及びコード付与過
程の規範化を確保する。
3、 試験運用期間中、総局が政策の調整又は関係規定の公布をした場合、上海市食品
医薬品監督管理局は試験運用地域内で厳格な執行を確保すべきである。
4、 試験運用期間は 1 年とし、期間内に上海市食品医薬品監督管理局は試験運用の進
展状況を定期的に総局に報告し、期間満了後全面的な総括報告を提出する。試験
運用期間内で新たな問題及び状況が発生した場合、迅速に総局に報告し、意見及
び提案を提出する。
出所:
http://www.sda.gov.cn/WS01/CL0844/118962.html
11
上記の内容に関するお問い合わせは、以下のパートナーまでお気軽に
ご連絡ください。
中倫律師事務所について
中倫律師事務所は、 1993 年に設立し、中国
司法部がパートナーシップ制の律師事務所
北京事務所
を認めて間もない頃にいち早く設立を認め
られた事務所のひとつです。
胡 蓉暉
+86 (10) 5957 2000
[email protected]
李 立兵
+86 (10) 8584 4912
[email protected]
を続け、今日では中国における最大規模の総
李 海容
+86 (10) 5957 2138
[email protected]
合法律事務所に成長しました。
呉 呉鵬
+86 (10) 5957 2002
[email protected]
朴 松燦
+86 (10) 5957 2064
[email protected]
武漢、成都、青島、香港、東京、ロンドン及
熊 熊蓉
+86 (10) 5957 2199
[email protected]
びニューヨークに支所を設けています。
現在、本部を北京に置き、上海、深圳、広州、
2015 年 1 月末現在、パートナー約 170 名、ア
東京事務所
李 美善
当事務所はこれまで迅速かつ安定した発展
ソシエイト、パラリーガル、経営管理、財務、
+81 (3) 3288 8793
[email protected]
経理、人事、マーケティング、IT 等の専門家
であるマネージャーとスタッフ約 1230 名を
含めて約 1400 名が所属しています。
上海事務所
丁 丁恒
+86(21) 6061 3736
[email protected]
徐 江燕
+86 (21) 6061 3535
[email protected]
日本業務部について
日本業務部は、中倫律師事務所の設立と同時
深セン事務所
林 克敏
+86 (755) 3325 6855
に設立され、最も重要な業務部のひとつで
[email protected]
す。
日本業務部の弁護士は、ほとんどが日本、中
広州事務所
朴 松燦
国のトップ大学(院)で法律を学んでおり、
+86 (20) 2826 1789
[email protected]
日本の大手法律事務所での勤務経験を持つ
者も尐なくありません。2015 年 3 月末現在、
計 53 名の弁護士およびスタッフが所属して
おり、中国国内最大手を誇ります。
本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、
いかなる意味においても弁護士からクライアントの皆様への法的意見やアドバ
イスを提供するものではありません。これら情報への信頼に基づくいかなる行
為に対しても、中倫律師事務所としては一切責任を負うことができかねます。
これらの情報について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じます
が、大場もも
[email protected]
までご連絡くださいますよう、よろしくお
願い申し上げます。
© 2014 Zhong Lun Law Firm. All rights reserved.
12