kenkou201507

2015.7.1(水)
しらさぎ保育園
食事研究グループ
栄養士 大出 直子
木下 つくみ
◎ 睡眠をとって夏を乗り切ろう ◎
平成 27 年度
No.2
◆ 三色栄養板をご存知ですか? ◆
三色栄養とは…食品を赤・黄・緑のグループに分けたものです。それぞれに役割が
あるので三色すべてのグループをバランスよく食べましょう。
三
3
夏到来!暑い夏を元気に乗り切るために、睡眠は大切です。
日々のお仕事や学校、遊びなどでエネルギーを消耗すると疲れが溜まります。
睡眠で脳と体を休めることによってその疲れが解消されます。
睡眠は私たち人間にとって様々な働きがあります。
今回は心地良く眠るための7項目を紹介します。
① 午後3時以降は昼寝をしない
昼寝をするなら正午から午後3時までに。
お子さんで 1~2 時間、大人で 15~30 分程度にしておきましょう。
色
栄
養
板
黄
赤
② 夕方以降は強い光を浴びない
パソコンやスマートフォンなどの画面から出る青色の光
には要注意。脳を興奮状態にして寝付きが悪くなります。
③ 夕方に軽い運動をして体温を上げる
体温は、早朝に低く夕方に高くなるというリズムがあります。
眠気は体温が高い状態から低い状態に下がる時に感じる仕組みに
なっています。1 日の中で最も体温が高くなる夕方にきちんと
体温を上げることでリズムにメリハリがつき、熟睡できます。
④ 食事は眠る 3 時間前までに済ます
胃腸が消化で働いていると熟睡できないので、早めに食事を済ませま
しょう。
⑤ 寝室を涼しくする
エアコンを上手に使いましょう。外気温より2~3℃低く設定し、
おやすみタイマーを利用しましょう。また、扇風機を併用するときは、
風が直接身体に当たらないように天井にむけて使うと空気が上手く流れ
て快適になります。
⑥ シーツやパジャマの素材を替える
湿気がこもりにくく肌触りもよい麻や綿のものを選びましょう。
⑦ 頭寒足熱に気を配る
氷枕や保冷剤などをタオルに包んで後頭部を冷やして眠くなる環境を作りま
しょう。
緑
保育園には三色栄養板が各保育室とホールにあり、食事の前に活用しています。
「今日のスープに入ってる人参は何色のお部屋に入るかな?」と聞いたり、ばら
組(4才児)やゆり組(5才児)ではお当番さんが三色に色分けしたりして、興味を
持ちながら楽しんでしています。また毎月の献立表も三色栄養板の分類になって
いますので、ぜひ気にかけて見ていただければと思います。
<献立表>
献立名
赤血や肉と
なるもの
豚肉
焼きそば
1日
15 日 にら卵スープ 卵
(水) 枝 豆
材 料 名
黄力や体温と
なるもの
中華そば・油
間 食
緑体の調子を
よくするもの
人参・玉葱・キャベツ
乳
もやし・ピーマン
せんべい
じゃがいも・片栗粉 にら・生椎茸
ジュース
枝豆
カップケーキ
✪ 誕生会……7 月 7 日(火)
✪ ごはんの日(3 才児以上・金曜日)
7 月 3 日,10 日,17 日,24 日,31 日
8 月 7 日,21 日,28 日
・ビビンバ
・まぐろの香味揚げ
・揚げいも
・中華スープ
黄色で表しています。同じように、緑の食品群の食品を主に使う「副菜」は、食事バランスコマでは緑色。
食事バランスコマで赤で示されている「主菜」は、赤の食品群の食品を主に使います。「赤の食品群のお
肉を使ったカツは、(主菜で)血や肉となるんだよ」と、教えてあげてください。
①脳は常に活発に動いていて、たくさんのエネルギーを消耗しています。その脳を休ませるため
には睡眠が必要です。ストレスを感じている状態=脳が疲れている状態でもあるので、睡眠はス
トレス解消にもつながります。また、睡眠をとることによって身体がリラックスした状態になり、
身体にたまっていた疲労物質が排せつされて疲れをとります。
「赤」のグループは食品は魚だね!というように食品ではなく力の色です。
②睡眠中は成長ホルモンが多く分泌される貴重な時間です。夜の 10 時頃~2 時頃の間に多く出
るので、この時間帯にいちばん深い眠りになることが望ましいです。成長ホルモンには、大人に
とっても重要で、古くなった肌やケガの修復・再生、脂肪を燃焼させる働きなどがあります。
③睡眠時に骨髄では身体が持つ病気や病原体への抵抗力や
免疫力を高める白血球や赤血球、リンパ液などが作られています。
④その日に起こったことや学習したことを整理し、記憶として留めておく必要がある情報を定
着させています。
寝室に涼しくなる工夫を
熱中症にならないためにも、エアコンを使う場合は、外気温よりも 2-3 度低く設
定し、寝入りばな 3 時間まではつけた方がぐっすり眠れます。明け方には気温が
下がりますから、おやすみタイマーなどを上手に利用してカラダを冷やさないよ
うに注意してくださいね。
扇風機を併用する場合は、カラダに直接当たらないように天井に向けて空気を動
かして。涼しく感じられるだけでなく、節電にもなります。
人間は一晩でコップ 1~2 杯もの汗をかくと言われています。
シーツやパジャマを麻などの素材に替えてみると、肌触りがさらっとしているう
え、吸湿性や発散性にも優れているので湿気がこもりにくく心地よいはず。まめ
にお洗濯をして清潔に保ちましょう。
また、寝返りが打ちやすくなるよう、カラダに合った枕を使うことも大切です。
頭寒足熱&お昼寝を実践
男女では体感温度が違うため、夏場だけ寝室を別にする人も増えているとか。
別室にしたくても部屋がないという人は、氷枕や保冷剤などをタオルに包んで後
頭部に当ててみてください。昔から“頭寒足熱”という通り、スムーズに眠れま
すよ。
「いろいろ工夫したけど眠れなかった」という時もあることでしょう。そんな翌
日は決まって眠気に襲われるので、思い切って仮眠をとるのもよいようです。
どんな風に三色を教えようかな?
気がつきましたか?黄色の食品群の食品は、主に「主食」になります。「食事バランスコマ」では、主食を
成長期にある子どもの睡眠は心と体の発達と大きく関係があります。
子どもの成長にかかせないホルモン、メラトニンは夜になると分泌され
体温をさげて眠りを誘う作用や、細胞を酸化から守る働きがあり、
1~5 歳ころに一生のうちで一番たくさん分泌されます。
また、メラトニンは光と深い関係があり、
夜になって明るい光の下で起きているとメラトニンの分泌が減ってしまいます。
また、同じく子どもの成長にかかせないホルモン、成長ホルモンは
脳や骨や筋肉の成長を促す重要な役割があり、
深い睡眠中に効率よく分泌されます。昼間はたっぷり光を浴びて活動し、
夜は夜更かしせず暗くして眠るという生活リズムをつくることが子どもの成長
の為には必要なのです。
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Lesson2 赤ちゃんのうちから メリハリのある生活で眠りのリズムづくり
人は本来、夜になると自然に眠くなり、
朝になると目を覚ますための体内時計をもっています。
その体内時計は約 25 時間周期ですが、
朝の光の刺激をうけることで毎日リセットされ、
地球の 24 時間周期に合わせて生活できているのです。
生まれてすぐのあかちゃんは、体内時計がまだ働いておらず、
昼夜かかわりなく寝たり起きたりを繰り返しますが、
生後 4 カ月ころになると、徐々に夜にまとまって眠るようになります。
この時期に、もし、赤ちゃんが寝ている方が楽だからといって、昼夜ずーっと寝
かせておいたり、
夜テレビがついてにぎやかな部屋に寝かせておいたらどうなるでしょうか。
体内時計をリセットして地球時間にあわせることを覚えられずに、
夜中に起きて遊ぶようになってしまったりするのです。そうならないように、特
にこの時期には、
1 日のリズム(昼夜の区別)をわからせるような生活を心がけることがとても重要
なのです。
具体的には、起床時刻と就床時刻を一定にし、朝は日の光を浴びさせて、夜は暗
く静かな場所で寝かせましょう。
昼寝をしているからといって部屋を暗くする必要はありませんし、
夜中に目が覚めたからといって部屋を明るくする必要もありません。
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Lesson3「睡眠時間」と「睡眠の質」は違う
睡 眠時間は足りているはずなのに、どうも昼間の元気がない・・・。
そんな場合は生活リズムを見直してみる必要がありそうです。
同じ「10 時間睡眠」だとしても、夜の 9 時から朝の 7 時まで寝ているのと、
夜の 11 時から朝の 9 時まで寝ているのではまったく意味が違います。
トータルで同じ睡眠時間でも、夜遅く寝て朝寝坊だと、体の中に備わっている
体内時計のリズムを地球の時間に合わせにくくなってしまいます。
その結果、睡眠が不規則になり、
体温やホルモンの分泌といった様々なリズムがバラバラに動き出し、
慢性の時差ぼけ状態になってしまうのです。
睡眠時間が足りているはずなのに、昼間ボーっとしている、
イライラして怒りやすいなどの様子が見られる場合には、眠りの質とともに、
生活リズムの乱れがないかどうかチェックしてください。
年齢にともなって変化する眠りは発達にとって重要で、取り戻すことができませ
ん。
また、子どものときに形成された習慣はその後の生活習慣に大きく影響します。
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Lesson4 小学生になってから困らない為に
ある調査によれば、「昼間は起きてしっかり活動し、夜はぐっすり眠る」
といった覚醒と睡眠のリズムが崩れると、幼児の脳の発達にも影響がある
ということが示唆されています。また、小学生を対象とした調査では
学力低下と睡眠不足を結びつける結果が出ています。
子どもの健やかな成長のためには、幼児期に毎日規則正しいリズムで生活し
睡眠と覚醒のリズムをつくることがとても重要です。
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Lesson5 子どもの眠り、何時間がベスト?
米 国立睡眠財団によれば、望ましい睡眠時間は、
乳児(3~11 カ月)で 14~15 時間、1~3 歳で 12~14 時間、
3~5 歳で 11~13 時間とされています。睡眠時間にはかなり個人差があるので
数字にこだわる必要はありませんが、子どもが朝起きた時に不機嫌だったり
午前中に無気力だったりするようでしたら、睡眠時間を見直してみましょう。
夜更かし朝寝坊では、夜更かしの分の睡眠不足を、
朝寝坊や、昼寝で取り返すことはできないということは知っておいてください。
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Lesson6 おやすみなさいの習慣作り
「眠ることは楽しい」という意識が、こどもの安眠につながります。
絵本を読んでもらう、お気に入りのおもちゃなどを持って寝床に入る、
今日あったことを話す・・・など、
眠る前に毎日同じことを繰り返すことを「入眠儀式」と呼んでいます。
入眠儀式の楽しさは精神的な安心へとつながり、
スムーズな入眠をサポートします。
よりよい睡眠習慣を確立するためにも、その子にあった入眠儀式を
生活リズムの一つとして意識させ、取り入れてみてはいかがでしょうか。
梅雨が終わると夏本番!
カラっと晴れた青空は気持ちがいいものですが、照りつける灼熱の太陽、汗だくになるほど高い湿
気……、あまりにも暑すぎる猛暑・酷暑は勘弁してほしいですよね。
食欲が落ちたり、睡眠不足に陥る人も多くなりますが、人間は食い溜め・寝溜めができないので、
いかにこの暑さに合わせて生活するかがポイントです。
夏を元気に乗り切るためには、よい睡眠が不可欠!
寝苦しい夜もぐっすり眠れるように“眠活”をはじめませんか?
昼の 10 分は夜の1時間に匹敵すると言われるほど。お昼寝をするなら 10 分程度、
しかも午後の早い時間までにしましょう。3 時を過ぎてお昼寝をしてしまうと、そ
の晩の睡眠に影響がでて夜は眠れないという、悪循環に陥ってしまいますのでご
注意くださいね。