網膜対応検査⑩(残像ひきとり:転送:試験) (①②After image transfer

網膜対応検査⑩(残像ひきとり:転送:試験)
(①②After image transfer test) (③Monocular After image test)
(
)
準備物残像検査用具①coordinator②Euthyscope・散瞳薬・スクリーン③マドックス正切尺
分離方法片眼に残像と中心窩に①H.B.②黒丸残像③マドックス光源検査方法 F 対 F
目的
原理
偏心固視がある場合や片眼固視不良な
弱視症例での網膜対応の把握
正常対応ならば健眼の中心窩の残像は患眼の中心窩と対応しているはずである
から、患眼の中心窩に引き取る。これを確認する為、H.b.や中心窩に照射した
黒丸で他眼の中心窩にあるかをみる。もしずれているならば、対応異常だね。
視能学 P310 に説明のある③の方法は実は片眼
残像試験で転送試験ではない。アトラス斜視より
下記②の方法の場合は偏位眼を散瞳しておく
偏位眼を遮閉して、健眼に約 10 秒間縦の光を照射し、残像を作る
②の場合は確認
を省略しても仕方ない。
残像が消えちゃうからね。
参考
大型弱視鏡に内蔵された
残像スライドと H.b.の装
置でも良い。
偏位眼を遮閉して健眼で①Haidinger's Brush③マドックス正切尺にて目標物と残像が一致するか確認する
NO
①Haidinger's Brush を利用する方法
健眼を遮閉し、偏位眼を開放して縦の残像
が 見 え る か を 確 認 し 、 coordinator の
Haidinger's Brush を見せる
YES
偏位眼は中心固視か?
③マドックス正切尺を利用する方法
②Euthyscope を利用する方法
健眼を遮閉し Euthyscope の黒丸を
偏位眼の眼底の中心窩に重ね、そ
のままで手早くフラッシュする
確実に中心窩に残像
が作れているかの確認。
この時、黒丸の中心が
少しでも中心窩からそ
れたらダメ!
この場合はあらかじめ固視の
状態を把握しておかないと特殊例の
ようになる場合があるので注意!
健眼を遮閉し偏位眼でマドックス
正切尺の光源中心を見させる
アトラス斜視 P103
ARC
NRC
残像が判りにくい
場合、眼をパチパ
チさせると良い。
健眼を遮閉したまま被検者をスクリーンの前に立たせ、照明を
点滅させて縦の残像と Euthyscope の黒丸との位置関係を聞く
Haidinger's Brush と残像の
位置関係を尋ねる
健眼を遮閉したまま偏位眼でマドックス光源
と残像との位置関係を聞く
*左眼が偏位眼の場合
*Haidingers
brush の略
縦残像の中央より①H.B.②黒丸がずれる
縦残像の中央に①
H.B.②黒丸がある
縦残像のみ
見える
縦残像の中央よりマドックス光源がずれる
縦残像の中央にマ
ドックス光源がある
NRC
引き取り
①方法の場合
4321
1234
4321
1234
4321
1234
4321
ARC
引き取り
中心固視のある異常対応
1234
特殊例
この位置が
中心窩の
位置だね!
アトラス斜視 P103 に加筆
ARC
NRC
②方法の場合
偏心視
外斜視で同側
にずれる
内斜視で交差
にずれる
外斜視で同側
にずれる
上下・斜め
にずれる
内斜視で交差
にずれる
上下・斜め
にずれる
左眼内斜視で交叉性にずれた!
正常対応
(正位・斜位
あらゆる斜視)
顕性偏位と①H.B.②黒丸のずれは一致するか?
調和性異常対応
(斜視)
結果・記載例)
残像ひきとり試験 HBを利用する方法
左眼内斜視
(L-ET un.H.ARC)
NRC
引き取り
偏心視のある正常対応
例)
YES
偏心固視点
YES
マドックス光源と残像との顕性偏位 NO
のずれは一致するか?
NO
不(非)調和性異常対応
(斜視)
自分の結果を書いておこう!
健眼の単眼視
(患眼の抑制)
又は対応欠如
正常対応
(正位・斜位
あらゆる斜視)
調和性異常対応
(斜視)
不(非)調和性異常対応
(斜視)
短所
正常な両眼視がある者でも残像と同時に知覚して位置関係を答えることは容易ではない。
習慣的に偏位眼で固視する場合、残像を認知するのは難しい。
偏位眼の抑制が強ければ、残像はまったく見えない。
ARC
引き取り
偏心固視のある異常対応
〈偏心固視点=網膜対応点〉