教師力を“BRUSH UP”する

第 176 号
新潟市立総合教育センター
新潟市立視聴覚センター
第176号 2014(平成26年). 3 . 3
〒959-0492 新潟市西蒲区旗屋585番地1
TEL 0256-88-7444 FAX 0256-88-7517
http://www.netin.niigata.niigata.jp/
教師力を“BRUSH UP”する
平成25年度もあとわずかとなりました。本年度も多くの皆様からセ
ンターを活用していただきまして,誠にありがとうございました。
さて,センターだより第172号の紙面で,学び続ける教員であるため
に自らを「BRUSH UP」することの大切さについて触れました。セ
ンターでは,この「BRUSH UP」という言葉に,次の 2 つの思いを
託しています。
一つは,「より高みを目指す」教員であることです。そのために,
センターでは,講座内容や研修方法の絶えざる見直しと変化するニー
ズに対応する講座の新増設を行ってきました。
今一つは,常に「学び直す」教員であることです。若手教員だけで
はなく,経験を積んできた教職員が,今一度,基本に戻って学び直す
【図 1 :希望研修の ことです。
受講者数の推移】
BRUSH UP・その1 「より高みを目指す」
希望研修の受講者数は年々増加しています。講座数や研修日数が増えたことも一因ですが,多様
化する課題解決のために,先生方一人一人が自校の課題を主体的に受け止め,真摯に取り組んでい
る結果です。アンケートの記述や研修時の様子からも,自校や自学級の具体的な課題をもって,そ
の解決に果敢に取り組んでいる姿や関心の高まりを感じ取
やや不満 0.5%
不満 0.1%
ることができました。
ほぼ満足
研修直後アンケートの結果では,
「満足」「ほぼ満足」を合
13.9%
わせると 9 割を超える満足度でした。センターでは学校現場
のニーズに合わせて内容や研修方法に工夫を加えてきまし
満足
た。一方では,受講者が講座で学んだことを学校全体の実践
85.5%
にいかしたり,講座を校内研修に取り入れたりするなど,講
座活用の仕方にも工夫が見られました。皆さんの意欲の高ま
【図 2 :直後アンケートの結果】 りを感じました。
BRUSH UP・その2 「 学 び 直 し 」
発問づくり,板書計画,話合い活動,ノート指導,自学・家庭学習など,どの教科・領域でもそ
の指導の基盤となる内容が,今,改めて重視されています。そこで本格的にスタートしたのが「出
前研修」です。要請のあった学校に指導主事が直接出向き,講座を行う「出前ス
タイル」の研修です。どの講座も「満足度A」が90%を大きく超えることができ
ました。
経験を積むに従い,指導の基盤となる教育技術への意識が薄れがちになります。
中堅・ベテランの先生方も,若手と一緒に学び,技術に磨きを掛けてみませんか。
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センターを「活用」しませんか !!
センターは「もっともっともっと役立ちたい」と考え,学校現場で活用される内容・方法
を提供していきます。そのために,センターは,様々な活用の用途に応えられる講座づくり
に一層力を入れていかなければと考えています。個々の教師力を「BRUSH UP」し,学校全
体のより一層の活性化のために,センターを活用してください。
センターだより第 176 号
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困ったな,学級の子どもの靴が隠されるなんて。
友達関係が原因なのかな?
明日は子どもたちにどう働き掛けようかな?
日々の学校生活では,多様な生徒指導上の問題が起こり,その解決に悩んでいる現状があります。
この現状を受け,センターでは,学校支援課の「子ども一人一人の成長を促す生徒指導」の考えを
基に新規講座を下記のように開設し,先生方の「BRUSH UP」をねらいました。
今までの生徒指導は,いじめ,不登
校という課題のある子どもへの支援と
いった課題解決的な指導(三次的支援)
がその働きの中心でした。
目の前の問題に対応するだけでは,
生徒指導上の問題の根本的な解決には
弱さがあります。
そこで,今年度の生徒指導講座は,
日々の生徒指導において「予防的な指
導」「成長を促す指導」を中心に据え
た内容に改善しました。
すべての子どもが安心して生活を送
ることができ,個性を存分に発揮でき
る「学校・学年・学級集団をつくり,
支持的な風土を醸成する」という一次
的支援を重視した内容で, 7 つの新規
講座を開設しました。
講座内容の改善
講座の実際
一次的支援の大切さや方法は分かった。でもね,
「目の前
の課題の解決方法として,どう働き掛けようかな?」と
いう特効薬が見付からず残念!!(直後アンケートより)
育
総合教
ター 新規講座は,皆様からのニーズも高く,多くの方々から参加いただきました。しかし,
セン
先生方の困り感に,十分対応できない点もあったようです。来年度は,皆様の声を
いかし,一次的支援を主な内容とし,先生方のニーズである三次的
と
」
支援の手だても取り入れながら,可能な限り演習,グループ協議,模 もっ
H UP
S
U
擬授業など参加型のワークショップ形式の講座を進めていきます。
に
「BR
るため
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す
モデルとなるべき実践者が
現場において増えてきた!
センターの
講座は?
研修になかなか参加できない!
学校で実践しにくい内容だった!
Q
「各種講座・事業等を通し,教職員
にとって「役立つセンター,頼りに
なるセンター」になっていますか。
Q
「役立つセンター,頼りになるセンター」の具現を意図し,昨年度の成果と課題をもとに教職員
のニーズに応じた研修講座を開設しました。取組は,教師力(授業力)の向上に役立ちましたか?
⑴ 昨年度開設し, 2 年目を迎えた講座は,役に立つ内容でしたか?
①講師研修
②講座「今日的教育課題」
演題「児童生徒対応の在り方」
講師 上越教育大学 赤坂真二准教授
③理科関連講座
「知って得する理科(小・中別)」
年間 12 回実施
「小・中理科(専門研修)」
「理科野外研修」
⑵ 今 年度は,教育相談研修を拡充し生徒指導講座を 7 つ新設し「新潟市が推進する生徒指導の取組
−子ども一人一人の成長を促すために−」に準拠した内容で実施しました。役に立つ内容でしたか?
【新規講座】
①学校で使えるカウンセリング
②子 ど も の 人 間 関 係 能 力 を 育 て る 社
会性と情動の学習
③子 ど も の 示 す サ イ ン の 理 解 と 対 応
(基礎編,応用編)
④学習集団づくり
⑤全校体制で取り組む生徒指導 ⑥事例から学ぶ児童生徒理解
⑦小学校特別活動,中学校特別活動
⑶ 昨 年度より実施している勤務時間外の研修を支援する「ESサポート」に加え,当センターで開設
している講座の一部を,学校等に出向いて開催する「出前研修」を始めました。役に立ちましたか?
【実施回数( 2 月現在)】
・ESサポート 35 回
・出前研修 25 回
【出前研修の実施例】
①授業の基礎技術の研修
板書,人間関係づくり
②ICT活用研修
電子黒板の活用
③理科実践の研修
観察実験の安全,実験技能
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