27K-am09

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安定過剰発現株を用いた lumican の機能解析
◯山本 哲志 1 ,
川原 清子 1 ,
河本 陽子 1 ,
藤井 雄文 1 ,
小野 ゆり 1 ,
松田 陽子 1 ,
1 1
恩田 宗彦 1 ,
石渡 俊行 1 ,
内藤 善哉(
日医大)
【目的】Lumican は小型ロイシンリッチプロテオグリカンに属し、膠原線維の配列
や重合を調節していることが知られている。Lumican は線維芽細胞などによって産
生されるが、創傷治癒や炎症において上皮細胞での産生も報告されている。また、
乳癌、膵臓癌、大腸癌、子宮頸癌などの組織においても lumican の過剰発現が報
告されており、癌細胞の浸潤、転移などとの関連が示唆されている。一方、lumican
が細胞増殖抑制やアポトーシスに関与しているとの報告もみられる。今回、ヒト
胎児腎細胞(HEK 293 細胞)に lumican 遺伝子を導入した安定過剰発現株を作成し、
その機能につき検討をした。
【方法】ヒト lumican cDNA を pIRES2-EGFP vector に組み込み、HEK 293 細胞 に
遺伝子導入し、lumican 安定過剰発現株をクローニングした。Lumican の過剰発現
をリアルタイム PCR 法やウエスタンブロット法を用いて確認した後、Lumican 安
定過剰発現株の形態変化と細胞増殖能、軟寒天培地中でのコロニー形成能を、mock
transfectant と比較検討した。
【結果】Lumican 安定過剰発現株では、mock transfectant と比較し、細胞周囲に
細長い突起の形成がみられ形態変化が確認された。さらに、lumican 安定過剰発現
株では細胞増殖能の低下及び軟寒天培地中でのコロニー形成の抑制がみられた。
【考察】Lumican が、上皮細胞の細胞形態や足場依存性及び非依存性の増殖能に関
与している可能性が示唆された。