5年生(電気工学科) シラバス

平成 27 年度
授 業 要 目
電気工学科
5学年用
有明工業高等専門学校
5E
目
次
学修について
・・・・・・・・・・・・・・・・
i
有明高専の教育理念と学習・教育到達目標
・・・・・・・・・・・・・・・・
ii
「複合生産システム工学」プログラム
・・・・・・・・・・・・・・・・
iii
シラバスの記載事項について
・・・・・・・・・・・・・・・・
iv
般 科 目
・・・・・・・・・・・・・・・・
vi
電 気 工 学 科
・・・・・・・・・・・・・・・・
vii
教育課程表および科目系統図
一
授業要目
一
般 科 目
・・・・・・・・・・・・・・・・
1
専
門 科 目
・・・・・・・・・・・・・・・・
29
学修について
本校では 1 学年から諸君を「学生」として扱っています.それは諸君を学業においても,日常生活におい
ても自立的に自己管理ができる人であると期待しているからです.
『学生便覧』の有明工業高等専門学校学則
および教育課程に記載されている内容をよく理解した上で,この『授業要目(Syllabus)
』を熟読し,学生ら
しく自主的に学習に取り組んでください.
本校の教育理念や学習・教育到達目標については,その内容をよく理解しておかねばなりません.特に学
習・教育到達目標は,諸君が本校で学ぶ学習の目標として取組むべき内容を簡潔にまとめたものです.繰り
返し読んでいつでも言えるようにしておき,目標を達成するための学習ができているかどうか,常に自分の
勉強の状況を振り返るようにしてください.
履修科目には必修科目と選択科目があります.必修科目は必ず修得しなければならない科目です.選択科
目には単独開講と並列開講があります.単独開講選択科目は全学生が修得すべきであると思われる科目です.
並列開講選択科目は自分の興味や将来の進路などを考慮して選択できる科目です.したがって,選択科目は
できるだけ受講して下さい.文部科学大臣認定の技能検査による認定単位も所定の手続きを経て認定されま
す.できるだけいろいろな資格試験に挑戦してください.
それぞれの科目は系統的に深く関連しています.
「関連科目の系統図」を見て履修科目の位置付けを理解し
ておいてください.低学年の基礎科目からしっかり理解して積み上げていかないと高学年の関連科目が理解
できなくなります.低学年から基礎学力をつけておくことがたいへん重要です.
教育課程における進級・卒業の要件はそれを満たす最低限の要件を示したものです.学力を蓄え,将来諸
君が活躍する世界を広げるために,また,余裕を持って進級・卒業するために,修得単位数は最低限ではな
く多めに設定してください.就職や進学においては,どのような科目をどのような評価で修得しているかが
問われます.低学年からできるだけ多くの単位を高い評価で修得するように努めてください.これからは,
学歴よりも諸君ひとり一人の学力が評価される社会になります.向上心を持って自分の学習や生活の状況に
ついて点検をし,不十分なところは絶えず改善していくよう心がけてください.
本校の授業の単位には,30 コマ(1 コマ=50 分)の履修を 1 単位として計算する履修単位と,1 単位につき
45 コマの学修を必要とする内容をもって構成する学修単位の 2 種類があります.学修単位は 4 年次から導入
されることになりますが,1 単位につき 15 コマの授業のある科目では 30 コマの自学自習を,また,1 単位に
つき 30 コマの授業のある科目については 15 コマの自学自習をしなければなりません.授業目標を達成する
ために,それぞれの科目の[授業時間外学習内容・計画]欄にしたがって,授業時間はもちろん時間外も学習
に励んでください.
社会から求められるのは卒業時点での学力です.学生全員が学修の意義や目標を把握し,日々の学習の計
画をしっかり立てて,自主性をもって積極的に勉学に取り組んで成果をあげることを期待します.
i
有明高専の教育理念と学習・教育到達目標
有明高専では,
「幅広い工学基礎と豊かな教養を基盤に,創造性・多様性・学際性・国際性に富む実践的な
高度技術者の育成をめざす」ことを教育理念としています.
1・2学年においては,多くの一般科目を学習することで自然科学の基礎と国際的な視野を養い,さまざ
まな視点から物事を考える姿勢を育みます.また,一連の工学基礎科目の学習と混合学級制による他学科の
学生との交流を通して,工学や技術に対する動機付けを行うとともに,創造性・学際性・多様性を培います.
3・4・5学年においては,工学に不可欠な自然科学を修得し,専門科目の学習と並行して多くの実験・
実習,設計製図,卒業研究等に取り組むことによって,専門性と創造性を育みます.また,実験・実習や卒
業研究等の発表会,および人文科目の学習を通して,コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力を
育成します.
専攻科においては,高度な自然科学を学ぶとともに国際的に活躍するために発展的な人文科学を修得しま
す.また,全専攻に共通した科目の学習を通して学際的な専門性を育むとともに,3・4・5学年で学び培
われた専門性や創造性をさらに深め,発展させます.さらに,技術と人・自然・社会との調和を図るために,
技術者倫理の涵養を目指します.
このような教育を通して教育理念を実現するために,以下の学習・教育到達目標を掲げています.
(A)豊かな教養と国際性
(A-1) 考察力
地球的視野から物事を多面的に理解できること.
(A-2) 倫理観
社会や自然の中での技術の役割を理解し,技術者としての責任を自覚できること.
(A-3) コミュニケーション能力
適切かつ円滑に読解・表現ができること.
(B)専門知識と学際性
(B-1) 基礎知識
専門分野の基礎となる内容を理解していること.
(B-2) 専門知識
専門分野の内容を理解していること.
(B-3) 実践力
実験・実習等の内容を理解・実行・考察できること.
(B-4) 学際的知識
様々な分野の知識と技術を理解し,複合的に活用するための視野を持っていること.
(C)創造性とデザイン能力
(C-1) 課題探究力
自ら課題を発見し,その本質を理解できること.
(C-2) 課題解決力
身につけた教養と実践力を活用し,課題を解決できること.
ii
「複合生産システム工学」プログラム
有明工業高等専門学校は「深く専門の学芸を教授し,職業に必要な能力を育成すること」を目的として設
置され(学校教育法70条の2),5年間の一貫教育の特色を生かした「くさび型」カリキュラムによって多くの実
践的技術者の育成を行なってきました.
しかし,近年の産業界の情勢は大きく変化し,産業の国際化,融合・複合化が進みつつあり,技術者教育に
は工学の専門知識と学際的知識を総合した判断力と問題解決能力,および創造性と国際性に富んだ技術者の
育成が求められています.このような状況の中で,平成13年度に本校に専攻科が設置されました.
これに伴い,本科4年次から専攻科2年次までを一貫した技術者教育プログラムとし,社会のさまざまな要
請にこたえられる技術者教育を行なっています.
一般に技術者とは,数理科学および自然科学の知識を駆使し,社会や環境に対する影響を予見しながら資
源と自然力を活用し,経済活動の担い手として人類の利益と安全に貢献するハード・ソフトの人工物やシステ
ムを研究・開発・製造・運用・維持する専門職業人のことを言いますが,技術が急速に進歩し複合化している現
在では専門分野のみならず,他の専門分野との境界領域についても責任を持たなければなりません.
また,構築,製作された「もの」が安全であること,さらには「もの」が社会や自然環境と共存できることに
まで責任を負うことが技術者には求められています.
このような背景と本校の「幅広い工学基礎と豊かな教養を基盤に,創造性・多様性・学際性・国際性に富む実
践的な高度技術者の育成をめざす」という教育理念を踏まえ,本校では本科4年次から専攻科2年次までの4年
間に相当する学習・教育に対して,一貫した一つの教育プログラムとして「複合生産システム工学」プログラ
ム(以下,本プログラムという)を設定しています.
本プログラムでは,工業生産活動(機械,電気,電子情報,物質,建築)における諸課題を自ら発掘し,
多角的な視点から解決するため,ものづくりに重点をおき,工学の専門知識と学際・複合的知識を総合した
判断力と問題解決能力を備えた技術者の育成を目指しています.さらにはこれらの教育を通じて,人々に優
しく,自然と共存できる技術の開発に携わり,環境問題・食糧問題・エネルギー問題など今日的な諸課題につ
いて柔軟に対応できる技術者を育成することを目的としています.
このような技術者を育成するために,先に示した学習・教育到達目標を掲げています.ただし,
「複合生産
システム工学」プログラムの履修対象者は本科 4 年次~専攻科 2 年次までの学生ですが,本プログラムの最
終的な履修者は専攻科に入学した学生とします.
なお,本校の「複合生産システム工学」プログラムは,平成16年度にJABEEから認定されております. JABEE
認定制度についての詳細はhttp://www.jabee.org/を参照してください.
iii
シラバスの記載事項について
シラバスは,各科目の内容を記載したものですが,単にそれらを寄せ集めただけではなく,次のような考
えに基づいて作成されています.
① まず,本校は高専であり,技術者を育成する学校です.技術者を育成するならば,その技術者が社会に出
て仕事ができるように,卒業時までに身につけるべき能力等を明示した「学習・教育到達目標」
(たとえば,
コミュニケーションができること,専門知識を修得すること等)を設定し,学生がその目標を達成できる
ような教育を行う必要があります.
② その学習・教育到達目標を達成できるような教育(学生が技術者に必要な能力を身につけられるような教
育)を行うために,目標と関係する科目を効果的に配置したカリキュラムが設計されます.
③ そして,「各科目を修得すればどの目標が達成できるのか」,「目標が達成できたかどうかの評価(判定)
はどのように行うか」,「各科目がカリキュラムの中でどのような位置づけにあるのか」等を明示するため
に,シラバスが作成されます.
学習・教育到達目標は,前記のように,A-1 から C-2 まで9つあります.各科目は,その9つのいくつか
と関係しています.このシラバスでは,各科目が主体的に関係する目標(密接に関係する目標)は「◎学習・
教育到達目標」として,付随的に関係する目標は「○学習・教育到達目標」として記載されています.
そして,受講した科目をシラバスに記載された科目の「総合評価方法と基準」の要件を満たして修得すれ
ば,その科目に関係する目標をある程度達成できたことになります.
さらに,たとえば,学習・教育到達目標 A-1 が◎あるいは○として関係するいくつかの必要な科目を修得
すれば,目標 A-1 は達成された(学生は,A-1 に記載された能力を身につけた)と評価(判定)されます.
このように,シラバスは,本校の教育全体と関わりを持った内容が記載された冊子です.技術者となるた
めに,しっかり活用してください.
以下に,各科目のページに記載されている項目の内容を説明します.
[対象クラス]
対象のクラスが記載されています.
(たとえば,1 全は1学年全クラス,6M は専攻科1年機
械系を表します.
)
[科目名]
科目名が記載されています.
[必修・選択]
[単位]
「必修」,
「選択」の種別が記載されています.必修は必ず修得しなければなりません.
修得できる単位数が記載されています.
[単位の種別] 「履修単位」
「学修単位(15/45)」
「学修単位(30/45)」
「学修単位(45/45)」が記載されています.
「履修単位」は1単位につき授業が 30 コマです.
「学修単位(n/45)」は1単位につき 45 コマの学習が必
要で,授業が n コマ行われ,自学を 45-n コマ行わなければなりません.とくに,
「学修単位(15/45)」の
科目は,1単位につき,15 コマの授業が行われ,30 コマの自学を行わなければなりません.
[授業時間(コマ)数]
授業時間およびコマ数が記載されています.授業時間は実際の時間で,1コマ=50 分
=5/6 時間です.
「履修単位」3 単位の科目は,30 コマ×3=90 コマ=75 時間の授業が行われます.
[開講期]
開講期として「通年」「前期」
「後期」のいずれかが記載されています.ただし,
「地域協働特論」
のように,時間割に記載していない科目は,「通年」であっても,ある期間に集中して授業が行われる場
合があります.
[担当教員] 担当教員が記載されています.
iv
[科目概説] 教育内容の概略が記載されています.
[◎学習・教育到達目標] 学習・教育到達目標 A-1 から C-2 のうち,主体的に関係する目標が記載されてい
ます.それぞれの目標は前記(ⅱページ)のとおりです。A-1 から C-2 の横にある(a)から(i)は JABEE の目
標です。それぞれの目標は下に示しています。
[科目の達成目標]
科目に主体的に関係する◎学習・教育到達目標を,科目の内容に対応させて表現した科
目の達成目標が記載されています.
[目標の達成度の評価方法]
科目の目標が達成できたかどうかを判断する評価方法が記載されています.
[○学習・教育到達目標] 学習・教育到達目標 A-1 から C-2 のうち,付随的に関係する目標が記載されてい
ます.それぞれの目標は前記(ⅱページ)のとおりです。A-1 から C-2 の横にある(a)から(i)は JABEE の目
標です。それぞれの目標は下に示しています。
[科目の総合評価方法と基準]
[教育内容・達成目標]
最終的な成績を算出する方法と単位取得のための基準が記載されています.
学習する内容と内容ごとの達成目標が記載されています.本欄には,□印を付した
具体的な学習内容・到達目標が項目別に記載されています.授業の進度に合わせて,それぞれの学習内容・
到達目標が達成できたかどうか自己点検をしてください.項目ごとの□印を,「ほぼ達成できた項目の□
は鉛筆で塗りつぶす.半分程度達成できた項目の□は右下半分を塗りつぶす.最後にはすべての□が塗り
つぶされるまで努力する.」などと活用することを勧めます.
[科目の位置づけ] カリキュラム全体の中での当該科目の位置づけ(ポジション)が記載されています.
[授業時間外学習内容・計画]
[教科書・副読本・参考書]
授業時間以外に自学すべき事項が記載されています.
使用する教科書や副読本,参考書等が記載されています.
JABEEの(a)から(i)の説明
(a)地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
(b)技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、及び技術者が社会に対して負っている責任に関する理解
(c)数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力
(d)当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
(e)種々の科学、技術及び情報を活用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
(f)論理的な記述力、口頭発表力、討議等のコミュニケーション能力
(g)自主的、継続的に学習する能力
(h)与えられた制約の下で計画的に仕事を進め、まとめる能力
(i)チームで仕事をするための能力
v
教育課程表
一般科目(各学科共通)
授 業 科 目
国 語
数 学
必
理 科
修
保 体
外国語
国 語
社 会
単
独
開
講
数 学
理 科
保 体
芸 術
選
外国語
択
国 語
単位数
文学Ⅰ
文学Ⅱ
基礎解析学
解析学Ⅰ
解析学Ⅱ
基礎物理学
化学Ⅰ
化学Ⅱ
保健体育
英語Ⅰ
英語Ⅱ
小 計
文学Ⅲ
3
2
4
4
3
5
3
2
5
5
6
42
2
1
2
2
2
1
2
1
3
1
1
1
2
2
1
1
3
2
4
1
1
36
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
16
94
82
1
1
日本語コミュニケーションⅠ
地理学
歴史学
社会学
政治学・経済学
基礎数学Ⅰ
基礎数学Ⅱ
代数・幾何
数学特講
数学演習
生 物
保健体育
体育実技
音 楽
美 術
英語コミュニケーションA
英語コミュニケーションB
英 語
英会話
英語演習Ⅰ
小 計
日本語コミュニケーションⅡ
文学特講
社会科学Ⅰ
社会科学Ⅱ
環境科学Ⅰ
社 会
環境科学Ⅱ
並
人間科学Ⅰ
列
人間科学Ⅱ
英語演習Ⅱ
開
英語演習Ⅲ
外国語
第二外国語Ⅰ
講
第二外国語Ⅱ
複素関数論
ベクトル解析
数 学
フ-リエ解析
統計学
小 計
開設単位数
修得可能単位数
ボランティア活動
授業外科目
小 計
vi
学 年 別 配 当
1年 2年 3年 4年 5年
3
2
4
4
3
2
3
3
2
3
2
3
2
3
3
21
18
3
0
0
2
1
2
2
2
1
2
1
2
1
1
1
1
2
1
1
1
1
3
2
2
2
1
1
6
8
13
6
3
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
0
0
0
6
10
27
26
16
12
13
27
26
16
7
6
1
備 考
この中から
3科目選択
(前期開設科目)
この中から
1科目選択
教育課程表
電気工学科
授 業 科 目
工学基礎
必
電気工学基礎
講
選
択
3
2
2
30H+15H/単位
30H+15H/単位
2
4
1
15H+30H/単位
15H+30H/単位
30H+15H/単位
2
30H+15H/単位
1
1
1
1
2
2
2
電気法規
電気応用
1
1
1
1
30H+15H/単位
30H+15H/単位
電気設計
計算機工学特論
電子工学特論
2
1
1
2
1
1
30H+15H/単位
30H+15H/単位
30H+15H/単位
1
2
10
34
29
30H+15H/単位
30H+15H/単位
学外実習
課題研究
1
2
10
96
91
1(2)
1
特別講義
小 計
1
3(4)
電力工学系
並
列
開
講
2
2
1
1
2
2
1
2
2
2
2
1
21
1
情報工学系
電子情報工学系
制御工学
電気電子基礎演習
電気電子工学演習
電気電子工学実験
電気機器
電子デバイスⅠ
電子回路Ⅰ
情報処理
卒業研究
小 計
1
1
高電圧工学
パワーエレクトロニクス
電力工学系
電力輸送工学
電力発生工学
電子デバイスⅡ
電子工学系
電子回路Ⅱ
電子物性
通信工学Ⅰ
情報通信工学系 計算機工学
論理回路
小 計
電気材料
電子工学系
開
1
1
2
2
3
2
2
1
1
5
7
3
備 考
応用物理学Ⅱ
工学複合・総合 システム制御
機械工学概論
電力工学系
独
工学基礎Ⅰ
工学基礎Ⅱ
工学基礎Ⅲ
情報処理基礎
応用物理学Ⅰ
応用数学Ⅰ
応用数学Ⅱ
電気基礎
電気製図
電気磁気学
電気回路
電気電子計測
学 年 別 配 当
1年 2年 3年 4年 5年
2
1
1
1 12
4
2
2
5
6
65
7
1
2
2
修
単
単位数
通信工学Ⅱ
電子設計
小 計
開設単位数
修得可能単位数
授業外科目
3
3
2
2
1
2
8
18
1
4
2
2
2
2
30H+15H/単位
15H+30H/単位
6
24
8
1 2
2
1
1
2
2
1
2
2
0
0
7
7
0
0
8
8
0
0
18
18
30H+15H/単位
45H/単位
30H+15H/単位
2
2
1 5
16
1
0
29
29
1(2)
1
30H+15H/単位
30H+15H/単位
30H+15H/単位
30H+15H/単位
30H+15H/単位
30H+15H/単位
30H+15H/単位
30H+15H/単位
30H+15H/単位
30H+15H/単位
30H+15H/単位
15H+30H/単位
30H+15H/単位
30H+15H/単位
授業外科目を除く
1
※備考欄での「aH+bH/単位」の表記は4・5年における学修単位で、1単位につきaコマの授業とbコマの自学が含
まれることを意味します。
vii
viii
英語Ⅱ
化学Ⅱ
化学Ⅰ
保健体育
社会学
保健体育
地理学
A-3
コミュニ
ケーショ
ン能力
保健体育
英会話
英語コミュニケーションB
本科4年後期
体育実技
英語演習Ⅰ
英語
人間科学Ⅱ
英語
人間科学Ⅰ
英語
人間科学Ⅱ
環境科学Ⅱ
環境科学Ⅰ
人間科学Ⅰ
体育実技
体育実技
第二外国語Ⅰ
英語演習Ⅱ
第二外国語Ⅱ
環境科学Ⅱ
英語演習Ⅰ
社会科学Ⅱ
環境科学Ⅰ
本科5年前期
社会科学Ⅰ
日本語コミュニケーションⅠ 日本語コミュニケーションⅡ
本科4年前期
体育実技
英語演習Ⅲ
英語
文学特講
本科5年後期
英語コミュニケーションA
英語コミュニケーションB
英語Ⅰ
英語Ⅱ
英語Ⅰ
英語Ⅱ
英会話
文学Ⅲ
文学Ⅱ
文学Ⅰ
学外実習
英語演習Ⅰ
英語演習Ⅰ
学外実習
第二外国語Ⅰ
英語演習Ⅱ
英語
英語
日本語コミュニケーションⅠ 日本語コミュニケーションⅡ
卒業研究
学外実習
学外実習
英語演習Ⅲ
英語
卒業研究
第二外国語Ⅱ
英語
文学特講
ボランティア活動 ボランティア活動 ボランティア活動 ボランティア活動 ボランティア活動 ボランティア活動 ボランティア活動
A-2
倫理観 工学基礎Ⅰ
美術
音楽
生物
英語Ⅰ
英語Ⅰ
英語コミュニケーションA
政治学・経済学
社会学
地理学
歴史学
文学Ⅲ
本科3年
文学Ⅱ
本科2年
文学Ⅰ
本科1年
A-1
英語Ⅱ
考察力
学習・教育
到達目標
科目系統図 電気工学科・生産情報システム工学専攻(電気系)
英語コミュニケーションⅡ
英語コミュニケーションⅢ
環境工学
環境調整学
日本語の表現技法
地域協働特論
日本語の表現技法
専攻科2年後期
○選択
特別実習Ⅱ
特別実習Ⅱ
特別実習Ⅱ
特別実習Ⅱ
地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ
地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ
特別実習Ⅰ
特別実習Ⅰ
創造設計合同演習
生産情報システム特別研究Ⅰ 生産情報システム特別研究Ⅰ 生産情報システム特別研究Ⅱ 生産情報システム特別研究Ⅱ
生産情報システム技術英語
科学技術英語
英語コミュニケーションⅠ
技術者倫理
地球環境と人間 環境科学
現代化学
地域協働特論
英語コミュニケーションⅢ
地域特性と人間生活
専攻科2年前期
○必修
地域協働特論
英語コミュニケーションⅡ
技術者倫理
地球環境と人間
専攻科1年後期
◎選択
地域協働特論
科学技術英語
英語コミュニケーションⅠ
専攻科1年前期
◎必修
ix
システム情報モデル
特別実習Ⅱ
特別実習Ⅱ
生産情報システム特別研究Ⅰ 生産情報システム特別研究Ⅰ 生産情報システム特別研究Ⅱ 生産情報システム特別研究Ⅱ
卒業研究
卒業研究
電気電子工学実験 電気電子工学実験 電気電子工学実験 電気電子工学実験 電気電子工学実験 電気電子工学実験
電気電子工学演習 電気電子工学演習
地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ
地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ
合同特別実験
基礎設計特別演習 基礎設計特別演習 創造設計特別演習
生産情報システム特別実験
特別実習Ⅰ
特別実習Ⅰ
学外実習
学外実習
通信工学Ⅱ
学外実習
特別実習Ⅱ
情報通信工学
通信工学Ⅰ
特別実習Ⅱ
応用情報工学
ソフトウェア開発管理論
論理回路
通信工学Ⅰ
計算機工学特論 アルゴリズム論 光応用工学
電子物性工学
電子回路Ⅱ
電子回路Ⅱ
パルスパワー工学
画像処理工学
機能デバイス工学 応用電子回路工学
電気応用
電気法規
塑性加工学
パワーエレクトロニクス パワーエレクトロニクス特論
応用流体工学
高電圧工学
ディジタル制御 自動生産システム
エネルギー変換工学
電力発生工学
精密加工学
電力輸送工学
電子デバイスⅡ 電子デバイスⅡ 電子工学特論
学外実習
生産情報システム特別実験
基礎設計特別演習 基礎設計特別演習 創造設計特別演習
生産情報システム技術英語
電力発生工学
システム制御
設備設計
ディジタル回路設計
生産情報システム特別研究Ⅰ 生産情報システム特別研究Ⅰ 生産情報システム特別研究Ⅱ 生産情報システム特別研究Ⅱ
情報システム
専攻科2年後期
電力輸送工学
システム制御
卒業研究
電子設計
電気製図
工学基礎Ⅱ
電気電子計測
電気電子計測
電子回路Ⅰ
電気回路
電気回路
電子回路Ⅰ
電気磁気学
電気磁気学
卒業研究
計算機工学
電気材料
電気設計
機械工学概論
B-3
電気電子基礎演習
実践力
B-2
専門知
識
電子デバイスⅠ
情報処理
情報処理
電子物性
電子物性
電気機器
情報処理
電子設計
電気機器
電気機器
電気回路
電気回路
情報処理基礎
電気設計
制御工学
制御工学
電気磁気学
電気電子計測
電気磁気学
工学基礎Ⅱ
B-1
基礎知 電気基礎
識
電気製図
機械工学概論
工学基礎Ⅲ
工学基礎Ⅰ
環境工学
環境調整学
工業基礎力学
実用情報処理
統計学
機械システム制御
環境科学
現代物理
現代化学
フーリエ解析
基礎物理学
応用数学Ⅱ
応用数理Ⅱ
専攻科2年前期
応用解析Ⅱ
応用数理Ⅰ
専攻科1年後期
応用解析Ⅰ
専攻科1年前期
ベクトル解析
本科5年後期
複素関数論
本科5年前期
基礎物理学
応用物理学Ⅱ
応用数学Ⅱ
代数・幾何
応用数学Ⅰ
数学演習
本科4年後期
化学Ⅱ
応用物理学Ⅰ
応用数学Ⅰ
数学特講
基礎数学Ⅱ
数学演習
解析学Ⅱ
代数・幾何
本科4年前期
解析学Ⅰ
本科3年
基礎数学Ⅰ
本科2年
基礎解析学
本科1年
化学Ⅰ
学習・教育
到達目標
x
C-2
課題理
解力
C-1
課題探
究力
B-4
学際的
知識
学習・教育
到達目標
情報処理
基礎物理学
基礎物理学
工学基礎Ⅲ
本科2年
情報処理基礎
本科1年
課題研究
課題研究
情報処理
本科3年
電気機器
電気機器
課題研究
学外実習
課題研究
学外実習
課題研究
課題研究
電気磁気学
電気磁気学
電気電子工学演習 電気電子工学演習
情報処理
制御工学
本科4年後期
制御工学
本科4年前期
工業基礎力学
建築生産システム工学
設備設計
環境工学
材料工学概論
情報ネットワーク概論
ユニバーサルデザイン
分子生物学
専攻科2年後期
課題研究
課題研究
生産情報システム特別研究Ⅰ 生産情報システム特別研究Ⅰ 生産情報システム特別研究Ⅱ 生産情報システム特別研究Ⅱ
卒業研究
卒業研究
特別実習Ⅱ
地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ
地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ
創造設計合同演習
地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ
地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ
基礎設計特別演習 基礎設計特別演習 創造設計特別演習
特別実習Ⅱ
学外実習
課題研究
特別実習Ⅱ
学外実習
課題研究
特別実習Ⅰ
特別実習Ⅱ
応用情報工学
特別実習Ⅰ
機能デバイス工学
電子設計
電子設計
機械システム制御
基礎設計特別演習 基礎設計特別演習 創造設計特別演習
創造設計合同演習
生産情報システム特別研究Ⅰ 生産情報システム特別研究Ⅰ 生産情報システム特別研究Ⅱ 生産情報システム特別研究Ⅱ
現代物理
地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ 地域協働演習Ⅱ
地域協働特論
地域協働特論
地域協働特論
地域協働特論
地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ 地域協働演習Ⅰ
情報システム
環境科学
専攻科2年前期
創造設計合同演習 環境調整学
専攻科1年後期
機械システム要素 メカトロニクス概論
実用情報処理
合同特別実験
専攻科1年前期
電気設計
卒業研究
機械工学概論
本科5年後期
電気設計
卒業研究
機械工学概論
本科5年前期
<<一般科目>>
[単独開講選択科目]
体育実技
英語
・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
[並列開講選択科目]
…次の各群の中からそれぞれ 1 科目選択可能
(1 群)
社会科学Ⅱ
・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
環境科学Ⅱ
・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
人間科学Ⅱ
・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
第二外国語Ⅱ
・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
(2 群)
文学特講
・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
英語演習Ⅲ
・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
(3 群)
複素関数論
・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
ベクトル解析
・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
フーリエ解析
・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
統計学
・・・・・・・・・・・・・・・・ 24
[授業外科目]
ボランティア活動
1
・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
体育実技
選択
1
履修単位
25(30)
通年
担当教員
野口 欣照
科目概説
運動を行うことにより、運動することの楽しさや喜びの実感、運動に必要な技能の習得及び体力の向上
を図る。
主体的に運動に取り組む姿勢や、生涯を通じて運動に親しむ態度を育てる。特に本授業では、運動自体を楽
しみながら、各運動に必要な技能の習得及び体力の向上を図ることに重点を置く。
◎学習・教育到達目標
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
A-1(a):地球的視野から物事を多面的に理解できること.
学習・教育到達目標:互いに協力し合い、主体的に運動に参加できること。
自己の能力に応じて、運動の技能や体力を身につけることができること。
安全に留意して行動できること。
評価方法:スポーツの理解度テスト 40%、スポーツテスト 30%、個人記録 30%で評価
評価基準:60 点.
教育内容・達成目標
[体育実技] ----- 計 30 時間
[1] 新体力テスト ----- 5 時間
□ 新体力テストを実施し、その結果を分析して、体力・運動能力の現状を確認する。
[2]
(1)
□
□
□
(2)
□
□
□
(3)
□
□
□
(4)
□
□
□
実技種目 ----- 25 時間
次の 4 種目から前期 2 種目、後期 2 種目を選んで行う。
卓球
卓球のルールを理解し説明できる。
サービス、レシーブ、スマッシュ等の技能を習得する。
互いに協力し、ゲームを実践できる。
バドミントン
バドミントンのルールを理解し説明できる。
サービス、ストローク、スマッシュ等の技能を習得する。
互いに協力し、ゲームを実践できる。
テニス
テニスのルールを理解し説明できる。
サービス、ストローク、スマッシュ等の技能を習得する。
互いに協力し、ゲームを実践できる。
ゴルフ
ゴルフのルールを理解し説明できる。
ウッドクラブ、アイアンクラブ、ウエッジ等の技能を習得する。
互いに協力し、ゲームを実践できる。
2
科目の位置付け
実技による展開が効果を達成する上からも重要であり、実技そのものの性格、練習法、競技規則、審判法等についての知識と地域社会
や職場などの生活において運動によるレクリェーションが行われている現状について理解しながら社会の一員としての位置付けを望む。
授業時間外学習内容・計画
各種目の理解度テストを導入するので、事前に教科書を熟読しルール等を理解しておくこと。
教科書・副読本・参考書
教科書:
最新スポーツルール/大修館書店
メモ
3
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
英語
選択
2
履修単位
50(60)
通年
担当教員
Grumbine
科目概説
The purpose of this class is to improve overall student use of English, especially reading, grammar,
and vocabulary. Emphasis will be put on accuracy of English usage and precision in the use of English
to meaningfully convey information and increasing student vocabulary, reading speed/comprehension
and TOEIC scores.
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
The structures of written English will be
A-3(f)
closely examined and level appropriate
適切かつ円滑に読解・表現が intensive reading will be used to
できること.
increasing reading speed and
comprehension.
○学習・教育到達目標
Assessment will take the form of tests to check their
ability to understand the basic structure of English
utilizing sentence diagramming techniques and completion
of their reading laboratory record books to assess their
improvement in reading.
A-1(a):地球的視野から物事を多面的に理解できること.
Course grades will come from exams and their student workbook.
科目の総合評価
方法と基準
4 exams @25% each with the lowest score dropped. You may NOT drop the final exam which is comprehensive
(no make-up tests will be given).
Student Record Book 25%
Pass Mark: 60%
教育内容・達成目標
Class time will be split between sentence diagramming and intensive reading (30 units each for a total of 60 units).
Sentence Diagramming ----- 30 Units
□
□
□
□
Review of Grammar terms in English (1 unit)
8 Parts of speech (1 Unit)
10 Sentence patterns (20 units)
Basic Diagramming (8 units)
Intensive Reading ------ 30 Units
□ Placement Test and Presentation of SQ3R reading technique (1 unit)
□ 26 weekly readings (28@1 unit each)
□ 2 short writing assignments (2@1 unit each)
4
科目の位置付け
This class will help increase the accuracy with which students use the English learned in past courses and help give them
another way to understand the materials presented in the past (grammar via sentence diagramming). They will also better understand
the English in their technical courses as a result and improve their overall reading skills in both English and Japanese.
授業時間外学習内容・計画
Homework will mostly involve working on sentence diagramming exercises from the text and as assigned in class.
教科書・副読本・参考書
参考書:
SRA Reading Laboratory 2a Student Record Book (Parker)
メモ
5
対象クラス
5全
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
社会科学Ⅱ
選択
1
履修単位
25(30)
前期
担当教員
谷口 光男
科目概説
「人間は社会的動物である」といわれるように,私たちは社会の中でしか生きることができません。
そして,その社会の中で,今をあるいは未来をよりよく生きようとするなら,主体的に社会のことを知
り,考え,働きかけなければなりません。
そこで本授業では,21 世紀の現代社会を知るにあたり,それがどのように形成されてきたものなのか,
歴史的側面からアプローチしようと思います。
どのような社会であれ,ある日突然生まれるものではなく,必ず歴史的過程を経ているわけですから,
その過程を考察することで現在の姿がよりよくみえてくることになるでしょう(「歴史学」は厳密には
「人文科学」の領域ですが,「学際性」ということでご容赦ください)。
とはいっても,現代社会の形成過程を体系的にみることは困難ですから,ここでは,20 世紀後半のア
ジア地域の歴史に焦点を当てながら,現代社会の動向を再検討していこうと思います。
私たちに身近な(でも実は多くの日本人がよく理解していない)アジアの歴史からみると,現代社会
とはどのように映るのでしょうか。みなさんとともに学んでいきたいと思います。
◎学習・教育到達目標
A-1(a)
地球的視野から物事を多面的に
理解できること.
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
地球的視野から物事を多面的に考える能力と
授業で学習したさまざまな「基礎知識」の理解,並
その素養を身に付け,国際的にも活躍できるよう びにそれらを使って国際社会の歴史的側面を説明す
になるために,次の 2 つを大きな目標とします。 る能力,を定期試験およびレポートで評価します。
1) 21 世紀の国際社会の諸課題を歴史的側面
から理解できること
2) それら諸課題への解決方法を探求できる
こと
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:定期試験を 80%,授業時に適宜出題するレポート等を 20%,として総合的に評価します。
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
授業は,こちらで準備したレジュメをもとに,詳細な説明をおこなう講義形式で,下記のように進める予定です。授業に参加する際は,
歴史学で使用した教科書や資料集,あるいは地理学の地図帳を持参してください(もっている学生だけで結構ですが)。また必要に応じ
て,DVD 等の映像資料を活用することも予定しています。
なお,「科目の達成目標」に記載した 2 つの大目標を達成するためには,ここに示す小目標の達成が求められることは,いうまでもあ
りません。学習後は各自の達成度に応じて□印にチェックしてください。みなさんがシラバスを有効に活用することを期待しています。
序章 ----- 計 2 コマ
□
前年度の授業改善アンケートの結果報告をふまえ,本授業の目標,目標達成に向けての方法,成績評価方法などシラバスの内容を理
解することができること。
□ 全体の導入として,第二次世界大戦を簡単に総括し,戦後世界がどのようにして進んでいくのか,その方向性を理解することができ
ること。
第 1 節 ガイダンス
第 2 節 戦後世界の出発
第 1 章 アジア諸国の独立と「第三勢力」 ----- 計 9 コマ
□ 第三勢力形成の展開とその現代史的意義を理解することができること。
□ アジア各地における国家の独立とその後の動向を,東西冷戦の動向と関連させて,理解することができること。
第 1 節 第三勢力の形成
第 2 節 中華人民共和国の成立と二つの中国
第 3 節 朝鮮半島と朝鮮戦争
第 4 節 東南アジアの国民国家
第 5 節 ゆれ動く中東
第 2 章 戦後体制の動揺 ----- 計 9 コマ
□ 1950 年代後半から 1960 年代までの世界の諸相をふまえ,アジア諸国の動向を理解することができること。
□ 文化大革命,ベトナム戦争,中東戦争の諸相を多面的に理解することができること。
第 1 節 スターリン批判と平和共存
第 2 節 中ソ対立と文化大革命
試験 ----- 1 コマ
答案返却 ----- 1 コマ
第3節
第4節
第5節
第6節
インドシナ半島とベトナム戦争
アジアの経済成長
発展途上国と南北・南南問題
国際経済体制の転換
6
第 3 章 世界の多極化とソ連の崩壊 ----- 計 4 コマ
□ 1970 年代から冷戦の終結までの世界の諸相をふまえ,アジア諸国の動向を理解するできること。
□ イスラーム世界の混迷およびアジア社会主義国の混迷を,また冷戦終結の現代史的意義を理解することができること。
第 1 節 日本の経済成長とアジア諸国
第 2 節 イスラーム復興運動とイラン革命
第 3 節 アジアの社会主義国の混迷
第 4 節 ソ連の改革と冷戦の終結
終章 -地球的課題の時代- ----- 計 2 コマ
□ これまでの学習内容を確認し,論点を整理するできること。
□ これからの国際社会(あるいは日本,あるいは技術者)が進むべき道を探求することができること。
第 1 節 日本の経済成長とアジア諸国
第 2 節 イスラーム復興運動とイラン革命
試験 ----- 1 コマ
答案返却 ----- 1 コマ
科目の位置付け
国際社会を歴史的側面から理解しようとするわけですから,「歴史学」の知識が必要となるのは当然ですが,それだけで事足りるわけ
でもありません。特に,これまで一般科目で系統的に学習してきた「地理学」「社会学」「政治学・経済学」の知見も必要となります。
また「今(現在)」のできごとに興味・関心をもつことも,歴史を考えるうえでは欠かせません。メディアが伝えるニュースに耳を傾
け,自ら思考することで,総合と応用の力が磨かれていくでしょう。
授業時間外学習内容・計画
授業内容の理解を助けるために,必要な情報についてのソースを適宜紹介していきます。まずは自分に身近なところから興味・関心を
もち,探求心を養えるよう,調べ学習をしてください。また,授業内容はかなり専門的ですから,復習はもちろん,予習もできる限り,
準備してください。授業時間以外でも,みなさんが有意義に過ごすことを期待しています。
教科書・副読本・参考書
参考書:
『世界史 B』; 尾形 勇 他編 / 東京書籍
『世界の歴史 29―冷戦と経済繁栄―』; 猪木 武徳・高橋 進 / 中央公論新社, 2010.
『世界の歴史 28―第二次世界大戦から米ソ対立へ―』; 油井 大三郎・古田 元夫 / 中央公論新社, 2010.
『世界の歴史 27―自立へ向かうアジア―』; 狭間 直樹・長崎 暢子 / 中央公論新社, 2009.
『世界の歴史 13―東南アジアの伝統と発展―』; 石澤 良昭・生田 滋 / 中央公論新社, 2009.
『詳説 世界史研究 改訂版』; 木下 康彦 他編 / 山川出版社, 2008.
メモ
7
対象クラス
5全
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
環境科学Ⅱ
選択
1
履修単位
25(30)
前期
担当教員
中島 洋典
科目概説
この科目のキーワードは「環境問題」である。環境問題も世界各地で様々な種類のものが、様々なサイズ
で存在しているが、ここで対象として考えたいものは、一般に地球環境問題と言われる多くの諸問題である。
よく耳にするものだけでも「地球の温暖化」「酸性雨問題」「オゾンホールの発生」「熱帯林の破壊」「砂
漠化の進行」など、たちどころに挙げられるのばかりである。そしてこれらの問題の多くは地球規模という、
にわかに把握できないほどのスケールで発生し問題となっているため、なかなか実感が伴わないのが実状で
ある。しかしこれらの問題の原因も悪影響も我々の生活している、ごく身近な空間に存在しているのである。
この環境問題の実態に迫っていきたい。
そこでこの科目の第一の目標は、これらの問題の原因を探り、整理することである。個々の環境問題には
問題を引き起こす独自の原因が存在するのは当然であるが、これら全体の問題を発生させる地球規模での共
通の原因も存在していると考えられている。貧困・飢餓・教育問題を包括する南北問題や人口問題などはそ
れらが独立した社会問題であると同時に、おおくの地球環境問題の背景にもなっているのである。それらの
実態を探り、個々の問題とどのように関わっているのか、何が問題なのかを地球規模で理解できることであ
る。
第二の目標はそれぞれの問題の実情を知ることである。どこでどのような問題がなぜ起こっているのだろ
うか。自分なりの1つのテーマを決めてその核心に迫ってもらいたい。今後、環境問題の解決に技術者が関
わらざるを得ない状況になって行くであろうが、技術の行使の前に必ず問題の分析が必要になってくる。自
分独自の問題分析を個々で経験して、それぞれの環境問題の本質が理解できることである。
◎学習・教育到達目標
A-1(a)
地球的視野から物事を多面
的に理解できること.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を知
るための基礎として、環境問題の背景とな
る人間の諸活動や各種現象とその問題との
関係等、下記教育内容・達成目標に記載し
た事柄を地球的視点から多面的に考え、理
解すること。
この目標を達成させるための事柄の理解と習得の度合いを評
価する定期試験およびレポート等の取り組みで評価する。す
なわち、地球規模で発生している各種環境問題の共通の背景
と言われる人口問題や南北問題に関する基本的な理解の程度
を評価する。また、具体的な環境問題に対するそれらの関わ
り方に関する理解の程度も評価する。
A-2(b):社会や自然の中での技術の役割を理解し,技術者としての責任を自覚できること.
評価方法:前半の環境問題の原因に関する授業の部分に関しては試験を実施して評価する。また、後半の個
別の環境問題に関しては、クラスの発表報告の状況と最終報告書の内容に応じて評価を行う。その2つの評
価の割合はそれぞれ 60%と 40%で行う。
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
このシラバスで示した項目やそれに使うコマ数は、受講者の人数によるレポート発表に費やするコマ数により変更・増減する可能性が
ある。
[1] 世界の経済体制(2コマ)
□ 現在地球の各地で発生している環境問題は地球自体の変化に伴うものではなく、その背景には必ず人間の諸活動が存在している。そ
れらの活動は経済的要素が含まれており、その目的はその地域で生きていくための最低限のものもあれば、より多くの経済成長を生み出
そうとするものもある。現在、あらゆる人間の諸活動は地球環境に何らかのプレッシャーを与えているのである。ここでは、現代社会は
どのような経済体制の中で成り立っており、その中の諸活動がどのように環境に悪影響を与えているかを概説する。経済活動と環境の関
わりの地球規模でのシステムを理解できることが必要である。
[2] 北の豊かさと南の貧困(2 コマ)
□ 現代の経済システムは南北問題と言われる、北の先進諸国地域と南の開発途上諸国地域という2つの異なる経済水準地域を作り出し
ている。その北と南の間の最も大きな経済問題は富の分配の不均衡である。現代の経済体制の基で南の富は北に流れていくシステムが確
立されており、豊かな北と貧しい南という図式を生み出している。この図式がその他多くの環境問題を生み出す原因とされている。ここ
ではこの図式を生み出す背景と現状を学習する。我々の住む豊かな北側世界は南が生み出す冨に支えられている現実を理解できることが
必要である。
[3] 環境問題としての南北問題(6 コマ)
□ 先に説明した南北問題は、そのことだけでも大きな経済問題であると一般に認識されているが、そのことは経済問題だけにとどまら
ず多くの環境問題の原因になっているという現実がある。この南北問題と環境問題の具体的関係についてここでは考えていきたい。北で
問題とされているもの、南で問題とされているもの、環境問題には様々なものがあるがこれらは問題が目に見える地域だけのものではな
く、北も南も多くの場合関わっているのである。環境問題を介した北と南の関係を理解できることが必要である。
[4] 環境問題としての人口問題(6 コマ)
□ 一般に言われる人口問題は環境問題と表裏一体の関係にある。経済活動を伴う環境問題が人口増加を伴う新たな人口問題を生み、そ
の人口問題が原因となった新たな環境問題を生むという負の関係がそこには存在する。その関係を前提として、まず世界が今どのような
人口問題を抱えているかを概説する。南北による異なった人口問題の存在を理解してもらいたい。次に南を例にして人口問題による新た
な環境問題の発生について考えたい。人口問題と環境問題の負の関係を理解できることが必要である。
8
[5] 地球環境問題の具体的報告と質疑応答(10 コマ)
□ ここでは各人が具体的地球環境問題についてテーマを1つ選択してもらい、その問題について原因・内容・影響などを発表してもら
いたい。その発表についてクラス全員で質疑応答をしてさらに理解を深めてもらい、それを報告書として提出してもらう。次に地球環境
問題の具体例を挙げておく。
・ 地球の温暖化現象
・オゾン層の破壊現象
・酸性雨問題
・ 熱帯林の破壊問題
・砂漠化問題
・海洋汚染問題
・ 地球規模の気候変動
・陸水の資源と枯渇問題
・各種の都市問題
ここの挙げたもの以外にも多くのものが考えられるであろう。自分の専門分野や多様な視点から考えられるいろいろな問題に積極的にア
プローチしてもらいたい。
[6] 地球破壊のシステム(4 コマ)
□ 今まで学んできたそれぞれの環境問題はそれぞれが独立しているものではなく、多くが他と密接に関係試合ながら地球環境に悪影響
を及ぼしているのである。そしてその密接な関係は問題を複雑化させ、環境悪化のスピードを速めているのである。ここではその密接な
関係のシステムを解説し、地球環境問題の悪化の現状を実感してもらいたい。また、その現状における、自分で調べた問題の全体の中で
の位置付けもしてもらいたい。今まで個別に理解してきたであろう地球環境問題を総合的に理解できることが必要である。
科目の位置付け
環境問題とは特定の学問分野だけで対応・処理できるような問題ではない。いくつもの分野の研究者が協力することにより分析や解決
が可能な問題なのである。そしてその分野は人文科学・社会科学そして自然科学に至るまで広範囲にわたっている。その意味で環境問題
を扱うこの科目は総合科学的な性格を持つものであり、学際性が強い。このことは学生諸君が今まで学んできた学問分野は全て環境問題
を理解するための基礎になり得るし、自分が専門としている分野から多くの環境問題にアプローチが可能であることを示している。前半
の環境問題の原因に関する部分は講義形式で授業を進める予定にしているが、ここでは私が専門としている地理学を基礎とした視点から
の解説になるであろう。後半の個別の環境問題に関する学習では、各人が選んだテーマに対して自分の専門分野を中心とした独自のアプ
ローチを心がけてもらいたい。そして各人の成果を持ち寄ることにより全体の環境問題に対する理解が進むことを期待する。
授業時間外学習内容・計画
前半の環境問題の原因に関する学習では講義形式にする予定なので、授業外学習は復習を中心に理解を深めてもらう目的で実施しても
らいたい。その際多くの参考図書に当たってもらいたいが、下に挙げたもの以外にも多くの関連図書が出版されているので積極的にそれ
らを利用し、クラスにいろいろな情報を提供してもらいたい。
授業外学習の中心は後半の具体的環境問題の学習の部分である。個々では各人がレポートするテーマを一つ選び、それについて調べて
もらいたい。それの関しては次の手順を経て実施してもらう予定である
テーマの決定→ クラスでのテーマ調整 → テーマに関する具体的調査・研究 → 発表報告用レジュメの作成 → クラスでの発
表報告(質疑応答含む) → 最終報告書の作成・提出
これらの一連の作業は前半の講義部分と同時並行で行ってもらう。
教科書・副読本・参考書
参考書は以下の通りとする。
概説 地球環境問題;阿部寛治編/東京大学出版会
成長の限界;D.H.メドウス他/ダイヤモンド社
限界を超えて;D.H.メドウス他/ダイヤモンド社
データブック人口;西川潤/岩波ブックレット 733
データブック食料;西川潤/岩波ブックレット 737
その他授業中に使用する資料としてプリントを配布する。
メモ
9
対象クラス
5全
担当教員
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
人間科学Ⅱ
選択
1
履修単位
25(30)
前期
山口 英一
この時間は「ジャイナ教の思想と現代インドの文化」と題して,南アジアにおける宗教文化と現代
インドの文化についての講義を行います。
紀元前 6 世紀ごろにインド北部で成立した「ジャイナ教」という宗教は,仏教と並んで非バラモン
教思想の中心です。宗教とは信仰を基本としていますが,それは生活全般に関わるもので,決して理
念だけでなく非常に人間くさいものを含んでいます。
科目概説
講義を通じて,ジャイナ教という宗教が示す価値観(特に重視される「不殺生」の意味合い)と,
それに従った生き方を紹介し,絶対的な善悪の判断基準の一つとしての宗教の意味も考えてもらいま
す。
それに平行して現代のインド文化についても学びます。私が撮影した写真やビデオを利用しながら,
衣食住に関して,またインド映画などについて紹介します。それらを通じて幅広く南アジア文化を検
討してみたいと思います。
この授業は「異文化理解」をめざすものです。そして,この授業で全く違う文化を学ぶということ
は,同時に現代日本における状況を意識することになるでしょう。自分たちとは異なる文化をどう捉
えるかを経験してもらいたいと思います。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
この科目で実現しようとする文化や社会
に関する知識・多面的な理解とは具体的に
は次の2点です。
A-1(a)
1) ジャイナ教思想による世界理解,それ
地球的視野から物事を多面的に理 を支える理論,理論に基づく行動規範など
解できること.
を理解すること。
2) 現代インドの文化という、日本とは異
なる文化・価値観を学び、それに関する自
分の視点を持つこと。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
学期中に課すレポートや論述式の試験で、ジャイナ教思想
による世界理解,それを支える理論,理論に基づく行動規
範などについて,理解の度合いを評価します。
また異文化を柔軟に受け止める視点とその変化をレポー
トや毎回のコメントでチェックして、自分の理解や考えた
内容を文章として表現する能力を評価します。
A-2(b):社会や自然の中での技術の役割を理解し,技術者としての責任を自覚できること.
評価方法:
定期試験の成績 70%
課題レポート 20%
毎回の授業後に書いてもらうコメント・カード
10%
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
授業は基本的に板書を中心とした講義形式で行います。「ジャイナ教の思想と現代インドの文化」というタイトルに従った内容ですが,
受講生諸君に一層の興味を持ってもらうために,文献資料をもとにした講義内容を補うために,私自身が現地で撮影したものを中心に,
写真・録音・ビデオなどの資料をできるだけ使うつもりです。この授業を通じて,異なる判断基準と生き方に触れ,異文化への理解を深
めてもらいたいと思います。
ジャイナ教の宗教的実践に関しての大きな特徴は「徹底した不殺生の実行」です。この理論的裏付けとなる霊魂観・輪廻説といったジ
ャイナ教思想の根幹を文献に基づき説明します。また宗教思想の具現化されたものとして、仏教の仏像に相当するジナ像を始めとする彫
刻・絵画などの美術、寺院建築も織り交ぜ,現代の信者の姿と宗教儀礼もジャイナ教を理解する上で重要な要素として授業の中で紹介し
ます。
講義全体の流れは下のようになります。2 コマ続きの 1 回ごとにテーマを絞って話をします。ここではメインとなる「ジャイナ教」に関
する内容を書いていますが、その間にインドの衣食住や映画などの話題を挟んでいきます。
[1]導入=インド世界とジャイナ教 ----- 4 コマ
□ ジャイナ教徒は現在,どこにどれくらい存在するのかを理解する
□ 現代インドの他の宗教との比較でジャイナ教をおおまかに把握する
[2]信仰の対象としてのジナ:伝承と実像 ----- 6 コマ
□ 開祖マハーヴィーラの伝承と実像についての概略を理解する
□ パンチャ・カルヤーナとは何かを説明できる
□ ジャイナ教でいう 24 祖師とは何かを理解する
[3]教団の成立と発展 ----- 6 コマ
□ 「シュラーマナ」の伝統とジャイナ教との関係を理解する
□ ジャイナ教における二つの大きな分派を説明できる
□ 白衣派と空衣派の区別について理解する
10
[4]霊魂観と救済の理論 ----- 6 コマ
□ ジーヴァとは何かを理解する
□ ジャイナ教では,輪廻からの解放をどう説明するか
□ ジャイナ教の世界観(宇宙論)を理解する
[5]戒律と生活 ----- 6 コマ
□ ジャイナ教徒の五大誓とは何かを説明できる
□ 出家者と在家信者の生活規定の違いを理解する
□ 宗教的菜食主義の理由を説明できる
[6]全体のまとめ ----- 2 コマ
科目の位置付け
3年生までに学んだ「地理学」「歴史学」「社会学」「政治学・経済学」の知識が,総合的に意味を持ってくるでしょう。
4年生後期の「人間科学1」を受講していなくても受講できます。内容的には,連続性を持っていますが,最初の導入部分で必要な
知識についてはまとめをしますので,新しく受講する人も心配はいりません。
授業時間外学習内容・計画
授業中に配布する資料は全部は時間内に読めませんから、予習・復習として自分で読んでおいて下さい。その他に,参考文献やインタ
ーネット上での情報ソースなどを示します。各自の興味でそれらを参照し,より一層の理解を深めて下さい。
教科書・副読本・参考書
教科書は特に指定せず,必要に応じてプリント資料を配付します。
参考書として,以下の書籍があります。授業内容の一部では該当個所を参照できるでしょう。特に前者は,日本語の書籍としては初め
て,総合的にジャイナ教を紹介したものとして価値の高いものです。参照してもらいたいと思います。
『ジャイナ教―非所有・非暴力・非殺生 その教義と実生活』渡辺 研二/論創社
『思想の自由とジャイナ教』中村元選集第 10 巻/春秋社
メモ
11
対象クラス
5全
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
第二外国語Ⅱ
選択
1
履修単位
25(30)
前期
担当教員
古賀 崇雅
科目概説
この科目では、古典中国語(漢文)をとりあげ、その文法構造を解説し、漢文訓読法による読解、およ
び日本語による翻訳について学ぶ。その際、あわせて、古典中国語(漢文)の背景となる中国を中心とす
る東アジアの伝統文化をわかりやすく紹介する。
古典中国語(漢文)の学習を通して、あらためて日本語について考える。
第二外国語Ⅰと内容は関連するが、継続授業ではないので、第二外国語Ⅰを履修していない学生も履修
可能である。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
A-3(f)
古典中国語(漢文)の文法構造について理解し、 古典中国語(漢文)について初歩的な理解を達成できた
適切かつ円滑に読解・表現がで 漢文訓読ができるようになること
かを定期試験で評価する。
きること.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
A-1(a):地球的視野から物事を多面的に理解できること.
評価方法:定期試験評価 100%
評価基準:60%
教育内容・達成目標
1.古典中国語(漢文)
1.1.漢字・漢文について
漢字・漢文の基礎を理解する
1.2.漢文法の要点
漢文の文型を理解する
1.3.漢文訓読の要点
漢文訓読法を学び、日本語との関連を理解する
1.4.漢文と現代中国語
漢文と現代中国語の相違点を理解する
2.東アジアの伝統文化
2.1.儒家の漢文
『論語』や『孟子』を訓読しその主張を理解する
2.2.道家の漢文
『老子』や『荘子』を訓読しその主張を理解する
2.3.近世の漢文
朱子学や陽明学関係の漢文を訓読しその主張を理解する
2.4.日本漢文と日本漢語
日本漢文を訓読し日本漢語の中国語への影響を理解する
12
科目の位置付け
古典中国語(漢文)を学び、さらに東アジアの伝統文化に触れることで、あらためて日本語や日本文化についてとらえなおす。
授業時間外学習内容・計画
予習・復習のほか、漢和辞典を積極的に利用する。中国など東アジアの情報に触れ、理解に努める。
教科書・副読本・参考書
教科書:『漢文訓読入門』古田島洋介・湯城吉信 2011 年 明治書院
副読本・参考書:『漢文法基礎』二畳庵主人加地伸行 2010 年 講談社
メモ
13
対象クラス
5全
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
文学特講
選択
1
履修単位
25(30)
後期
担当教員
菱岡 憲司
科目概説
現在の国際社会において、異文化と主体的に交流し、積極的に情報を発信していくためには、日本のアイ
デンティティ形成に寄与し、伝統を現在に伝える「古典」に親しむことが不可欠である。そして「古典」
という日本文化の伝統に根ざした異文化交流を図るためには、次の二つの能力が必要となる。一つは、「古
典」を読解・鑑賞する能力である。いま一つは、その「古典」の魅力を他者に伝えるコミュニケーション
能力である。本授業では、我が国の古典文学作品を教材に、音読・調べ学習・作品鑑賞を通して読解・鑑
賞能力を身につけ、鑑賞文作成を通してコミュニケーション能力を習得することができる。
◎学習・教育到達目標
A-1(a)
地球的視野から物事を多面的
に理解できること.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
文学作品を読み解き、鑑賞文作成を通して考 毎回の小レポート、またまとめのレポートにより、多様な価
察を深めることで、一面的ではない思考力・ 値観に触れた後の、思考の深度を測り、適切かつ円滑に読
判断力を養い、適切かつ円滑に読解・表現が 解・表現ができる能力が身についたか判断する。
できる能力を培う。
すなわち,人類のさまざまな文化に関する知
識を身につけ,多面的に物事を考えることが
できるようになること。
A-3(f):適切かつ円滑に読解・表現ができること.
評価方法:
適切かつ円滑に読解・表現ができる能力を見極めるため、鑑賞文(70%)・筆記試験(30%)により評価を
行う。小レポート(鑑賞文)は毎授業課し、大きな単元が終わるごとに調べ学習を行ってレポートを提出
する。筆記試験は1回行う。
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
〔授業内容〕
夏目漱石の小説作品を読み解いていく。
毎回、夏目漱石の小説作品を紹介し、小レポートを課す。すなわち、小レポートは毎回必ず提出することになる。また、3回の講義のの
ち、図書館等を利用して調べ学習をし、まとめのレポートを作成する。学期末に、知識を確認する筆記試験を課す。
〔授業計画〕
夏目漱石の小説作品を中心に、授業を行う。具体的には、次の作品を予定している。『ぼっちゃん』『吾輩は猫である』『草枕』『夢十
夜』『三四郎』『それから』『門』『彼岸過迄』『行人』『こころ』『坑夫』『明暗』
1~3回目 講義
4回目 まとめとレポート1
5~7回目
8回目 まとめとレポート2
9~11回目 講義
12回目 まとめとレポート3
13~15回目 講義
14
科目の位置付け
1・2・3年次で学習した「日本語表現」を更に発展させて、日本古典文学を的確に理解し、自分の言葉で適切に表現する能力を養う。
授業時間外学習内容・計画
教材は毎回、プリントを配布するが、各出版社より廉価な文庫本が発売されているため、必要に応じて購入することが望ましい。また、
青空文庫等、無料の電子テキストも活用されたい。
。毎回、新たな帖を紹介し、小レポート(鑑賞文)を課すため、授業の際はかならず小レポートを書く。また単元終了の際に、図書館を
利用して、調べ学習を行う。
教科書・副読本・参考書
テキストはプリントにて配布する。
副読本・参考書
新潮文庫・ちくま文庫等の漱石作品
青空文庫の電子テキスト
メモ
15
対象クラス
5全
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
英語演習Ⅲ
選択
1
履修単位
25(30)
後期
担当教員
三戸 健司
科目概説
1年次から3年次までに培ったコミュニケーション能力(聞く、読む、話す、書く)を踏まえて、日常的な話
題について、情報や考えなどを英語で理解したり表現したりするための基礎的な能力を確認復習し、その応用
力を身につけるとともに、21世紀の国際社会を生きるエンジニアにふさわしい英語力の基礎を固め、その応
用力を身につけながら、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の充実を図る。そのためには、コミ
ュニケーション能力(特に読み取ること)の言語活動を今一度、総合的有機的に関連させて育成することを目指
す。
上記の育成のために、1年次から3年次までに培った単語・熟語・文法・構文・表現等の確認復習を行いつ
つ、同時に応用力も身につけられるようにする。そのためには学生が情報や考えなどの受け手や送り手になれ
るような具体的な言語の使用場面を設定して、コミュニケーション活動の育成を目指す。
◎学習・教育到達目標
A-3(f)
適切かつ円滑に読解・表
現ができること.
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
1年次から3年次までに培った単語・熟語・文法・ 下記,教育内容・達成目標に記載した事柄の理解と習得
構文・表現等の確認復習を行いつつ、同時に応用力 の度合いを評価する定期試験およびレポート等の取組で
も身につけられるようにする。すなわち,下記、教 評価する.
育内容・達成目標に記載した事柄を理解し,習得す
ること。具体的には、 下記の教育内容・達成目標に
記載した事柄を 理解し,TOEIC の問題を解く上で,
その知識 を運用できること。 すなわち,英語を用い
て,情報や意見をやり 取りするための能力を身につ
けること。
○学習・教育到達目標 A-1(a):地球的視野から物事を多面的に理解できること.
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:年間2回ある定期試験(後期中試験、後期末試験)において、試験成績を 80%、レポートや小テスト
等を 20%としてそれぞれ評価の対象とする。上記すべてを考慮して学年成績として最終的に総合評価する。
評価基準:60 点.
教育内容・達成目標
様々なジャンルの英語を理解するために必要な文法・語法・構文・表現を徹底的に復習しながら習得して行くために、コミュニケーショ
ン能力(特に、読みとる)を発展させた授業を展開する。教材は、TOEIC 対策の配布プリントを使用し、様々な題材を取り上げて、学生の言
語や文化に対する関心を高め、国際的な視野を広げ、公正な判断力の充実を図ることを常に念頭に置いて授業を進めて行く。また定期的
に、レポートや小テストを実施して積極的学習の徹底を図るようにする。その延長線上で、これから先使える英語力の充実を図るための
動機付け及び確認のために、機会を見て英検や工業英検、さらには国際化社会において有力な基準になる TOEIC 等の英語能力検定試験の
受験を勧めることになる。学生は、常日頃から特に言語(英語)に関心を持ち、毎日英語の学習を取り入れて自己研鑽に励むことが大切で
ある。テキストの予習・復習が欠かせないのは言うまでもない。
尚、授業コマ数計画は以下の通りである。
[配布プリント] ----- 30コマ
□配布プリント1
□配布プリント2
□配布プリント3
□配布プリント4
□配布プリント5
□配布プリント6
□配布プリント7
□配布プリント8
□配布プリント9
□配布プリント10
□配布プリント11
□配布プリント12
□配布プリント13
□配布プリント14
□配布プリント15
□配布プリント16
□配布プリント17
□配布プリント18
□配布プリント19
□配布プリント20
16
科目の位置付け
一般教育科目の通年開講の英語は、これまで培って来た総合的な英語力の確認及び発展のためには大切な科目であるので、積極的な取り
組みを希望する。
授業時間外学習内容・計画
学生の進行状況を鑑みて英語力の充実を図るために、定期的に、レポートや小テスト等を実施する。
教科書・副読本・参考書
教科書:TOEIC 単語熟語文法構文表現対策の配布プリント
参考書:A NEW GUIDE TO ENGLISH GRAMMAR(改訂三版);江川泰一郎
著/金子書房
メモ
17
対象クラス
5全
担当教員
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
複素関数論
選択
1
履修単位
25(30)
前期
青影 一哉
この科目の内容は,まず,4年次の複素平面の事項(n 重根等)を復習した後,複素数の関数を導入し,基
本的な関数(指数関数・対数関数・三角関数等)についてその計算練習を行います.次に,それらの関数の複
素数の意味での微分・積分を学び,とくに,複素数の意味で微分できる関数(正則関数)について,それら
が持っている性質を詳しく見て行きます.そして最後に,「ほぼ正則な関数の複素積分が(積分の計算では
なく)微分の計算によって求められる」という「留数定理」を学び,それを実数の関数の積分の計算にも応
用します.
科目概説
4学年までの数学の中の解析学関係で,関数について様々なことを学んできました.とくに,微分積分と
その応用は,工学の専門科目へ応用されることが多かったと思います.しかし,そこで学んだ関数は全て実
数の関数でした.ここでは,複素数の関数について,微分積分等を学ぶことになります.
さて,実数より複雑な複素数で微分積分等を考えることは,実数の場合より難しくなりそうな気がします
が,不思議なことに,複素数で考えた方が簡単になる事項もあります.また,実数の範囲では計算できない
ような積分が,至極簡単に計算できる定理もあります.これは,「 狭い視野で見ていたときは煩雑に見え
ていた物事が,広い視野で見ると,すっきり見える場合がある」という状況に似ています.
そこで,この複素関数論では,次の 1),2),3)に重点を置いて,授業を行って行きます.
1)今まで実数の関数で 学んできた事項を再確認し,知識・実力の定着を図ること.
2)今まで 実数の関数で 学んできた事項が複素数の関数になると,どのように変わり,どのような新しいこ
とが成り立つのかを理解すること.
3)物事を,狭い視野から広い視野で見てみるという姿勢を培うこと.
解析学という数学の分野では,複素数の世界は非常に美しい世界だと言われています.その美しさを少し
でも感じてもらえれば幸いです.
◎学習・教育到達目標
B-1(c)
専門分野の基礎となる内容
を理解していること.
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
複素数の概念の理解と計算の習得,複素関数の概念の
理解,正則関数の概念の理解と基本的な正則関数の値
や微分積分の計算習得,留数定理の仕組みの理解と実
関数への応用を含めた計算習得など,下記教育内容・
達成目標に記載していることが,この科目の目標で
す.
すなわち,これら数学に関する知識とそれらを応用す
る能力を 身につけることができること.
科目の達成目標で述べた「複素数,複素関数,正則
関数,複素微分・複素積分,留数定理,実積分への
応用」などの概念の理解や計算の修得の程度を,2
回の定期試験とレポートにより評価します.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:2 回の定期試験(中間試験・期末試験)の成績を 80%とし,レポートの提出・解答状況など平常時
の総合的な取り組みを 20%として,全体の成績を評価します.
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
[1] 複素数 ----- 5 コマ
□ 複素数;複素数に関する記号を理解し,複素数の計算が確実にできること.
□ 極形式;複素数の極形式を理解し,直交形式を極形式に直すことができること.
□ n 乗,n乗根;複素数の累乗・n乗根の計算ができること.
[2] 複素関数 ----- 6 コマ
□ 複素数の指数関数・三角関数;複素数の指数関数・三角関数の定義を理解し,値の計算ができること.またその複素方程式が解ける
こと.
□ 複素数の対数関数;複素数の対数関数の定義を理解し,値の計算ができること.またその複素方程式が解けること.
□ 複素関数の極限 ; 複素関数の収束・発散の概念を理解し, 調べることができること.
[3] 正則関数 ----- 5 コマ
□ 複素関数,複素微分,正則関数;複素関数,複素微分,正則関数の概念を理解し,複素微分の計算ができること.
□ コーシー・リーマンの方程式;正則関数の判定条件を理解し,判定ができること.
□ 複素導関数;基本的な複素関数の複素微分ができること.
[4] 複素積分 ----- 6 コマ
□ 複素積分;複素関数の線績分の概念を理解し,積分の計算が出来ること.
□ 円周上での複素積分;円周上での複素積分を理解すること.
□ コーシーの積分定理,積分公式,積分表示;コーシーの諸定理を理解すること.
□ テイラー展開;複素微分とコーシーの定理とテイラー展開の関係を理解すること.
[5] 展開・留数 ----- 8 コマ
□ ローラン展開;複素関数のローラン展開の概念を理解すること.
□ 特異点,留数,留数の計算方法;複素関数の特異点・極,留数の概念を理解し,留数の計算ができること.
□ 留数定理;留数定理の仕組みを理解し,留数定理を用いた複素積分の計算ができること.
□ 実積分への応用;留数定理を応用した実積分の計算ができること.
18
科目の位置付け
1年次で導入された複素数の定義,4年次の応用数学1で学習した複素平面の概念,および2年次で学んだ極限・級数の概念,そして 2
年次から4年次で学んできた基本的な実関数の微分積分の計算力が必要になります.
それらを複素数の関数に拡張することによって得られる様々な定理や性質は,とくに複素数を多く使う電気・電子関係の専門科目に応
用されます.
授業時間外学習内容・計画
内容の理解と定着を図るため,教科書本文中の演習問題等を,適宜,レポートとして解答・提出してもらいます.
教科書・副読本・参考書
教科書:
高専テキストシリーズ 応用数学 上野健爾/森北出版株式会社
参考書:
基礎解析学(改訂版);矢野健太郎,石原繁共著/裳華房
メモ
19
対象クラス
5全
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
ベクトル解析
選択
1
履修単位
25(30)
前期
担当教員
高本 雅裕
科目概説
工学的な量は,大概ベクトルで記述されます.物理や専門科目で扱われる量,例えば力,速度,電場,
磁場等々は”大きさと方向”を持つ量です.
従って,工学上あるいは自然現象を記述する理論式を簡略化するために, 物理や工学の専門分野にお
いては,扱う量をベクトル量の関数として表現することがよく行われています.
そこで本講義では,ベクトルの微分・積分の定義と計算法や専門科目への応用計算などを行い,工学
的な現象をベクトル量でとらえて理解し,計算ができる力を養成することを目指します.
◎学習・教育到達目標
B-1(c)
専門分野の基礎となる内容を理
解していること.
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
ベクトル記法についての基本演算およびベクト
下記の教育内容・達成目標に記載した事柄の理解
ル解析の主要目的となる積分公式を正確に理解し、 と習得の度合いを評価する2回の定期試験および
計算できるようになることを目標とします。
レポートの提出状況で評価します。
すなわち,これら数学に関する知識とそれらを応
用する能力を 身につけることができることが目標
です。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:2 回の定期試験(中間試験,期末試験)を 70%,レポート提出状況の評価を 30%として,全
体の成績は 100 点満点で評価します.
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
□1. ガイダンス,ベクトルの代数(ベクトル,内積)の定義および計算の復習
□2. ベクトルの代数(外積)の定義と計算の復習,演習
□3. ベクトルの微分・積分の定義及び演習
□4. スカラー場・勾配の定義及び演習
□5. 発散・回転の定義及び演習
□6. 中間試験
□7. 空間曲線のベクトル表現の定義と計算を理解すること
□8. 線積分・面積分の定義と計算を理解すること
□9.発散定理の証明・意味の理解とその応用計算ができること
□10.ストークスの定理 の証明・意味の理解とその応用計算ができること
□11.期末試験
20
科目の位置付け
ベクトル解析には,2年生で履修したベクトルの内積・外積,4年生で学んだ偏微分等を理解しておくことが必要です.もちろん2年
生で学んだ微分や積分の計算も使いますので,きちんと分かっておくべきです.その基礎の上に,ベクトル解析の基本的な演算子 grad,
div, rot を定義して計算ができることを目指します.
以上の内容を用いて,ベクトルの微分・積分の重要公式である発散定理,ストークスの定理などを導き,専門科目等へ応用できる力を
養います.
授業時間外学習内容・計画
内容の理解と定着をはかるため、演習問題等を適宜レポートとして課し、提出してもらいます。
教科書・副読本・参考書
教科書
ベクトル解析 矢野健太郎他1名共著、裳華房
参考書
有明高専の数学 第1・2・3・4巻;有明高専数学科編
線形代数とベクトル解析;E.クライツィグ 著,堀 素夫
専門分野の教科書にも参考にできる箇所があります.
訳/培風館
メモ
21
対象クラス
5全
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
フーリエ解析
選択
1
履修単位
25(30)
前期
担当教員
村岡 良紀
科目概説
偏微分方程式は常微分方程式の多変数への拡張として数学的に興味深いばかりではなく、多くの自然現象
が偏微分方程式を用いて記述されることを見ても明らかなように、広く理工学において中心的な重要性を持
っている。
この科目の第1の目標は、学生は周期関数・非周期関数がフーリエ級数・変換により表されることを理解
し、フーリエ級数・変換に関する基本事項についても学習し、様々な関数のフーリエ級数・変換の導出がで
きること。
第2の目標は、学生が理工学において最も頻繁にあらわれ応用上非常に重要な意味を持つ2階の線形偏微
分方程式を理解することである。具体的に述べるならば、学生が代表的な2階の線形偏微分方程式である波
動方程式,熱伝導(拡散)方程式等がその元となる物理現象からどのようにして導出されるかを理解し、その
上でそれぞれの偏微分方程式の解の持つ定性的な性質を理解することである。学生が解の性質を常識として
持っておくことは現実問題に出会ったとき、それに正しく対処する上で非常に重要と考えられる。
第3の目標は、学生が変数分離法を用いて2階の偏微分方程式の境界条件・初期条件を満足する解を求め
ることができることである。波動方程式・熱伝導(拡散)方程式を解く場合には、本科4年の「応用数学」に
おいて学習した常微分方程式の解法に加えてフーリエ級数・変換の知識も必要となる。波動方程式の解とし
て得られた固有振動を図示することにより、学生は波動方程式によって記述されている現象の理解を深める
こと。
◎学習・教育到達目標
B-1(c)
専門分野の基礎となる内容
を理解していること.
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
フーリエ級数・変換の概念とその計算、波動方程
式および熱伝導方程式などの偏微分方程式およびそ
の変数分離解に対する理解および計算ができること
等下記の教育内容・達成目標に記載した事柄がこの
科目の目標です。これら数学に関する知識とそれら
を応用する能力を身につけることができること。
フーリエ級数・変換の概念とその計算,波動方程式お
よび熱伝導方程式などの偏微分方程式およびその変
数分離解に対する理解および計算ができること等、
下
記の教育内容・達成目標に記載した事柄の理解と習得
の度合いを評価する定期試験およびレポート・演習問
題等の取組で評価する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:定期試験(中間・期末)の成績を 80%とし,レポート提出,授業中の態度など平常時の取り組み
の成績を 20%として総合的に評価する.
評価基準:60 点.
教育内容・達成目標
[1] フーリエ級数・変換 ----- 16 コマ
□ 直交関数系:関数が直交関数の級数で表わされ,三角関数が直交関数系を作ることを理解すること.
□ フーリエ級数の定義とその意味・性質を理解し、実際にフーリエ係数を計算し関数をフーリエ級数によって表すことができること。
□ フーリエ変換の定義とその意味・性質を理解し、実際に関数のフーリエ変換・逆変換ができること。
[2] 偏微分方程式 ----- 14 コマ
□ 偏微分方程式を記述する場合に用いられる用語の意味を理解すること。簡単な例に基づいた常微分方程式との対比より、偏微分方程
式の解の特徴を理解すること。
□ 弦の振動を記述する偏微分方程式として、1次元の波動方程式が導かれることを理解し、与えられた境界条件・初期条件の下で変数
分離法を用いて解を求めることができること。
□ 「熱は温度の高い方から低い方へ、等温面に垂直に温度勾配に比例して流れる」というフーリエの熱伝導の法則より熱伝導(拡散)
方程式が導かれることおよび同じ偏微分方程式により拡散現象も記述できることを理解すること。さらに与えられた境界条件・初期条件
の下で変数分離法を用いて解を求めることができること。
22
科目の位置付け
直接的には本科4年の「応用数学」に引き続く内容であるが、本科1~4年までに学習した数学の知識が基礎となる。この科目の内容
は、専門科目で扱われる常微分方程式・偏微分方程式の解法と密接な関係にある。
授業時間外学習内容・計画
内容の理解と定着をはかるため、演習問題を解答し、定期的に提出してもらいます.
教科書・副読本・参考書
教科書:
講義・演習プリント
参考書:
基礎解析学(改訂版);矢野健太郎,石原繁共著/裳華房
フーリエ解析と偏微分方程式;E.クライツィグ 著/培風館
フーリエ解析講義;杉山 健一 著/講談社
常微分方程式要論;田代嘉宏 著/森北出版
偏微分方程式;渋谷仙吉・内田伏一 著/裳華房
偏微分方程式;河村哲也 著/岩波書店
物理数学;高橋健人 著/培風館
メモ
23
対象クラス
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
選択
1
履修単位
25(30)
前期
5全
統計学
担当教員
西山 治利
科目概説
工学の修得に,数学は必要不可欠です.工学の主たる部分は,数学的記法(新しい数式など)や数学的手
法(新しい計算方法など)を用いて展開されるからです.また,工学の問題を解決するための論理的思考形
態(筋道を立てた考え方)は数学のそれと類似のものだからです.
この科目では,1学年の基礎数学で学んだ確率の内容を発展させて,専門科目などでデータを分析する
ときに利用される統計という内容を学びます.したがって,この科目の授業目標は,主として,次のとお
りです.
1) 統計に関する内容(確率変数の概念,推定・検定の手法)などを理解すること.
2) 確率変数による確率の計算,推定・検定の手法を用いてそれらの計算ができること.
3) 常に,筋道を立てた考え方を行う習慣を付けること.
1)については,確率の計算をより数学的に発展させたものです.内容をしっかり理解することがまず第
一歩です.
2)については,1)で理解した内容を実際に計算できなければなりません.そして,専門科目などへの応
用に役立てることができなければなりません.
3)については,たとえば,例題の解法を理解し,その解法を類似の問題へアレンジして適用できるよう
になることは勿論のこと,新しい数式が専門科目に使われるときにすぐに応用できるようになること,さ
らに,数学や専門科目などの学問だけに限らず,日常のさまざまな場面でも,新しい数式などが利用でき
ないかと考え続けることも含まれます.
◎学習・教育到達目標
B-1(c)
専門分野の基礎となる内容を
理解していること.
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
確率変数の概念を理解し,確率変数の平均
や分散が求められ,確率変数による確率の
計算ができること.
統計的推定・検定の手法を理解し,推定・
検定の計算ができること.
これら数学に関する知識とそれらを応用す
る能力を 身につけることができること.
科目の達成目標で述べた「確率変数の概念や統計的推定・検
定の手法」の理解や計算の修得の程度と筋道を立てた考え方
を行う習慣の定着度を,2 回の定期試験とレポートにより評
価します.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:2 回の定期試験(中間試験・期末試験)の成績を 80%とし,授業中の小テストの成績,レポート
の提出・解答状況,授業中の態度など平常時の総合的な取り組み 20%として,全体の成績を評価します.
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
[1]
導入 ----- 2 コマ
[2]
(1)
□
□
□
□
(2)
□
□
□
□
□
□
□
確率分布
離散型確率分布 ----- 5 コマ
離散型確率変数;離散型確率変数の概念を理解し,確率を計算できること.
確率変数の期待値と分散;離散型確率変数の平均と分散の計算ができること.
二項分布;二項分布について,定義を理解し,確率・平均・分散の計算ができること.
ポアソン分布;ポアソン分布について,定義を理解し,確率・平均・分散の計算ができること.
連続型確率分布 ----- 8 コマ
連続型確率変数;連続型確率変数の概念を理解すること.
連続型確率変数の期待値と分散;連続型確率変数の平均と分散の計算ができること.
一様分布;一様分布について,定義を理解し,確率・平均・分散の計算ができること.
正規分布の定義;正規分布の概念について理解すること.
正規分布の確率;正規分布の確率が計算できること.
正規分布の応用;正規分布を応用した問題が解けること.
[追記]その他の連続型確率変数;カイ2乗分布やt分布のことについて理解すること.
[3]
(1)
□
□
□
□
□
(2)
□
□
□
□
□
推定,検定
母集団と標本 ----- 5 コマ
母集団と標本;母集団と標本の概念を理解すること.
[追記]2次元確率変数;2次元確率変数の平均・分散について理解すること.
標本分布;標本分布の平均・分散を計算できること.
標本平均の分布;中心極限定理について理解すること.
標本比率;標本比率について理解すること.
推定 ----- 5 コマ
推定概説
点推定;推定の概念を理解し,点推定ができること.
母平均の区間推定;母平均の区間推定ができること.
母比率の区間推定;母比率の区間推定ができること.
[追記]分散の区間推定;分散の区間推定について理解すること.
24
(3)
□
□
□
□
検定 ----- 5 コマ
検定概説;検定の概念を理解すること.
母平均の検定;母平均の検定ができること.
母比率の検定;母比率の検定ができること.
[付記]回帰直線と最小2乗法;最小2乗法の計算ができること.
科目の位置付け
上述のように,この科目の内容は,1学年の基礎数学 2 で学んだ確率の内容を発展させたものです.また,専門科目において実験デー
タの分析などに利用される内容です.
授業時間外学習内容・計画
内容の理解と定着をはかるため,教科書本文中の練習問題あるいは教科書巻末の問題集の演習問題のいくつかを,適宜,レポートとし
て解答・提出してもらいます.
教科書・副読本・参考書
教科書:
開講時に配布するプリント
;有明高専数学科編
メモ
25
対象クラス
5全
科目名
必修・選択
単位
ボランティア活動
選択
1
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
通年
担当教員
クラス担任
科目概説
ボランティア活動を通じて、社会の1人としての自覚を持たせ、自然や社会との係わりの中での技
術者としての役割を自覚させることを目指す。
◎学習・教育到達目標
A-2(b)
社会や自然の中での技術の役割を
理解し,技術者としての責任を自
覚できること.
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
ボランティア活動を通じて、社会の1人として 従事した総時間数が 45 時間以上(複数の活動の合計
の自覚を持たせ、自然や社会との係わりの中で でも可)で,提出されたボランティア活動証明書,ボ
の技術者としての役割を自覚できること.
ランティア活動日誌およびボランティア活動報告書
に基づき審査し,必要に応じて面談を行ったうえで,
評価を行う.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価基準:単位修得は合否による。評価は5段階評価で行い、3以上を合格とする。
評価方法:従事した総時間数が 45 時間以上(複数の活動の合計でも可)で、提出されたボランティア
活動証明書、ボランティア活動日誌およびボランティア活動報告書に基づき審査し、必要に応じて面
談をおこなったうえで、評価をおこなう。
教育内容・達成目標
ボランティアの機関は、関係団体の提供のほかに次に掲げるものとする。
(1)環境保全に関するもの
(2)災害における救助及び復旧活動等に関するもの
(3)身障者・老人などの介護に関するもの
(4)国際交流に関するもの
(5)地方公共団体等が主催する体育・文化などの行事に関するもの
(6)その他校長が認めたもの
ボランティア活動に従事する学生は、以下の手続きに従うこと。
1.ボランティアに従事する学生は、実施する日の15日前までにボランティア活動許可願(様式1号)を学級担任、学科長を経て学生
課教務係に提出すること。
2.ボランティアに従事した学生が単位認定を希望する場合は、次の書類等を学級担任を経て学生課教務係に提出すること。
(1)ボランティア活動証明書(様式2号)
(2)ボランティア活動日誌(様式3号)
(3)ボランティア活動報告書(様式4号)
26
科目の位置付け
ボランティア活動を通じて、技術者として何を身につけておかなければならないのか、など今後の学習に対する動機付けにする。
授業時間外学習内容・計画
授業時間外の実習となるため、当然長期休暇期間が主たる活動期間となるだろうが、実施する日の 15 日前までに、原則として、ボラン
ティア活動許可願を学級担任、学科長を経て、校長に提出し、許可を得ることになっているので、用意周到な計画が必要となろう。
教科書・副読本・参考書
メモ
27
28
<<専門科目>>
[必修科目]
電気電子工学実験
卒業研究
・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
[単独開講選択科目]
システム制御
機械工学概論
高電圧工学
パワーエレクトロニクス
電力輸送工学
電力発生工学
電子回路Ⅱ
通信工学Ⅰ
計算機工学
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
[並列開講選択科目]
…次の系からいずれかの科目群を選択
(電力工学系)
電気材料
・・・・・・・・・・・・・・・・
電気法規
・・・・・・・・・・・・・・・・
電気応用
・・・・・・・・・・・・・・・・
電気設計
・・・・・・・・・・・・・・・・
(電子情報工学系)
計算機工学特論
・・・・・・・・・・・・・・・・
電子工学特論
・・・・・・・・・・・・・・・・
通信工学Ⅱ
・・・・・・・・・・・・・・・・
電子設計
・・・・・・・・・・・・・・・・
[授業外科目]
学外実習
課題研究
34
36
38
40
42
44
46
48
50
52
54
56
58
60
62
64
66
・・・・・・・・・・・・・・・・ 68
・・・・・・・・・・・・・・・・ 70
29
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
電気電子工学実験
必修
2
学修単位(45/45)
75(90)
通年
担当教員
石丸 智士,泉 勝弘,塚本 俊介
科目概説
電気電子工学を確実に身につけるには,座学の関連科目で学んだことに加え,実験による検証が非常に有
効である。電気工学科における実験は,2年次から5年次まで,座学の進行に合わせて段階的に行われてい
るが,5年次では「電子・通信工学」,「制御工学」,「電気応用・高電圧工学」の3分野を主体にしたテーマと
なっている。これらの専門分野の内容を理解することはもとより,それぞれのテーマについて,どの様にし
て実験装置を構成するか,得られた実験データをどのように整理・分析するかなど,自分達で考え実験を遂
行することによって論理的思考能力と課題解決能力も身につく。また,実験で得られた結果を報告書(実験
レポート)によって第三者(担当教員)に的確に報告できることは,技術者として非常に重要な能力である。
その意味から,実験レポートは,「期限を守り,正確かつきれいに書き,十分な考察を加えて」提出する必要
がある。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
この科目の授業目標は,工学の基礎的な知
識・技術を駆使して実験を計画・遂行し,デ
ータをきちんと解析し,工学的に考察し,説
明できる能力をつけることである。
具体的には次のような内容である。
1) 実験を通じて,座学で習得した内容を確実
に理解する。又は,実験で学んだことを今後
B-3(d-2)
習得するであろう座学科目の理解に役立て
実験・実習等の内容を理解・
る。
実行・考察できること.
2) 実験の意図するところを自ら考え,手を下
し実験することによって,技術者としての論
理的な思考あるいは課題解決能力を磨く。
3) 内容が豊富で,的確な解析のされている実
験レポートを,多くのテーマについて繰り返
し作成・提出することで,すばやくて的確な
表現力と報告能力を育成する。
1)実験レポートに記載する課題に対するレポート内容によ
って評価する。
2)実験レポートの目的欄,考察欄の記載事項の程度によっ
て評価する。
3)きれいに正確に期限通りに実験レポートを提出したかど
うかによって評価する。
実験レポート内容は,レポートの体裁が整い,実験内容・
考察がきちんと書かれているか,また実験の内容自体を理
解できているか否かで評価する。取り組み状況としては,
自ら実験に参加しているか,内容を理解しようと努力して
いるか否かで評価する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
実験レポートの内容と実験に対する取り組み状況で評価する。
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
実験開始に先立ち,実験テーマの概略の説明と安全に関する教育を行う。 ----- 約 3 コマ
時間内に終了しないテーマについても,延長して行い,その日のうちに終了すること。
[電子・通信工学分野](下記テーマに代表される電子・通信工学系の実験を行う)
[1] アンテナの指向特性
□ テレビ放送や FM 放送で利用されている超短波・極超短波の受信に用いられるダイポールアンテナおよび八木アンテナの指向特性につ
いて理解すること。
[2] 非安定マルチバイブレータ
□ 非安定マルチバイブレータはパルス発振回路として利用されている.TTL および CMOS を用いた非安定マルチバイブレータの特性を調
べ,その動作原理を理解すること。
[3] 単安定マルチバイブレータ
□ トリガ入力に応じて,一定の時間だけパルスを出力する単安定マルチバイブレータは遅延回路として利用される.単安定マルチバイ
ブレータの特性を調べ,その動作原理を理解すること。
[4] 双安定マルチバイブレータ
□ 順序回路の設計に欠かすことのできない RS フリップフロップおよび JK フリップフロップについて入力および内部状態による出力変
化を調べ,その動作を理解すること。
[5] A/D-D/A コンバータ
□ デジタル処理技術が進歩した現在,アナログ信号をデジタル信号に,またデジタル信号をアナログ信号に変換する装置は重要な基礎
技術の一つとなっている.アナログ-デジタル(A/D)変換およびデジタル-アナログ(D/A)変換器について調べ,その特徴を理解すること。
[6] サイリスタの特性
□ パワーエレクトロニクスにおいて欠かせない半導体素子であるサイリスタの静特性を調べ,その特性を理解するとともに,その応用
の一つである交流電圧の位相制御整流回路について理解すること。
[7] 太陽電池の電流-電圧特性
□ 太陽電池の電流-電圧特性を測定し,動作原理およびその特性について理解すること。
[制御工学分野]
[8] 交流二相サーボモータ・タコジェネレータ
□ 制御系に広く用いられる交流二相サーボモータの回転速度特性、トルク特性と、サーボモータに直結されたタコジェネレータの発電特
性を測定する。これにより、交流二相サーボモータの伝達関数を求める。
[9] ボード線図とベクトル軌跡
□ 模擬システムへの入力として正弦波交流を加えた場合のシステム応答の振幅比と位相差を読み取り、これから制御系の特性解析の一
手法であるボード線図とベクトル軌跡を描いて、システムの特性を学ぶ。
30
[10] シミュレータを用いた制御系の応答解析
□ 自然現象の多くは一次遅れ系や二次遅れ系に近似できる。これを演算増幅器で構成されたシミュレータ上で表現し、この系が示す諸
特性について解析する。
[11] アナログ制御系の特性
□ 演算増幅器で構成されたシミュレータ上に PI 制御演算と制御対象を構成し、制御ゲインに対する系の応答を解析する。
[12] ディジタル制御系の特性
□ アナログの制御対象をディジタルコンピュータで制御し、この特性を実験によって理解する。
[13] 直流電動機制御系
□ 多くの機器に小型直流電動機が使用されている。この速度制御系を構成し、その制御特性を理解する。
[14] FPGA を用いた論理回路演習
□ 制御機器の基本構成要素である論理演算回路を FPGA で構成し、パルス発生回路の実験を行う。
[電気応用・高電圧分野]
[15] 照度計を用いた照度測定
□ 光電池式照度計を用いて実験室の測定を行い,JIS に決められている照度基準を満たしているか否かを検証する。その場合,等照度曲
線も描く。また,屋外の照度も測定し,太陽光の明るさを実感する。
[16] 高電圧試験と極性効果
□ 球ギャップを用いた電圧計の較正曲線を描いた上で,針対平板電極を用いて極生効果を確かめる測定を行う。
[17] 高圧水銀灯の特性試験
□ 照明に用いられる高圧水銀ランプを使用して点灯試験を行い,初期特性・動作特性を測定し,水銀灯の点灯に関するメカニズムと照
明時の電気的特性を習得する。
[18] 衝撃電圧試験
□ 衝撃電圧発生装置(インパルスジェネレータ)を用いて電圧較正直線を求めたあと,懸垂碍子のフラッシュオーバー電圧の測定を行う。
科目の位置付け
2年生以降行ってきた電気電子工学実験シリーズの締めくくりの科目である。内容も専門科目の応用的要素が強くなっている。また,
これまで習得した(あるいはこれから習得する)電子工学特論,通信工学,ディジタル制御,電気応用,高電圧工学などの座学と密接に関
わっている。これらのテキストを参考にすることは有用である。
授業時間外学習内容・計画
実験テーマの理論は,そのテーマに関する関連知識をより多く入手することによって理解が進むものである。そのことから,実験レポ
ートの作成にあたっては,できれば実験を行う前の事前学習,できなかったら行った後の復習でもかまわないので,図書館等で関連知識
を勉強し,時間をかけて習得した部分をレポートに記載すること。
教科書・副読本・参考書
教科書:
「5E 電気電子工学実験テキスト」;有明高専電気工学科編
参考書:
図書館にある関連科目図書のすべてが参考書である。
メモ
31
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
卒業研究
必修
6
履修単位
150(180)
通年
担当教員
E 科教員
科目概説
卒業研究は各教員が提示した研究テーマから学生が興味のあるものを選び,各指導教員のもとで研究を進
める.研究に取組むことを通じて,高度な実践的知識や学際性・独創性を身につけることを目標とする.
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
研究テーマに関する専門知識を,関連する文
B-2(g)
献等を自ら学習することにより身に付けると
専門分野の内容を理解してい ともに,その知識を応用して研究を進めるこ
ること.
とができること.すなわち,自主的に学習す
ることを継続できること.
次の項目について,担当教員が 5 段階で評価する.
・研究に関する文献を読む等して,研究内容の理解に努め
たか
・従来の研究との比較も含めて,研究の目的や方法,結果
や考察は適切であったか
研究テーマに関し,創造性を発揮し,課題・
C-1(d-3)
問題点を適切に把握し,解決することができ
自ら課題を発見し,その本質 ること.
を理解できること.
研究テーマに関して,従来の研究結果を進展させるための
課題・問題点を適切に把握し,解決することができたかを,
次の項目で担当教員が 5 段階で評価する.
・研究テーマに関して,従来の研究結果を進展させるため
の課題・問題点を適切に把握することができたか
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
A-3(f):適切かつ円滑に読解・表現ができること.
B-2(d-1):専門分野の内容を理解していること.
B-3(d-2):実験・実習等の内容を理解・実行・考察できること.
C-2(e)(h):身につけた教養と実践力を活用し,課題を解決できること.
評価方法:◎学習・教育到達目標については,「目標の達成度の評価方法」に記載した項目を評価し,そ
の平均を各◎目標の評価とする.
上記○学習・教育到達目標については,次の項目を 5 段階で評価し,研究への取り組み・論文・成果発表
を各項目の平均で評価する.
研究への取り組みに関する評価
・研究に関する文献を読む等して,研究内容の理解に努めたか B-2(d-1)
・従来の研究との比較も含めて,研究の目的や方法,結果や考察は適切であったか B-3(d-2)
・研究テーマに関して,従来の研究結果を進展させるための課題・問題点を適切に把握することができた
か B-2(d-1)
・自発的に計画を立てて研究を行ったか C-2(e)(h)
・指導教員が指示したデザイン能力育成のための取組を行ったか C-2(e)(h)
論文に関する評価
・論文は一般的な研究論文の書き方に従って書かれていたか A-3(f)
・論文は,文章はもちろん,図・表や構成・レイアウトも含めて,適切に書かれていたか A-3(f)
成果発表に関する評価
・発表要旨は,一般的な書き方に従って書かれていたか A-3(f)
・発表資料は適切に作成されていたか A-3(f)
・研究内容を適切に説明できたか A-3(f)
・質疑に対する応答は適切であったか A-3(f)
評価基準:◎学習・教育到達目標の評価がそれぞれ 3 以上,かつ,○学習・教育到達目標の研究への取り
組み,論文,成果発表に関する評価がそれぞれ 3 以上で合格とする.
教育内容・達成目標
卒業研究は各教員が提示した研究テーマから学生が興味のあるものを選び,各指導教員のもとで研究を進める.研究に取組むことを通じ
て,下記の能力を育成するとともに,より高度な実践的知識や学際性・独創性を身につけることを目標とする.
1)そのテーマに関する関連文献などを読み,取り組む課題の問題が何であるかを理解すること.
2)問題解決のためにどのような方法があるかを検討すること.
3)主体的に実験や調査を企画・検討し,その結果を論理的に分析・考察すること.
4)研究の目的,方法および結果を明確にし,その成果を論文としてまとめること.
5)発表会において,決められた時間内に研究の成果を正確に伝えることができること.
学習・教育目標 C-2 に関して,各研究テーマにおけるデザイン能力育成のための取組は,実際の研究テーマが確定した後,各担当教員が
指示する.
32
科目の位置付け
卒業研究ではそれまでに学習した知識を基に一つのテーマに関連して生じる様々な問題を解決していく.そのため数学,物理や関連する
専門分野の知識を必要とする.また文献を読むための英語力,論文を書くための国語力も必要となる.
授業時間外学習内容・計画
卒業研究は長時間にわたる測定・観測が必要な場合や調査に時間を要するものもあり,時間割に組み込まれた授業時間だけでは成果を挙
げることは困難である.研究テーマについて十分把握した上で,各自で計画する必要がある.
教科書・副読本・参考書
研究テーマごとに担当教員から指示する.
メモ
33
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
システム制御
選択
2
学修単位(30/45)
50(60)
通年
担当教員
池之上 正人
科目概説
コンピュータの発達により,複雑な演算が高速で実行できるようになり,従来不可能であった制御システ
ムが実行できるようになってきた。また,MATLAB に代表される制御系設計に使用するソフトウェアが開発さ
れ,比較的簡単に制御ゲイン設計ができるようになってきた。このため,炊飯器・洗濯機・デジタル家電・
自動車などの身の回りから,工作機械・ロボット・人工衛星まで幅広く日常生活のいたるところで制御技術
が用いられている。
本授業では,制御対象を1階の連立微分方程式で表現し,これを行列で表された1階の微分方程式の形式
で取り扱う。制御システムを解析するのに必要な状態方程式を学習し,伝達関数と重み関数,可制御性と可
観測性,安定性,フィードバック系の設計,ディジタル制御を学習します。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
B-2(d-1)
専門分野の内容を理解して
いること.
線形システムの表現,線形システムの解析,
状態空間法によるフィードバック系の設
計,ディジタル制御を理解すること等,下
記,教育内容・達成目標に記載した事柄。
これらの事柄の理解と習得により,自らの
専門分野の専門知識を深く理解できるこ
と。
線形システムの表現,線形システムの解析,状態空間法による
フィードバック系の設計,ディジタル制御を理解すること等,
下記,教育内容・達成目標に記載した事柄の理解と習得の度合
いを評価する試験およびレポート等の取組で評価する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
試験(定期試験または小テスト)の成績を 80%,レポートの提出・解答状況など平常時の総合的な取り組み
を 20%として,全体の成績を評価する。
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
[1] 線形システムの表現-----8 コマ
定係数線形常微分方程式でモデル化されるシステムについて,その状態方程式と伝達関数による表現を与え,それらの間の関係につい
て学習します。
□ 物理システムの微分方程式による表現が理解できること。
□ システムの状態方程式による表現が理解できること。
□ 伝達関数と重み関数が理解できること。
□ システムの相似性と双対性が理解できること。
[2] 線形システムの解析1-----8 コマ
システム行列の固有値と伝達関数の関係を学習し,可制御性・可観測性と安定性を学習します。
□ 線形システムの解が理解できること。
□ システム行列の固有値と伝達関数の極が理解できること。
[3]
□
□
□
□
線形システムの解析2-----14 コマ
可制御性と可観測性が理解できること。
標準形が理解できること。
状態方程式と伝達関数の関係および最小実現が理解できること。
安定性が理解できること。
[4] 状態空間法によるフィードバック系の設計-----8 コマ
フィードバック制御系の設計法として,状態方程式表現をベースとする方法を学習します。
□ 状態フィードバックが理解できること。
□ オブザーバが理解できること。
□ サーボ系が理解できること。
□ 最適制御が理解できること。
[5] ディジタル制御1-----8 コマ
ディジタルコンピュータを用いた制御系で必要になる基礎的な事柄を学習します。
□ ディジタル制御システムの概要が理解できること。
□ z変換が理解できること。
□ サンプル値信号とそのラプラス変換が理解できること。
□ 逆z変換が理解できること。
□ パルス伝達関数が理解できること。
[6]
□
□
□
□
□
□
□
□
ディジタル制御2-----14 コマ
安定性が理解できること。
ホールド回路が理解できること。
離散時間システムの性質が理解できること。
離散時間システムの可制御性と可観測性が理解できること。
ディジタル制御系の設計-伝達関数による方法-が理解できること。
連続時間系による設計の適用が理解できること。
ディジタル制御系の設計-状態空間法による極配置-が理解できること。
状態推定が理解できること。
34
科目の位置付け
4 年次に制御工学で学んだ「古典制御理論」の拡大理論としての「システム制御理論」であり,広範囲な産業界で使用されている。
授業時間外学習内容・計画
線形代数,関数解析,微分方程式,ラプラス変換等に関する基礎的理論を復習しておくこと。また,必ず,予習をして授業に臨むこと。
内容の理解と定着をはかるため,教科書の演習問題・章末問題などを,適宜,レポートとして解答・提出してもらう。
教科書・副読本・参考書
教科書:
システム制御工学;阿部健一,吉澤誠/朝倉書店
参考図書:
やさしいシステム制御工学;天野耀鴻/森北出版
線形システム制御理論;大住晃/森北出版
新版制御工学の基礎;柴田浩,藤井知生,池田義弘/朝倉書店
システムと制御の数学;山本裕/朝倉書店
メモ
35
対象クラス
5E
担当教員
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
機械工学概論
選択
2
学修単位(30/45)
50(60)
通年
坪根 弘明,堀田 源治
電気工学の技術者にとって、機械工学の基礎知識はメカトロニクス関連分野の拡大とその重要性の増
大に伴って必要不可欠なものになっている。本科目は、機械工学の基礎科目である水力学と熱力学の概
要を修得することを目標とするもので、前期で水力学を、後期で熱力学を講義する。
前期: 水力学
水力学は一次元流れの力学で、静止または運動している流体について速度、力、エネルギなどの所要
な物理量の関係を力学的な面から考えるものである。本授業では 1) 流体の物理的性質、2) 静止流体
の静力学、3) 流体運動の基礎理論、および、4) 粘性とエネルギ損失について学習し、それらを応用す
ることができること。
科目概説
後期: 熱力学
熱力学の基礎理論は抽象的で、電気工学科の学生にとっては少々難解な部分もあるため、講義では極力
平易な説明を行い、講義内容を必要最小限まで削減している。授業では卓上実験などをなるべく多く実
施し、また実際の熱機器を題材としたトピックス形式の講義にして、楽しみながら理解できるようにす
る。本科目では、工学における熱力学の意義、温度、圧力および比熱などの熱力学に用いられる物理量
の根本的な理解、熱機器の作動原理などの概略的な知識を身に付けることが目標である。
(B-1)
各項目に出てくる物理量および必要とする物理量を求める式の理解と応用を通じて、物理などの工学
の基礎および機械工学の専門分野の知識を養うことができる。
(B-3)
電気工学の知識のみならず、機械工学の分野である熱・流体に関する知識や考え方を身に付け、電気
技術者としての幅を広げ、学際性を養うことができる。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
流体の物理的性質の理解、熱力学に用いられ
B-4(d-1)
る物理量など,他分野の専門工学である下記
様々な分野の知識と技術を理解
教育内容・達成目標を理解し,習得するとと
し,複合的に活用するための視野 もに,それらを応用する能力を身につけるこ
を持っていること.
とができること.また,複合的・学際的な資
質を育成すること.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
流体の物理的性質の理解、熱力学に用いられる物理量
など,他分野の専門工学である下記,教育内容・達成
目標に記載した内容の理解と習得及び応用能力の度合
いを評価する試験およびレポート等で評価する.
B-1(c):専門分野の基礎となる内容を理解していること.
評価方法:前期および後期とも試験の成績 80%、課題 20%で評価する。
学年成績=(前期成績+後期成績)/2
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
前期は水力学関係の、後期は熱力学関係の授業を行う。
[前期] 水力学
[1] 流体の物理的性質 ----- 4 コマ
□ (1) 流体工学で用いられる諸量の単位を国際単位と工学単位で理解すること。
□ (2) 密度、比重量および比重の意味を理解すること。
□ (3) 絶対圧、ゲージ圧および真空圧の意味を理解し、それらを求めることができること。
□ (4) 圧縮率と体積弾性係数の意味を理解し、それらを求めることができること。
□ (5) 粘度と動粘度の意味を理解すること。
[2]
□
□
□
□
流体静力学 ----- 10 コマ
(1) オイラーの平衡方程式を理解し、静止流体中の圧力変化を求めることができるようになること。
(2) 圧力を測定するときに用いるマノメータを理解し、圧力を求めることができること。
(3) 静止液体中にある物体に作用する力とその力の作用する位置を求めることができること。
(4) 浮揚体の安定性の判定法を理解し、それができるようになること。
[3] 流体運動の基礎理論 ----- 8 コマ
□ (1) 流れの運動状態(層流と乱流、定常流と非定常流、一様流と非一様流)を理解すること。
□ (2) 一次元流れの連続の式およびベルヌーイの式を理解し、その応用ができること。
[4] 粘性とエネルギ損失 ----- 8 コマ
□ (1) 粘性に基づくせん断応力は流れの種類によってどのように表わされるかを理解すること。
□ (2) レイノルズ数の意味を理解し、それがどのような場合に用いられるかを理解すること。
□ (3) 円管等における層流および乱流の場合の速度分布、圧力降下および管摩擦係数に関する式を理解し、それらを使えることができ
るようになること。
36
[後期] 熱力学
[1] 熱力学への導入と概要 ----- 4 コマ
□ (1) 熱力学を学ぶ意義を把握するとともに、熱力学の歴史に関する知識を得ることができること。
□ (2) 熱力学とは何を学ぶ学問かを理解するとともに、熱力学が活躍する分野に関する知識を得ることができること。
[2] 熱力学で用いられる物理量 ----- 4 コマ
□ (1) 圧力という物理量に対する基本知識を得るとともに、圧力単位の換算ができること(卓上実験を実施)。
□ (2) 温度に関する知識を得るとともに、温度単位の換算ができるようになること。(卓上実験を実施)。
□ (3) 仕事、出力、熱量などの熱力学で使用する物理量の基本知識を得るとともに、工学単位と SI 単位の間の換算ができるようになる
こと。
[3]
□
□
□
□
熱力学第一法則と第二法則 ----- 8 コマ
(1) 仕事と熱の間の関係を理解することができること。
(2) 内部エネルギーの概念を理解することができること。
(3) 可逆変化と不可逆変化について理解することができること。
(4) 熱と仕事の相互変換に関する方向性について理解することができること。
[4] 完全ガスの性質 ----- 8 コマ
□ (1) 完全ガスの状態方程式を導出できるこt。
□ (2) 状態方程式を用い、ガスの状態量の諸計算ができること。
[5] 熱機器の動作原理 ----- 6 コマ
□ (1) 空調機の動作原理を理解し、説明できること。
□ (2) 熱機関の熱効率について理解することができること。
科目の位置付け
低学年で学んだ数学および物理学の知識が必要である。他の電気工学科の専門科目とは直接には関連せず、横並びの独立した科目であ
る。
授業時間外学習内容・計画
前期および後期とも適宜課題を出し、提出させる。また,必ず授業後は復習を行うこと..
教科書・副読本・参考書
教科書:
なし
参考書:
(前期):演習 水力学;国清・木本・長尾著/森北出版
(後期):わかりやすい熱力学;一色・北山著/森北出版
メモ
37
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
高電圧工学
選択
1
学修単位(30/45)
25(30)
前期
担当教員
河野 晋
科目概説
高電圧工学は,電力システム中のエネルギー変換機器,伝送線路,電力機器,絶縁材料などの超高電圧化,
小型化,信頼性,経済性の向上に対する学問で,実際,電力系統の送電電圧の上昇ともに発展してきた経緯
がある.近年,我が国における電力需要の増大は必然的に電力システムの拡大と送電電圧の上昇を招き,1000
kV 級の送電時代に入ろうとしており,そこに高電圧工学が担う役割は大きい.また,高電圧下で発生する放
電現象の物理を研究し応用に利用するという立場での高電圧工学という分野も同時に開拓されている.
高電圧下における物理現象は,低電圧における電気回路と同様に扱うことができない非線形現象であり,
電界がある臨界値に達すると絶縁破壊が発生する.このことは,システムや機器の高電圧化が必要な時には
十分に留意すべきことである.すなわち「高電圧の必要性」と「高電圧下では絶縁破壊現象が発生する」と
相対する状況を理解する必要がある.
高電圧工学の授業目標は以下のとおりである.
1.高電圧工学に関する基礎的事柄を理解する
2.気体の絶縁破壊が理解できる
3.絶縁構成について理解できる
4.高電圧発生方法について理解できる
5.高電圧測定方法について理解できる
6.破壊試験法について理解できる
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
B-2(d-1)
専門分野の内容を理解して
いること.
高電圧現象に関する基本的事柄,絶縁破壊現
象,絶縁破壊特性の試験方法の理解など,教育
内容・達成目標に記載した事柄を理解するこ
と.これらの事柄の理解と習得により,自らの
専門分野の専門知識を深く理解できること.
高電圧現象に関する基本的事柄,絶縁破壊現象,絶縁破壊特
性の試験方法の理解など,下記,教育内容・達成目標に記載
した事柄の理解の程度を評価する試験の成績,
およびレポート等の取組で評価する.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:定期試験の成績 85%,課題レポートの成績 15%の割合で評価する.
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
[1] 高電圧工学とは ----- 計 2 コマ
□ 高電圧工学の電気電子工学における位置付けを理解できること.
□ 電力システムにおいて高電圧の必要性と絶縁設計の考え方を理解できること.
[2] 気体の絶縁破壊 ----- 計 18 コマ
(1)基礎課程 ----- 5 コマ
□ 電気伝導,衝突現象について理解できること.
□ 励起と電離(α作用,熱電離等)について理解できること.
□ 電子付着(η作用)について理解できること.
□ 再結合について理解できること.
□ 金属からの電子放出現象(γ作用)について理解できること.
(2)火花放電 ----- 8 コマ
□ 気体の電圧電流特性について理解できること.
□ タウンゼントの放電理論について理解できること.
□ パッシェンの法則について理解できること.
□ 火花遅れについて理解できること.
□ ストリーマ理論について理解できること.
―――前期中間試験―――
(3)コロナ放電 ----- 2 コマ
□ 不平等電界中の放電現象について理解できること.
(4)定常放電 ----- 3 コマ
□ グロー放電について理解できること.
□ アーク放電について理解できること.
[3] 絶縁構成 ----- 計 4 コマ
□ 絶縁物の選択について理解できること.
□ 電界計算,電界の緩和について理解できること.
□ 絶縁協調について理解できること.
[4] 高電圧の発生 ----- 計 2 コマ
□ 各種高電圧発生方法について理解できること.
38
[5] 高電圧の測定 -----計 2 コマ
□ 各種高電圧の測定方法について理解できること.
[6] 絶縁試験法 -----計 2 コマ
□ 各種絶縁試験法について理解できること.
―――前期期末試験―――
科目の位置付け
高電圧工学では物理学,電気回路論,電気磁気学で学習した事項や現象を理解しておく必要がある.また,数学の微分積分,ベクトル
演算を用いた計算を行う.ほかに電子物性,電気材料の知識も有していることが望ましい.
授業時間外学習内容・計画
授業内容についての課題を課しレポートとして提出してもらいます.
また,必ず,予習をして授業に臨むこと.
教科書・副読本・参考書
教科書:
「高電圧工学」;升谷孝也,中田順治/コロナ社
参考書:
「基礎からの高電圧工学」;花岡良一,石田隆弘/日新出版
「高電圧工学」;日高邦彦/数理工学社
「改訂高電圧工学」;今西周蔵 他/コロナ社
「高電界工学 -高電圧の基礎-」;工藤勝利/数理工学社
「高電圧工学」;大木正路/槇書店
「高電圧工学演習」;金谷光一,飯島歩 共著/槇書店
「高電圧パルスパワー工学」;秋山秀典 他/オーム社
メモ
39
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
パワーエレクトロニクス
選択
1
学修単位(30/45)
25(30)
後期
担当教員
河野 晋
科目概説
1957 年にアメリカ GE 社によって電力用半導体素子 SCR(サイリスタ)が発明され,大電力の変換が容易に行え
るようになった.電力用半導体素子の研究開発が進み,高耐圧・大容量の素子が製造されるようになった現
在では,その応用分野は家庭電化製品から各種産業機器にいたる広範囲に広がっている.このように電力用
半導体素子を用いて電力を変換制御する技術の総称をパワーエレクトロニクスと呼ぶ.
本授業では,現在のパワーエレクトロニクス分野を大きく発展させることになった電力用半導体素子の開
発の歴史について紹介し,現在主流となる各種電力用半導体素子の構造や特性を講義する.電力用半導体素
子を用いた各種電力変換回路や応用についても講義する.
本講義の授業目標は以下のとおりである.
1 パワーエレクトロニクスの歴史や基本的事項が理解できること.
2 基本的な電力用半導体素子について理解できること.
3 基本的な整流回路が理解できること.
4 基本的なインバータ回路が理解できること.
5 基本的な直流チョッパ回路が理解できること.
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
B-2(d-1)
専門分野の内容を理解して
いること.
電力用半導体素子の構造や特性,各種電力変換回路の
動作原理とその応用に対する理解など,下記,教育内
容・達成目標に記載した事柄を理解すること.これら
の事柄の理解と習得により,自らの専門分野の専門知
識を深く理解できること.
電力用半導体素子の構造や特性,各種電力変換回路の
動作原理とその応用に対する理解など,下記,教育内
容・達成目標に記載した事柄の理解の程度を評価する
試験の成績,およびレポート等の取組で評価する.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:定期試験の成績 85%,レポートの成績 15%で評価する.
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
[1] 概説 ----- 2 コマ
□ (1) パワーエレクトロニクスの電気電子工学における位置付けを理解できること.
□ (2) 電力用電子デバイスの開発とそれに関係する電力変換技術が現在のパワーエレクトロニクスへと呼ばれるようになるまでの歴史
を理解できること.
□ (3) 簡単な回路例を用いて電力の変換の概念を理解できること.
[2] 電力用半導体素子 ----- 6 コマ
□ (1) 順変換器(コンバータ),逆変換器(インバータ),直流―直流変換器,周波数変換器について理解し,これらには電力用半導体素子
が必要であることを理解できること.
□ (2) 基本的な電力用半導体素子である電力用ダイオード,バイポーラパワートランジスタ,パワーMOSFET,IGBT(Insulated Gate
Bipolar Transistor),サイリスタ,GTO(Gate Turn Off thyristor)などについてその種類,図記号,特性などを理解できること.
□ (3) サイリスタの基本動作,点弧メカニズム,ターンオフについて理解できること.
□ (4) サイリスタやトライアックを用いた位相制御回路について理解できること.
[3] 整流回路の基礎 ----- 9 コマ
□ (1) 単相半波整流回路,単相全波整流回路,三相半波整流回路,三相全波整流回路の動作原理などを理解できること.
□ (2) 純負荷抵抗時と誘導負荷時における整流動作の違いを理解できること.
□ (3) 平滑リアクトル,環流ダイオード(フリーホイーリングダイオード)の働きを理解できること.
□ (4) 平滑コンデンサの働きを理解し,脈動率の計算ができること.
□ (5) 電流の重なり現象と重なり角が大きくなったときの影響などを理解できること.
―――後期中間試験―――
[4] インバータ ----- 9 コマ
□ (1) 単相ブリッジインバータ回路における逆変換動作を理解できること.
□ (2) 三相ブリッジインバータ回路における逆変換動作を理解し,トランジスタのオンオフパターンによる各点の電位,線間電圧,相
電圧などの波形を求めることができること.負荷端子電圧に対してフーリエ変換を行えること.
□ (3) 三相ブリッジインバータ回路による電動機駆動時の電流波形ひずみの原因を理解できること.
□ (4) パルス幅変調方式(PWM; Pulse Width Modulation)の動作原理を理解し,PWM インバータを用いることで上記(4)に対する改善が行
えることを理解できること.
□ (5) PWM インバータによる誘導電動機の速度制御について理解できること.
□ (6) インバータの出力には VVVF(Variable Voltage, Variable Frequency)方式と CVCF(Constant Voltage, Constant Frequency) 方
式があり,それぞれの応用例(VVVF;電動機の可変速駆動,CVCF;無停電電源装置 UPS: Uninterruptible Power Supply)について説明ができ
ること.
[5] 直流チョッパ ----- 4 コマ
□ (1) 直流チョッパによる電力制御について理解できること.
□ (2) 降圧チョッパ回路の動作について説明し,電圧の平均値や電力の値を求めることができること.
□ (3) 昇圧チョッパ回路の動作について説明し,電圧の平均値や電力の値を求めることができること.
―――後期期末試験―――
40
科目の位置付け
パワーエレクトロニクスは,電気回路,電気機器で学習した事柄を理解しておく必要がある.
授業時間外学習内容・計画
授業内容についての課題を課しレポートとして提出してもらいます.
また,必ず,予習をして授業に臨むこと.
教科書・副読本・参考書
教科書:
「電気機械工学」;電気学会 編/オーム社
参考書:
「基礎パワーエレクトロニクス」;河村篤男 他/コロナ社
「パワーエレクトロニクス入門」;片岡昭雄 著/森北出版株式会社
「パワーエレクトロニクス」;江間敏,高橋勲 共著/コロナ社
メモ
41
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
電力輸送工学
選択
2
学修単位(30/45)
50(60)
通年
担当教員
塚本 俊介
科目概説
発電所で作られた電気エネルギーを,数十ときには数百 km も離れた負荷点まで運ぶために送電線が用いら
れる。電気は発電所に隣接する変電所で特別高圧に昇圧され,送電線に出ていく。わが国の送電線の電圧は,
従来からの 220kV や 275kV に加え,最高電圧 500kV が昭和 48 年に導入された。現在では 500kV 系送電線は
4000km の長さに及んでいる。また,工場や人家の密集する負荷点近くまできた特別高圧を高圧(6.6kV)に降
圧するのが配電用変電所であり,配電用変電所から需要家まで配電する線路が配電線路である。これらの送
電と配電の両方に関する学問を電力輸送工学と呼んでいる。
科学技術の発達のおかげでわれわれは,便利で快適な生活を送っている。その便利さの大半は電気エネル
ギーに依存していると言っても過言ではない。産業界も多くの電気エネルギーを使用して企業活動を行って
いる。快適な文明社会あるいは健全な企業活動を,途絶えることのなく維持するためには,信頼性の高い電
力輸送の技術が必要である。そういう意味で,この科目は,産業と民生両方の文明社会をささえるための重
要な応用技術であるといえる。
この科目の授業目標の1番目は,わが国の送電線路と配電線路とそれらに接続される諸設備の現状を認識
することである。配電線路・送電線路をつなぐのは変電所であるから,当然変電設備の学習も行う。それら
の機器の発達の歴史も理解しながら常に設備の現状を認識してもらいたい。
授業目標の2番目は,必要な計算力を身につけることである。電力輸送計画においては,故障計算が最も
重要な部分である。長い送電線を考える時には,分布定数回路の概念で考える必要があるし,1線地絡事故
などの故障計算においては,対称座標法という特別な概念が必要である。これらを理解し実際に計算するこ
とによって計算力をつけて欲しい。
授業目標の3番目は,理論だけにとどまらず現場の設備を実際に目にして,視覚からも多くの情報をとり
こんでもらうことである。そのために,校舎内に設備のサンプルのショーウインドーも設置している。その
ほか変電所や発電所の工場見学時,あるいは登下校時における電力会社の電柱設備など,機会はたくさんあ
る。自分の目で良く見て欲しい。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
B-2(d-1)
専門分野の内容を理解して
いること.
専門工学の知識を吸収し能力を高めるため
に,次のような事柄を達成目標とする。
1.わが国の送電線路と配電線路とそれらに
接続される諸設備の現状を認識すること。
2.必要な計算力を身につけること。
3.理論だけにとどまらず現場の設備を実
際に目にして,視覚からも多くの情報をと
りこんでもらうこと。
1~3に掲げる達成目標の内容を網羅した定期試験の問題を
作成して実施し,その成績によって身についた知識と能力を評
価する。
具体的には,配電系統・送電系統の現状の認識と,系統を構成
する各装置・素子の基本的な性質の理解度,また,実際の演習
によって電気的諸値を計算によって間違いなく算出すること
の出来る理解力・計算力の身に付き度合いで評価する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:定期試験の成績で評価する。
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
コマ数はおおよその値である。
□は学習目標であり,身につけて欲しい事柄である。
[1] 配電工学 ----- 約 26 コマ
(1) 配電方式 ----- 4 コマ
(2) 配電線路の計画 ----- 4 コマ
(3) 配電線路の計算 ----- 6 コマ
□ V 結線変圧器の特徴を理解し,V 結線時の変圧器利用率を計算できる。
□ 需要率・不等率・負荷率・全日効率に関する計算ができる。
□ 単相 3 線式の有利性を配電線路の電線重量から示すことができる。
□ 力率改善用コンデンサの容量計算ができる。
□ バランサの原理と使用目的を理解できる。
―――前期中間試験―――
(4) 配電線路の保護装置 ----- 4 コマ
(5) 配電線路の建設 ----- 2 コマ
(6) 配電線路の保守 ----- 2 コマ
(7) 配電電圧と各種電気方式 ----- 4 コマ
□ 負荷電流の大きさと事故電流の遮断条件を与えられて過電流継電器:OCR の整定ができる。
□ 地絡保護のための検出方法である二次側開放Δ変圧器や零相変流器の原理を理解できる。
□ 電気設備技術基準に定められている接地工事の種類と抵抗値の値,主な設備箇所を述べることができる。
□ 架空線とケーブル線路の長さが与えられて,必要な柱上変圧器の二次側接地抵抗値の計算ができる。
□ 配電電圧と配電方式の現状を理解することができる。
―――前期期末試験―――
42
[2] 送電・変電工学 ----- 約 34 コマ
(1) 送電線の線路定数 ----- 4 コマ
(2) 送電線の電気特性 ----- 4 コマ
(3) 電力円線図 ----- 4 コマ
(4) 故障計算法 ----- 6 コマ
□ 送電線の電圧電流をT回路やπ回路の略算で計算できる。
□ %インピーダンスを使って送電線全体のインピーダンスを計算できる。
□ 必要なデータを与えられて,電力円線図を描くことができる。
□ 電力円線図から,最大電力,調相容量,送受両端の位相差等を求めることができる。
□ 調相設備の種類と特徴を理解できる。
―――後期中間試験―――
(5) 故障計算法 ----- 4 コマ
(6) 第三高調波及び中性点方式 ----- 4 コマ
(7) 送電線の誘導障害 ----- 3 コマ
(8) 発電機の自己励磁とフェランチ現象 ----- 3 コマ
(9) 送電系統の安定度 ----- 2 コマ
□ パーセンテイジ法を用いて,三相短絡電流の計算ができる。
□ 対称座標法を用いて,1 線地絡電流を求めることができる。
□ 変圧器の結線方法で第三高調波を抑制できることが分かる。
□ 発電機の自己励磁とフェランチ現象を説明することが出来る。
―――後期期末試験―――
科目の位置付け
計算力の必要性から数学は多いに関連があり,大切である。専門科目では,電気回路はもちろん電気機器,電磁気,電気機器電気デバ
イス,高電圧工学など多くの科目で習得したことがこの科目の理解を助ける。
授業時間外学習内容・計画
授業における内容理解を深めるために,事前学習を行ってから授業に臨むこと。
教科書・副読本・参考書
教科書:
「新訂版送配電」;前川幸一郎,荒井聡明 共著/東京電機大学出版局
参考書:
図書館にある多くの送配電関係参考書
「改訂送配電工学演習」;安達 遂,小泉亮一郎 共著/学献社
メモ
43
対象クラス
5E
担当教員
科目概説
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
電力発生工学
選択
2
学修単位(30/45)
50(60)
通年
清本 章文
国内の電力供給は,明治時代に水力発電方式から始まった。その後,石炭・石油を燃料とした火力発電方式
を主力としてきたが,過去,二度のオイルショックの経験を踏まえ,安定したエネルギー供給を目指し,原子
力,石油,石炭,天然ガスを利用した発電方式を組み合わせた,いわゆるベストミックス化が進められてきた。
これら従来型の発電方式は,最新技術の投入,大容量化が進む一方で,高効率化が求められている。また,環
境問題の高まり,資源の有限性から,再生可能エネルギーとしての太陽光や風力発電,あるいは化学反応によ
り直接電気を発生させる燃料電池等,各種発電方式が登場している。本講義では,クリーンでかつ利用用途も
幅広く,社会を支える基盤エネルギーである「電気」を発生する仕組みについて正しく理解できることを目標
とする。
・第1の目標
国内外のエネルギー事情を理解できること。
・第2の目標
各発電方式の原理,設備,構造などを学び理解できること。
・第3の目標
地球環境問題について理解するとともに,各発電方式がもつ特性,環境保全対策について理解できること。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
B-2(d-1)
専門分野の内容を理解し
ていること.
専門工学の知識を吸収し能力を高めることを
目標に、具体的には次のようなことを目標と
する。電気エネルギーの生産に関して、国内
外のエネルギー事情、各種発電方式の原理・
設備・構造・特性、火力発電設備の環境保全
対策について説明および計算ができること。
また、下記の教育内容・達成目標に記載した
事柄についても同様である。
下記、教育内容・達成目標に記載した事柄の理解と習得の度合
いを評価するための定期試験およびレポートなどの取り組みで
評価する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価基準:60 点
評価方法:定期試験の成績 80%,レポート 20%で評価する。
教育内容・達成目標
[1] エネルギー概論 ( 2 コマ)
□(1)国内外のエネルギー情勢を理解し,世界的に高まっている地球環境問題について認識を深めることができること
□(2)国内の電力事情を理解し,それを支える各種発電方式の概要を理解出来ていること。
[2] 水力発電 ( 6 コマ)
□(1) 水力発電所の分類は,構造面,用途面からさまざまな分類方法があるため,それぞれの特徴を理解出来ていること。
□(2)水力発電の基礎理論としての流体力学及び発電に関係の深い流量と落差について学び,水力発電所の出力を実際に計算によって求め
ることができる.
□(3) 水力発電所を構成するダム,水路などの土木設備や設備の中心である水車の種類,構造及び特性などを理解出来ていること。
[3] 火力発電 ( 30 コマ)
□(1) 火力発電の分類,しくみを学び,水・空気・燃料・排ガスなどの各流体の流れを理解出来ていること。
□(2) 火力発電所で動作流体として使用されている蒸気について,その熱力学的性質とエネルギー変換のしくみを理解出来ていること。
□(3) タービンや発電機に回転力を与える蒸気を発生させるボイラの種類,構造,
保安・保護装 置及び制御方法を学ぶとともに付属設備の通風機,煙突の種類,機能について理解出来ていること。
□(4) 石炭,重油,液化天然ガスなどのボイラ燃料の特徴,性状,また,それぞれの燃料輪送設 備及び燃焼設備について,特徴,構造を
理解出来ていること。
□(5) 蒸気タービンの種類,構造,調速装置,保安装置及び監視計器について理解出来ていること。
□(6) 発電機の構造,励磁方式,電圧制御,冷却方式,保護装置及び変圧器や直流電源装置などの所内電気設備について理解出来ている
こと。
□(7) 地球環境問題と火力発電所との関わりに触れ,火力発電所が発生する環境汚染物質の種類とその抑制対策,大気汚染防止法などの
火力発電所の環境保全に関わる法律の種類やばい煙・排水等の排出基準について理解出来ていること。
□(8) ボイラ,タービン及び発電プラントの性能の評価方法を学び,発電プラントの性能(熱効 率)を実際に計算が理解出来ていること。
[4]原子力発電 ( 16 コマ)
□(1) 日本及び世界のエネルギー事情を知り,限りある化石燃料を有効に使用していくことの大切さを理解出来ていること。
□(2) 原子力発電の供給安定性・経済性などの特徴,核分裂の原理及び原子爆弾と原 子力 発電の違いなどを理解出来ていること。
□(3) 原子炉の型式,しくみ,原子力発電所の安全性に対する取組みや多重防護の考え方及び放射線や放射性物質の管理状況を理解出来
ていること。
□(4) 核燃料サイクルの概念,放射性廃棄物の処理処分状況を理解する.また,過去の事故事例を紹介しどこに問題があったのかを理解
出来ていること。
44
[5]新エネルギー・新発電方式 ( 6 コマ)
□(1)これからの新しいエネルギー源として期待される各種の発電方式について理解出来ていること。
□(2)再生可能エネルギーによる発電方式(太陽光,風力発電,地熱発電など)が理解出来ていること。
□(3)従来から使用されている化石エネルギーの高度利用・高効率発電方式(燃料電池,石炭ガス 化複合発電など及び新燃料を用いる発電
方式(メタノール,廃棄物発電,バイオマス発電など) が理解出来ていること。
□(4)電力貯蔵技術について理解出来ていること。
科目の位置付け
水力発電,火力発電における,発電の仕組み・特性を理解するには,流体力学・熱力学等の物理学で登場する原理・法則を理解するこ
とが不可欠である。また,原子力発電においては,加えて核反応によるエネルギー利用について理解することが必要である。
授業時間外学習内容・計画
レポートにより発電の仕組み特性への理解を深めることができる.HP や図書館などを積極的に活用して,時間外の事前学習や復習に努め
て欲しい。
教科書・副読本・参考書
教科書:発電・変電 (改訂版)電気学会発行
参考書:必要の都度,プリント配布
<発売元:オーム社>
メモ
45
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
電子回路Ⅱ
選択
2
学修単位(30/45)
50(60)
通年
担当教員
髙松 竜二
科目概説
最近のディジタル技術を中心とする電子技術の進歩には目を見張るものがある.電子・通信の分野はもち
ろんのこと,他のあらゆる産業で電子化の波が押し寄せており,いまや電子技術は工業の基盤となっている.
ディジタル技術を電子回路という観点から分類すれば,パルス回路とディジタル回路となる.本科目では,4
年次までに学習したアナログ電子回路と論理回路の知識をもとに,パルス回路とディジタル回路について学
習するものである.したがって,本科目の授業目標は,
1) パルス回路の基礎が理解できること.
2) パルス発生,整形回路が理解できること.
3) 論理素子の構成および特徴が理解できること.
4) カウンタ回路について理解できること.
5) AD,DA 変換について理解できること.
とする.
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
科目概説に挙げた 1)~5)の目標(パルス回路
の基礎が理解できることなど)および下記の達
B-2(d-1)
成目標に記載した事項(パルス波形について理
専門分野の内容を理解して
解できることなど)について理解および習得す
いること.
ることにより,電子回路に関する専門分野を深
く理解すること。
科目概説に挙げた 1)~5)の目標(パルス回路の基礎が理解で
きることなど)および下記の達成目標に記載した事項(パル
ス波形について理解できることなど)に関する理解度を試験
により評価する。また,レポートまたは小テストを行った場
合には,その成績および取り組みについても加味する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:試験により評価する.ただし,レポートまたは小テストなどを行った場合には,その成績および
取り組みについても加味する.
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
[1] パルス回路 ---------- 14 コマ
□ パルス波形について理解できること.
□ CR 回路のパルス応答について理解できること.
□ パルス発生回路について理解できること.
□ パルス整形回路について理解できること.
----- 前期中間試験 ----- 1 コマ
[2] バイポーラ論理回路 ---------- 14 コマ
□ 半導体素子のスイッチング動作について理解できること.
□ DTL,TTL,ECL 回路について理解できること.
□ 各種出力回路について理解できること.
----- 前期末試験 ----- 1 コマ
[3] MOS 論理回路 ---------- 6 コマ
□ 各種インバータ回路について理解できること.
□ CMOS インバータの特性について理解できること.
□ CMOS を用いた各種論理回路について理解できること.
[4] フリップフロップ回路 ---------- 8 コマ
□ フリップフロップの原理について理解できること.
□ 各種フリップフロップについて理解できること.
----- 後期中間試験 ----- 1 コマ
[5] ディジタル機能回路 ---------- 14 コマ
□ 標準ロジック IC について理解できること.
□ バイポーラおよび CMOS のロジック IC の特性について理解できること.
□ 同期式カウンタ,非同期式カウンタについて理解できること.
□ レジスタ,シフトレジスタ,シフトカウンタについて理解できること.
□ AD 変換,DA 変換について理解できること.
□ 各種変換回路について理解できること.
----- 学年末試験 ----- 1 コマ
46
科目の位置付け
これまでに学んだ「電気回路」,「電子デバイス」,「電子回路Ⅰ」,「論理回路」との関連が深いため,これらの内容を習得しておく
必要がある.
授業時間外学習内容・計画
適宜,レポートまたは小テストを実施する.また,必ず予習をして授業に臨むこと.
教科書・副読本・参考書
教科書:わかるディジタル電子回路:秋谷,平間,都築,長田,平田共著/日新出版
参考書:特に指定はしない.
メモ
47
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
通信工学Ⅰ
選択
2
学修単位(30/45)
50(60)
通年
担当教員
清水 暁生
科目概説
通信の方法は、有線による場合と無線による場合に分けることができる。本授業は後者に関するものである。
無線通信の手段としては、一般に電磁波が広く利用され、電磁波の放射と受信はアンテナ(空中線)によって行
われる。本授業では、無線通信を念頭においた電磁波及びアンテナの基本的な性質を理解することが目標とな
る。また、電磁波およびアンテナの分野は、マクスウェルの電磁方程式を基礎とした数学的な理論に端を発し
ているため難解であるが、本授業では、難解な数式の展開はできるだけ避け、なるべく電磁波およびアンテナ
の性質の物理的な意味を捉えることに重点をおいた講義を心がける。
具体的な内容は、まず最初に、高周波伝送路の性質を理解する。ここではアンテナ・導波管の基本にもなる
分布定数回路における電圧波・電流波の性質(特に進行波の考え方)を理解する。第2番目に、電磁波の性質
を学ぶ。ここでは、コンデンサにおける変位電流を理解し、さらにこれをファラデーの法則およびアンペアの
法則に追加してマクスウェルの電磁方程式が構成されていることを理解する。また、マクスウェルの電磁方程
式より、平面電磁波の表現式を導き、媒質(電磁波の伝搬する空間)の固有インピーダンス及び平面電磁波の
性質を理解する。第3番目に、給電線と整合回路について学習する。一部、分布定数回路の復習を兼ねるが、
電磁波を伝送させるために用いられる各種線路(平行2線式線路、同軸線路、導波管)についての基本事項の
理解、また、高周波回路を構成する基本的な素子について、その動作原理を理解する。第4番目に、アンテナ
の基本的な性質を理解する。ここではまず最初に、仮想アンテナである電気ダイポールアンテナからの電磁波
の放射の様子およびこのアンテナの指向性・放射電力・放射抵抗などを理解する。最後に、実際のアンテナの
基本を線状アンテナ及び開口面アンテナについて学び、その性質を理解する。
本授業により、電磁波およびアンテナの基本的な性質について、基礎的な事項の説明および必要な諸量を計
算できる能力を養い、本格的な通信工学を学ぶための基礎力を養う。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
B-2(d-1)
専門分野の内容を理解し
ていること.
高周波伝送路および平面波、電気ダイポー
ルアンテナとこれを基本とした線状アンテ
ナの特性への理解と諸量の計算ができるこ
と.
これらの事柄の理解と習得により,自らの
専門分野の知識を深く理解できること.
高周波伝送路および平面波、電気ダイポールアンテナとこれを基
本とした線状アンテナの特性への理解と諸量の計算ができること
等、下記、教育内容・達成目標に記載した事項の理解と習得の度
合いを評価する定期試験及びレポート等の取り組みで評価する.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価基準:60 点
評価方法:定期試験により評価する.ただし,レポートおよび小テストなどを行った
場合には,その成績も加味する.
教育内容・達成目標
[1] 高周波伝送線路の基礎(分布定数線路)
(1) 分布定数回路の理解 ----- 4コマ
□ 電信方程式およびその解の導出、これをもとに電圧波・電流波の種々の性質(進行波及び反射波、位相速度、反射係数、
電圧定在波比:
VSWR など)を理解し、必要な諸量について計算することができる。
[2] 電磁波の基礎
(1) 変位電流ならびにマクスウェルの電磁方程式 ----- 3コマ
□ コンデンサにおける変位電流を理解し、これを、ファラデーの法則・アンペアの法則に追加してマクスウェルの電磁方程式
が構成さ れることを学び、基礎的な諸量について計算することができる。
(2) 平面電磁波 ----- 3コマ
□ 平面波に適用したマクスウェルの電磁方程式を解き、これをもとに、平面波の持つ種々の性質(媒質の固有インピダンス、
平面波の速度・波長・ポインチング電力など)を理解し、計算することができる。
[3] 給電線と整合回路
(1) 各種線路とその整合回路 ----- 3コマ
□ 各種線路(平行2線式線路、同軸線路など)およびその整合回路(共用回路やバランなど)について理解し、必要な諸量に
ついて計算することができる。
(2) 導波管 ----- 3コマ
□ 矩形導波管における電磁界分布を理解し、これをもとにして、導波管内での群速度・位相速度、遮断周波数などの基本的な
諸量の計算ができる。また、立体回路に使用される各種素子の原理を学び、基礎的事項の説明ができる。
[4] アンテナの基礎と実際
(1) 微小ダイポール ----- 3コマ
□ 空想的なアンテナである電気ダイポールアンテナの持つ種々の特性(放射の様子、指向性、放射電力、放射電界、放射抵抗など)
を理解し、必要な諸量の計算を行うことができる。
48
(2) 基礎的な線状アンテナと諸量の計算 ----- 6コマ
□ アンテナの性質を表す述語(アンテナ利得、実効高、実効面積など)を理解し、必要な諸量の計算を行うことができる。
□ フリスの伝達公式を用いて、送受信間の回線設計に関わる諸量の計算ができる.
(3) アンテナの実際 ----- 5コマ
□ 主に、線状アンテナ及び開口面アンテナの持つ種々の性質(入力インピダンス、指向性など)を定性的に理解し、必要な
諸量を計算できる。
科目の位置付け
基本的には、電磁気学の延長線上に位置する。また、電気回路・電子回路の一部とも関連する。
授業時間外学習内容・計画
内容の理解と定着を図るため,章末問題解答等に関してのレポート提出を求める。
教科書・副読本・参考書
教科書
「電気・電子系教科書シリーズ 24:電波工学」松田・宮田・南部 / コロナ社
参考書:
「電磁波工学」;安達三郎/コロナ社
「電波工学」;阿座上孝・橋本礼治/コロナ社
その他、第一級陸上無線技術士:無線工学Bの科目の関連書籍
メモ
49
対象クラス
5E
担当教員
科目概説
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
計算機工学
選択
2
学修単位(15/45)
25(30)
前期
尋木 信一
本科目は,これまでのコンピュータを表計算や文書作成などの道具として使う立場からもう一歩踏み込
んで,コンピュータの仕組みであるコンピュータアーキテクチャについて理解することを目的とする。コ
ンピュータを構成要素毎に,命令セットアーキテクチャ,演算アーキテクチャ,制御アーキテクチャ,メ
モリアーキテクチャ,システムアーキテクチャなどに分割し,それぞれの仕組みを学習する。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
B-1(c)
専門分野の基礎となる内容を
理解していること.
これまでの数学に関する科目で習得した知
識を,コンピュータアーキテクチャに関す
る基本的な知識の習得など,下記,教育内
容・達成目標に記載した事柄の理解に応用
できること。
下記,教育内容・達成目標に記載した事柄(コンピュータア
ーキテクチャに関する基本的な知識の習得等)の理解と習得
の度合いを評価する定期試験およびレポートで評価する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:定期試験の成績 80%,レポート課題 20%の比率で評価する。
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
[1] コンピュータの発展 ----- 2 コマ
コンピュータは情報を処理する機械(道具)である。ここでは,コンピュータの発展の歴史を学び,現在のコンピュータの主流であるノ
イマン型と呼ばれる方式の,基本構成や動作原理について説明する。
□
□
□
コンピュータの発展の歴史について学ぶとともに,コンピュータの分類について理解する
ノイマン型コンピュータの基本構成について理解する
ノイマン型コンピュータの基本動作について理解する
[2] 命令セットアーキテクチャ ----- 4 コマ
コンピュータに動作を直接的に指示するためには,機械語命令を使用する必要がある。また,コンピュータは,メモリに格納されてい
るプログラムやデータを取り出しながら処理を進めていく。ここでは,CPU が備えている命令セットにはどのようなものがあるか,メモリ
に格納されているプログラムやデータはどのように操作されるのかについて説明する。
□
□
機械語命令について理解する
アドレッシングについて理解する
[3] 演算アーキテクチャ ----- 2 コマ
コンピュータ内部では 0 と 1 からなる 2 進表現のみを扱うことができる。ここでは,コンピュータ内部における数値データや文字デー
タの表現方法について説明する。
□
□
データの表現方法について理解する
演算アルゴリズムについて理解する
[4] 制御アーキテクチャ ----- 2 コマ
コンピュータはメインメモリに格納されている命令を CPU 内の命令レジスタに取出した後,デコーダで解読する。ここでは,デコーダ
から出力されるデコード情報がどのように処理して制御を実現するかについて説明する。
□
□
ワイヤードロジック制御方式について理解する
マイクロプログラム制御方式について理解する
[5] メモリアーキテクチャ ----- 6 コマ
メモリ装置は,用途によって多くの種類が開発されている。ここでは,色々なメモリ装置の特徴や分類方法について説明する。
□
□
□
□
IC メモリについて理解する
補助記憶装置について理解する
キャッシュメモリアーキテクチャについて理解する
仮想メモリアーキテクチャについて理解する
50
[6] 割込みアーキテクチャ ----- 2 コマ
割込みは,CPU の備えている重要な機能の一つである。ここでは,割込みの概念や種類について説明する。
□
□
割込みの概要について理解する
割込みの動作について理解する
[7] パイプラインアーキテクチャ ----- 4 コマ
近年の CPU は,パイプラインと呼ばれる処理方式を導入している。ここでは,パイプライン処理の基本原理などについて説明する。
□
□
□
パイプライン処理の基本について理解する.
ハザードについて理解する.
高速化技術について理解する.
[8] システムアーキテクチャ ----- 8 コマ
オペレーティングシステムは,ハードウェアと密接に関わりながら,ユーザに使いやすいシステム環境を提供するソフトウェアである。
ここでは,オペレーティングシステムの役割や動作などについて説明する。
□
□
□
□
プロセス管理の方法を理解する
マルチプログラミングを理解する
記憶管理を理解する
ファイルシステムとファイル構成を理解する
科目の位置付け
計算機工学はコンピュータ・ハードウェアのしくみおよびオペレーティングシステムを殻とした基本ソフトウェア等について学習する。
関連する科目として,ソフトウェアの利用およびプログラミング言語を中心とした情報処理,アセンブリ言語によるプログラミングを中
心にした計算機工学特論(選択科目)がある。
計算機工学を学習する上で,情報処理(情報通信技術の基本用語およびリテラシー)および論理回路の基礎的な知識が必要である。
授業時間外学習内容・計画
適宜レポート課題を与える。
教科書・副読本・参考書
教科書:
「図解コンピュータアーキテクチャ入門 第 2 版」;堀桂太郎
著/ 森北出版 2011
メモ
51
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
電気材料
選択
1
学修単位(30/45)
25(30)
前期
担当教員
髙松 竜二
科目概説
従来、材料に関してはその性能・機能が主として取り上げてこられたが、環境問題がクローズアップする
につれて、使用者が安心、満足して使える信頼性のある製品に関する要望が強まってきた。また、国際的な
観点からも、信頼性のある製品に関する品質保証(ISO9000)や、材料や製品と地球環境とのかかわり
(ISO14000)などが企業や、公共団体にまで浸透してきているのが現状である。そのため、地球に過大な環境
負荷を与えない(地球にやさしい)材料や設計などの考え方も導入され、材料に対する認識を新たにすること
が必要になってきている。
21 世紀は革新的な材料の創成と技術の開発と地球開発との調和の時代である。この意味からも、技術者は
すべて材料に関心を持つことが要求される。しっかりした基礎知識を身につけて欲しい。今後、工学を学ぶ
学生にとり、あらゆる材料について、基礎知識を得ておくことは重要なことであり、将来、技術者が製造や
運用に携わる場合、きわめて重要な知識を提供するものである。
電気材料は、電気工学や電子工学を学ぶ者にとってきわめて重要な科目であり、将来技術者が電気機器や
電子部品を製造したり運用したりする場合に必要な材料の選択に際してきわめて重要な知識を提供するも
のである。本教科は、電気材料の基礎知識や電気機器を構成する導電材料・絶縁材料・磁気材料についての
理解を深め、基礎的事項の説明ができるようになることに目標をおく。
◎学習・教育到達目標
B-1(c)
専門分野の基礎となる内容
を理解していること.
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
これまでに学んだ数学および自然科学の知識
を元に,導電材料・絶縁材料・磁気材料の機
能と特徴について理解し、その材料が使われ
ている意味を説明できることなど、下記、教
育内容・達成目標に記載した事柄を理解し,
修得することを目標とする。
導電材料・絶縁材料・磁気材料の機能と特徴について理解し、
その材料が使われている意味を説明できることなど、下記、
教育内容・達成目標に記載した事柄に関する理解度を試験に
より評価する。ただし,レポートまたは小テストを行った場
合には,その成績及び取り組みについても加味する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:試験により評価する。ただし,レポートまたは小テストなどを行った場合には,その成績及び取
り組みについても加味する。
評価基準:60 点.
教育内容・達成目標
[1] 電気材料の基礎 ----- 4 コマ
電気材料を学ぶ上で,必要な基礎知識および固体の構造,固体内の電子のエネルギー状態と電気的性質の関係について学ぶ.
□ 原子内電子のエネルギーについて説明できる.
□ 原子間・分子間の結合について説明できる.
□ 結晶構造について説明できる.
□ 多結晶と非晶質材料について説明できる.
□ 固体内の電子のエネルギー状態について説明できる.
□ 固体における電気的性質について理解できる.
[2] 導電材料-----6 コマ
電気を通しやすい性質を持つ材料の特性とその応用について学ぶ.
□ 導電材料の基礎的な性質について説明できる.
□ 以下の材料について,種類や性質,用途などを説明することができる.
(1)電線材料
(2)抵抗材料
(3)超伝導材料
(4)特殊導電材料
[3] 誘電体材料および絶縁材料-----7 コマ
電気を通さない材料について,誘電特性,電気絶縁特性とその応用について学ぶ.
□ 誘電体について説明できる.
□ 分極の種類および特徴や性質について説明できる.
□ 誘電材料の種類と特徴について説明できる.
□ 絶縁材料の種類と特徴について説明できる.
□ 絶縁破壊について,その現象を説明することができ,気体・液体・固体の場合におけるメカニズムについて理解できる.
[4] 磁性材料-----7 コマ
磁性材料について,その基本的な性質とデバイス応用について学ぶ.
□ 磁性材料の基礎的な性質について説明することができる.
□ 磁性材料の応用について,例を挙げて説明することができる.
52
[5] その他の材料-----4 コマ
新しい機能材料について学ぶ.
□ 以下の材料について,その性質と特徴を簡単に説明することができる.
(1)光応用素子材料
(2)有機・バイオエレクトロニクス材料
(3)ナノ材料
-----前期中間試験-----1 コマ
-----前期末試験-----1 コマ
科目の位置付け
4年までの電気工学の専門科目において、電子系・電力系の科目を学習してきた。これらに共通するのは、理論的な記述にかたよりが
ちな点である。この科目では、実際にモノに接するとき、どのような材料を使えばよいのか、特性はという疑問に答えるために論点を置
く。
授業時間外学習内容・計画
適宜,レポートまたは小テストを行う.
必ず,予習を行って授業に臨むこと.
教科書・副読本・参考書
教科書:鈴置保雄 編著 「新インターユニバーシティ 電気電子材料」,オーム社
参考書:特に指定はしないが,関連する書物を多く読んでもらいたい.
メモ
53
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
電気法規
選択
1
学修単位(30/45)
25(30)
後期
担当教員
永守 知見
科目概説
電気は国民生活と経済にとって必要不可欠なエネルギーである。そのため需要家の利益を保護すると共に電
気を供給する電気事業者の健全な発展を図る必要がある。また、電気は感電や漏電火災という危険な面もあり、
電気を供給する者、機器を製作する者、電気工事をする者に対して規制する必要がある。
授業では電気事業の歴史と関係法令の概要を説明し、電気事業、電気工作物に関する法規、基準及び電気保安
について理解できること。また経済産業省が実施しているエネルギー政策、電力設備運用などに関する情報を
提供することにより、電気事業の実際面の知識と応用力の養成に努める。
施設管理では、発電所等電気施設の運営, 保守, 拡充について機能を合理的に発揮させるため、電気施設全体
の管理運用について理解できること。
◎学習・教育到達目標
B-2(d-1)
専門分野の内容を理解し
ていること.
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
電気事業、電気工作物に関する法規、基準及び
電気保安,電気工事士法,電気用品安全法につ
いて理解し,電気事業の実際面の知識と応用,
施設管理では,発電所等電気施設の管理運用に
ついての基礎が理解できるなど、下記、教育内
容・達成目標に記載した事柄。これらのの項目
の理解と習得により、自らの専門分野の内容を
理解できること。
電気事業、電気工作物に関する法規、基準及び電気保安,
電気工事士法,電気用品安全法についての理解など,、下
記、教育内容・達成目標に記載した専門分野の理解と習得
の度合いを定期試験で評価する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:中間・期末試験の成績で評価する。
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
前期週2コマの講義の中で,14 週分の講義を実施する。
[第1週]
1章 電気関係法規の大要と電気事業---2 コマ
□電気関係法規の体系及び必要性,電気事業の種類と特質を理解し電気事業と電気法規の変遷を説明できる。
[第2週]
□電気事業法の目的と事業規制,計量法の必要性を説明できる。
2章 電気工作物の保安に関する法規
□電気の保安確保の考え方,電気事業法のおける電気保安体制,電気工作物の範囲と種類等を説明できる。
[第3週]
□事業用電気工作物の保安体制,電気主任技術者資格の取得の方法,一般電気工作物の保安[第 1 週]体制等を説明できる。
[第4週]
□電気工事士法の目的,資格および電気用品安全法等を説明できる。
[第5週]
□電気工事業法の制度,義務,規制等を説明できる。
□技術基準の性格,種類,規制の内容等を説明できる。
[第6週]
□技術基準の基本事項である用語,電圧,電線,接地工事,機械器具の設置,保安装置等を説明できる。
[第7週]
□発電所,変電所等に設置される機器の保護装置,騒音規制他の基準等を説明できる。
[第8週]
□電線路の種類,架空電線路,地中電線路の施設等を説明できる。
[第9週]
□電力保安通信設備を理解し,電気使用場所の施設等を説明できる。
[第 10 週]
□電気使用場所の施設での配線工事方法,電線の施設等を説明できる。
[第 11 週]
□電気鉄道及び鋼索鉄道での通信,観測障害,電食の防止等を説明できる。
□国際規格の取入れの概要,方式,機器選択,施工等を説明できる。
[第 12 週]
4章 電気に関する標準規格
□工業標準化の必要性,定義,工業標準の種類,法規との関係,我が国の工業標準化事業の沿革,日本工業規格(JIS)の制定等,表示制
度,認定試験事業者制度,標準の国際化等を説明できる。
[第 13 週]
5章 その他の関係法規
□電気通信関係法規,原子力関係の法規について種類,概要等を説明できる。
[第 14 週]
6章 電気施設管理
□電力需給及び電源開発,発電所の種類,電力系統の運用,自家用電気設備の保守管理の考え方,保守管理体制等を説明できる。
54
科目の位置付け
電気技術者として社会への貢献と責任について考える能力(技術者倫理)を養う。なお本科目は、電気事業法に基づく電気主任技術者の
資格に関する省令による免状交付を受けるための必修科目の一つである。
授業時間外学習内容・計画
内容の理解と定着をはかるため、必ず予習をして授業に臨み、授業でやったところは、HP や図書館などを積極的に活用して,理解度のチ
ェックを行うこと。時間外の事前学習や復習に努めて欲しい。
教科書・副読本・参考書
教科書:
「電気法規と電気施設管理」;竹野正二著/東京電機大学出版局
参考書:
「電気設備技術基準・解釈」;オーム社編
メモ
55
対象クラス
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
選択
1
学修単位(30/45)
25(30)
後期
5E
電気応用
担当教員
塚本 俊介
科目概説
電気応用という教科目名から分かるように,この科目は電気工学の応用分野の学習である。電気は,人間
生活の様々なところで応用されているが,その利用形態は「光」,「熱」,「動力」,「情報」などである。このう
ち「光」,「熱」,「動力」3分野への電気の応用のやり方を習得しようというのがこの科目である。
まず光に関しては「照明工学」,熱に関しては「電熱工学」,動力に関しては「電気鉄道」という分野について
授業していく。それぞれの分野において,その分野の基本的な事柄の理解に加え,電気というものがそれぞ
れの工業分野でどのような形で利用されているかを習得することが,大きな授業目標である。
具体的な授業目標の1番目は,照明の基礎事項を理解するということである。光は電磁波と考えられてい
るから,その波長が 380nm から 780nm の可視光領域の光について放射の概念を理解する。また種々の照明器
具について,その点灯のメカニズム,照明特性等について理解する。測光法の理解に加え照明計算について
も習得する。
授業目標の 2 番目は,電熱に関する一般事項を理解することである。温度と熱の単位に始まり,熱量・熱
容量などの基礎的事項を理解したうえで,電気加熱の学習を行い,電熱計算を習得する。
授業目標の 3 番目は,電気鉄道の概要を理解することである。産業発達の歴史と鉄道発達の歴史には,密
接な関係がある。ある時は電気鉄道が産業の発達を牽引してきたし,ある時は産業の発達が電気鉄道を進化
させてきた。このような歴史を学習するとともに,電気鉄道の基本的な部分を学習する。車両については長
い間使用されてきた直流直巻モータを使用した電車から,最新のインバータと VVVF を備えた誘導電動機使用
の新幹線電車まで,また電力供給については直流き電と交流き電方式の両方について学習する。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
B-2(d-1)
専門分野の内容を理解して
いること.
専門工学の知識を吸収し能力を高めるた
めに,次のような事柄を達成目標とする。
1.照明の基礎事項を理解すること。
2.電熱に関する一般事項を理解するこ
と。
3.電気鉄道の概要を理解すること。
1~3までのそれぞれの分野に関する試験問題を作成・実施し,
その成績で評価する。
具体的には,照明・電熱・電鉄の3分野の概略についての理解度,
演習によって実際に電気的な諸値を算出できる考え方・計算力の
身に付き度合いによって評価する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:定期試験の成績で評価する。
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
※ コマ数はおおよその値である。
※ □は学習目標であり,身につけて欲しい事柄である。
[1] 照明工学 ----- 約 12 コマ
照明工学の基礎
・ 光とは ・視感度 ・温度放射 ・ルミネセンス 等について理解を深める。
・ 測光量 ・光束 ・光度 ・照度 ・光束発散度 ・輝度の定義と関連性について理解する。
□ 照度の逆二乗法則と入射角の余原則を使って,照度計算ができる。
・ 白熱電球 ・高圧水銀ランプ ・蛍光灯 ・高圧ナトリウムランプ などの特性を理解する。
□ 蛍光灯の点灯回路図を描くことができる。
・ 測光の概説 ・光度の測定 ・光束の測定 ・照度の測定について理解する。
・ 配光曲線と照度計算 ・光束の計算 ・照度の計算
□ 立体角投射の法則を使って照度を求めることができる。
・ 照明設計を行う。
□ 建物内の種々の部屋に必要な照度基準を覚えている。
□ 簡単な部屋の照明設計ができる。
[2] 電熱工学 ----- 約 8 コマ
・ 温度と熱量の単位 ・熱の移動 ・電気加熱の特徴 について理解する。
□ 加熱に必要な電気ヒータの容量計算ができる。
□ 熱流を電流に置き換えて考える考え方で発熱の計算ができる。
―――前期中間試験―――
・ 家庭電熱 ・電気炉 ・乾燥機 ・電気溶接機などを理解する。
□ 厨房機器の加熱方法を,種類別に分類することができる。
[3] 電気鉄道 ----- 約 10 コマ
・ 電気鉄道の歴史の概略を知る。
・ 電化方式ごとの特徴を理解する。
・ 鉄道線路 ・電気車 ・速度制御 ・ブレーキ装置 等について概要を知る。
・ 電力供給装置(トロリー線) ・直流き電回路 ・交流き電回路(AT・BT 方式)について理解する。
・ 直流き電回路における電食を理解する。
□ 曲線走行時の列車の受ける遠心力を求めることができる。
□ 直流直巻電動機が電気鉄道に長年用いられてきた理由を述べることができる。
56
□ 電車線路の種類とその特徴を理解している。
□ (直流・交流)き電回路の接続図を見て働きがわかる。
□ BT 方式や AT 方式の接続図を描くことができる。
□ 電食の原因と防止策を述べることができる。
―――前期期末試験―――
科目の位置付け
照明工学と電熱工学の分野は,物理で学習したことの延長になる部分が多い。電気鉄道は,電気回路,電気機器,電力輸送工学,物理
など多くの科目の応用科目という位置付けである。
授業時間外学習内容・計画
授業の理解度を深めるために,授業前には事前学習を実施して授業に臨むこと。
教科書・副読本・参考書
教科書:
「改訂電気応用 1」;深尾保,増田参一郎,雨宮武男,佐土根範次共著/コロナ社
参考書:
「改訂電気応用 2」/コロナ社
「電気鉄道」;飯田 真/電気書院
メモ
57
対象クラス
5E
担当教員
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
電気設計
選択
2
学修単位(30/45)
50(60)
通年
塚本 俊介,永守 知見
電気設計は,これまで学んできた電気機器で出てきた事柄を理解しながら,電磁気学や電気回路のような理
論的な科目で学んだ基礎科目をベースに,実際に機器を設計する科目である。
授業目標の第一は,座学で学んだ電気機器の諸特性を,改めてきちんと理解し,設計に繋げることができる
ような水準にまで持っていくことである。
科目概説
授業目標の二番目は,実際に電気機器の設計を行うことによって,これまでの専門科目で言及されていない
特性(たとえば機器の絶縁階級,最高使用温度からくる絶縁種別など)についても,きちんと理解することで
ある。
授業目標の三番目は,機器の信頼性・安全性の面から信頼性工学への理解を深めることである.信頼度の計
算から品質管理の基本的なことを習得し,さらに保全管理の手法についてもその基礎を学ぶ。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
B-1(c)
専門分野の基礎となる内
容を理解していること.
下級生から習ってきた数学・自然科学,種々の基
礎技術を設計に応用することが最大の目標であ
り,具体的には次のようなことを目標とする。
1.座学で学んだ電気機器の諸特性を,改めてき
ちんと理解し,設計に繋げることができるような
水準にまで持っていくこと。
2.実際に電気機器の設計を行うことによって,
これまでの専門科目で言及されていない特性(た
とえば機器の絶縁階級,最高使用温度からくる絶
縁種別など)についても,きちんと理解すること。
3.機器の信頼性・安全性の面から信頼性工学へ
の理解を深めること。
1~3の目標を達成するための定期試験問題を作成し実施
して,その成績で評価する。
また,設計レポートを作成させ,その内容のレベルで評価
する。
具体的には,機器の特性を理解し,実際に電気機器の設計
を行ううえで,器材の選定や組み込みに
おいてどのようなことに配慮が必要かなどの理解の程度を
評価する.
○学習・教育到達目標 C-1(d-3):自ら課題を発見し,その本質を理解できること.
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:前期は,定期試験の成績 50%,設計レポート 50%で評価する。設計という科目の評価において、レ
ポート未提出の場合、評価ができないので未履修とする。後期は定期試験で評価する。
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
[1]
前期:3年次に学んだ直流機や変圧器の概要について簡単に復習し以下の項目について詳細に学び考察する。
(1)機器の本質とその内容 2 コマ
□ 寸法を整数倍の大きさにしたとき,容量との関係を説明することができる。
(2)機器設計の基礎原理 4 コマ
□ 完全相似性,不完全相似性,微増加比例法の特徴を説明することができる。
(3) 直流機の設計 12 コマ
□ 手順に従い,直流機の設計をすることができる。
―――前期中間試験―――
(4) 変圧器の設計 12 コマ
□ 手順に従い,変圧器の設計をすることができる。
―――前期期末試験―――
[2] 信頼性工学の概要から品質管理まで浅く広く学び,機器設計上でどのように応用するのかを考察する。
下記の□項目は,最低身につけて欲しい学習目標である。
(1) 信頼性工学 10 コマ
□ 信頼性,保全性,アベイラビリティーの意味が分かる。
□ 故障の種類と浴槽曲線を理解できる。
□ MTBF と MTTR を理解して,システムのアベイラビリティーの計算ができる。
(2) 保全データの解析方法 6 コマ
□ 理論分布の種類を知り,代表的な正規分布を使って信頼度の推定ができる。
―――後期中間試験―――
58
(3) 品質管理の概要 10 コマ
□ 品質管理用語の意味を理解できる。
□ 品質管理に使用される表現手法を理解し,使うことができる。
(4) 機器設計と信頼性工学 4 コマ
□ 信頼性工学を機器の設計をする上でどのように利用するか理解できる。
―――後期期末試験―――
科目の位置付け
電気設計は,3 年・4 年で学習した電気機器の応用科目であるばかりでなく,電磁気学や電気回路などの知識も必要な科目である。また,
電気に関する知識のほか機械工学に関する知識も要求される。さらに,設計にあたっては,信頼性・安全性や環境問題とも関係してくる。
授業時間外学習内容・計画
レポートのテーマである直流機や変圧器の設計においては,自分自身で設計を行うことにより,理論・材料への理解を深めることができ
る.HP や図書館などを積極的に活用して,時間外の事前学習や復習に努めて欲しい.
教科書・副読本・参考書
教科書:
電気設計学;竹内寿太郎/オーム社,および配布する各種資料
参考書:
図書館にある電気機器・電機設計・信頼性工学・品質管理に関する書物すべて
メモ
59
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
計算機工学特論
選択
1
学修単位(30/45)
25(30)
後期
担当教員
尋木 信一
科目概説
計算機工学特論では,コンピュータ内部,特に CPU の仕組みと基本的な動作を理解することが目標である。
具体的には,アセンブリ言語の基本,及びアセンブリ言語を用いたプログラミングの基本的手法の理解する
ことである。
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
B-2(d-1)
専門分野の内容を理解して
いること.
アセンブリ言語の基本,及びアセンブリ言語
CASLII を用いたプログラミングができることな
ど,下記,教育内容・達成目標に記載した事柄を
理解・習得すること。
これらの事柄の理解と習得により,自らの専門分
野の専門知識を深く理解できること。
下記,教育内容・達成目標に記載した事柄(アセンブリ
言語の基本,及びアセンブリ言語 CASLII を用いたプログ
ラミングができること等)の理解と習得の度合いを評価
する定期試験およびレポート等の取組で評価する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:定期試験の成績 60%、演習課題レポート 40%で評価する。
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
[1] コンピュータ(CPU,OS)の概要 ----- 8 コマ
□ 主要な CPU や OS について理解する。
□ デスクトップからモバイル端末まで,最近のコンピュータのトレンドについて理解する。
[2] アセンブリ言語 CASLII の概要 ----- 2 コマ
□ COMMETII の仕様について理解する。
□ 数値表現について理解する。
[3] ハードウェア COMETII の仕様 ----- 2 コマ
□ 数の表現方法を理解する。
□ 文字の表現方法を理解する。
□ CPU のレジスタ構成を理解する。
[4] アセンブラ CASLII の書き方 ----- 2 コマ
□ 定数の書き方を理解する。
□ 領域の確保の書き方を理解する。
□ 非実行文の書き方を理解する。
[5] CASLII の命令 ----- 10 コマ
□ CASLII の命令形式を理解する。
□ ロード・ストア命令,ロードアドレス命令を理解する。
□ 算術演算命令,論理演算命令を理解する。
□ 比較演算命令,シフト演算命令を理解する。
□ 分岐命令を理解する。
□ スタック操作命令,コール・リターン命令
□ マクロ命令を理解する。
[6] プログラミング演習 ----- 6 コマ
□ 様々な演習を行い,これまでの内容の理解を深める。
60
科目の位置付け
情報処理についてはこれまで計算機の利用方法や、高水準言語によるプログラミングについて学んできた。このことはパーソナルコン
ピュータの利用技術、ワークステーションや大型計算機を利用するためのプログラミングの仕方を学んできたことになる。
産業界では、家庭用電気製品からあらゆる産業用機器の制御にマイクロコンピュータを利用している。このように、現在巾広く用いら
れているマイクロコンピュータチップについての知識は将来にわたっても必要であると思われる。
本授業では,基本情報処理技術者試験に用いられる架空のハードウェア COMETII,及びその上で実行可能なアセンブラ言語 CASLII につ
いて学ぶことで,他のマイクロコンピュータチップについてもこの知識が活かされる。
授業時間外学習内容・計画
限られた授業時間内では充分な技術は身につかない。授業中に出す課題を中心に,休み時間や放課後を利用して積極的に演習を行なう
ことで理解を深めて欲しい。
教科書・副読本・参考書
教科書:
自作プリント
参考書:
「アセンブラ言語 CASLII」;東田幸樹ほか/工学図書株式会社
メモ
61
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
電子工学特論
選択
1
学修単位(30/45)
25(30)
前期
担当教員
石丸 智士
科目概説
エレクトロニクス技術は身近な家庭用電化製品から人工衛星に至るまで,現代社会の幅広い分野で進展
し,必要不可欠な技術のひとつとなっている.
本科目では,将来電子工学に関連する業務に携わるであろう学生に対し,多岐にわたるエレクトロニクス
技術のうち,情報通信やマルチメディア機器に関連する分野の基礎について理解を深めるために,次のよう
な目標をたて講義を行う.
(1) 情報通信に必要となる変復調回路の基礎について理解すること.
(2) 急速に進歩しているマルチメディア関連機器の基礎技術について理解すること.
◎学習・教育到達目標
B-2(d-1)
専門分野の内容を理解して
いること.
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
下記,「教育内容・達成目標」に記した事柄を
とおして,情報通信技術の基礎となる変復調回
路およびマルチメディア機器について理解する
こと.
これらの理解と習得により,自らの専門分野の
知識を深く理解できること.
下記,「教育内容・達成目標」に記した事柄(情報通信技
術の基礎となる変復調回路およびマルチメディア機器な
ど)の理解と習得の度合いを試験で評価する.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
試験の成績により評価する.
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
[1] 情報通信技術 ----- 15 コマ
(1) 変復調回路
□ 振幅変調・復調理論およびその回路について理解すること.
□ 周波数変調・復調理論およびその回路について理解すること.
□ パルス変調・復調理論およびその回路について理解すること.
(2) 光通信技術
□ 光ファイバを用いた光通信技術の基礎について理解すること.
[2] マルチメディア機器 ----- 15 コマ
(1) 映像機器
□ 撮像素子の種類や仕組みについて理解すること.
□ ディスプレイの種類や仕組みについて理解すること.
(2) 音響機器
□ 音と人間の感覚との関係とその数値化について理解すること.
□ マイクロホンの種類や仕組みについて理解すること.
□ スピーカーの仕組みについて理解すること.
(3) 信号の記録・再生
□ 種々の記録メディアと記録方法について理解すること.
□ 記録データの再生方法について理解すること.
(4) 信号の伝送方法
□ 静止画の伝送方法について理解すること.
□ 動画の伝送方法について理解すること.
62
科目の位置付け
情報通信やマルチメディア機器は,多くの電子技術の集積であるため,電子デバイス,電子回路,通信工学等の電子関連科目と密接に関
係しており,学習する上でこれらの基礎知識を必要とする.
授業時間外学習内容・計画
配付された資料や演習問題,関連図書により予習・復習を行うこと.
教科書・副読本・参考書
教科書:
プリント教材を配付
参考書:
電子回路(電気・電子系教科書シリーズ 12)
須田健二,土田英一/コロナ社
メモ
63
など
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
通信工学Ⅱ
選択
1
学修単位(30/45)
25(30)
後期
担当教員
杉山 晃
科目概説
ADSL,光ファイバ等によるインターネット環境の進化に伴い、家庭でのインターネット常時接続、IP電話、
映像配信など最近数年間で消費者から見た”通信”の形態が従来の電話からマルチメディアへ大きく変化して
いる。企業が利用する通信システムについても、IP 化の進展により変化が生じており、これらの通信サービス
に求められる社会的意義、通信サービスを実現するバックボーンである通信システムは大きく変化している。
前段に述べた事情をふまえ、本科目の目標を以下のとおりとする。
(1)システムの信頼性基準
通信システムは社会インフラのひとつであり高い信頼性が求められる。この要求に応える為の品質規定につい
て、品質の種類、考え方、実現方法を理解できることを目標とする。
(2)通信ネットワークの構成、実現技術
通信ネットワークの構成と、ネットワークを実現する技術を理解する。通信ネットワークは旧来の電話を主体
としたアナログ網から、メディアに対する柔軟性の高いデジタル網へ移行し、更にマルチメディア通信、高速デ
ータ通信向けにIP網へ変化しつつある。ここではアナログ網の生い立ちから、デジタル網、IP網の動向を
過去、現在、近未来の通信として紹介する。
(3)通信サービス、通信技術
最新の通信技術・サービスのしくみを理解する。通信サービスは通信システムを利用して個人~個人、個人~
各種サービスセンタ、コンピュータ~コンピュータセンタなど多様な end to end 通信を行う。特に現在は IP
通信が占めるサービスへの比重が飛躍的に増大している。こでは IP 通信技術に大きな比重を置いて各種サービ
スの仕組み、実現方法を理解できることを目標とする.
◎学習・教育到達目標
B-2(d-1)
専門分野の内容を理解し
ていること.
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
専門工学の知識を吸収し能力を高めるために、 下記、教育内容・達成目標に記載した事柄の理解と習得の度
次のようなことを達成目標とする。
合いを定期試験で評価する。
(1) 通信システムの信頼性基準 ,すなわち
品質の種類、考え方、実現方法を理解できてい
ること,(2)通信ネットワークの構成と、ネ
ットワークを実現する技術を理解しているこ
と,(3)通信サービス、通信技術 においては,
最新の通信技術・各種サービスの仕組み、実現方
法を理解していることなど、下記、教育内容・
達成目標に記載した事柄。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
評価方法:定期試験の成績 100%で評価する
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
□以下の項目の技術について、その理論、運用、必要性などについて理解し、説明できること
[1] 通信網技術 ----- 4コマ
[2] アクセス技術-----4コマ
[3] 通信土木技術----2コマ
[4] 交換ノード技術----4コマ
[5] リンク技術----4コマ
[6] ワイヤレス通信技術----2コマ
[7] 通信エネルギー技術----2コマ
[8] 通信機器技術----4コマ
[9] データネットワーク技術、IP ネットワークアプリケーション技術、画像通信技術---4コマ
64
科目の位置付け
通信は、多くの技術分野を包含したシステム工学であり、幅広い知識を必要とし、関係する他の科目を限定するのは難しい。しいてあ
げれば、情報処理基礎、電気電子工学実験の電子実験の内容 、通信工学1などがある。
最近では、一般の新聞紙上や雑誌、Web サイト等においても新しい通信方式やサービスに関する専門的な記事が記載されるようになってき
たので注意しておくとよい。
授業時間外学習内容・計画
インターネットのホームページで雑多な最新の情報が得られるので検索サイトを利用して興味ある分野の知識深めてもらいたい。また、
図書館などを積極的に活用して,時間外の事前学習や復習に努めて欲しい
教科書・副読本・参考書
教科書:
「新情報通信概論」;情報通信技術研究会編/電気通信協会
参考書:
「通信サービス利用ガイドブック」/日経BP社
メモ
65
対象クラス
5E
担当教員
科目名
必修・選択
単位
単位の種別
電子設計
選択
2
学修単位(30/45)
授業時間(コマ)数 開講期
50(60)
通年
髙松 竜二
本科目は,これまでに学んだ電子回路および論理回路などの知識をもとに回路設計に関する事項について
学習するものである.講義では,理論を中心に学んできたが,本科目では机上での設計はもちろんのこと,
実際に製作することにより,電子回路および論理回路の知識をより深く理解しようというものである.具体
的な授業目標は以下の通りである.
科目概説
1)
2)
3)
4)
設計仕様にあわせて,回路設計ができること.
トランジスタを用いた増幅回路の設計ができること.
組み合わせ回路の設計ができること.
順序回路の設計ができること.
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
B-1(c)
専門分野の基礎となる内容
を理解していること.
これまでに学んだ数学および自然科学の知識や電気電
子工学分野(特に電子回路や論理回路)の知識を組み
合わせて,下記の教育内容に挙げた課題を行うことに
より,科目概説に挙げた目標(設計仕様にあわせて回
路設計ができることなど)および下記の達成目標を理
解・習得することを目標とする。
科目概説に挙げた目標(設計仕様にあわせて回路設
計ができることなど)および下記の達成目標に関す
る事項に関する理解度を,各課題への取り組みおよ
びレポート,必要な基礎知識に関する試験により評
価する。
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
C-1(d-3):自ら課題を発見し,その本質を理解できること.
評価方法:試験,レポートおよび設計に対する取り組みによる総合評価とする.
評価基準:60 点
教育内容・達成目標
[1] トランジスタ増幅回路の設計 ----- 20 コマ
□ トランジスタのバイアス回路設計ができること.
□ 周波数特性を考慮して設計ができること.
[2] 組み合わせ論理回路の設計 ----- 20 コマ
□ 真理値表を作成できること.
□ カルノー図を用いて論理式を簡単化できること.
□ 設計仕様にあわせた論理回路設計ができること.
[3] 順序回路の設計 ----- 20 コマ
□ 各種フリップフロップについて理解できること.
□ 状態遷移表,状態遷移図について理解できること.
□ 設計仕様にあわせた順序回路設計ができること.
66
科目の位置付け
これまでに学んだ電子回路および論理回路の知識をもとにしているので,これらの内容を修得していることが望ましい.
授業時間外学習内容・計画
各課題ごとの設計レポートの作成を行うこと。また,各課題に関連する科目について,復習などをしてから授業に臨むこと.
教科書・副読本・参考書
教科書:「電子回路 I」,「電子回路 II」,「論理回路」の講義で用いた教科書および配付資料.
参考書:その他,電子回路および論理回路に関する書物のすべて.
メモ
67
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
学外実習
選択
1-2
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
4E 担任教員
通年
担当教員
E 科教員
科目概説
夏季休暇中に,企業の生産現場や官公庁の各現場において 1~2 週間の実習を経験する.本科目の狙いは,
実習現場で専門知識がどのように活用されているか理解し,専門分野における自己啓発・向上能力を育成
すること,将来職業に就く際に必要な能力を身につけることである.また,実習で得られた知識や経験は,
将来の進路選択の際に大変参考になるであろう.
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
1.実習先で,与えられた課題について,その本
質を理解すること.
C-1(d-4)
2.実習先で,与えられた課題に対し,積極的に
自ら課題を発見し,その本質を
自ら取り組むこと.
理解できること.
すなわち,実習先で与えられる課題を理解し,
適切な対応ができることを目標とする.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
次の 2 項目について,実習報告会,実習報告書,実習証
明書により,E科教員が 5 段階で評価する.
① 実習内容や課題の理解ができているか
② 実習に積極的に取り組むことができたか
A-3(f):適切かつ円滑に読解・表現ができること.
B-2(d-1):専門分野の内容を理解していること.
評価方法:上記の◎学習・教育到達目標において,目標の達成度の評価方法に記載した 2 項目について,
5 段階で評価し,その平均を◎目標の評価点とする.
また,上記○学習・教育到達目標に関して,次の評価項目について,実習報告会により,E科教員が 5 段
階で評価し,その全平均を○目標の評価点とする.
③ 発表資料は適切に作成されていたか.
④ 実習内容等を説明することができたか.
⑤ 質疑に対する応答は適切であったか。
※発表資料には,実習内容,実習に対する自分の取り組み方(姿勢),専門分野との関連性,実習で得ら
れた成果や経験,職業体験に対する考察についての項目は必ずいれること
評価基準:上記の◎学習・教育到達目標の評価点,および,○学習・教育到達目標の評価点が全て 3 以上
を合格とする.
教育内容・達成目標
実習先企業等により個別に指示
□企業・官公庁などで実習を行うこと.
□実習内容について理解できること.
□実習を積極的に取り組むこと.
□専門知識が実社会でどのように活用されているか理解できること.
□社会人としての在り方について理解できること.
68
科目の位置付け
職業人としての社会教育であるところは他の科目と異なった趣があるが,実習先において経験する事柄は,専門科目で習得したことを実
践できるチャンスであり,さらにその分野の勉学を深める機会となる.
授業時間外学習内容・計画
実習期間以前は,万全の態勢で実習が開始できるよう受け入れ先の詳細について情報を収集する.
実習期間中は,受け入れ先のスケジュールに従い,指示される時間・内容で学習や実習を行う.
実習期間終了後は,学外実習報告書の学校への提出を義務付ける.また,学外実習発表会では,実習内容の報告および発表に対する質疑
応答を行う.
教科書・副読本・参考書
メモ
69
対象クラス
5E
科目名
必修・選択
単位
課題研究
選択
1
単位の種別
授業時間(コマ)数
開講期
E 科教員
通年
担当教員
E 科教員
科目概説
担当教員から与えられた研究課題について,研究目的を把握し,自主的に研究を遂行する.「結果
を分析・考察」,「成果を発表」,「報告書にまとめる」という一連の流れにより,学生の問題解
決能力および自主学習能力を育成することを目的としている.
◎学習・教育到達目標
科目の達成目標
目標の達成度の評価方法
C-2(e)
与えられた研究課題について,現状を進展 課題研究報告書や課題研究成果発表会をとおして,研
身につけた教養と実践力を活用し, させるための課題の探求・理解が自主的に 究課題について現状を進展させるための課題の探求・
課題を解決できること.
できること.
理解の程度を評価する.
○学習・教育到達目標
科目の総合評価
方法と基準
C-1(d-3):自ら課題を発見し,その本質を理解できること.
C-2(h):身につけた教養と実践力を活用し,課題を解決できること.
評価方法:課題研究報告書および課題研究成果発表会での発表などにより,総合的な評価をする.
評価基準:評価は 5 段階評価で行い,評価 3 以上を合格とする.まとめなどを含めて 45 時間以上研
究すること.
教育内容・達成目標
課題研究の実施,課題研究報告書の作成
…
45 時間(以上)
□研究課題に対して,現状を進展させるための課題の探求・理解が主体的にできること.
□研究課題に対して,これまで身に付けた考察力・工学の知識・実践力等を統合して活用し,現状でのより良い解を導き出せること.
<受講に関する留意事項>
・受講時期について
長期休暇中に受講すること.基本的には夏季休暇中に実施する.
なお,受講を希望する者は,7 月中旬までに担任に相談すること.
・単位認定のための時間について
研究時間やレポートをまとめる時間などの総計が 45 時間以上であること.
・課題研究成果発表会について
課題研究成果発表会を実施する.実施要領については別途指示する.
・課題研究報告書について
課題研究報告書を指定された期日までに必ず提出すること.
・研究実施時間報告書について
所定の書類に記載し,指定された期日までに必ず提出すること.
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科目の位置付け
選択した分野における講義との関連は言うまでもないが,自ら調査・研究し,発表を行い、さらに他の学生の発表を聴講することにより,
卒業研究に繋がる自主研究やプレゼンテーション,質疑応答などの能力の育成を図る.
授業時間外学習内容・計画
研究終了後,課題研究についての成果発表会を行なう.
教科書・副読本・参考書
メモ
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