平成26年度事業報告 概 況 平成26年の全国的な観光動向について、国内旅行は、夏から秋にかけて台風等に よる大雨や暴風、燃料の高騰等が影響し前年比1.2%減の2億8,704万人であ った。 長崎市の平成26年の観光客数については、過去最高の630万6,800人(前 年比103.8%)であった。また、宿泊客数は274万1,500人(同101.8%)、日 帰り客数は356万5,300人(同105.4%)で過去において日帰り客数の割合が 高くなったが、ともに前年を上回った。一般団体客数は63万2,200人(同 101.9%)、修学旅行生は28万5,200人(同94%)であった。 主な要因としては、夜景観光の好調の継続、「明治日本の産業革命遺産 九州山口 と関連地域」・「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の2つがユネスコの世界文化 遺産への推薦決定したことから各種メディアで取り上げられ、特に構成資産のひとつ である端島(軍艦島)の上陸者数が前年を大幅に上回った。また、「長崎がんばらん ば国体・大会」の開催により長崎市には期間中23万4,521人の参加者が来崎さ れた。 当協会事業の取組として、「長崎さるく」では、 2年目となる“長崎さるくキャ ンペーン”を実施し、さるくマップの平成27年度リニューアルのための改定や、動 画アプリ「動フォト」での情報発信を行いコースの魅力紹介に努めた。また、グラバ ー園開園40周年記念事業と連携し、世界遺産をテーマにした通さるくコースや「ク ルーズトレインななつ星」のオリジナル学さるくの設定を行い参加者の満足度を高め た。観光施設とまち歩き体験等がセットになったお得な「長崎プラチナパスポート」 を作製し誘客を図り、その結果、長崎さるく参加者は、修学旅行を含め年間約6万人 (同90%)であった。 修学旅行誘致については、グリーンツーリズム等を活用した体験プログラムを確立 し、閑散期誘致を重点に学校や旅行会社への積極的なセールス活動を実施した。また、 着地型旅行商品も池島炭鉱体験や近郊市と連携したバスツアーの参加者増により約 8千600人(同108%)の参加者であった。 一方、海外誘致においては、訪日観光客が1,300万人を超え、長崎市において も昨年から約3万4千人増の約21万3千人(延べ宿泊者数)と過去最高の数値とな った。また、前年、尖閣諸島問題で冷え込んだ日中関係の影響等により減少した長崎 港への国際クルーズ客船も72隻が入港、過去最高を記録した。11月には当協会設 立60周年を機に済州道特別自治道観光協会が来崎、前年の済州島訪問に引き続き、 相互の観光振興と友好交流を確認した。 MICE(コンベンション)事業においては、通常の誘致宣伝活動を実施するととも に、新MICE施設の整備に向けた市民機運の醸成のためのフォーラムを長崎市と共 催、また理事や会員に向けたMICEに関する意見交換会等を実施した。8月には、 産官学60団体以上からなる「長崎MICE誘致推進協議会」を設立し、事務局とし て、構成団体のほか市民や業界を対象にMICE事業を理解してもらう説明会、見学 会等を実施した。 また、国の公益法人認定法及び一般社団・財団法人法の施行に伴い、平成24年度 から当協会は社団法人から一般社団法人となったことから、協会組織の改革等を推進 するため、職員研修及び業務改善等を実施した。さらに、当協会の経営計画に基づき、 経営委員会に対し、事業計画の進捗状況を8月、12月、3月に報告した。
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