平成 27 年 11 月 16 日 進 路 指 導 部 はじめに 11月も中旬に入りました。今年もあっという間に終わりそうな気がします。 さて、一般に、年齢を重ねれば重ねるほど1年が短く感じるとのこと。これを「ジャネーの法則」といいます。 例えば、50歳の人間の1年の長さは50分の1ですが、10歳の人間にとっては10分の1です。つまり、 「現 在進行している時間の体感速度」ではなく、 「過去を振り返った時に感じる時間の長さの印象」として捉えている からだそうです。だからこそ、時間は大切にしたいものです。 東京大学推薦入試及び京都大学特色入試について 11月6日(金)に、東京大学推薦入試及び京都大学特色入試の出願が締め切られました。11月9日(月) 時点の出願状況を見ると、大学全体としては以下のようになりました。 大 学 名 募集人員 志願者数 志願者率 東京大学 100 名 173 名 1.7 倍 京都大学 約 108 名 292 名 2.7 倍 また、各学部の出願状況は以下のとおりです。 〔東京大学〕 学部・学科 募集人員 出願者数(受領数) 法学部 10 人程度 24 経済学部 10 人程度 7 ※ 提出された出願書類に 文学部 10 人程度 10 ついては、これから学部ごとに 教育学部 5 人程度 9 出願資格等の審査を実施しま 教養学部 5 人程度 17 すので、現時点では大学として 受け取った通数となります。 工学部 30 人程度 47 理学部 10 人程度 32 農学部 10 人程度 12 薬学部 5 人程度 4 医学部医学科 3 人程度 9 医学部健康総合学科 2 人程度 2 計 100 人程度 173 〔京都大学〕 学部・学科・専攻 募集人員 志願者数 倍率 総合人間学部 5 29 5.8 文学部 10 40 4.0 教育学部 6 25 4.2 法学部 20 経済学部 25 77 3.1 理学部 5 59 11.8 医学部 医学科 5 5 1.0 人間健康科学科 看護学専攻 10 13 1.3 理学療法学専攻 3 7 2.3 作業療法学専攻 3 2 0.7 薬学部 医学科 3 2 0.7 工学部 地球工学科 3 0 0.0 電気電子工学科 5 12 2.4 情報学科 2 1 0.5 工業化学科 若干 0 農学部 食料・環境経済学科 3 20 6.7 法学部の出願期間は、2016/1/25~2016/2/3 です。 東京大学にしても京都大学にしても出願要件のハードルが高かかったことが、低い志願者率につながったよう です。 マンガについて 11月9日まで「読書週間」でした。本校でも図書委員会が中心となって読書会が行われました。 さて、 「第61回学校読書調査」によると、 「昨日のことを思い出して」との問いに対して、 「スマホやタブレッ ト、ゲーム機」を使ったとの回答が小学生の7割、中学生の8割を超え、高校生では使わなかったとの回答が3% と、ほぼ全員が使っていました。 「テレビ・ビデオ・DVDを見た」時間は小中の5割以上、高校生の6割以上が 1時間以内(0分も含む)でした。また、 「本・雑誌・新聞を読んだ」時間は小中高の7割以上が30分以内でし た。スマホなどの情報端末の普及に押され、子どもたちが従来の映像・活字メディアに触れる機会が減ってきて いるようです。 毎日新聞朝刊の10月27日の社説に以下の記事が掲載されました。 読書週間 ことしの標語は「いつだって、読書日和」 。インターネットの時代に読書をどう習慣づけるかを考えてみたい。 毎日新聞社が全国学校図書館協議会(全国SLA)と合同で小中高校の児童、生徒を対象に実施した第61回学 校読書調査で、マンガについての興味深い結果がまとまった。 マンガを読んで感じたこととして、 「今まで知らなかったことがわかった」に7割以上が「はい」と答え、 「時間 のむだだと思った」と「言葉づかいが乱暴になった」は9割以上が「いいえ」と答えたのである。 読書が学力の向上につながることは認めても、マンガは勉強の妨げと見る風潮が強かった。それとは異なる子ど もの意識が浮かび上がる。 マンガをジャンルに分けて、それぞれについて「よく読む」か「あまり読まない」かも尋ねた。 「よく読む」が 多かったのは、女子が小中高とも「友情や恋愛を描いたマンガ」で、男子は小学生が「楽しいギャグや愉快なキャ ラクターが登場するマンガ」 、中高生が「冒険ややスポーツなどを描いたマンガ」だった。 子どもがマンガに娯楽を求める面は大きい。マンガを読んで感じたこととして、 「楽しい気持ちになった」を小 中高の9割があげた。 それでもマンガが好奇心を呼び起こし、学びの糸口になる可能性もあるのではないか。ノーベル物理学賞の受賞 が決まった梶田隆章・東京大宇宙線研究所長が幼い時に、 「鉄腕アトム」のお茶の水博士にあこがれたという逸話 は記憶に新しい。 2002年に米国で「クールジャパン(かっこいい日本)と評価された頃からは、国もマンガを文化として支援 するようになった。 学びにつながるマンガを選ぶ事業に関わった中村伊知哉・慶応大教授は「マンガに良い影響を受けた先生が増え てきた。私も、 『はだしのゲン』で初めて原爆の被害を知った。賛否両論はあるが、子どもが何かを感じ取ってく れれば」と語る。 今回の学校読書調査では、気になる結果もあった。 分からないことを何で調べるかを尋ねたところ、小学生では「家族や友達、先生」が最多の68%、 「スマホや タブレット」は46%だったが、中学生では「スマホやタブレット」が「家族や友達、先生」と並び、高校生では 89%にのぼった。 スマホなどを使い慣れた子どもたちは、 本で調べるのを面倒に思うのかもしれない。 出版不況はマンガ誌に及ぶ。 マンガも読まない子が増えているなら、事態は深刻だろう。 教育現場でのマンガ活用を含め、本の世界への橋渡しを工夫したい。 日本財団は、新しい世界の発見や学びにつながるマンガを発掘する「これも学習マンガだ!世界発見プロジェ クト」として、選出した100作品を発表しました。今回は商業マンガから選んだことが特徴で、 「楽しみながら 学ぶこと「edutainmennt、エデュテイメント」を推進しています。各作品については、<gakushumanga.jp>で見る ことができます。 なお、私が全巻揃えている、競技かるたの世界を扱った「ちはやふる(末次由紀・講談社) 」も100作品の中 に含まれていました。尐し嬉しく思いました。 終わりに 季節の変わり目です。何だか急に寒くなるような気がします。皆様方におかれましては、くれぐれもご自愛の ほどを。 (文責:進路指導部 池本 邦彦)
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