№2811 発行日 平成28年3月15日 発行所 全国消防長会 一般財団法人全国消防協会 担 当 企画部企画課 電話 03(3234)1321 週間情報 消防本部の動き 訓練・演習 ◆ 特殊災害対応訓練(多数傷病者発生事故)を実施 松戸市消防局(千葉) 松戸市消防局では、平成28年2月5日(金) 、東日本旅客鉄道㈱松戸車両センター内において、 JR東日本、千葉県警察本部、松戸市立病院及び松戸市役所と合同で特殊災害対応訓練を実施し ました。 訓練は、交通事故により乗用車2台が跨線橋上から軌道上に転落し、多数の傷病者が発生した 災害現場を想定し、消防機関と関係機関が連携し負傷者の救出、救護、搬送の活動をするにあた り、共通の認識を持って連携を図り、災害活動に万全を期することを目的として実施しました。 このような大規模災害時には、関係機関との連携が肝要であることから、今回の訓練において、 相互理解を深め共通の認識を持つことができました。 今後も当市消防局では、このような訓練を継続的に実施し、関係機関との顔の見える関係を構 築することで連携強化を図り、あらゆる災害に対応していきます。 【訓練の様子】 1 ◆ 解体予定建築物を活用した震災及び火災対応訓練を実施 長野市消防局(長野) 長野市消防局では、平成28年2月9日(火)及び10日(水)、市内の各署所配属の救助隊か ら、それぞれ18名、計36名の隊員が参加し、解体予定の長野市役所旧第一庁舎を活用したブ リーチング訓練を実施しました。 また、火災現場において、濃煙等によりエンジン系破壊資機材が使用できない状況を想定した 手工具のみによる施錠された鉄製の扉を開放する訓練も実施しました。 今後もこうした機会を活用し、あらゆる災害現場を想定した実践的な訓練に取り組み、救助隊 員の知識・技術の向上と連携強化を図ってまいります。 【手工具による鉄製扉の開放訓練の様子】 【ブリーチング訓練の様子】 ◆ 水難事故を想定したドクターヘリとの連携訓練を実施 桑名市消防本部(三重) 桑名市消防本部では、平成28年2月16日(火)、当市揖斐川右岸において、水難事故を想定 したドクターヘリとの連携訓練を実施しました。 当市消防本部管内は木曽三川の河口に位置し、毎年、水難事故が発生しています。そこで救命 率向上のため、ドクターヘリとの連携を主眼に訓練を実施しました。 訓練は、川で釣りをしていた男性2名の乗ったボートが転覆し、1名は水面で救助を求め、も う1名は行方不明という想定で実施しました。現場に到着したドクターヘリの医師・看護師もボ ートに搭乗し、水難救助隊による潜水検索救出後、医師が応急処置を行いながら岸に搬送、救急 車内に収容し、医師・看護師・救急救命士・救急隊員による救命処置が実施され、ドクターヘリ に収容するという流れで訓練が行われました。 訓練後、意見交流の場もあり、医師による早期の医療介入の重要性、また、消防側とドクター ヘリ側の共通認識が連携活動には必要不可欠であることを確認するための良い機会となりました。 【訓練の様子】 2 ◆ ホテルオープンに伴う大規模消防訓練を実施 志太広域事務組合志太消防本部(静岡) 志太広域事務組合志太消防本部では、平成28年2月22日(月) 、JR藤枝駅南に3月1日(火) オープンする「ホテルオーレ藤枝」において、消防、警察、医療機関及び静岡県消防防災航空隊 が参加し、大規模消防訓練を実施しました。 ホテルの「5階客室から出火し、多数の傷病者が発生、逃げ遅れがいる。 」との想定でホテル従 業員が119通報、避難誘導を行い訓練開始。警察車両が道路警戒を実施し、当消防本部から指 揮隊、高度救助隊、救急隊、はしご隊など50名、藤枝市立総合病院DMAT6名が参加し、逃 げ遅れや負傷者の救出、救助とトリアージ活動を実施しました。また、静岡県消防防災航空隊(オ レンジアロー)は、ホテル14階の屋上に取り残された要救助者2名を吊り上げにより救助しま した。今回の訓練では、消防、警察、医療機関及び航空隊が情報共有しながら連携し、迅速かつ 効果的な消火・救助活動を展開することができました。 ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、多くの宿泊客 が見込まれるホテルでの消防訓練を継続して実施し、利用者の安全、安心の確保を図っていきま す。 【訓練の様子】 ◆ トンネル内において救急救助合同訓練を実施 高吾北消防本部(高知) 高吾北消防本部では、平成28年2月23日(火) 、仁淀川町大渡ダムにある高瀬トンネルにお いて、愛媛県久万高原町消防本部と合同で救急救助合同訓練を実施し、隊員50名と車両9台が 参加しました。 両消防本部では、昭和54年に応援協定を締結して以来、定期的に合同訓練を開催しており、 今回の訓練は、仁淀川町大渡ダムにあるトンネル内でバスが自転車をはねた後、車両2台に次々 と衝突し多数の傷病者が出ているとの想定で実施しました。 トンネル内では無線や声の反響が大きく情報収集が困難であるなどの課題も見え、両消防本部 にとって非常に有意義な訓練ができました。 【訓練の様子】 【集合写真】 3 ◆ 消防署警防技術総合検証会を実施 瀬戸市消防本部(愛知) 瀬戸市消防本部では、平成28年2月25日(木) 、瀬戸市消防署東分署の庁舎を使用し、警防 技術総合検証会を実施しました。 この検証会は、毎月重点項目を定めて実施している図上訓練、中隊訓練、機関運用訓練、特殊 資機材取扱訓練及び救助訓練並びにこれらの訓練効果を確認するため、四半期ごとに実施してい る技術確認訓練の集大成となる合同訓練です。当日は指揮隊を含めた5隊を1大隊として、当務 者、非番者、週休者毎で3回実施され、合計約60名が参加し、消防長等による検証を受けまし た。また、検証会は一昨年度から実施しており今年度で3回目を迎え、より実践的な訓練となる よう木造家屋の火災想定にブラインド情報を多く付与し、参加した各隊は、臨機応変な現場対応 を習得することができました。 【訓練の様子】 研 修 等 ◆ アルキルアルミニウム類の消火実験を実施 湖南広域消防局(滋賀) 湖南広域消防局では、平成28年2月3日(水) 、当消防局消防訓練センターにおいて、管内事 業所の京セラ株式会社滋賀野洲工場と合同で、危険物第3類アルキルアルミニウム類の消火実験 を実施しました。 実験では、アルキルアルミニウム類火災抑制剤やパーライトでの消火実験、水を投入した場合 の反応を確認し、現場活動での留意点などに関して意見交換を行いました。 今回の実験で得た知識を組織全体で共有し、今後の現場活動に役立てます。 【消火実験の様子】 【意見交換の様子】 4 ◆ 消防団冬季講習会を実施 名古屋市消防局(愛知) 名古屋市消防局名東消防署では、平成28年2月14日(日) 、東山自動車学校の屋外コースを 借用し、名東区内の消防団に対して冬季講習会を 実施しました。 南海トラフ地震に備え、消防団の災害対応能力 の向上や消防団相互の連携強化を主な目的とした この講習会では、職員及び消防団員約100名が 参加し、市街地を想定した屋外コースを使って、 長距離のホース延長や消火栓直結放水要領、数台 の可搬式ポンプを使った中継送水訓練等を行いま した。また、実動訓練以外にも、可搬式ポンプの メンテナンス要領や消防団配置のデジタル無線機 取扱い要領、震災時における消防団活動要領等の 知識向上も図りました。 【講習会の様子】 ◆ 阪神地区消防長会実務講習会を実施 阪神地区消防長会(兵庫) 兵庫県の阪神地区10消防本部(西宮市、尼崎市、芦屋市、伊丹市、宝塚市、川西市、三田市、 篠山市、丹波市、猪名川町)で構成される阪神地区消防長会では、平成28年2月16日(火)、 西宮市役所東館において、株式会社タフ・ジャパ ン 代表取締役 鎌田修広氏を講師に招き、「災強 メンタルコントロール」をテーマに、実技を交え ながら講義していただき、約200名の職員が受 講しました。 今回は、消防士に必要とされる「強靭な体力・ 不屈な精神力・優しさ」を学ぶことができ、今後 の消防業務を遂行していくうえで、参考となる貴 重な講習会となりました。 なお、当地区消防長会では、年1回、消防関係 法令の研究並びに消防技術の向上を目的に実務 【講習会の様子】 講習会を開催しています。 ◆ 防火管理者研修会を実施 岸和田市消防本部(大阪) 岸和田市消防本部では、平成28年2月17日 (水) 、市立浪切ホールにおいて、防火防災管理者 の知識の向上を目的に、防火管理者研修会を実施 しました。 まんたにのぶゆき 大阪市防火防災管理講習会講師の萬谷信幸氏を 招き、 「地震の基礎知識と日常の防火管理」につい て、講演を頂きました。 研修会には、市内の防火管理者や府下の消防職 員等約190名が出席し、地震メカニズムの知識 向上と、津波災害に対する備えや防火防災管理の 重要性を再認識することができました。 【研修会の様子】 5 ◆ 写真撮影技術教養を実施 東京消防庁(東京) 東京消防庁石神井消防署では、平成28年2月18日(木)、職員を対象とした写真撮影技術教 養を実施しました。 イベントや災害現場等での写真は、その場にいなかった人にも現場にいるかのように状況を伝 え、災害の推移やイベントでの様子を一瞬にして知らせる大事な手段です。しかし、シャッター チャンスを逃したり、せっかく撮影しても写りが悪ければその効果は半減してしまいます。 教養では、東京消防庁広報課写真室の職員に、 写真撮影時だけでなく普段からの準備等、撮影技 術を磨くためのポイントのほか、署員が撮影した 写真を題材に、より広報効果をあげるためのアド バイスをしていただきました。 数多くの撮影経験を踏まえた具体的な内容で、 署員からは「このノウハウをいかして、慌ただし い災害現場での貴重な一瞬、イベントでの心温ま る一瞬をしっかり写真に収めたい。 」という感想が あがる等、 「署員誰もが広報担当!」との意識を高 める良いきっかけとなりました。 【教養の様子】 ◆ 小規模社会福祉施設等の防火実務研修を実施 姫路市消防局(兵庫) 姫路市消防局では、平成28年2月19日(金) 、姫路市防災センターにおいて、管内の自力で 避難することが困難な方が入所する社会福祉施設等のうち、延べ面積1,000㎡未満の施設関 係者を対象に防火実務研修を実施しました。 当市消防局から、 「類似火災事例と消防法令の改正」 、 「防火管理対策と避難訓練の方法」、 「適切 な火災通報」、「災害時の入所者等の救出法」を、また、福祉部局から「消防用設備等の設置補助 金」の説明などを実施しました。 自動火災報知設備やスプリンクラー設備の設置基準の強化、自動火災報知設備と火災通報装置 の連動の義務付けなどの法令改正、消防用設備等の設置補助金の内容など、48施設54名の参 加者が非常に関心を持たれながら熱心に取り組まれ、防火意識の向上を図ることができました。 【座学の様子】 【実技(救出法)の様子】 6 そ の 他 ◆ プロゴルファー酒井美紀から消防資機材整備のための寄付がありました いわき市消防本部(福島) 平成28年2月24日(水)、いわき市出身のプロ ゴルファー酒井美紀さんと父親の酒井正孝さんがい わき市役所を訪問し、清水敏男いわき市長へ消防資機 材整備のための費用として、50万円の寄付金を手渡 されました。これに対し、いわき市長から感謝状が贈 呈されました。 酒井選手は、プロ入り後、毎年、震災義援金などと して当市に寄付をいただいています。 いわき市消防本部としましては、今回の寄付金を消 防資機材整備の充実のためにご活用させていただき ます。 【中央:酒井美紀選手】 ◆ 消防本部の住所変更等について ○ 84009 大川広域消防本部(香川) 新住所 〒769-2516 東かがわ市土居82番地1 新電話番号 0879-24-0119 新FAX番号 0879-25-0119 新メールアドレス [email protected] ※ 理由 庁舎移転のため 平成28年3月14日から運用開始 7 消防学校からの便り ◆ 第2回九州地区救急実務研修会を開催 福岡市消防学校(福岡) 福岡市消防学校では、平成28年2月15日(月)から19日(金)まで、全国消防協会九州 地区支部の事業である「九州地区救急実務研修会」を開催しました。 この研修会は、既に開催している「九州地区警防実務研修会」、「九州地区予防実務研修会」に 続き、昨年度から新たに始まった事業で、救急を取り巻く様々な環境に対応するための指揮者及 び管理者の育成を図ることを目的として実施しました。 九州・沖縄各県から33消防本部(局)、34名が参加して、5日間のカリキュラムで救急に関 する様々な講義を受講しました。また、宿泊研修のため、課業時間外での学生間の融和や情報交 換、人脈づくりにおいて、顔の見える関係を築くことができ、消防本部間の連携強化を図ること で、 「九州は一つ!」の団結力を生み出すことができました。 【初動対応訓練(情報伝達)の様子】 【NBC災害対応訓練の様子】 国等の動き 報道発表 ◆ 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の被害状況(平成28年 3月1日現在)(3月8日、消防庁) 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の被害状況につきま して、平成28年3月1日現在の状況を第153報にとりまとめましたのでお知らせします。 なお、被害報全文については、消防庁ホームページ (http://www.fdma.go.jp/bn/higaihou_new.html) に掲載しています。 (以下省略) ○ 全文は、消防庁ホームページ (http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/h28/03/280308_houdou_1.pdf)に掲載されてい ます。 【問い合わせ先】応急対策室 担当:川原、安西、酒井、近藤 8 ◆ 平成28年度消防防災科学技術賞の作品募集(3月8日、消防庁) 消防庁では、消防防災科学技術の高度化と消防防災活動の活性化に寄与することを目的として、 「平成28年度消防防災科学技術賞」の作品を募集します。(以下省略) ○ 全文は、消防庁ホームページ (http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/h28/03/280308_houdou_2.pdf)に掲載されてい ます。 【問い合わせ先】 消防研究センター研究企画室 担当:細川、渡邉 ◆ 「消防大学校における教育訓練等に関する検討会報告書」の公表(3月14日、消防庁) 消防大学校では、昨今の消防職員の大量退職・幹部昇任が収束しつつある中で、今後の幹部養 成を見直すと共に、大規模災害等の切迫性などを受けた教育訓練の見直し、緊急消防援助隊の編 成等に関する改正を受けた部隊運用能力の向上等が求められていることから、これからの消防大 学校の更なる高度な教育訓練の構築について「消防大学校における教育訓練等に関する検討会」 を開催しました。 この度、検討結果を報告書として取りまとめましたので公表します。 ○ 具体的な方策 1 幹部科の見直し 2 緊急消防援助隊教育~指揮隊長コース~の充実強化 3 大規模イベント対策等消防業務の専門化・高度化への対応 4 消防における女性の活躍促進 5 災害対応力の強化のための実践的な教育訓練の充実 6 消防大学校における教育手法の充実等 (以下省略) ○ 全文は、消防庁ホームページ (http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/h28/03/280314_houdou_1.pdf)に掲載されてい ます。 【問い合わせ先】 消防大学校 教務部 担当:滝部長、久富事務官 9 情報提供 ◆ 平成28年度危険物安全週間推進標語の決定(3月11日、消防庁) 平成28年度危険物安全週間推進標語(最優秀作) 「危険物 決めろ無事故の ストライク」 ○ 危険物安全週間推進標語 消防庁では、危険物を取り扱う関係事業所を始め、広く国民の皆さまに危険物の保安の確保を 呼びかけるため、毎年6月の第2週(平成28年度は6月5日(日)から6月11日(土)まで の予定)を「危険物安全週間」とし、危険物の保安に対する意識の高揚及び啓発を全国的に推進 しています。 この「危険物安全週間」を推進し、危険物事故の防止と危険物の貯蔵・取扱いの安全を呼びか けるため、平成28年度の標語を全国に募集したところ、14,437作品の応募があり、関係行 政機関・学識経験者等による標語審査委員会の厳正な審査の結果「危険物 決めろ無事故の スト ライク」に決まりました(その他の入選作品は別紙(省略)をご覧下さい。 )。 この標語は、女子ソフトボールの上野由岐子選手がモデルとなる危険物安全週間を推進するポ スターなどに活用されます。(以下省略) ○ 全文は、消防庁ホームページ(http://www.fdma.go.jp/info/2016/20160311-1.pdf)に掲載 されています。 【問い合わせ先】危険物保安室 担当:佐藤係長・髙部事務官 ※ 消防庁各課室の直通電話番号は(http://www.fdma.go.jp/neuter/about/tel.html)に掲載さ れています。 週間情報では、各本部の身近な情報を掲載していますので情報をお寄せ下さい。 週間情報への投稿は企画課へ! TEL 03-3234-1321 FAX 03-3234-1847 E-mail : [email protected] 10
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