資料2 グリーンリースの導入に向けた課題整理 中間報告 平成27年1月26日(月) 環境不動産普及促進検討委員会事務局 1. 今年度の検討課題 環境不動産普及促進検討委員会における検討課題 環境不動産(環境性能が高く良好なマネジメントがなされている環境価値の高い不動産)が適正に認識・評価される 市場の形成やサステナブルな不動産ストックの形成を図る。 背景・問題意識 我が国の不動産市場が国際競争力を高めるためには、防災対応(緊急課題)と環境対応(長期的課題)を両輪 で推進することにより、持続可能な成長性のシナリオを描くことが必要 不動産投資において、省エネ・省資源のようなサステイナビリティの向上に資する環境性能等をどのように投資 家に情報提供し、不動産投資の促進に結びつけていくかという視点が必要 平成26年度の検討内容 ① グリーンリースの導入に向けた課題整理 (WGにおいて具体に検討) オーナー・テナント双方の環境改修にかかるインセンティブを高めることを目的として、グリーンリースの導入事例を参考に事例 のパターン化や導入に向けた課題整理等を行う。 ② サステイナブル・コードやサステイナブル・インデックスに関するレビュー (委員会にてテーマスピーチとして報告) 国内不動産投資の促進を図るため、サステイナブル不動産の普及促進に向けて、各国におけるサステイナブル・コードやサステ イナブル・インデックスの普及状況等についてレビューを行う。 平成24年4月 環境不動産懇談会 提言 (検討内容) 平成25年度 環境不動産普及促進 検討委員会 • 情報の可視化・流通 • 既存ストックの環境対応促進 • • 平成26年度 環境不動産普及促進 検討委員会 平成27年度~ 環境不動産普及促進 検討委員会 グリーンリースの導入に向けた課題整理 サステイナブル・コードやサステイナブ ル・インデックス※に関するレビュー • グリーンリースガイド(仮) の作成 • 日本における不動産のサステイナブル インデックス作成(検討中) ※ <例> IPD( Investment Property Databank )のサステイナブル・インデックス 3 環境不動産普及促進検討委員会における検討内容 平成25年度 平成26年度 平成27年度 既存ストックの環境対応 グリーンリース グリーンリースの類型 グリーンリースガイド(仮)の骨子作成 グリーンリースガイド(仮)の作成 グリーンリースの潜在需要と普及 に到っていない原因 ① 海外での取組事項の把握 ② 骨子内容の整理・検討 等 グリーンリースガイド(仮)の周知 グリーンリース料の設定方法 グリーンリースの導入可能性の検証 事例の収集・効果検証 グリーンリース契約書の雛型案の 検討 グリーンリースの普及促進に向け た取組(情報発信等)の検討 環境性能評価認証指標 情報の可視化・ 流通 国内外のレーティング環境性能評 価認証指標の整理 サステナブル・インデックス 海外におけるサステナブル・インデッ クスのレビュー 日本におけるサステナブル・インデッ クスの作成(検討中) (例) CASBEE, DBJ Green Building認証, LEED, BELS , GRESB等 オーナー・テナント、投資家等の各 プレーヤーが必要とする個別デー タの整理 4 平成26年度 委員会・WGにおける検討内容 これまでの振り返り及び委員会設置趣旨 第1回委員会 9月29日 第1回WG 10月28日 第2回WG 11月25日 話題提供 - 枡田委員「既存ストックの環境対策推進」~賃貸不動産へのグリーン・リース等適用事例~ - 堀江委員「2014年GRESB調査結果」~不動産セクターにおけるサステナビリティ組込みの進展~ - 西岡委員「環境不動産へのアプローチ」~サステナブル・ベンチマークの位置付け グリーンリースに関するフリーディスカッション・課題抽出 グリーンリースの導入に向けた課題整理 WGにおける検討事項の中間報告 第2回委員会 1月26日 第3回WG 2月(予定) 話題提供 - 鈴木英晃氏 「 MSCI リアルエステート – IPDのサステナビリティ不動産投資インデックスの取り組み」 グリーンリースの導入に向けた課題整理 WGにおける検討事項の最終報告 第3回委員会 3月(予定) 話題提供 -未定 5 WGにおける検討過程で生じた変更点 年度当初に予定していた検討事項 <委員会> 開催予定時期 <WG> 検討事項(案) 開催予定時期 検討事項(案) ○委員会、ワーキンググループの設置と今年度の検討課題(案)について ○テーマスピーチ 第1回 平成26年10月 ○フィージビリティスタディ(F/S)の事前調査状況報告 ○F/Sの事後検証方法の検討 平成26年12月 ① グリーンリースの導入に向けた課題整理/環境改修の効果検証 ② サステイナブル・コードやサステイナブル・インデックスに関するレビュー 第2回 平成26年11月 ○F/S実施 進捗状況報告 課題抽出・検討 ○運用におけるグリーンリース 取組事例紹介 平成27年3月 ① グリーンリースの導入に向けたとりまとめ ② サステイナブル・コードやサステイナブル・インデックスに関するレビュー 第3回 平成27年2月 ○グリーンリース F/S検証結果報告 ○課題整理・解決策の検討 第1回 平成26年9月29日 第2回 第3回 主な変更点・今後の方向性 次年度のグリーンリースガイド(仮)の策定に向け、まずはガイドに盛り込むべき内容を検討することとした。フィー ジビリティスタディから判明した事項はガイド(仮)の内容の一部となる見込み 当初はグリーンリース「ガイドライン」としていたが、グリーンリースが何であるかについて分かりやすく説明した読 み物となることをイメージして、名称を「ガイド(仮)」とし、記載内容に応じた名称を引続き検討 6 2. 第1回・第2回WGにおける検討内容 第1回・第2回WGにおいて議論した内容 来年度末(H27年度)のグリーンリース・ガイド(仮)の策定に向け、今年度はグリーンリースの定義の明確化に焦 点を置き、第1回・第2回WGにおいて議論を行い、整理した。 主な検討課題 ① グリーンリースの明確化~「定義」 ② グリーンリースの「きっかけ=動機」 ③ グリーンリースにおける「対象」 ④ 取り得るべき環境改善策の整理 ⑤ グリーンリースの運用に係る取組の整理(環境認証取得など) ⑥ その他 ⑦ 改修事例の分析 8 ① グリーンリースの明確化 ~ 「定義」 (1/5) 我が国における「グリーンリース」とは何か。まだその言葉の定義が確立しておらず、認識が低い。まず、言葉の 定義を明確にすることが必要であり、その言葉の定義及び内容の明確化(=わかりやすさ)について議論 第1回WGにおける委員からの意見 グリーンリースは日本語で言うと、自分の言葉で言うと、何なのか。 グリーンリース とは一体 何なのか? グリーンリースという言葉自体が、何となく分かるような感じはするが、実際何なのか?というところは否めない。 国のガイドがあり、その中でグリーンリースとはそういうことか、と認識できるようなものがあると良い。オーナー サイドに加え、テナントやPMも含め、グリーンリースの定義や目的を認識・共有できるものが欲しい。 グリーンリースとは、我々の国でこういうことですよという説明が必要ではないか。主な対象者であるオーナー とテナントが、「グリーンリースとは何か」を知ることが、まず一義的にある。 「グリーンリースとはこういうこと」、と認識してもらえるような分かりやすいものが必要 まずは、万人向けに、グリーンリースという言葉の意味を理解してもらう、というレベルのものが必要ではないか。 グリーンリース「定義」の確認 グリーンリースとは 不動産の環境負荷を低減する取組についてのオーナーとテナントの協働を契約や覚書等で取り決めること。 運用: オーナー・テナント間の省エネ・環境配慮・改修における協力に関する取り決め 改修: オーナーが実施する省エネ改修投資のメリットがテナントに帰属する場合に、テナントがオーナーにメリットを還元する契約 9 ① グリーンリースの明確化 ~ 「定義」 (2/5) グリーンリースの定義は具体的であるべきとしながらも、グリーンリースという概念・行動を認識し、普及させるた めには、入口のハードルを下げることが必要であり、定義は幅広に設定することも重要との意見 「運用」と「改修」については、どのような形で取り組むかはケースバイケース。「改修」を行っても、オーナー・テナ ント双方の「運用」の協働取組による努力が必要ではないか。 グリーンリース定義の範囲に関して(第2回WGより) 不動産の個別性や、テナントとの関係も様々な形があり、定義は多少幅広にするべきでは。グリーンリース取 組へのハードルを低く、ある程度レンジを持った形で認識されることが必要か。 ハードルを 下げるため 幅広な設定 が必要 2者以上が省エネに向けて一緒に取り組むグリーンリースは、まず入り口として広義であり、手始めに「運用」を 実践。その後、通常の設備投資と異なるところで、オーナーからもっとこういうことをやるとお互いにメリットがあ るという提案が、次の「改修」に繋がるのでは。その「改修」は、通常の設備投資とは分けたほうがテナントの理 解を得やすいと思う。この考えに基づくと、少し幅広にはなるが、色々なメニューがあるほうが、最初のステップ に繋がりやすいのでは。 “環境性能の良い”設備の規定やエネルギー効率改善の目標数値を定めることはハードルを高くすることにな るため、個別案件毎に、オーナーとテナントが双方の合意に基づき、目標を定め、取り組むこととする。 運用と改修 はセット で実施 グリーンリースを運用と改修の2つに、敢えて分ける必要があるのか。物件によって「運用」と「改修」のどちらを 強くやるかはそれぞれ。 改修が必要な場合もあるだろうが、そこはセットで実施していくべきではないか。 テナント側で投資しにくいところをオーナーが投資し、それをグリーンリース的なアプローチ(=協働)によって、 テナントが「運用」で協力することにより、ウィン・ウィンの関係を構築することが可能ではないか。 10 ① グリーンリースの明確化 ~ 「定義」 (3/5) 一方で、定義の曖昧さから、テナントへの説得力が欠けてしまうのではないかとの意見が出た。また、趣旨とはか け離れた取組であっても、グリーンリースの取組として主張される可能性について指摘がなされた。 曖昧さの欠点を補完する1案として、取組事例やモデルケースを紹介することで、一定のイメージ・枠組みを示す ことが可能ではないか。 グリーンリース定義の曖昧さに関して(第2回WGより) 個別性を考慮して定義を幅広にするのは同感。一方で、定義を明確にしないと、テナントへの説得力が欠けて しまう。(例:通常の設備投資とどう違うのか) オーナーから持ち掛ける話であれば、通常の設備投資と何が 違うのか、その追加性の効果といった説得力がないと、テナントは了解しないだろう。 幅広で ありつつも 具体性が 必要 マーケットにいかに普及させるかという観点では、実務上はケース毎の個別性の高さから、どんなパターンでも 受けとめられるようにすべき。ただ、あまりにも抽象的過ぎて環境認証や格付け等からも評価されないとなると 辛いところ。どのあたりで折り合いをつけるか、よく検討すべきではないか。 定義は幅広にという一方で、幅広であることから悪用されてしまう可能性も(例 通常の設備投資をグリーン リースであると主張)。通常の設備更新でも15-20年前の機器より性能が良く、それを理由にグリーンリースの 実践を主張する人も出てくるのでは。どこまでを範囲として捉えるのか。 定義の幅広さの欠点の補完するには? 事例紹介 による イメージ化 グリーンリースはどういうものかを例示として示し、参考事例を紹介することにより、具体的なイメージを持っ てもらう。 11 ① グリーンリースの明確化 ~ 「定義」 (4/5) 環境不動産を普及促進する中での、グリーンリースの位置づけを明確にすることから、環境不動産普及促進のた めのツールとして、グリーンリースの「目的」について議論 目的に関する意見・考え方(WGより) テナントあるいはビルオーナーに、グリーンリースを説明するため、日本における最終エネルギー消費量の構成比が、業務部門が 20%を占めていることに触れる場合、他の部門(産業部門や運輸部門)と比べ、エネルギー削減への取組が遅れており削減余地が 論 大きい、といった裏付けや説明があると、理解してもらいやすい。 目先のことよりも、10~30年といった少し先まで見据えて、今、我々がやるべきことを、「大義」の大上段に入れることが必要では。 グリーンリース「目的」の確認 環境不動産普及促進への取組におけるグリーンリースの位置づけとして、以下を目的とする方向性 地球温暖化対策におけるCO2排出削減・エネルギー使用量の削減、省エネ思考の高まり、不動産投資における環境配慮の 動きが高まっている。また、我が国におけるCO2排出・エネルギー消費において、民生部門およびその内訳である業務部門 が2割程度を占め、かつその割合は近年上昇しており、既存ストックにおける環境対応が必要であると考える。 不動産の設備機器等については、従来オーナーによる改修が当たり前とされてきているが、不動産の使用者であるテナント の「運用」によって、その改修の効果は様々。不動産の所有者であるオーナー、使用者であるテナントが、協働で環境不動産 を形成するためのツールが、「グリーンリース」である。 12 ① グリーンリースの明確化 ~ 「定義」 (5/5) 第3回WGに向けて グリーンリースの定義については、グリーンリースの普及促進を優先し、対象者のグリーンリースへの取組の ハードルを下げるためにも、定義は幅広に設定し、オーナーとテナントの協働取組であることを軸とする。 グリーンリースの取組内容は、主に、最初は「運用」から始まり、その後「改修」に繋がるパターンを想定。また、 「改修」を実施してもグリーンリースの効果を最大化するには、「運用」の取組も重要であると考える。 環境不動産普及促進におけるグリーンリースとは、地球温暖化対策、不動産投資における環境配慮の高まり、我 が国における民生部門の最終エネルギー消費量の削減、に繋がる1つのツールとして設定 定義が幅広であることから、「グリーンリース」という言葉が趣旨とはかけ離れた使われ方をしてしまう可能性につ いては、事例やモデルケースを紹介することにより、グリーンリースのイメージ・枠組みを提示することとする。 (厳格な要件の設定、規制等は行わない) グリーンリースの定義(イメージ) 従来設定していた定義 WGを経て、新たに設定した定義 「運用」と「改修」は異なる取組として分けて考えていた。 グリーンリースの最初のステップは「運用」と考える。 また、「改修」を実施しても「運用」の協働取組が グリーンリースの効果最大化に重要であると考える。 グリーンリース グリーンリース 運用 運用 改修 改修 13 ② グリーンリースの「きっかけ=動機」 (1/2) グリーンリースの対象者が、グリーンリースに取り組む「きっかけ」=「動機」として、どのようなアピールが出来る かを議論。前述のグリーンリースの「目的」が、グリーンリースの最初の「きっかけ=動機」となれば対象者にも馴 染みやすいのではないか、との意見 動機づけに関する意見・考え方(WGより) グリーンリースの必要性、大義のようなところから入ると、馴染みやすいのでは。CO2排出量において、特に商業オフィスビルの CO2排出量が多く、これを削減するためにグリーンリースを実践しましょう、というところから入るのはどうか。オーナー・テナント間の 省エネ・環境配慮といった大義が頭に来ると、オーナー・テナント双方に義務感が生まれるのでは。 通常の省エネ改修あるいは設備の入れ替えは、本来オーナーが負担するものとされている。それ以上の、何かしなければならない ものに対して、テナントの理解・協力を得るというのがグリーンリースのイメージ。オーナー・テナントにとって大きなインセンティブが 必要。例えば、グリーンリースの実践により、1次消費エネルギー量が30%削減できるとか、その目標値がオーナーにとってのイン センティブになる。 グリーンリースの大義や重要性を踏まえ、前向きに取り組んでもらえるような環境ができたら、テナントに話を持ち掛けやすくなる。 導入の段階では、コスト・メリットも大事だが、どちらかというと環境配慮や社会的意義をもっと重視して、皆で取り組むべき問題だと いうことをアピールしたほうが、説得しやすいと思う。 CSRというと大企業向けに聞こえてしまうが、社会的意義のような形で、皆で一緒にやらないといけないという雰囲気づくりがあれば、 ある程度、中小ビルオーナーや中小企業のテナントにも浸透するのでは。 オーナー・テナント双方の「きっかけ=動機」となり得るか? オーナーのインセンティブだけでなく、テナント側のインセンティブとなり得るか? 社会的意義だけではなく、具体的なメリット(例 経済的メリット)という形で、テナントにもアピールはできないか? 14 ② グリーンリースの「きっかけ=動機」 (2/2) 具体的なメリットはグリーンリース取組の動機となり得るか? (WGより) 具体的な メリットの提示 は理想的 具体的な メリットの提示 は難しい 規制よりも、やはりメリットを提示して、皆が自発的に取り組める仕組みが必要。オーナーはテナントがいてこ そのビジネス。オーナーとテナント双方にメリットが生じる形にするべき。そうでないと、オーナーによるひとり相 撲のような形になってしまい、普及も進まないのではないか。 実際、必要性や大義といったブランディングに加え、具体的にどの程度のパフォーマンスを上げられるのかと いう、両面の要素が重要なのではないか。 テナントがビルを選ぶ際、交渉では環境配慮に興味を示すが、実際に決断する時には、立地条件と賃料に左 右される。テナントの使い方次第で、想定した光熱費の減額が達成できないことも考えられ、テナントに環境配 慮することにより、いくらコストを下げられるとは言い切れないジレンマが存在 メリットから入ると、どうしても改修を前提としたグリーンリースになりがち。グリーンリースをどう捉えるかによるが、入り口ではメリッ トを出すより、一緒に環境について取り組むという「運用」のほうから入り、あくまで「改修」はその中の1つのメニューとしたほうがよい のでは。「メリットがあるのでやりましょう」ではなく、やはり「社会的責任としてやりましょう」というアプローチのほうが、初期の段階と してはお互いに取り組みやすいのでは。 第3回WGに向けて 具体的なメリットに落とすことは難しく、また「改修」を前提としたグリーンリースの話に限定されてしまい、定義が 狭くなってしまうことから、社会的責任として、というアプローチから、目的と絡めブランディングする方向 メリットではなく、心理的なハードルを下げるための、説明(例 Q&A)をガイド(仮)に記載することを検討 15 ③ グリーンリースにおける「対象」 グリーンリースの「対象」について明確化。「対象者」「対象不動産」「対象分野」について以下とすることとした。 第3回WGに向けて 対象者 直接的対象者(①オーナー、②テナント(既存・新規))と間接的対象者(AM・PM、仲介会社、投資家、金 融機関、弁護士等)が考えられる。 対象不動産は特定の不動産に限定しないものの、オフィスビルを中心に想定 対象不動産 ※オフィスビルは、他の不動産に比べ、環境マネジメント(エネルギー消費量の削減)の取組を行える当事 者が明確(基本的にオーナー・AM・テナント)であり、かつ一定期間の関係性が保たれるため、グリーン リースの定義である協働の取組を実践しやすいと考えられるため ※大規模ビルだけでなく、一定規模以上の中小ビルも対象 ※商業施設等も含まれる。 将来的には、オペレーショナルアセットを含む幅広い用途への展開を検討 エネルギー(照明、空調等)・CO2を中心に考えるが、それ以外の分野での活用も可能 ① エネルギー(照明・空調等) 対象分野 ② CO2 ③ 水 ④ 廃棄物 ⑤ 改装・改修工事 等 16 ④ 取り得るべき環境改善策の整理 第1回WGにおける意見 改修、運用の取組をする上で、新規テナントはどのようにこの取組に参入すると想定するか。 今まで、改修と運用という形でグリーンリースを整理しており、特に改修を伴うものなどについて、テナントが継続して入居しながら環 境性能の高い改修をしていくということの検討が多かった。特に改修を伴う取組をする上では、検討課題が多いので引き続き検討す る。ただ、「運用におけるグリーンリース」というのは、既存物件の運用という意味であって、新規テナントも当然入る。 運用というのは新規契約からも必要。改修については新築物件ならばすぐに必要性は生じないが、将来改修を行う際にこういう ルールがあることを知らせるという意味でガイドを用いる。 環境改善策のパターンは4つある。まず既に設備が環境に対応しているか否かという「未対応か対応しているか」ということ。そして、 「未入居と既入居」。この4つのパターン分けと、どういうケースのときの誰に対するものかが分かりやすいのでは。 ビルの環境対応状況、入居状況に応じて整理すれば、該当するグリーンリースの内容や環境改善策等が明確となるのではないか。 WGにおける意見の対応 環境配慮型設備への対応 対応ビル 未対応ビル 既入居 ・運用改善を図るグリーンリース(データ共有、 認証の目標設定) ・改修を伴うグリーンリース ・改修後は左記の「対応ビル」と同じ 未入居 テナント入居状況 ・運用改善を図るグリーンリース ・省エネ要請(運用面) ・認証取得 ・環境情報の開示によるテナント募集 ・認証取得 ・運用改善を図るグリーンリース(入居時から) ・オーナー負担による改修(認証の目標設定) ・改修後は左記の「対応ビル」と同じ 17 ⑤ グリーンリースの運用に係る取組の整理 第1回WGにおける意見 取組について グリーンリースの出発点は、電気料金、電気使用量等の共有 海外ではオーナー・テナントの共同の目標として、エネルギー格付等を取得し、維持していくということが多い。エ ネルギー使用量の削減の目標設定が多いが、それ以上に認証は分かりやすい目標になるケースもある。 テナントに影響を与えるのはエネルギー性能特化型。CSR報告に、環境に配慮したビルへの入居について記載 できるのでは。 オーナーとAMにとっては、総合的な環境性能評価制度の使い勝手がよいが、グリーンリースの目標としては少 し設定しにくい。総合的な環境性能評価制度は、オーナーやAM自身の物件の価値の維持もしくは向上という観 点で、ベンチマークを打ってモニタリングしていく方法がある。エネルギー性能の評価とは微妙なすみ分けがある。 取組目標 としての 環境認証 について オーストラリアでは、オーナーが躯体と基本設備の部分の認証を取得することを目標とする一方で、テナントは自 分が入るフロアだけの認証を取得することを目標とし、両者により、ビル全体の評価になる。それぞれができる部 分について、認証という目標を掲げ、それぞれ取り組む形になっている。 GRESBは、個別物件ではなく、組織・ポートフォリオ単位での取組を見る指標で、海外等の投資家にとって1つ の大きな尺度になっているが、組織がポートフォリオ単位で建物の環境認証をどの程度取得しているかについて も投資家は着目している。 他国においても、総合的な環境性能評価の認証とエネルギー性能特化型の認証の両方の要素を求めている。 両面においてどの程度パフォーマンスを上げられるのかについて、テナントの意識も高く、ビルオーナーはそれら を示す必要がある状況 オーナー、テナント両者にとって、報告書における環境の取組がますます重視されてくる。我が国のCSR報告書 は、建物についての環境認証に関する記述が足りないという、海外の投資家のアンケート結果も出ている。環境 の取組をうまく表現していくことが、1つテーマである。 電気料金・電気使用量等の情報共有のみならず、 オーナー・テナントの共通の目標として、環境認証取得が有効ではないか。 18 ⑤ グリーンリースの運用に係る取組の整理 第2回WGにおける意見 グリーンリースの運用に絡めて、環境認証の取得を目標にすることは、一つの方法。事務局としては、目的に応 じて、どの認証を取得することを目標とすればよいかを整理したいと考えている。 各認証の取得要件を整理し、新築・既存(改修あり・なし)のケースについて、それぞれ整理することは可能 意見 取組目標 としての 環境認証 について 提案 目的に応じて、どの環境認証を取得すべきかについてのパターン分けはできるのか。 オーストラリアのガイドでは、環境認証(NABERS、Green Star)の内容の紹介のみであり、 どの認証を取得するかは当事者の判断に委ねている。 環境認証の取得を目標にするのは、改修を伴わないと実際には難しい面はあるが、単純にエネルギーのコスト を何%削減するというよりは、ラベルを取得するという目標は励みになると思う。 意見 オーナー側からすると、認証の取得に意義があるという理解のもとに取り組むが、テナント 側からするとどうだろうか。 提案 グリーンリースの取組に対して、テナントを褒める制度と、この認証がリンクする等の仕組 みがあったらいいのでは。 目的に応じた環境認証の取得パターンをグリーンリースガイドで整理するのは難しいため、主な環境認証制度の 紹介をし、当事者に委ねる形式にする。 グリーンリースに協力するテナントを公的に表彰する制度を検討する。 19 ⑤ グリーンリースの運用に係る取組の整理 第1・2回WGにおける意見の対応 認証取得に向けて取り組むテナン トへのインセンティブを検討 (公的なものを含む。) 海外/グローバル 個別不動産を対象 (新築のみ適用されるのか、新築時に認証を 取得しなくとも、改修後取得可能な要件はあ るのか 等) エネルギー/温室効果ガス に特化した指標 総合指標 認証の取得要件を把握する 各国の公的な 評価・認証制度 日本 海外/グローバル 日本 CASBEE不動産 CO2排出ベンチマーク 不動産会社・ ファンドを 対象 不動産関連業界 の新しいイニシア ティブ・ベンチ マーキング 出所) CSRデザイン環境投資顧問株式会社 提供資料をもとに作成 ポイント • • • • テナントに訴求するのは、エネルギー性能特化型の認証と考えられる。 CSR報告においても、認証があることにより、環境に配慮したビルを選んでいるというような書き方ができるのではないか。 総合環境認証は、ビルのマネジメントにおけるモニタリングツールとしてオーナー・AMに有効 ブランディングとパフォーマンスの両面を考えると、総合環境認証とエネルギー性能特化型認証共に重要 20 ⑥ その他 グリーンリースガイドの策定について 意 見 オーストラリアにおけるグリーンリースハンドブックは、政府の合議体・評議会で発行している。日本においても、グリーンリース ガイドを発行する際には、関係省庁が連携して発行するのがいいのではないか。 対 応 環境不動産に関する施策を所管する関係各省庁と連携し、グリーンリースガイドの作成に取り組む。 より分かりやすいグリーンリースのリーフについて 意 見 グリーンリースを実際に関係者に説明していく中で、グリーンリースとはどういうことか、何を目的としているのか、どんなメリット があるのか、なぜ必要なのか等を分かりやすく、1枚~2枚でまとめたものが欲しい。 対 応 ガイド(30~40頁を想定)とは別に、「ドアノックツール」として1~2枚のリーフを作り、経営者、総務担当者、グリーンリースを初 めて知る一般の方々にも分かりやすいものとする。 グリーンリースガイドの骨子案について 来年度のグリーンリースガイドの策定に向け、その構成・内容を検討→ 「資料3」を参照 21 ⑦ 改修事例の分析(1/6) 現在、我が国において、グリーンリースを導入した事例は少なく、情報量に乏しい。 目的 そのため、改修を伴うグリーンリースを阻害する障壁や、導入後の課題等を整理・抽出するため、既存ビルの 改修実例を仮想的にグリーンリース事案としたシミュレーションを実施 10社程度の事業者にヒアリングを行い、中小規模の既存ビルの改修データ42事例を収集 データ ※ 契約の守秘義務があるため、具体的なビル名、テナント名等の物件が特定できる情報は非公開とさせて頂きます。 具体的な検討内容 (1)事業の選別 事例をグリーンリース成立の三要件に照らし対象事案を抽出する。 ① 有効性: 然るべき省エネ効果・環境負荷抑制効果が経済合理的に得られること。 ・ 削減量・削減率・投資償却年数 等 ② 定量性: 得られた効果を数値で量計できること。 ・ 手法が導入された範囲のデータだけ選択的に計測出来るか否か 等 ③ 追加性: グリーンリース契約によって初めて成立する要素が含まれること。 ・ 通常より早期に導入、通常より高性能のものを導入 等 (2)グリーンリース設計 ① 事業収支と収益シミュレーション 期間におけるビルオーナー・テナントそれぞれのメリットを算出 ② 契約案作成 ビルオーナー・テナント間の取り決めのための書式例を提示 22 ⑦ 改修事例の分析(2/6) 対象事例の 選定 オーナー側の 経済的メリット ※エナジーセーブ株式会社協力による検証 42事例の中から1事例を抽出し、削減効果の他、追加性要素などについても定量的に検証し、客観的に見て 合理的なプランを構築 グリーンリースの普及には、オーナーが積極的に関与することが不可欠なため、オーナー側の経済的メリット の確保は必須 特に、オーナー/テナント間の電力料金精算において、オーナーが実費に加算する上乗せ分が省エネによって 減少する問題のマイナス要素は小さくなく、これも含めた収支試算を実施した。 グリーンリースの導入により、下記4費目が関与する。 ①テナントのコスト削減(=ビルオーナーの電力料収入減) 収支関連費目 ②設備の減価償却費の減少 ③電力会社への支払減 ④テナントがオーナーにグリーンリース料を支払 オーナーの収支 グリーンリース利用時 テナントのコストメリット= ①-④ オーナーのコストメリット= ③+④-①-② = ⑤ グリーンリースを利用しないで省エネ策を導入した場合の オーナー収支 = ③-①-② グリーンリース非適用時を基準としたオーナーの コストメリット= ⑤ - (③-①-②) = ⑥ グリーンリース非利用時との比較 ⑤ オーナー メリット ② 設備 償却費 ① テナント からの電力 収入減 ⑥ オーナー 実メリット ④ グリーン リース料 ③ 電力会社へ の支払減 ② 設備の減価償却費 +差損 23 ⑦ 改修事例の分析(3/6) ※エナジーセーブ株式会社協力による検証 建物概要 SRC地上8階、地下1階 約5,800㎡ 約4,200㎡(約1,300坪) 照明LED化 先行年数: 8年 (築17年/改修周期25年 と想定) : 追加機能: 50%加算 (LED化コストは通常蛍光灯具の150%と想定) 構造 : 延床面積 : レンタブル面積: 導入省エネ策 : 追加性評価 : 削減効果 導入前電力量 : 約71,000kWh/月 導入後電力量 : 約52,000kWh/月 削減電力量 : 約19,000kWh/月 削減CO2量 導入した省エネ手法 導入手法 : 照明LED化 対象範囲 : 約4,200㎡(約1,300坪) 導入本数 : 約1,500本 (40W型FLR管ベース) 初期投資額 : 17,000千円 蛍光管1本あたりコスト : 約11千円/本 1坪あたり投資額 : 約13千円/坪 グリーンリース対象部分費用の算定 ・先行年数を8年、耐用年数を15年と仮定すると初期費用の31/45( 約69%)が先行追加性分となる。 ・LED照明が通常蛍光灯(Hf式)の150%のコストとすると、初期費用 の約33%がグリーンリース対象分 : 約100tonCO2/年 削減原油換算値: 約59 kl/年 ビルの電力料金支払減 : 約4,500千円/年 電力会社からの平均購入単価=20円/kWhと想定 但し、平均単価=電力料金総額/電力使用量 で算出 テナントの電力コスト削減 : 約5,700千円/年 電力会社からの平均購入単価=25円/kWhと想定 : 9,300円/坪 : 52円/坪・月(15年償却前提) 追加性部分投資 月間償却額 追加性部分 (グリーンリース対象部) 機能追加性分 ・・・ 先行追加性分 1年目 2年目 ・・・ 8年目 9年目 15年目 24 ⑦ 改修事例の分析(4/6) グリーンリース要素値 ・削減電力量: 18,954 kWh/月 ・対象床面積: 1,260坪 ・単位面積あたり削減電力量:14.75kWh/坪・月 ※エナジーセーブ株式会社協力による検証 ビルオーナー/テナントのコストメリット(グリーンリース料率: 40%の場合) ① テナントの支払電力コスト削減効果:369円/坪・月 (=オーナー側の減収要素) ② 追加性部分の設備償却費:52円/坪・月 ③ ビルオーナーの電力会社への電力料金支払減: 295円/坪・月 ④ 上記①のうち、グリーンリース料として支払分:147円/坪・月 ・電力会社よりの課金平均単価:20円/ kWh ・テナントの電力精算単価 :25円/ kWh グリーンリース利用時 ・テナントの電力コスト削減 :369円/坪・月・・① ・電力会社への支払減分 :295円/坪・月・・③ ⑤ オーナー メリット ・グリーンリース料率: 40%の場合 グリーンリース料 : 147円/坪・月・・④ ・グリーンリース料率: 60%の場合 グリーンリース料 : 221円/坪・月・・④ ‘ ・設備償却費 : 52円/坪・月・・② グリーンリース非利用時との比較 ② 設備 償却費 ① テナント からの電力 収入減 ⑥ オーナー 実メリット ④ グリーン リース料 ③ 電力会社へ の支払減 ② 設備の減価償却費 +差損 オーナー/テナント間の取り決め ・合意内容の確認方法: 覚書取り交わし ※不動産賃貸借契約をグリーンリース形態に改訂 することも可だが、一般的に覚書添付の方が 簡便で双方とも負担が小さいと判断される。 ・覚書骨子: ・貸主(甲)は甲の費用負担で省エネ型機器を 導入する。 保守費も甲負担 ・甲は乙が退去する際、原状回復を求めない。 ・乙(借り主)は甲にグリーンリース料を支払う。 テナントのメリット : ①-④ = 222円/坪・月 ⑤オーナーのメリット : (③+④)-(①+②) = 21円/坪・月 ⑥オーナーの実メリット : ⑤ -(③-①-②) = 147円/坪・月 グリーンリース 料率 40% 60% テナント ¥3,348 ¥2,232 年間メリット オーナー(⑤) オーナー(⑥) ¥335 ¥2,232 ¥1,451 ¥3,348 テナント ¥50,219 ¥33,480 15年間メリット オーナー(⑤) オーナー(⑥) ¥5,029 ¥33,480 ¥21,768 ¥50,219 (千円) 25 ⑦ 改修事例の分析(5/6) ※エナジーセーブ株式会社協力による検証 通常、グリーンリース事案や省エネ改修の事案では、しかるべきデータに基づき、事前・導入時(検収時)・導入後に複数回のチェッ ク・検証が実施される。 これらのプロセスを徹底することにより、改修の失敗の可能性が低くなる。 省エネ診断時に参照すべきデータ 省エネ導入時のチェックプロセス エネルギー消費データ データ 収集 ①電力 : ・月間消費電力量 (直近12カ月) ・最大電力(直近12カ月) ②ガス : ・月間消費電力量 (直近12カ月) ・最大電力(直近12カ月) ③上下水道 : ・月間消費電力量 (直近12カ月) 事前 検証 等 計画 立案 数値 検証 NG OK 料金関連データ ①電力/ガス/上下水道: ・供給元 および 供給契約種別 ・料金単価 (基本料金、従量料金) ・月例データ (直近12カ月) 等 導入時 チェック 導入 計画 再検討 → 検収 (性能チェック) NG 改修 再検収 OK データ 収集 検証 事後 検証 ・営業時間帯 (または負荷機器稼働時間帯) (=年間稼働時間) ・日照時間 ・外気温 見送り OK NG 対策 OK 再検証 周辺環境・外部条件データ NG NG 対策 OK OK 再検証 NG 再対策 OK 等 継続 ※エネジーセーブ株式会社の効果保証付きESCO契約(Guaranteed Savings 方式)約400件の事例では、上記プロセスで各 事案が精査されており、保証ラインを下回って補填払いが実施されるケースは発生していない。 26 ⑦ 改修事例の分析(6/6) ※エナジーセーブ株式会社協力による検証 総括・第3回WGに向けて 8階建ての中小規模ビルにおいて、グリーンリース契約(147円/坪・月)の覚書を取り交わし、LED照明を1,500 本導入した場合、主なプラスの効果として、 ・年間約約19,000kWh/月の電力量削減 ・年間約100トンのCO2削減 ・年間約450万円の電力料金の削減 ・テナントのメリット 222円/坪・月 ・オーナーのメリット 147円/坪・月 等が見込める。 ※ 「追加性」部分のみを効果と仮定しているので、改修前後における削減幅全体を効果とする計算と比べて、保守的に見積られて いる。 オーナー・テナントの間で、しかるべきデータに基づき、事前・導入時(検収時)・導入後に複数回のチェック・検証 が実施されることが重要である。このプロセスを徹底することにより、改修の失敗の可能性が低くなる。 既存ビルの改修データ42事例を収集したが、然るべき省エネ効果・環境負荷抑制効果が経済合理的に得られる とは限らなかった。グリーンリースに取り組む際にも、設備の改修だけではなく、継続的な運用上の取組を併せて 行っていくことも重要である。 27 まとめ ~今後の方向性~ グリーンリースについて、分かりやすい入門書のような、「ガイド」(仮)を作成 アウトプット の方向性 グリーンリースを初めて知る人向けに、グリーンリースについて簡潔に説明できるような、ド アノックツールとしての1~2枚のリーフを作成 これらを、環境不動産に関する施策に取組む関係省庁と連携して作成することを検討 不動産の環境負荷を低減する取組についてのオーナーとテナ ントの協働を契約や覚書等で取り決めること 定義 ー グ リ ー ン リ ス の 内 容 動機 づけ 取組内容は、「運用」と「改修」を一体として捉える。 主に「運用」から「改修」への発展を想定し、「改修」の場合でも、 グリーンリースの効果最大化には、併せて「運用」への取組が 重要と考える グリーンリース 運用 改修 メリットを一方的に強調するのではなく、社会的意義が重要であることを、グリーンリース取 組への動機(きっかけ)として考える 運用面でのグリーンリースの促進には、環境認証の取得やテナント表彰制度が有効ではな いかと考える。 ⇒ 環境認証制度の紹介、グリーンリース取組の表彰制度について検討 直接的対象者(①オーナー、②テナント(既存・新規))と間接的対象者(AM・PM、仲介会社、投資家、 金融機関、弁護士等) 対象 対象不動産は特定の不動産に限定しないものの、オフィスビルを中心に想定 エネルギー(照明、空調等)・CO2を中心に考えるが、それ以外の分野での活用も可能 28
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