東日本大震災から二年が経過した現在

未曽有の被害をもたらした東日本大震災から
黄川田 朋弘
二年が経過した今、被災地からの声を聞く。
昭和 61 年 8 月生まれ
岩手県陸前高田市出身
地元の高校から日本薬
科大学に進学、卒業後
聞き手:伊勢原市剣道連盟広報部 薮井真二(以下:薮井)
厚木市内の調剤薬局に
話し手:黄川田 朊弘さん(以下:黄川田)
勤める。
東日本大震災で実家が
被災したのをきっかけ
に地元に戻り両親と仮
薮井 : 未曽有の災害と言われた東日本大震災から 2 年が経過しました。本
設住宅で暮らす。
日は東日本大震災で被災した福島県の陸前高田市にお住まいになる黄川田さん
にお話を伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
剣道は社会人になって
から伊勢原剣道クラブ
黄川田 : よろしくお願いします。
で始め初段の腕前。
薮井
:
黄川田さんは陸前高田氏にお住まいとの事ですが、伊勢原市剣道連
盟との関わりを教えて頂けますか。
黄川田 : 大学卒業後、厚木市にある薬局に就職し、その職場からの繋がりで伊勢原市武道館にて稽古をさせ
て頂いていました。
薮井 : 東日本大震災当日はどこで何をしていましたか、またその後、東北地
方に甚大な被害が出たことを知った時の心境はいかがだったですか。
黄川田 : 震災当日は職場で通常業務をしていました。当日テレビ等メディア
で津波報道を見聞きしたときは、高田の映像が極端に少なかったことから他人事
の様な気持ちでした。被害を実感したのは2日後だったと思います。車で実家に
向かう途中、風景がテレビの映像に近づくにつれ気分が悪くなっていったのを覚
えています。
薮井 : 現在は仮設住宅にお住まいとの事ですが、仮設住宅生活の良い点や改
善した方が良い点などありましたら教えてください。
黄川田 : ご近所さんが大勢いて、賑やかです。特に不便はしていません。
薮井 : 陸前高田市をはじめ、被災地域は現在も復興途中で、御苦労も多いと思いますが、復興を肌で感じる
ことはありますか。
黄川田 : 復活した飲食店で食べるご飯が美味しいときです。
薮井 : では、復興はまだまだだなと感じたことは何でしょう。
黄川田 : 学校のグラウンドに仮設住宅を建てざるを得ない状況である事です。
薮井 : 剣道を続けていますか、また剣道を取りまく環境はいかがですか。
黄川田 : 続けています、2012 年の 4 月に高田へ戻り、すぐに再開しました。伊勢原に比べ剣道人口が少な
いので対外試合が少ない事だけ、少し寂しいですが、普段の稽古は教え教えられ、不自由なく楽しめています。
薮井 : 黄川田さんは地元でしっかりと生活基盤を築かれているようですが、今後、伊勢原市に遊びに行った
りする予定はありますか。
黄川田 : 常に行きたいです、遊んでください。
薮井 : はい、お待ちしています。
さて、伊勢原市を離れて数年が経過していますが、第三者的に見て伊勢原市にどのようなイメージを持たれてい
ますか。
黄川田 : 見渡せば丹沢山系を望め、少し車を走らせれば綺麗な沢がある、自然の楽しみに満ちた、素敵な街
です。そして箱根が近くて羨ましいです。
薮井 : 最後に黄川田さんの夢や目標など、未来の展望をお聞かせください。
黄川田 : 遠い将来のことはあまり考えていません、被災地というとネガティブなイメージが先攻しがちなの
で、高田ならではの楽しみを今、しっかり味わって、出来るなら外に伝えていければと思います。
薮井 : 黄川田さんをはじめ、東日本大震災により被災された皆様に、心からのお見舞いを申し上げると共に、
大変なご苦労もあるかと存じますが、一日も早い復興を願っています、本日はどうもありがとうございました。
黄川田 : ありがとうございました。
『この人が語る現在』第 2 号
平成 25 年 3 月作成
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