自動絶対反射率測定システムによるのぞき見防止フィルムの評価

UV application data
新しい紫外可視分析情報
Date 2015/02/17
190-UV-0033
自動絶対反射率測定システムによるのぞき見防止フィルムの評価
スマートフォンなどの画面に貼るのぞき見防止フィルムは、ルー
バー層 (図 1) という透明層と遮光層が交互に配置されたブラインド
のような構造を持ち、左右や上下などから画面が覗きこめないよう
にします。この構造上、視野角はルーバー層内の遮光層の高さや
ピッチで変化します。
このような構造体の視野角や透過率の評価には、指定した角度
に試料を回転させてスペクトルを測定できる絶対反射率測定ユニッ
トでの測定が最適です。
ここでは、スマートフォン用ののぞき見防止フィルムの透過スペク
トルの角度依存性を測定した結果をご紹介します。
図 1. ルーバー層の構造
<Keyword> 角度スキャン測定、絶対反射率測定ユニット、のぞき見防止フィルム
測定・解析システム
V-750
紫外可視分光光度計
ARMV-919
自動絶対反射率測定ユニット
VWAM-968
[絶対反射率スペクトル測定] プログラム
試料
スマートフォン用のぞき見防止フィルム(図 3)
(商品仕様:視野角 65 deg、アンチグレア加工)
図 2. V-750 絶対反射率測定システムの外観
図 3. 測定に使用したのぞき見防止フィル
ム
検出角: 0 deg
測定間隔:2 deg
測定波長:380 ~ 780 nm
走査速度:400 nm/min
測定条件
配置:
透過、非同期
入射角:
-60 ~ 60 deg
測定モード:%T
バンド幅: 5 nm
レスポンス:0.96 sec
入射光
回転中心
-60 ~ 60 deg
サンプル
積分球
図 4. 測定イメージ
図
本社・工場 192-8537 東京都八王子市石川町 2967-5 TEL 042(646)4111 代表 FAX 042(646)4120
東京 03(3294)0341/北海道 011(741)5285/北日本 022(748)1040/西東京 042(646)7001/筑波 029(857)5721/
神奈川 045(989)1711/名古屋 052(452)2671/大阪 06(6312)9173/広島 082(238)4011/九州 092(588)1931
測定結果
図 5 に入射角 -60 ~ 60 度を 2 度間隔でスペクトル測定したインターバルデータを示し
ます。また、0, 10, 20, 30, 40, 50, 60 度における透過率スペクトルを図 6 に、550 nm に
おける角度スキャンデータを図 7 に示します。
図 5. のぞき見防止フィルムのインターバルデータ
40
40
― 0 deg
― 10 deg
― 20 deg
― 30 deg
― 40 deg
― 50 deg
― 60 deg
30
%T 20
10
0
380
500
600
Wavelength [nm]
700
780
図 6. 0 ~ 60 度 (10 度間隔) の透過スペクトル
30
%T
20
10
0
-60 -50
0
Angle [deg]
50 60
図 7. 550 nm における透過率の角度依存性
解析結果
図 5、6 より 400 nm より短波長では透過率が小さくなり青色の光を吸収するものの、
400 nm より長波長側の透過率はほぼ一定となっており、スマートフォンの画面にのぞき
見防止フィルムを貼っても大きな色の変化は生じないことがわかります。また、図 7 より
フィルムの公称視野角の±32.5 度付近では透過率が約 5% であり、ほとんど光を透過して
いないことがわかります。このように、自動絶対反射率測定システムはのぞき見防止フィ
ルムなど、透過スペクトルの入射角依存性を評価する目的に最適なシステムです。