3)アルベド実験

アルベドって何だろう?
Ⅰ.アルベドの定義
地表面において入射した日射量に対する反射した日射量の割合。
Sd = (1 – α)・Sd↓
αがアルベド,Sdは短波放射収支量,Sd↓は下向き短波放射量である。
よく似た用語に反射率があるが,反射率は特定の放射に対する値である。
Ⅱ.代表的地表面のアルベド –材料によって変化するんだ
地表面を校正する主な物質のアルベドは,以下の通りである。
湿潤な土壌 0.05~0.2
乾燥した砂漠
草地
0.15~0.25
森林
水面
0.05~0.1
積雪(新,乾) 0.75~0.9
積雪(旧,湿)
海氷
0.3~0.45
雲を含めた全球的な地球のアルベド 0.3
0.2~0.45
0.05~0.2
0.4~0.6
Ⅲ.森林のアルベド –緑は太陽放射をどれ位吸収するんだろう?
森林の表面の色は,緑である.緑のアルベドは,0.25程度である。それが,
どうして0.05~0.20程度までアルベドが下がるのか?
森林は樹冠に覆われている。
その色は緑色で,入射光は散乱
する。そして,散乱する機会が,
増加する。そして,散乱するたび
に放射強度(短波放射収支量)
は弱くなる。
散乱する層が,非常に
深い,または厚い。
散乱がいくつも重なって
いる。
散乱する層が,非常に
薄い,または浅い。
散乱が1回だけである。
多重散乱の模式図
画用紙のような緑色の上では,
散乱する層が非常に薄い。
そして,入射光が散乱する機会
は,少ない。そして,放射強度
(短波放射収支量)は保たれる。