加入員の皆様へ 当基金の解散にご同意をお願いいたします

平成 27 年6月
加入員の皆様へ
東日本硝子業厚生年金基金
当基金の解散にご同意をお願いいたします
当基金は第 105 回代議員会(平成 26 年 2 月 26 日開催)にて、厚生年金保険法の抜本的
改正を受け、苦渋の決断として解散方針を議決いたしました。現在は、本年12月の解散認
可申請を予定として国との記録突合作業を事務局にて鋭意進めております。
なお、この解散認可の申請をするためには、加入員の皆様全体の 3 分の 2 以上及び加入
員の3分の 1 以上で組織される労働組合代表者様の 4 分の 3 以上の解散に係るご同意が必
要となります。
下記の基金の解散方針議決に至った経緯等をご理解いただき、事業主または人事・総務部
を介して「同意書」へご署名、ご捺印を賜わりたく、皆様へお願い申し上げます。
基金解散方針議決に至るまでの経緯
「厚生年金基金制度見直し法」の施行によって厚生年金基金制度の実質的な廃止方向が決定
当基金は従来、適切なリスク管理のもとに年金資産運用を行ってきましたが、平成24
年 2 月に発覚した一部の基金のAIJ投資顧問による年金資産消失事件を受けて、厚生労
働省を中心に再発防止や厚生年金基金制度の見直しが議論され、平成25年6月に厚生年
金基金制度の原則廃止を前提とした「厚生年金基金制度見直し法」が成立し、平成 26 年
4 月から施行されました。
この改正法の内容は、①厚生年金保険を代行している代行部分(*1)の債務(最低責任準備
金(*2))に対して十分な資産(1.5 倍以上)を保有しない厚生年金基金は存続を認めない。改
正法施行後 5 年間の経過措置期間内に代行部分の返納を実質義務化)②代行部分の債務を
国に返納し易くする(代行割れ基金に対する分割納付制度の緩和、特例解散による代行債務
の軽減化等)などが挙げられます。
(*1)「代行部分」
・・・厚生年金基金が国に代わって給付を行う部分。具体的には、基金加入員期間に係る老
齢厚生年金(報酬比例部分)のうち賃金の再評価分と物価スライド分を除いた部分です。賃金の再評
価分と物価スライド分は、国から支払われます。 厚生年金基金へ加入すると、この代行部分の給付
に必要な保険料を国に納めることが免除され、その分が基金の掛金となります。
(*2)「最低責任準備金」
・・・厚生年金基金が解散した場合に国へ返還すべき代行給付に見合う原資。
基金の存続基準をクリアするためには、事業主負担による非現実的な掛金引上げが必要
現在の当基金の財政状況は大幅に改善し、平成 26 年度決算推計値においては代行割れ
もほぼ解消しております。当基金は昭和 44 年 1 月に設立をし、時間の経過と共に成熟度
は増しておりますが、厚生年金基金制度は事前積立方式を採用しているため、従来の財政
検証のもとに今後も厚生年金基金を運営していくことは十分可能です。しかしながら、従
来の財政運営基準から乖離した法律施行後の厚生年金基金存続基準では、5 年間で現在の
保有年金資産を最低責任準備金の 1.5 倍相当にすること、また、そのためには当基金では
約 11%の事業主様の掛金引上げ対応が必要であることなどが求められ、今後の基金存続
のためのハードルは極めて高いものとなっております。これは、現在全国に約 400 の総
合型厚生年金基金がありますが、当基金だけではなく、大半の基金が存続基準を満たすこ
とが厳しい状況となっております。
改正法の基準で厚生年金基金を運営した場合は、会社経営に甚大な影響
皆様の事業主様へ過度の掛金のご負担をお願いし、今後も厚生年金基金を運営した場合
は、皆様が勤務されている会社の経営に甚大な影響を及ぼすことが予測されます。そして、
如いては加入員の皆様の今後の雇用や昇給にも影響を及ぼすことになります。硝子業界の
発展と共に設立をされた厚生年金基金を継続すべく、慎重に代議員会で議論をいたしまし
たが、皆様が勤務されている会社の経営や若い世代の方々の処遇に影響を及ぼすことは、
福利厚生を担う企業年金として本末転倒であるため、法律改正へのやむを得ない措置とし
て「解散方針」の議決をいたしました。
解散に係る今後のスケジュール
平成 27 年 6 月下旬予定
事業主説明会開始、平成 27 年 9 月 30 日を期限と
して事業主・加入員・労働組合の同意書ご提出依頼
平成 27 年 12 月
・代議員会で解散決議・特例解散認可申請予定
平成 28 年 3 月
・基金解散認可予定
平成 28 年 4 月~
・清算業務開始
*平成 28 年3月の解散認可のためには、9月 30 日までに加入員の皆様及び労働組合代表者
様からのご同意が必要となりますので、何卒ご理解、ご協力の程お願い申し上げます。
皆様の今後の年金と掛金について
加入員の皆様の保険料(掛金)負担に変更はありません
当基金が解散した以降も、皆様のお給料から差し引かれる負担額に変更はありません。
基金の上乗せ給付に必要な掛金は、全額事業主負担です。
基金では、皆様から国の代行部分として 1・9%(19/1000)の掛金をいただいており、
基金に加入していなければ、本来国へ保険料として納める部分になります。そのため、基
金解散後は当該部分が厚生年金保険の保険料として上乗せされますので、従来のご負担総
額は変わりません。
皆様の厚生年金保険の代行相当部分の年金支給義務は国へ引き継がれます
当基金がお預かりしていた皆様の厚生年金基金加入期間に係る代行相当部分の年金原
資は、最低責任準備金を返納することで、国へ引き継がれます。
このため、当基金の加入員期間分はすべて厚生年金保険の報酬比例部分として合算され
て計算されることになります。皆様からいただいた掛金負担分に係る年金が、基金の解散
によってき損することはありません。
* 別紙「厚生年金基金
解散に関するQ&A」もご参照ください。
[お問い合わせ先]
〒130-0026 東京都墨田区両国4-36-6
東日本硝子業厚生年金基金
℡03-3633-6445