所属: 鶴岡工業高等専門学校 創造工学科 化学・生物コース 研究タイトル: ナノ界面・ナノ空間における 特異物性の解明と応用 氏名: 上條 利夫 / KAMIJO Toshio E-mail: [email protected] 職名: 准教授 学位: 博士(理学) 所属学会・協会: 日本分析化学会,日本化学会,日本トライボロジー学会 キーワード: ナノ空間(ナノポーラス),物質分離,シリカメソ細孔,物性評価,トライボロジー 技術相談 提供可能技術: ・各種機器分析 ・材料表面の粗さ,形状測定 ・摩擦・摩耗試験 研究内容: イオン液体を用いた新規機能性材料の開発と評価 研究グループにおいて,イオン液体ポリマーブラシを有する複合微粒子を利用した高 イオン伝導性の固体電解質膜を作製した。この膜中では,リチウムイオンの拡散係数が バルクイオン液体中より大きくなる『拡散促進現象』が確認された。この原因としてブラシ 鎖末端間で形成されるナノ空間においてリチウムイオンの溶媒クラスター抑制効果に起 因するものと考えている。そこで本研究では,(1)一次元ポーラスアルミナ基板内部にポ リマーブラシを修飾することによってナノ流路を有する複合膜を作製し,(2)膜を介した物 質透過による拡散挙動の評価を行うことによってこの現象を明らかとし,(3)この膜の一 次元ナノ流路を利用した新規機能(電解質・分離)膜の開発を目的とする。 イオン液体濃厚ポリマーブラシ末端が創出するナノ空間におけるイオンの拡散促進現象を解明するため,イオン液 体濃厚ポリマーブラシ poly(DEMM-TFSI)がアルミナ細孔内壁に修飾された複合膜を作製する。アルミナ細孔表面への ブラシ修飾には,表面開始リビングラジカル重合(SILRP)によりアルミナ細孔表面を開始点とする DEMM-TFSI のリビ ングラジカル重合(LRP)を行う。この操作により,細孔内部には分子鎖長の揃ったイオン液体濃厚ポリマーブラシが修 飾され,細孔中央部において一次元のナノ流路が形成された複合膜が作製できる。この複合膜を介したイオン液体 DEME-TFSI 中におけるリチウムイオンの物質透過現象から,濃厚ブラシで形成されたナノ空間での拡散現象につい て検証する。得られた知見に基づいた新規電解質膜,分離膜への設計を行う。 提供可能な設備・機器: 名称・型番(メーカー) 紫外可視分光光度計 UV1800 (SHIMADZU) 真空蒸着装置 VTS-350M/ERH (ULVAC) 走査型電子顕微鏡 JSM-6390 (JEOL) デジタルマイクロスコープ KH-1300 (Hirox) 原子間力顕微鏡 Agilent Technologies Series 5100 AFM/SPM クリーンベンチ (AIR TECH) 表面性測定機 TYPE:14FW (HEIDON) ソフトプラズマエッチング装置 SEDE-GE(Meiwafosis) 表面性測定機 TYPE:38FW (HEIDON)
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