中近世染織品の基礎的研究 中近世染織品の基礎的研究

上・下(背景) 重要文化財 応夢衣 龍湫周沢料・部分 京都国立博物館蔵
山 川 曉︵京都国立博物館教育室長︶著
本体価 一三、〇〇〇円 +税
判上製函入
本文三〇〇頁 挿図一七〇点
ISBN978-4-8055-0733-9 C3072
古 代 の 正 倉 院 裂、中 世 禅 宗 の 伝 法 衣、
。シルクロー ドの
……
近 世の芸 能 装 束
東の果てに位置し、舶来品をいつくしむ
文化をもつ日本では、東アジアの貴重な
伝世染織品が数多く保存されている。
著者は学芸 員としてこれらの作品と向
き 合 い、そ の 織 組 織 に 着 目、関 連 文 字
資 料 を 駆 使しながら、精 緻な観 察 と分
析を積み重ねてきた。
本 書 は、その基 礎 的 研 究にもと づく 集
大 成である。高 度 な 専 門 性のために敬
遠されがちな織物構造分析の基礎的な
方 法 を 提 示 す るとともに、中 近 世の袈
裟 や 衣 服の分 析 を 通し、それらの作 品
を 取 り 巻いた歴 史の一面 を 鮮やかに浮
かび上がらせる。
〒104-0031 東京都中央区京橋 2-8-7
電話 03-3561-5993 FAX 03-3561-5834
お取り扱いは
出版
論美
中央
茗荷紋付山道文様肩衣・表面 京都国立博物館蔵
獬豸文様具足下着・表面 京都国立博物館蔵
A
5
中近世染織品の基礎的研究
2015 年 2 月刊行
い調書を作成する博物館の学芸員・研究者必携の論考。
関連書籍
ISBN 978-4-8055-0701-8 C3071
目 次
ISBN 978-4-8055-0732-2 C3072
はじめに
術史を学ぶ。一九九二年四月から二〇〇一年三月まで徳川美術館学
B5 判上製函入 本文 664 頁 挿図 414 点
第一章 染織史における基準作の比定と分析
―
―
―
の構造を判断するまでの過程をフローチャートで簡明に紹介。歴史的な染織品を扱
芸員。二〇〇一年四月から京都国立博物館染織担当研究員として勤
務、現在教育室長。
﹂の図録に対して、第二十三回国華賞受賞。
―
B5 判上製函入 本文 512 頁 カラー口絵 4 頁 挿図 255 点
第一節 染織史における基準作の比定とその分析方法
は じ め に / 一、基 準 作 の 要 件 ―
製 作 年 代 を 類 推 す る た めの 客 観 的 な 根
拠 ―
/ 二、基準作を編年基準とするための分析方法 / おわりに
第二節 織物構造分析の歴史と方法 ―
美術史研究への応用のために ―
は じ め に / 一、織 物 構 造 分 析 の 歴 史 / 二、織 り の 仕 組 み と 織 機 / 三、
伝法衣の虚実
―
事実と作為と
―
―
織 物 分 析 の た め の 基 礎 事 項 / 四、織 組 織 以 外 に 注 目 す べ き 調 査 項 目 /
おわりに
第二章 中世の染織
第一節 禅と伝法衣
東福寺伝法衣を一例として
―
はじめに / 一、頂相と袈裟 / 二、応夢衣の作為 / おわりに
第二節 日本禅宗における袈裟
は じ め に / 一、日 本 に お け る 初 期 禅 宗 と 伝 法 衣 / 二、東 福 寺 の 伝 法 衣
簞笥と五領の伝法衣 / おわりに
第三節 妙興寺蔵 南浦紹明所用袈裟をめぐって
は じ め に / 一、大 応 国 師 南 浦 紹 明 と そ の 時 代 / 二、南 浦 紹 明 の 九 条 袈
衣裳から広がる世界
―
著者略歴
山 川 曉 ︵やまかわ・あき︶
本論では、織物構造の分類ごとに実際の拡大写真を添付し、織物の基礎知識、織物
お茶の水女子大学文教育学部、神戸大学大学院文学研究科にて、美
▲組見本(40%縮尺)
ころもを伝えこころを
二〇一〇年に企画した展覧会﹁高僧と袈裟 ―
繋ぐ
本体価 35,000 円 + 税
(経三枚 S 綾地・浮文)
博士︵人文科学・お茶の水女子大学︶
58
59
2013 年 3 月刊行
本体価 25,000 円 + 税
2015 年 1 月刊行
裟 / 三、妙興寺文書にみる大応派の状況 / おわりに
第三章 近世の染織
第一節 新出の古沢厳島神社所蔵能装束と高野山下の神事能
は じ め に / 一、芸 能 道 具 目 録 に み る 二 種 の 芸 能 と そ の 装 束 / 二、新 出
伝徳川家康着用 具足下着と肩衣 ―
―
の桃山時代の能装束 / 三、高野山下古沢厳島神社の神事能 / おわりに
第二節 新出の近世初期衣服二例
はじめに / 一、伝来についての検討 / 二、獬豸文様具足下着 ―
明服の
式正の肩衣と芸能の肩
―
円照寺蔵 葡萄棚文様小袖地打敷からみ
―
輸入と再利用 ―
/ 三、茗荷紋付山道文様肩衣
/ おわりに
―
衣
―
第三節 つなぎとめられた縁
る世界
―
はじめに ―
仏堂を荘厳する日常の美 ―
/ 一、打敷から小袖へ ―
東福門
院周辺を飾った小袖の実像 ―
/ 二、寄 進 者・東 福 門 院 阿 波 / お わ り
に ―
打敷がつなぎとめる縁
おわりに
初出一覧 / 参考文献一覧 / 図版一覧 / あとがき
百橋明穂先生退職記念献呈論文集刊行委員会 編
著
大久保尚子
百橋明穂先生退職記念献呈論文集
美術史歴参
文芸、美術、芸能との
交流と近代への波及
江戸の服飾意匠
二飛繻子地・緯五枚三飛繻子文)
三飛繻子地・緯五枚S綾文)
四本綟網羅文)
図 46 繻子地繻子文緞子(経五枚
図 47 繻子地綾文緞子(経五枚
図 53 文羅(四本綟籠羅地・
(平地・浮文)
(平地・緯四枚 S Z 綾)
図 43 綾地浮文綾
図 44 綾地同向文綾(経六枚
図 45 綾地異向文綾(経三枚
図 41 平地浮文綾
図 42 平地綾文綾
図 48 文紗(二本片綟紗地・平文)
Z 綾地・緯六枚 Z 綾文)
Z 綾地・緯六枚 S 綾文)
緯三枚綾文)
緯三枚綾文)
平綾文)
図 50 顕文紗 A(三本綟 A紗地・
図 52 顕文紗C(三本綟 C紗地・ 図 51 顕文紗 B(三本綟 B紗地・
経
緯
一
組
の
単
純
組
織
に
よ
る
紋
織
物
図 49 縠(裏面・二本対綟紗地・浮文)
第一章 染織史における基準作の比定と分析
第二節 織物構造分析の歴史と方法