電流と磁気は表裏一体

磁気
磁石の間に働く力を目に見える形にする。
エルステッドの発見 電流には磁気作用がある。
実験 装置
A
C
B
しかし
磁場は電流に力を働かせる。
中空円筒
電解液に電流を通す。磁石を近づけると液
体が回り出す。
硫酸銅
水溶液
棒磁石
フレミング左手の法則
右手の人差し指は 左手の人差し指は という。磁
場の に左手の人差し指を当てはめる。電流は中指。働く力は親
指。イギリスで真空管工学を教えていたフレミングが教えた暗記法。
アンペール
電流は磁場を作り、磁場は電流に力を及ぼすなら電流は電流に力を及ぼす。
の定義
アンペアは 真空中に の間隔で平行に置かれた 無限に小さ
い円形断面を有する 無限に長い直線状導体のそれぞれを流れ こ
れらの導体の長さ ごとに の力を及ぼしあう一
定の電流である。 年採択
実現不可能な定義である 真空の誘電率 ていると考えるべきである。
を定義し
量子力学の原理を使った電圧標準 ジョゼフソン効果 と抵抗
標準 量子ホール を使っている。昔は硫化カドミウム標準電池を使っていた。
年以降
の値は 世紀前半の技術的な制約から決められた数値である。なんの物
理原理にも基づいていない。
公的には 単位を使うことが義務つけられている(改正計量法
月 日施行)
。しかし 単位では物理原理が不透明になる。
年
は理解の障害: の原則に反する。なぜ こんなことに マックスウェルが電磁気学を完成 ! ! $ したとき 電子が発見 $ 年
かったことが最大の原因。
" #
%&%& トムソン されていな
現在の電磁気学はローレンツの「電子論」を基礎にしている。アンペアの定
義を主張したのは %&'& ! () 年 **' 会議& +, 教条主義
者が権威を持っていた時代のこと。しかし 今では +, は駆逐され
ている。天動説 地動説転換とならぶパラダイム転換の典型的事例。
電磁気学の標準的な教科書 ローレンツ主義で貫かれている
ランダウ・リフシッツ
ガウス単位系で貫かれている。
ジャクソン
( 版まではガウス単位系、 版で 系に書き直された。
ビオとサバールの法則 電流のまわりの磁場
磁場の方向を見る
電流 の周りの磁場 の大きさは電流から
の距離 の関数で
I
r
H
は磁力線の長さ。
H
半径 の円電流の中心部での磁場は
r
I
は電流が囲む面の裏表と関係する。
これらを一般化した公式はアンペールが与えている。数学をした後 論じる。
ローレンツ 年ノーベル賞受賞者 荷電粒子と電磁場が相互に影響を
与えあうという観点から電磁気学の理論を構成した。
電荷が電場を作り、電場が電荷に力を及ぼし、電流が磁場を作り、磁場が電
流に力を及ぼすと考える。
電磁場が荷電粒子に力を働かせる。電荷 に働く力
は
- -
は電場 は磁束密度。
電子に働く力は であり 磁場 はどこにも現れない。
ガウス系
系
磁場 と磁束密度 は何が違うのか。
真空中では
ガウス系
系
粒子と場の観点からは磁束密度 のみが観測できる量である。磁場 は意味
を持たない。 系の は恣意的な量だから 単位系では単位が異なり、し
たがって数値も異なるが、磁場と磁束密度は本質的に同じ。
しかし 物質中では同じ電流量でも物質によって生成される が変わる。
は 電流が同じなら物質によらずに同じ である。
人間のスケールでは電流を制御して磁気を考えることが多いので が重要
な物理量になる。 と関係する電子は人間のスケールでは見えない。
マクロな(人間のスケールで働く)力は熱力学の主題(たとえば蒸気機関の
力)。 を理解するためには熱力学の知識が不可欠。
ファラディーの法則
.
. 系
針磁石
磁束 ×面積 が時間的に変化すると電圧
が生じる。
軟鉄
時間変化が本質的。ファラディーのノート 実験装置
閉じた回路の面を貫く磁気が重要
N
電球
S
ファラディーの法則では、磁束の時間変化により、電流ではなく電圧が決まる。
ぐるっと一周する回路のどこに電圧があるのか
電圧は電場 ×回路の長さ と考えればよい。
E
磁束が変化すると導体中に電場ができる。ファラディーの法則
電場が出来ると荷電粒子に力が働く。ローレンツの力の電場部分
不純物が荷電粒子の動きに抵抗として働く。オームの法則
電気力と抵抗力が釣り合って、一定の電流が流れる。