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ピアニストとして、作曲家として人気を極めたモーツァルト
ウィーンで演奏会活動を繰り広げるモーツァルトにとって、ピアノ協奏曲は活動を支える最も
重要なジャンルとなっていました。音楽家としての充実と人気が頂点に達した 1784 年には 1 年
間で 6 曲ものピアノ協奏曲を生み出しました。
このピアノ協奏曲の年とも言える 28 歳の作品の中から第 15 番を取り上げます。作曲者自身
が「演奏者に汗をかかせる協奏曲」と表現した通り、高度な技巧を要する難曲です。そして、30
歳の時に完成させた第 23 番は、古典的な形式美と旋律美が絶妙に調和した逸品です。
これらを演奏するのは、「若き巨匠」コンスタンチン・リフシッツです。独自のプロジェクトや著
名なオーケストラとの共演、弾き振り等で確固たる地位を築いているピアニストで、いずみホー
ルでは樫本大進との共演での高度なテクニックと強い音楽性が印象に残っている人も多いでし
ょう。
今回は、モーツァルト時代と同じく弾き振りをご堪能頂きます。指揮者を置かずピアニスト自
身が直接オーケストラを率いることで、器楽奏者とのコミュニケーションがより密になり、ソリストが
表現したい音楽が鮮明に表れます。初共演となる日本センチュリー交響楽団とリフシッツが築き
上げるアンサンブルにご期待ください。
あわせてお聴き頂く《ハフナー》は、後の交響曲創作が新たな段階に入ったことを意味する
重要な作品です。リフシッツの指揮でお贈りします。
モーツァルト~飛翔する精神
Ⅱ.充溢/ウィーンⅠ〔1781-1786〕
Vol.5「輝ける主役」
<日時> 2015 年 2 月 11 日(水・祝)14:00
<出演> コンスタンチン・リフシッツ(ピアノ、指揮)/日本センチュリー交響楽団
<曲目> モーツァルト:ピアノ協奏曲 第 15 番 変ロ長調 K.450
ピアノ協奏曲 第 23 番 イ長調 K.488
交響曲 第 35 番 ニ長調 K.385 《ハフナー》
<料金> S 席¥6,000
A 席¥5,000
学生¥3,000 ユースシート対象公演
主催:いずみホール〔一般財団法人 住友生命福祉文化財団〕
平成 26 年度 文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
◆ チケットに関するお問い合わせ・お申し込みは「いずみホールチケットセンター」
TEL(06)6944-1188
◆ 公演内容に関するお問い合わせは「広報担当:森岡・北嶋」までお願い致します。
TEL(06)6944-1130
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<プロフィール>
コンスタンチン・リフシッツ(ピアノ、指揮)Konstantin Lifschitz
1976 年ウクライナ生まれ。5 歳で名門モスクワ・グネーシン特別音楽学校
に入学、名教授タチアーナ・ゼリクマンの感性豊かな指導を受けた。
13 歳にしてモスクワ音楽院でリサイタルを行い、この時のライヴCDが 1995
年のドイツ・エコー・クラシック最優秀新人賞を獲得。1990 年にロシア文化
財団の奨学制度「ニューネームズ」の一員に選ばれ、国内外での演奏活動
を開始。指揮者のウラディーミル・スピヴァコフに認められ、モスクワ・ヴィル
トゥーゾの演奏会および 1991 年の日本ツアーにソリストとして参加した。そ
の後もスピヴァコフ指揮モンテカルロ交響楽団、ワシリー・シナイスキー指揮
モスクワ・フィルとの共演、ユーリ・テミルカーノフ指揮サンクトペテルブル
グ・フィルハーモニー交響楽団とのヨーロッパ・ツアーなどに参加した。
1994 年、モスクワ・グネーシン特別音楽学校の卒業記念リサイタルで、バッ
ハのゴルドベルク変奏曲を演奏。この曲のCDは 1996 年米国グラミー賞に
ノミネートされた。評論家のエドワード・ロススタインはザ・ニューヨーク・タイムズ紙で「グールド以来最もパワフ
ルなピアノ演奏」と評している。
また、リサイタルや世界主要オーケストラとの演奏活動を重ねる一方、ギドン・クレーメル、マキシム・ヴェンゲ
ーロフ、パトリシア・コパチンスカヤ、ミッシャ・マイスキーなど錚々たる顔ぶれと共演している。1996 年にはア
ルゲリッチの代役としてクレーメル、マイスキーから指名を受け、ショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲を熱演。
ウィーン・デビューを飾るとともに、その後 1 ヶ月にわたるヨーロッパ・ツアーに同行し大成功を収めた。
1998 年、東京で開催されたショスタコーヴィチ・フェスティバルにおいてムラチスラフ・ロストロポーヴィチ指揮
新日フィルと共演。ロストロポーヴィチはリフシッツの非凡な才能を認め、翌年のシカゴ交響楽団定期演奏会
にリフシッツをソリストとして招いた。
近年はサンクトペテルブルグ・フィル、ベルリン交響楽団、シュトゥットガルト放送交響楽団と共演するほか、
ロンドンのウィグモアホールをはじめとする世界有数のホールでのリサイタルや、リール音楽祭への出演、ライ
ンガウ音楽祭での「バッハ・チクルス」を継続している。
また、近年は指揮者としても活躍しており、モスクワ・ヴィルトゥオーゾ、シュトゥットガルト室内管、ムジカ・ヴィ
ヴァ室内管、セント・クリストファー室内管などを指揮や、弾き振りしている。
日本センチュリー交響楽団
Japan Century Symphony Orchestra
〜あなたの夢、音にのせて〜
日本センチュリー交響楽団(旧大阪センチュリー交響楽団)は、1989 年に活動を開始し、初代常任指揮者
ウリエル・セガル(現名誉指揮者)の指揮により第 1 回定期演奏会を行った。2011 年 4 月に名称を日本セン
チュリー交響楽団に変更し、小泉和裕音楽監督、沼尻竜典首席客演指揮者のもと新たなスタートを切った。
2014 年 4 月に飯森範親が首席指揮者、アラン・ブリバエフが首席客演指揮者として就任し、楽団は創立 25
周年を迎える。
大阪での定期演奏会をはじめ、近年ではさまざまな地域でも特別演奏会を行っている。また、青少年のた
めのオーケストラ体感コンサートの開催や、センチュリー・ユースオーケストラの運営など教育プログラムにも
力を入れている。
演奏を通して多くの人びとの心に明るい夢が広がることを願い、新しい時代のオーケストラとして発展を目
指している。
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