演習課題 2015/1/6 学籍番号 氏名 [1] ガスクロマトグラフィーの分離

演習課題 2015/1/6
学籍番号
氏名
[1] ガスクロマトグラフィーの分離カラムなどにはシリカキャピラリーカラムが用
いられている。内径0.53 mm, 長さ30 mのキャピラリーカラム(通常はコイル状に
巻いて使用されるが, ここでは直管を仮定して,流路断面積を0.22 mm2としてよい)
にキャリアーガスとして10 cm3 min-1の窒素を27℃で流通させる。窒素の密度ρを
1.2 kg m-3, 粘度μを1.8 ×10-5 Pa sとして,次の問に答えよ。計算問題について
は計算過程も示せ。
1. このキャピラリーカラム内の平均流速u [m s-1]を計算せよ。
2. このときのレイノルズ数(Re)を計算せよ。
3. この条件を満たすためにはキャピラリー入口にどれだけの圧力をかける必要が
あるか計算せよ。
4. このキャピラリーカラム内の流れの状態を乱流にするためには操作圧を何気圧
にする必要があるか、また、そのような操作は現実的であるかどうかを論じよ。
解答例
2
1. u = Q / S = V /[π*(D/2) ] =10*10
= 0.756 m/s
2. Re = Duρ/μ=0.53*10
-3
-6
/60/(0.22*10
*0.76*1.2 / (0.018*10
-6
-3
) = 1/1.32
) = 26.8
3. 円管内摩擦による圧力損失∆Pは,流体粘度μ,平均流速u,管の内直径D,管長L
として、層流状態において、HP関係式 ∆P = 32 u L μD
で、
-2
-3
-2
を利用して計算できるの
-3 2
∆P = 32 u L μD = 32×0.76×30×0.018*10 /(0.53*10 ) = 46603 Pa
46.6 kPa となる
入口圧を大気圧に約0.46 気圧を加えた約1.5気圧にする必要がある。
4. 乱流状態にするのに、Reを4000以上にしなければならないので、この条件では平均
流速を4000/26.8=149.3 150倍にしなければいけない。単純に操作圧(入り口の圧力)
を150倍の70気圧にしなければならない。シリカキャピラリーカラムはシリカガラス
でできているので、破損するので、乱流状態にするのは現実的には不可能である。
臨界レイノルズ数 2100 を使えば、37 気圧程度となる。