ASMT080314-6 ゴムの解析上の注意点3、ひずみ、応力

ASMT080314-6
ゴムの解析上の注意点3、ひずみ、応力の適正値
龍馬
ゴム製品を扱った方には基礎の事柄ですが、あまりに気にされていないひずみと応力の表
現に関する事柄です。例えば BUSH のような製品を考えていただきたい。内外筒の間にゴ
ムを加硫接着するような BUSH ですが、図は MARC で熱収縮の状況を解析したものです。
軸対称モデルでの解析説明をします(MARC での解析では X 軸が回転中心です)
。
外筒
ゴム
内筒
図1 初期形状
図2 製品の残留ひずみ状況
金型から出すと、接着面が拘束されているため金型内で熱膨張したゴムは、室温に戻ると
共に引けて残留ひずみが発生します。
この残留ひずみに注目しても MARC のポスト
処理ソフト MENTAT で表現すると、金具の部分
まで相当大きなひずみが認められ、ゴム部は
金属に引きずられるために実際よりも小さな
ひずみとなる(逆に、応力ではゴム部に相当
大きな応力が発生する。
)
これは、節点が共有されているために、近傍の
均一化によってこのような現象が発生する。
解決方法)
熱収縮後のひずみ分布
内容にご興味がある際には、CAE 解援隊までご連絡下さい。
ゴムと金属の応力/ひずみを表現するとき、ポスト処理の際に分離(ISOLATE)機能を
使う。この機能を使うと、ひずみが適切に表現出来る。
最大値 0.099
単純に金属部のひずみを非表示
最大値 0.29
ISOLATE 機能を用い金属部を非表示
参考:ABAQUS の結果処理では剛性の異なる材料は、自動的に ISOLATE 機能が働き、そ
れぞれの適切な大きさの表現が出来るようである。
参考:ひずみの適切な表現方法もご参照ください。
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