福 岡 県 公 安 委 員 会 活 動 状 況 <定例会の主な議題及び要旨

福 岡 県 公 安 委 員 会 活 動 状 況
< 定 例 会 の 主な 議 題 及び 要 旨 >
平成 2 7 年8 月 2 0日 ( 木 )
【報告事項】
1
平成27年上半期の治安概況について
( 警務 部 )
警察 本部 か ら「 運 営指 針 等の 平 成2 7 年 1月 か ら6 月 の進 捗 状 況と し て、ま ず、三 大
重点 目 標で あ る『 暴 力 団の 壊 滅』に つい て は 、暴 力 団構 成 員の 検 挙 人員 は 、前 年 と同水
準で 推 移し 、最重 点 の 工藤 會 対策 で は、内 容 的に 大 きな 成 果が 挙 が って い る。『 飲酒 運
転の 撲 滅』につ い ては 、平 成2 3 年以 降 減少 して い た飲 酒 運転 に よ る事 故 発生 件 数が 増
加に 転 じて お り、取締 りの 強 化や 常 習飲 酒 運 転者 対 策な ど を推 進 し てい く。『 性犯 罪 の
抑止 』につ い ては 、認 知件 数 、検 挙 率 と も に 増加 し てお り 、捜 査 の 強化 や 大学 生 等へ の
SD E(セ ル フ・ディ フェ ン ス・エ デュ ケ ー ショ ン 、自 己 防衛 教 育 )の 拡 大等 を 推進 し
てい く 。ま た、重 点目 標に 関 して 、刑法 犯 認 知件 数 、交 通 事故 発 生 件数 は 減少 し てい る
が、交 通事 故 死者 数 は 増加 し てい る 。以 上、三大 重 点目 標・重 点 目 標に つ いて 、数値 的
に一部課題が認められるので、これらの課題を踏まえ、それぞれの目標に組織一丸と
なっ て 取り 組 んで い く 。」 旨 の報 告 があ っ た 。
公安委員から「刑法犯の認知件数が4千件減っているというのは評価できると思う
が、検挙 率 が毎 年 40 %未 満 とい う のは 、全 国的 に 見て ど うな の か 。」旨 の 発 言が あ り、
警察 本 部か ら「7 月 末 の検 挙 率の 全 国平 均 は 31 .3% で あり 、福 岡が 若 干上 回 って い
る状 況 であ る 。認 知 件 数、検 挙率 と もに 窃 盗 犯の 占 める 割 合が 大 き く、福 岡で は 侵入 盗
犯を 含 む重 要 窃盗 犯 の 検挙 率 は全 国 的に 上 位 だが 、屋 外 盗 の 検挙 率 が低 い ため 現 状値 と
なっ て いる 。検 挙 率に 一番 影 響し て くる の が 自転 車 盗で あ る。全国 的に も 窃盗 犯 が刑 法
犯の 約 7割 を 占め 、そ の中 で も自 転 車盗 が 多 くを 占 める 。屋 内 に侵 入し て 敢行 す る侵 入
盗犯 な どの 重 要窃 盗 犯 は捜 査 を強 力 に推 進 し てい る が、車上 ね らい 、器 物損 壊 など 屋 外
で発 生 する 犯 罪に つ い ても 、今 後、防 犯カ メ ラを 増 やす こ と等 で 検 挙し て いけ る と考 え
てい る 。」 旨 の説 明 が あっ た 。
公 安委 員 から 「 外 国人 来 訪者 が 倍増 し て いる が 、犯 罪 の発 生 件 数に 影 響が あ るの か 。
また 、 その 対 応と し て 何か 考 えて い るの か 。 」旨 の 発言 が あり 、 警 察本 部 から 「 以前 、
来日 外 国人 に よる 凶 悪 な事 件 が多 発 した 時 期 もあ っ たが 、平 成1 5 年以 降 の様 々 な対 策
によ り 、来 日 外国 人 に よる 犯 罪の 比 率は 全 国 的に 低 くな っ てき て い る。特 に福 岡 は 、中
国や 韓 国か ら の来 訪 が 多い た め 、従 前 から 行 政と 連 携し な がら 事 故 防止 等 に取 組 んで お
り、ま た 、留 学 生等 に 対し て は、外 国人 コ ミ ュニ テ ィへ の 防犯 指 導 も組 織 的に 行 って い
る。来 年の 我 が国 で の サミ ッ ト開 催 も踏 ま え 、し っ かり 情 報収 集 を 行っ て いく 。」旨の
説明 が あっ た 。
2
監察関係報告について
( 警務 部 )
警察 本 部か ら「 平 成2 7年 8 月1 9 日、福岡 市博 多 区の 居 宅に お い て女 性 を強 姦 した
とし て 、同 日 、職 員 を 強姦 致 傷罪 で 通常 逮 捕 した 。 」旨 の 報告 が あ った 。
3
福岡地区非行グループによる窃盗事件等の検挙について
( 生 活 安 全部)
警察 本 部か ら「 少 年課 及び 東 警察 署 は、福岡 地区 非 行グ ル ープ が オ ート バ イ盗 、自 動
販売 機 ねら い を敢 行 し てい た こと か ら所 要 の 捜査 を 行い 、13 歳 か ら1 8 歳の 少 年 3 0
人を 検 挙・補導 し、オ ート バ イ盗 等 合計 3 4 1件 、被 害 総額 約 77 0万 円 相当 を 解明 し
た。また 、立ち 直 り支 援と し て、スク ー ルサ ポー タ ーを 中 学校 に 派 遣し 、非 行 防止 教 室
を開 催 して い る。 」 旨 の報 告 があ っ た。
公安 委 員か ら「 年 齢層 もバ ラ バラ で、学 校同 士の 情 報交 換 が縦 割 り の中 、鍵 と なる の
は横 の 連携 で ある 。そ のた め にも ス クー ル サ ポー タ ーの 活 動が 重 要 であ り、是 非、増員
をお 願 いし た い。」旨 の発 言 があ り 、警 察 本 部 か ら「重 要 性は 認 識 して い る。今 後も 財
政面 で 要求 し てい き た い。 」 旨の 説 明が あ っ た。
公安委員から「スクールサポーターの存在は学校側にも理解いただいていると思う
が、先生 達 は教 育 問題 で忙 殺 され 、問 題 を抱 え込 ん でい る 可能 性 も ある 。子 供 の問 題 な
どの 情 報が 、も っ とス クー ル サポ ー ター に 入 るよ う にし な けれ ば 効 果が 出 てこ な い。学
校側 に、先 生方 の 救い と な る スク ー ルサ ポ ー ター の 活動 を 理解 し て いた だ き、必要 性 を
充分 伝 える こ とで 、広 く情 報 交換 が でき る よ うに な ると 思 う。」旨 の発 言 があ り、警 察
本部 か ら「 学校 と の情 報交 換 は学 校 警察 連 絡 協議 会 等を 通 じて 行 っ て い る。ス クー ル サ
ポー タ ーは 、連絡 協 議 会な ど に出 て こな い 情 報も 信 頼関 係 で把 握 す るこ と がで き ると 考
えて い る。学 校や メ デ ィア へ の情 報 発信 な ど 外へ の アピ ー ルが ま だ まだ 足 りて い ない と
考え て いる 。ス ク ール サポ ー ター が 個々 に 活 動を ア ピー ル する こ と は難 し いた め、や は
り警察本部生活安全部が主体となって戦略的にアピールしていく必要があると考えて
いる 。 」旨 の 説明 が あ った 。
4
筑後市大字水田における殺人事件被疑者の逮捕について
( 刑事 部 )
警察 本 部か ら「 筑 後警 察署 及 び捜 査 第一 課 は 、平 成2 7 年6 月 19 日、筑後 市 大字 水
田に お いて 発 生し た 殺 人事 件 につ い て、平成 27 年 8月 1 3日 、住 所不 定、無 職の 男 性
を逮 捕 した 。 」旨 の 報 告が あ った 。
5
飲酒運転撲滅週間の取組について
( 交通 部 )
警察 本 部か ら「福 岡 県 飲酒 運 転撲 滅 運動 の 推 進に 関 する 条 例に 基 づ き設 定 され た 飲酒
運転 撲 滅週 間 は、平成 27 年 8月 2 5日 か ら 8 月 3 1日 ま での 間 と なっ て おり 、飲 酒 運
転の 撲 滅に 向 けた 諸 対 策を 強 力に 推 進す る。具体 的 な取 組 とし て、飲酒 運 転撲 滅 キャ ン
ペー ン 等の 各 種行 事 が 行わ れ るほ か 、各 警 察 署で の 啓発 活 動や 県 下 一斉 特 別取 締 り等 を
実施 す るこ と とし て い る。 」 旨の 報 告が あ っ た。
6
交通事故抑止90日作戦の実施について
( 交通 部 )
警察本部から「平成27年9月1日から同年11月30日までの間、交通事故抑止
90 日 作戦 を 実施 す る 。活 動重 点 とし て 、子 供と 高 齢者 の 交通 事 故 防止 、薄 暮 ・夜 間 の
交通 事 故防 止 を設 定 し 、一 斉街 頭 監視 活 動、交 通安 全 まご こ ろ・ふれ あい キ ャン ペ ーン 、
各種 交 通指 導 取締 り を 推進 す る。また 、関係 機関・団 体 に対 し ては 、啓 発活 動 や早 め の
ライ ト 点灯 な どの 自 主 活動 を 要請 す る。 」 旨 の報 告 があ っ た。
公安 委 員か ら「 海 外で は車 両 走行 時 の昼 間 点 灯が 広 がっ て いる が 、本県 で この よ うな
指 導 は 行 わ な い の か 。」 旨 の 発 言 が あ り 、 警 察 本 部 か ら 「 二 輪 車 は 小 さ く 車 か ら 見 え に
くい た め昼 間 点灯 を 行 って い るが 、現段 階 で 全て の 車両 が ライ ト を 点灯 す る指 導 は行 っ
てい な い。」旨 の 説明 が あっ た 。
公安 委 員か ら「事 故 等 によ り 免許 停 止に な っ た高 齢 者に 対 する 運 転 免 許 証 の返 納 のア
ド バ イ ス は 行 わ な い の か 。」 旨 の 発 言 が あ り 、 警 察 本 部 か ら 「 運 転 に 対 す る 指 導 は 行 う
が 、 返 納 は あ く ま で も 本 人 の 意 思 で あ る こ と か ら 、 制 度 を 教 示 し て い る 。」 旨 の 説 明 が
あっ た 。
【 そ の 他 の 報告 事 項 】
1
私行上の非違事案防止について
( 公 安委 員会)
公 安委 員 から「平 成1 2 年の『警 察 刷新 に関 す る緊 急 提言 』及 び平 成 24 年 の警 察
改革 の 精神 の 徹底 以 降 、非 違 事案 の 変遷 を 見 ると 、 私行 上 の非 違 事 案が 増 えて い る 。
私行 上 の非 違 事案 を 減 らす た めに は 、時 間 は かか る が 地 道 に警 察 組 織の 良 さを 個 人個
人に 理 解さ せ るこ と で ある 。公 安 委員 会 とし て で き るこ と は、しっ かり 取 組ん で いこ
うと 考 えて い る。今後 、機 会が あ れば 、公安 委員 会 から『民 間 企業 と違 っ た警 察 組 織
の素 晴 らし さ』、『 ポ リス マ イン ド を持 っ て 日々 の 業務 に 邁進 す る こと 』を 直 接伝 え
てい く のも 効 果が あ る かも し れな い。」旨の 発言 が あり 、警 察 本部 から「非 違 事案 は
なく し てい か なけ れ ば なら な いと 認 識し て い る。 公 務上 の 非違 事 案 は減 っ てい る が、
完全 に ゼロ で はな い。今、問題 と なっ て いる 私行 上 の非 違 事 案 を 起 こさ せ ない た めに
誇り と 使命 感 につ い て 指導 を 徹底 す ると と も に、個 々の 職 員が 公 私 とも に 充実 で きる
よう に 、そ れ ぞれ の 身 上把 握 ・指 導 に努 め て いき た い。 」 旨の 説 明 があ っ た。
2
士気高揚対策について
( 警察 本 部長 )
警察 本部 か ら「非 違事 案 が増 加 して い る こと に つい て 非常 に 遺 憾で あ る。身上 把 握は
しっかりやっているが個人的な私行上の非違事案をゼロにすることは難しい と感じて
いる 。先 般、申 し上 げ たと お り仕 事 をし っ か りや っ てい く こと を 検 討す べ きだ と 考え て
いる 。その 一 つと し て『 士 気 を上 げ るた め の 表彰 』を行 い、そ の表 彰が 組 織の 中 でも 伝
播す る こと で、や る気 をさ ら に持 た せる と い うこ と も 期 待 でき る。本県 で は警 察 職員 に
対す る 本部 長 の即 賞 が 他 県 に 比べ て 少な い と 感じ て いる 。検 挙好 事 例を 表 彰し て それ を
部内資料等に載せて賞揚していくということをもっと積極的にやっていこうと考えて
いる 。事 案 を無 事 に検 挙す る とあ ま り大 き く 報道 さ れな い が、実は 非常 に 立派 な こと を
やっ て いる 訳 で 、そ の よう な 目に 付 かな い 地 域警 察 官等 の 頑張 り を 賞揚 し てい き たい と
考え て いる 。 」旨 の 発 言が あ った 。
公 安委 員 から「警 察職 員 やス ク ール サ ポ ータ ー の活 動 に対 し、公安 委 員会 か ら 県 民 目
線で の 表彰 は でき な い のか 。」旨 の発 言 があ り、警 察本 部 から「他 県の 事 例等 も 参考 に
して 検 討し た い。 」 旨 の説 明 があ っ た。
公 安委 員 から「若 いと き に 個 人 表彰 を 受 けた 者 は、心の ど こか に栄 誉 とし て 持っ て い
るも の で、その よ うな 士気 の 高い 者 が事 故 等 を起 こ すこ と はな い と 考え る。公 安委 員 会
とし て も、職 員の 士 気 を高 め るた め に何 ら か の 形 で 賞揚 が でき な い か考 え たい 。」旨の
発言 が あっ た 。
公 安委 員 から「警 察職 員 に対 し、交 通安 全協 会 や防 犯 協会 か ら 表彰 し ても ら うよ う お
願い し ても 良 いと 思 う 。」 旨 の発 言 があ っ た 。