深めようとする児童の育成 ~話し合い活動を中心に据えた社会科の授業を

自分の考えを持ち、深めようとする児童の育成
~話し合い活動を中心に据えた社会科の授業を通して~
小牧原小学校 長谷川 愛美
社会科の授業において、話し合い活動を中心に据えて、資料の読み取りを進めることで、
児童の「思考力・判断力・表現力」の育成を図った。グループ及び全体での話し合い活動
の中で、児童は互いに意見を交流し、自分の考えを持つことができるようになった。友達
と積極的にかかわることで、資料を様々な視点で読み取り、社会事象の見方や考えを深め
ることにつながった。
自分の考えを持ち、深めようとする児童の育成
~話し合い活動を中心に据えた社会科の授業を通して~
小牧原小学校 長谷川 愛美
1
主題設定の理由
平成23年4月より学習指導要領が本格実施されている。その「総則」の中で、「知
識・技能を活用して課題解決するための思考力、判断力、表現力の育成、言語活動の充
実、学習習慣の確立」が規定され、各教科の指導を通して、言語活動の充実があげられ
ている。また、社会科においては、「各種の資料から必要な情報を集めて読み取ったり
したことを的確に記録し、比較・関連付け・総合しながら再構成する学習」や「考えた
ことを自分の言葉でまとめ伝え合うことにより、お互いの考えを深めていく学習」を展
開することで、言語活動の充実を目指すとしている。このことは、6年生の社会科の、
能力に関する目標「社会的事象を具体的に調査するとともに、地図や地球儀、年表など
の各種の基礎的資料を効果的に活用し、社会的事象の意味をより広い視野から考える力、
調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする」という部分にも表れている。
従来の「調べたことを表現する」から、「調べたことや考えたことを表現する」へと変
更されたところにも、言語活動の充実を図ることをより一層重視していくという姿勢が
示されている。さらに、『平成26年度 教職員研修の手びき』には、社会科について、
下記のように記述がある。
○ 根拠を示しながら、社会事象についての経験や知識と結びついた考えを自分の言葉で表
現したり、他の意見等を関連付けて説明したりする学習活動を展開する。
○ 話し合いや討論では、何のために話し合うのかを明確にし、互いの考えを伝え合い、考
えを深め合えるような学習活動の充実を図る。
以上のことを踏まえると、6年生の社会科では、歴史的資料から必要な情報を読み取
ることで自分の考えを持ち、友達とのかかわりの中で考えを深めさせることが重要視さ
れているといえる。そこで、授業の中で、グループや全体での話し合いを中心に据えた
学習活動を展開し、実践を積み重ねていくことにした。話し合い活動は、新指導要領の
中で求められている「言語活動の充実」を具体化した一つであると共に、
「思考力・判断
力・表現力の育成」にもつながる有効な手段であると考えた。話し合うことで、様々な
1
視点で資料を読み取ったり、社会事象に対する見方や考えを深めることができるように
なると考え、本主題を設定した。
2
目指す児童像
小学校6年生の社会科において、言語活動の充実を図るため、目指す児童像を次のよ
うに設定した。
・ 資料を読み取ったことをもとに、自分の考えを持ち、伝えることができる児童
・ 友達とかかわり合って学ぶ中で、社会事象に対する見方や考えを深めることができる
児童
3
研究の仮説
主題に迫るために、次のような仮説を立てて研究を進めることにした。
資料を読み取る際の視点を与え、自分なりの考えを持たせながら、グループや全体で
の話し合い活動を中心に授業を展開することで、友達とかかわり合い、社会事象に対す
る見方や考えを深めることにつながるだろう。
4
研究の計画
(1) 本研究では、6年生の社会科を扱う。
「言語活動の充実」を達成するための具体的
な手立てとして、資料を読み取る視点をもとに、自分の考えを持ち、さらに話し合
いの中で、
「思考力・判断力・表現力」を育成できるようにする。
【具体的方策】
ア
資料提示の際は、児童一人一人が自分なりのとらえができるよう、資料を読み
取る視点を与える。
イ
グループ学習や全体での話し合いを積極的に取り入れることで、様々な意見を
もとに社会事象について追究できるようにする。
ウ
話し合いでは、次の二つの課題を与える。
①
共有の課題(資料からの基礎的な読み取りを中心とした課題)
②
ジャンプの課題(資料を活用して考察をする高いレベルの課題)
授業の前半で①共有の課題を提示し、さらに後半で②ジャンプの課題を提示す
ることで、二段階に分けて授業を進める。
(2) 授業は、〈導入〉
〈めあての提示〉〈話し合い〉〈ふり返り〉という流れで継続して
行い、資料から自分の考えを持つことができたか、友達とかかわり合いながら、考
えを深めることができたかを以下のような観点で検証する。
2
5
○
児童の話し合いの様子(授業観察)
○
授業でのふり返り(発表、ノート)
○
ノートの書き込み
研究の実際
(1) 授業実践1
単元名 縄文のむらから古墳のくにへ 「弥生時代と米づくり」
A 本時の指導の力点
本時では、弥生時代について、資料を読み取る活動を通して、米づくりがもたらさ
れたことによるくらしの変化をとらえさせたい。授業展開としては、当時の社会の様
子を示した銅鐸の絵の解釈を行い、弥生時代のくらしを想像することによって、時代
のイメージを持たせる。その後、グループや全体での話し合いで、絵や資料を見て読
み取ったことや考察したことを、
互いに聴き合うことで、
弥生時代のくらしの様子を、
様々な視点で追究させたい。
B 本時の目標
○
米づくりが始まった弥生時代のくらしの様子をとらえる。
○
米づくりの様子の想像図を見て、気づいたことを話し合う。
C
授業の展開
〈導入〉
銅鐸に描かれている絵の分析
〈めあての提示〉
弥生時代は、どんなくらしをしていたのだろう。
〈話し合い〉
①米づくりの様子の想像図を見て気づいたこと(共通の課題)
②米づくりが始まったことで、暮らしは楽になったか(ジャンプの課題)
〈ふり返り〉
D
授業を終えて
―導入―
導入時に、銅鐸の絵(資料1)の読み取りから始めた。弥生時代のくらしの一場面を
表した絵であることを説明し、
「この人たちは、何をしているのでしょうか」と発問した。
3
「餅つきをしている」
「米をついている(脱穀)」
「木の実など
をつぶしている」
「動物を入れて、殺して 食べようとしてい
る」
「土器を作っている」などの意見が出た。児童たちは、一
枚の絵から多様な考えを持つことができた。弥生時代の当時
の食糧事情や生活習慣に関することを想像することにもつな
【資料1
銅鐸の絵
(脱穀をする人)】
がった。さらに、このあと、鹿を狩る場面や高床倉庫が描か
れた銅鐸の絵を見せて、弥生時代についての情報を与えた。銅鐸に描かれた絵の分析を
行うことで、本時の授業への意欲が高まり、学習にスムーズに入ることができた。
―話し合い―
①
米づくりの様子の想像図を見て気づいたこと
弥生時代に米づくりが始まっ
たことを知らせた。その後、「縄
文時代と比べてどんなことが変
わったか」、
「衣食住を中心に見
る」という視点を与えて、弥生
時代のくらしの様子(資料2)
を読み取らせた。
【グループ活動での話し合いの様子】
C
【資料2
人が(縄文時代と比べて)多くなってきた。
C
長生きしている人がいる。
C
なんか長老って感じだね。
C
この人は、仕事していないよ。
C
米作りの指示を出しているみたい。
C
近くに犬もいる。秋田犬?
C
ペットみたいな感じなのかな。犬って頭いいって
弥生時代のくらしの様子】
【資料3
言われているから、番犬とか。
C
弥生時代のくらしに
ついて話し合う様子】
でもさ、米は作っているけど、狩りはしなくなったのかな。
C さっき、(銅鐸の)絵で見たじゃん。弥生時代も狩りをしてたんじゃない?
グループ活動を中心に据えることで、お互いに発見したことや疑問点を、資料を
手掛かりにしながら追究させることができた。資料を見て分からない部分は、
「これ
4
は何だろう。」
「何しているのかな?」と質問をしたり、話し合う中で出てきた疑問
についても、お互いに聴き合ったりしていた。4人それぞれのとらえ方の違いから
新たな気づきを得ることができた。そして、米づくりの始まりによりもたらされた
弥生時代のくらしの様子について、人や道具、周りの建物など様々な視点から読み
取ることができた。
グループの中では、各自が気づいたことを出し合うだけでなく、
一人が読み取った内容に対して、他の児童がその内容に関連付けて話したり、資料
をはさんで身を寄せ合い、友達とかかわりながら学んだりする姿が見られた。
(資料
3)
② 米づくりが始まったことで、くらしは楽になったか
「くらしは楽になったかどうか」という「米づくり」という事象の価値を問う発
問をして、米づくり中心の弥生時代のくらしについて、さらに深く考えさせようと
した。児童たちは、先の想像図をもとに読み取った事柄や資料集の様々な資料を活
用しながら、根拠をもって、
グループで話し合っていた。
「米づくりが始まったことに
より、高床倉庫などで貯蔵が
可能になり、米が安定して食
べられるから、くらしは楽に
なった」との児童の発言があ
【資料4 弥生カレンダー】
った。この発言に対し、
「でも、弥生カレンダー(資料4)を見ると、食べるのは米
だけではなく、狩りも採集もしている。縄文時代のころの仕事にプラスして米づく
りの仕事が増えたから、くらしとしては大変になったのではないか」という別の視
点で発言する児童もいた。ほとんどの児童は、米を「つくる」ことよりも「食べる」
という発想であったため、
「米が食べられるようになったことで弥生時代の人たちは
幸せになった=暮らしが楽になった」と考えていた。この児童の発言を端緒にして、
「米づくり」という視点で、弥生時代のくらしの様子を、もう一度とらえなおすこ
とができた。
「米づくりは一年間を通して時間をかけて行われていたから、大変な作
業だったのだろう」と、当時の社会の様子を考察する児童も出てきた。友達の意見
を取り入れながら、自分の考えを再構築して、米づくりの始まった弥生時代のくら
しについて、さらに深く追究することができた。
5
―ふり返り―
授業のふり返りでは、以下のような児童の感想があった。
・
資料を見て、いろいろ話し合うのが楽しかった。
・
弥生時代になって、米をいつでも食べられるようになったけど、米づくり
は、一年間をかけてやるから、大変だったんだなと思った。
(3) 授業実践3
単元名 戦国の世から江戸の世へ 「全国統一を目指して」
A 本時の指導の力点
本時の授業では、「長篠の戦い」を題材として授業を展開した。屏風絵を見て話し合
う際に、読み取る視点を二段階に分けて、資料を読み取らせた。屏風絵に描かれてい
る戦いの大体の様子を捉えた後に、織田軍と武田軍を比較して戦い方の違いを読みと
ることで、当時最強の騎馬隊の武田軍に勝利した織田軍の作戦の工夫について、迫っ
ていきたいと考えた。そして、この学習を通して、全国統一のために、戦いにかけた
織田信長の思いがあったことも想像させたい。
B
本時の目標
○
全国統一を目指した戦国の世の戦いの様子に関心をもち、
進んで考えようとする。
○
長篠の戦いを描いた屏風絵を見て、どんな戦い方をしているかとらえることがで
きる。
C 授業の展開
〈導入〉
戦国の世の時代背景について
長篠の屏風絵の提示
〈めあての提示〉
長篠の戦いは、どんな戦いだったのだろう。
〈話し合い〉
① 屏風絵から気づいたこと(共有の課題)
② 織田軍は勝つためにどんな作戦の工夫をしたか(ジャンプの課題)
〈ふり返り〉
6
D
授業を終えて
―導入―
導入時に、戦国時代の時代背景について理解させるために、「勝つか負けるか、実力主
義という時代。下剋上がいつ起こるかわからないという中で、大名同士が勢力を争ってい
た」という説明をした。児童たちは、「戦国時代」という言葉から、「織田信長」「秀吉」
「伊達政宗」「桶狭間の戦い」などの既知の事柄を口々につぶやき、興味の高さが感じら
れた。そして、その後、長篠の戦いの屏風絵を提示した。(資料7)
―話し合う―
一時間かけてじっくり読み取ったが、児童たちは集中して資料に目を向けて、長篠の戦
いを様々な視点で追究し、考えを深めることができた。
【資料7 長篠の戦いの屏風絵】
①
屏風絵を見て気づいたこと
共有の課題として、長篠の戦いの大体の様子をつかませるために、
「目についた人や
もので、気づいたことや考えたこと」という視点を与えて、資料を読み取らせた。グ
ループの友達とかかわりながら、地形、戦い方や武器について着目して、読み取りが
できた。より深く資料を読み取ることができた児童は、絵の左側(織田軍)と右側(武
田軍)の違いに気づき、比較したことをノートに記していた。
全体の話し合いでは、戦っている武将について小さく名前が書かれていることに気
づいた児童の発言をきっかけに、どんな武将が戦っているのか、再度グループにして、
武将の名前の記述に注目させた。長篠の戦いは、織田軍と武田軍の戦いであることを
7
全体で共有することができた。導入時の資料提示では、長篠の戦いについての知識は
与えずに話し合いを始めたが、この屏風絵だけを手掛かりにして、大まかな戦いの様
子はもちろん、どんな武将が戦っているのかという点まで追究することができた。
②
織田軍は勝つためにどんな作戦の工夫をしたか
当時最強の騎馬隊を持っていた武田軍に、
織田
軍が勝利したという史実を知らせて、
ジャンプの
課題として、織田軍の作戦の工夫を追究させた。
織田軍と武田軍の戦い方を比較しながら、
武器の
ちがい(鉄砲の使用)や、防御の有無(柵が設け
られている)などに気づくことができた。さらに、 【資料8
鉄砲と三段戦法】
戦いでの鉄砲と柵の有効性についても考えることができた。
全体の話し合いの中で、鉄砲の弱点「鉄砲は、玉を詰めるのに時間がかかった」こ
とにも触れ、一枚の資料を与えた。
(資料8)児童たちは、資料から見たことを素直
に話すとともに、互いの考えを聴き合いながら話をつなげ、織田軍の作戦の工夫につ
いて、
深く迫ることができた。それを聴いている児童も、資料をじっと見つめながら、
友達の話に耳を傾けていた。
(資料9)
【全体での話し合いの様子】
T でも、鉄砲って本当にすごいのかな?弱点もあるんじゃない?
C 鉄だから、重い
C 次の玉を撃つのに、時間がかかる
T その間に馬が来たら負けちゃうよね。だから信長
は、鉄砲の撃ち方を考えたのです。
(資料9提示)
C 鉄砲を撃っている人が一番前にいる。
撃っているのはこの人、一人だ。
【資料9
全体で話を聴く様子】
C 甲冑とかつけているから、敵の攻撃が当たってもいいようにってことかな。
C 後ろの人は玉を詰めている。
C 準備しているみたいな感じ?
C 確か、三回に分けて撃ったって聞いたことがある。
T 三回に分けるってどういうこと?
C まず一人の人が撃って、撃ったら玉を詰めて、その間に次の人が撃つ。
8
―ふり返り―
授業のふり返りでは、以下のような児童の感想があった。
・
織田軍は、武田軍に勝つために鉄砲を使ったりして、いろいろな方法を考
えていて、すごいなと思った。
・
長篠の戦いのことが、よく分かった。でも、織田軍は鉄砲を持っているの
に、武田軍は鉄砲を持っていないから、不思議に思った。
・ グループで、戦法などをいっぱい話せてよかった。
6
考察
(1)資料の読み取り
資料の読み取りにおいては、はじめに一つの共通資料を提示し、読み取る視点を明
確にしてから取り組ませた。そして、すぐにノートにまとめるのではなく、グループ
で話し合ってから、ノートに考えを整理させた。読み取りが苦手で何を書いていいの
か、話していいのか分からなかった児童も、視点を持たせることで安心して資料に向
き合うようになり、互いに考えを交流させるうちに、自分の考えを持つことができる
児童が増えた。授業中の発言からも、そのことを実感することができた。
(2)グループ及び全体での話し合い
グループ学習は、児童たちのペースで進むからこそ、本音を出し合い、伸びやかに
学習に向かうことができたと思う。また、全体の場では、なかなか言い出せないよう
なことであっても、グループの場では、普段の会話をするように気軽に考えを出し合
い、話し合うことができた。グループでの話し合いを進めるうちに、分からない時に
はすぐに聴き合える関係性が育ってきたので、一人一人が安心して学べる場となった
ことも、児童たちの姿から実感できた。
そうした雰囲気が、全体の話し合いでも広がりつつある。グループでの話し合いか
ら生み出された個々の気づきや考えを、全員で聴いた上で、理解できなかったところ
を自然に質問したり、
「でもさ…」と自分なりの考えを話したりするようになった。そ
の発言をきっかけに、クラス全体が一度そこで立ち止まって考え、さらに追究できる
ようになった。自分の考えを深められる児童が育ってきたといえる。
グループ及び全体での話し合いは、互いの考えを伝え、受け止め、新たな見方や考
え方に気づかせることに有効であり、
「言語活動の充実」
を図ることができたと考える。
9
また、様々な視点で資料を読み取ったり、考えたりすることができるようになったこ
とから、児童一人一人の「思考力・判断力・表現力の向上」にもつながったといえる。
(3)共有の課題とジャンプの課題の設定
話し合いの第一段階の「共有の課題」では、絵や写真などを見て気づいたこと・考
えたことなど、話し合いやすい内容を設定した。様々な視点から多くのことを読み取
れるような資料を授業の前半に扱うことで、互いに考えを活発に交流することができ
た。この際、他の資料を与えず、一つの共通資料についてじっくり話し合うことで、
考えを伝えることが苦手な児童も、友達との関わりを通して、自分の考えを話すこと
ができるようになり、前向きに課題に取り組むことができた。
第二段階の「ジャンプの課題」では、他の資料の情報を正しく読み取ったり、効果
的に活用するため、社会事象に対しての考察を加えたり、見方や考えを深められるよ
うな課題を設定した。そして、グループの友達と話したり、聴き合ったりする中で、
思考力や判断力・表現力の育成につながっていった。
7
今後の課題
今回の実践から、話し合いを中心に据えた授業展開によって、児童たちは、互いにか
かわり合って、資料を様々な視点で読み取り、社会事象の見方や考えを深めることがで
きるようになった。しかし一方で、
「話す」ということに重点を置いた授業展開により、
児童たちは話したり、聴いたりすることに夢中になり、ノートやワークシートに文章と
してまとめる時間が十分取れず、
「書く」ことがおろそかになった点である。自分の考え
を持ち、深め合うためには、話し合うことだけでなく、授業の中にさまざまな言語活動
を工夫して取り入れていく必要がある。また、グループでの話し合い活動では、児童た
ちのペースで学ぶことができるという良さがある一方で、話し合いの途中で児童たちが
教材から離れてしまったり、ジャンプの課題という少し難しい課題のために、学びが停
滞してしまったりする場面もみられた。児童たちに、課題に対して粘り強く学ぶ姿勢を
持たせるために、魅力ある教材や課題を精選し、グループや全体の話し合い活動をより
充実させながら、学びを深めていけるような実践を重ねていきたい。
〈参考文献〉
・
「小学校学習指導要領解説 社会編」
文部科学省
・
「平成26年度教職員研修の手引き」
愛知県教育委員会
10