参考資料

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基本的事項の点検のために
命題 7.2 の (ii) =)
(iii) と (iii) =) (i) の証明が復元できるか.
群 G とその部分群 H が与えられたとき元 a b 2 G が属する左剰余類 Ha Hb が同じかど うかを剰余
類を具体的に作らずに a b だけから判断できるか.(ヒント:命題 7.2)
右剰余類と左剰余類の違いを理解しているか.それが一致しない例をあげることが出来るか (ヒント:
3 次対称群 S3 で例を構成できる)
有限群 G の部分群 H の位数と剰余類 Ha の元の個数は一致する.この理由を説明できるか (page
下参照)
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有限群 G と部分群 H が具体的に与えられたとき H による G の左 (または右) 剰余類分解を計算でき
るか.(例 7.6, 問 7.7 参照)
定理 7.10 はきわめて重要な定理である.これが成り立つ根拠となっている定理がいえるか.また定理
7.10 を用いて初等整数論の定理としてよく知られているオイラーの定理の証明を復元できるか.
フェルマーの小定理の根拠となっている定理は何か.また証明にどのように用いているか.
フェルマーの小定理の応用例を知っているか.
ウィルソンの定理の証明の中心的アイデアはなにか.(ヒント:証明の STEPI] は何のためにあるの
か考えよ.)
定理 7.17 では結論を否定することによって 2 乗が ;1 と合同になる元の存在を示している.このこ
とは矛盾を導く上でどのような役割をもっているのかを理解しているか.
正規部分群の定義を知っているか.
H が群 G の正規部分群のとき剰余類 Hb と剰余類 Hc の集合としての積はなぜ Hbc と一致するのか.
(補題 8.2 参照) この事実と正規部分群 H による剰余類の間の新しい演算の定義との関係を理解して
いるか.
正規部分群でない部分群による剰余類分解に対して,同様な方法で演算を定義しようとしてもできな
いが,その例を知っているか.(問題 8.3 参照)
剰余群の計算が実行できるか (問題 8.8)
奇数+奇数は偶数,奇数+偶数は奇数といった中学生が理解できる 2 元集合 S
"演算"は剰余群の立場でみるとどのように表現できるか (例 8.11 参照)
剰余群 G=N でなぜ剰余類 N (=
(定理 8.13 参照)
= f 偶数,奇数 g 上の
Ne) は単位元なのか.また,なぜ Na の逆元は Na;1 でよいのか.
G の部分群 N が a;1 Na N (8a 2 G) をみたせばなぜ正規部分群といえるのか (定理 8.9 参照)
上の事実にもかかわらず,なぜ正規部分群であることの判定は G = Na1 Na2 と剰余類分解し
たときに a1 a2 に対してだけ ai ;1 Nai N であること (とても少なくて済む!) をチェックすれば
よいのか.(定理 8.10 参照)
準同型写像は同型写像のどの条件をゆるめたものであるか理解しているか.
準同型写像の像 Im(f ), 核 Ker(f ) とは何か.何のためにそのような概念を導入するのか (定理 9.3(準同型定理
と呼ばれる) 参照)
正の実数全体 R+ は積に関して群である (なぜか?) が,これは剰余群 R=f1g と同型である.これは
なぜか理由がいえるか (問題 9.4 と準同型定理参照)
群の直積とは何か.直積により得られた群の演算ができるか.
群 (G1 ) と群 (G2 ) の直積 G1 G2 について,高校で学んだベクトルの和に関しては群の直積に
おける計算と解釈できる.この場合,群 (G1 ) (G2 ) に相当するのは何か理解しているか.
群の直積の単位元や各元の逆元が分かるか (定理 10.1 参照) また,そうである理由がいえるか.
正の整数 m n の最大公約数が 1 のときなぜ次の同値が成り立つか説明できるか.(補題 10.3 参照)
r s (mod mn) () r s (mod m) かつ r s (mod n)
(Z2 +) (Z3 +) ' (Z6 +) であるのはなぜか (定理 10.4 参照) また,この同型写像は具体的にどの
ようにして与えられるか.(定理 10.4 の証明を参照)
定理 10.4 の別証として次があった (講義ノートを参照せよ) が,準同型定理の使い方としてこちらの
証明の方を十分理解せよ.
(証明) 写像 f : Z ;! Zm Zn f (x) = (x (mod m) x (mod n)) を考えると準同型写像で
ある (示せ).このとき群 Zm Zn の単位元は (0 (mod m) 0 (mod n)) であるから,Ker(f ) は
Ker(f ) = fx j x (mod m) = 0 かつ x (mod n) = 0g となる.一方では gcd(m n) = 1 なので
m の倍数かつ n の倍数であるとは mn の倍数であることと意味が同じであるので Ker(f ) = fx j x
(mod m) = 0 g = mnZ となる.従って準同型定理 (定理 9.3) より Z=mnZ ' f (Z) Zm Zn.また
jZ=mnZj = Zm Znj = mn であるから Z=mnZ ' Zm Zn.これは Zmn ' Zm Zn を意味する.
整数の 2 進法展開ができるか.
三山崩しの演算 (N~ ) の計算ができるか (例 11.1 参照)
(N~ ) が結合法則をみたすのは成分ごとの mod
るか.(問題 11.2 参照)
(N~ ) の単位元が
参照)
2 による加法がもとになっていることを理解してい
0 で元 n の逆元が n 自身であることを演算の定義から説明できるか.(問題 11.2
問題 11.3 を群 (N~ ) のもつ性質 (問題 11.2 参照) から説明できるか.
命題 11.6 と三山崩しの必勝法の間にどのような関係があるか.