アッセンブリー乙テーブル総評 担当ジャッジ・総評文責:阿部(芝工) 、三井(慶應) <<テーブルメンバー>> 宮澤(明治3)、夏野(明治3) 、市川(法市3)、前田(成蹊2)、田中(独協2) 、大谷(高 経2)、小榑(立教3)、櫻井(立教2) 、郷(慶應2) 、水木(慶應2) (順不同) <<全体への総評>> 1.議論のおおまかな流れ 市川くんと宮澤さんがオピメに立候補し投票の結果、宮澤さんの死刑制度のオピニオンシ ート(TG:死刑囚、Mandate;死刑廃止のみ)が選ばれました。ASQ エリアでは、郷く んの刑法に関するアイデアの浸透に少々時間が掛かってしまったこと以外は、スムーズに 進められました。 次に、NFC エリアでは、市川くんの「日本政府の task は犯罪を抑止すること→死刑が廃 止されても被害者は減らない」 、郷くんの「刑罰には目的があり刑法で合法化されている→ 犯罪と刑罰の QL のバランスを保つことができない」の2つのアイデアが出され、市川くん のアイデアの検証に移りましたが、「コンパリで、3imp のほかに、 『犯罪の抑止』と『刑 罰のバランス』の2つのクライテリアで Sit コンパリをしよう」という宮沢さんの S により、 流されました。 Plan エリアでは、Must Q のみがなされ、DA エリアに移りました。4人が DA アイデアを 出しましたが、投票の結果、オピメの宮澤さんが推薦した「L/I による死刑囚の M/S」が選 ばれました。コンパリエリアでは、AD>DA と DA>AD のロジックが一つずつ成り立ち、3 つめのロジックの検証途中で時間切れとなったため、×Take Plan の結論が得られました。 2.よかった点・改善点 良かった点 ・多くのアイデアが提示されましたが、CCL 意識が高くスムーズに進むことが出来ていま した。その中でも相手の話を傾聴することを忘れずに一つ一つしっかりと検証する姿勢が とてもよかったと感じました。 ・ アイデアや S が提示されたときに他のパンツがしっかりとしたダウトやオブジェクショ ンの形じゃないにしろ疑問や変だなと思ったところを臆することなく聞いていたところが とてもよかったです。常に懐疑心を持って検証する姿勢はディスカッションを深く出来る ためぜひ続けてください。実際に今回のディスカッションで発端がおぼつかない Q でも結 論にかかわるような S のコンテンツを変えること出来ていました。 改善点 ・アイデアを持っている子は何人かいましたが、実際に議論を進めるためのプロシなどを 引いたり、自分のアイデアの落としどころ(結論のどのような部分に残したいのか)まで 練ったりというところがまだまだだと感じました。もちろん、アイデア自体は良いのです が、議論の流れの中で自分の意見をどのように扱うことで、効率的に(かぎりある時間の 中で)深い結論を得ることが出来るのか考え、それを示すことにチャレンジしてみて欲し いです。 ・コンパリエリアの前で「成立したコンパリが1つならそのまま CCL を出して、2つ以上 のコンパリが成立したら、クライテリアとクライテリアをコンパリしよう」という S が出 されましたが、二つのコンパリが成立したにも関わらずこの S が使われずに終わってしま いました。S を打った人も、その S を通したテーブルメンバーも、この議論においてなぜ その S が必要なのかを理解し、 理解できないならば理解するための Q をするなどしてから、 S を通すべきだと思いました。そうでないと、あまり意味のない S ばかりに議論の時間を 取られてしまいもったいないと感じました。 ・NFC のアイデアをコンパリの新たなクライテリアとして設置してその論点ついて話すと いう S が 2 回通り 5 個のクライテリアでコンパリをすることに決まりました。その時にコ ンパリで本当に話したかったアイデアを話すことが出来るのかどうかという検証は行われ ましたが、新しいクライテリアが追加されたことによってナローのときにコンセンサスを とった AD,DA コンクルの形と差異がないのかという検証はされませんでした。新たなクラ イテリアは単純に AD,DA で比べるというより、シチュエーション同士をコンパリさせてそ の結果を AD,DA に帰着させるというものであったため、従来通りのものと言い難かったで す。もしその手法でも問題がないのならばその点をテーブルにシェアすべきでした。そう することによって decision criteria にすべきかどうかであったり、コンパリが終わった後の 結論の出し方などが限定されていき、あやふやだったところが明確化されていったと感じ ました。 ≪乙一選定理由≫ 今回、宮澤さんを乙一として選定しました。 理由として、一つ目はオピニオンプレゼンターとしての役割をしっかりと果たしていた点、 二つ目はどんなアイデアに対しても理解し、しっかりと結論に結び付けようという姿勢が あった点です。アイディアを検証する前に見えていなかった相手の意図を Q によって引き 出し、トリート、ハンドリングを行っていたところは大変優れていました。しかし、論点 化するときや、コンパリに流すときの説明や理由が多少不十分であり、浸透度が少し悪か ったように感じました。もう少し相手の理解度を見ながら話を展開させるとより良かった と思います。
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