乙16テーブル ジャッジ

乙16番テーブル
総評
文責:斉藤智子、伊東明菜
【全体の流れ】
まず、小松によるナローで始まり、その中で城倉が「プライオリティーが 1 つしか証明で
きなかったらどうするの?」(コンパリで時間がなくて、例えば QL しか優劣を証明できな
かった場合はどうするのか)という Q をした。そこに関して 15 分ほどの時間を割き、結局
は小松による S でコンパリに流された。その後、ナロープレゼンターである小松自身が、
メディカルパーパスに関するコンセンサスを取りたいとテーブルに投げかけ、アイディア
のシェアが行われた。
オピメボートでは永井、郷、小松が立候補し、多数決の結果永井が選ばれた。オピメボ
ートのあと、桑江によって「オブジェクションを一つに絞って議論を進めよう」という S
が提示された。これに対して小松が、「オピニオンシートを現段階では検証していない・
全員のアイディアを聞きたいという永井(オピメ)の意に反する」というダウトを提示し
た。結局、NFC の前にもう一度桑江の S について話し合うということで、議論は次に進んだ。
ASQ では小松、城倉、桑江、宇都宮、郷が主に Q をし、小松、桑江が適宜 C をしていた。
NFC では、NFC 検証前に、先程の桑江の S についての議論がなされた。結局、永井が「オ
ピメとして、みんなのアイディアを検証したいというのがアピールポイントであったから、
全員が一つに絞っていいというなら、僕もそれに従う。」と発言し、全員の賛成を得られ
たら桑江の S に乗るということになったが、数人が反対の意を示したのでテーブルの結論
としては桑江の S には乗らないということになった。
PLANSIDE では、プラカに郷と桑江が反論した。まず郷のアイディアが検証された。郷の
アイディアは、権利が剥奪されることは違憲であるからプラカは立たないというものであ
った。ここに関しては、桑江にロジックの欠陥を指摘され、アイディア検証が終わった。
次に桑江のアイディアの検証がなされた。桑江は、
「基本的人権は尊重されるべきである。」
というものであった。これに対し小松が、「死因不明の屍体が発見された場合、家族の同
意なしに検死官は屍体を解剖できる。これは事件を解決したり国民のためにする行為であ
るが、臓器移植はこれと同じで合憲性があるのではないか」と反論し、桑江がこれに納得
し、検証が終了した。そして、これと同時にディスカッションも終了した。
【テーブル順位及び個人評価】
一位 小松(早稲田3)
3時間の議論においてテーブルへのコンスタントな介入が見られ、かつ全員の理解を統一
させることと議論を先に進めることに関して最も貢献していたことから、一位に選出しま
した。Practicability のアーギュからどんどんミクロな話に向かっていった際にも、最終的
に小松くんがマクロな視点に気付き対処できたことが議論に大きく影響したため、こうい
った視点は今後も持ち続けてほしいです。しかし、時間に焦ると少々強引に処理する部分
が見られたため、アーギュメンターの主張や論点をしっかり引き出してから対処する力を
持ち得てほしいと思います。
二位 桑江(明治3)
オピニオンプレゼンターが決まった段階で、論点をカットし効率的に議論を進めるためオ
ブジェクションを一つに絞ろうという suggestion、そして practicability において基本的人
権の尊重に関するアーギュなど、議論を深めたと言える自身のアイディアをテーブルに提
示していたことから、二位に選出しました。しかし suggestion を打つ際に、テーブルメン
バーへのメリットがあまり詰められておらず最終的にもその点に突かれてしまったため、
自身の意見を話す上での議論への貢献性を今一度考えられると良いと思います。全体を通
して、周りの意見を理解しようと努める姿勢はとても良かったです。
三位 永井(芝工3)
オピニオンプレゼンターとして、各エリアで話すべきことを意識した視点を持ちながらテ
ーブル全体の意見の統一を図り議論に貢献していたため、三位に選出しました。しかし、
アーギュメンターに対して意見をしっかり聞こうとする姿勢がある一方で少々理解の遅さ
が見られたため、Q や C を通して意見を明確に理解すること、また議論を先に進めること
を心掛けることで、より伸びると思います。
四位 郷(慶応3)
practicability においてコンパリに影響する suggestion を含めたアイディアを提示し、議論
を活発化させた点が良かったです。しかし、テーブルとしてこのアイディアを理解するこ
とに時間がかかり議論の停滞が生じたため、アイディアを出す側としても議論を先に進め
るマクロな視点が必要かと思います。
五位 宇都宮(立教2)
オピニオンプレゼンターの定義などを理解するため、Q による部分的な介入は出来ていま
した。目の付け所は良いので、より積極的な介入をしていってほしいと思います。自身の
アイディアを考えてテーブルに落とすことで、より議論を楽しめます。ぜひ頑張ってくだ
さい。
六位 城倉(東洋2)
全体的にアーギュメンターの意見を理解するための Q やダウトを含めた介入が出来ていま
した。しかし、城倉くんはチャートに落とさずオーラルによる発言が多いため、テーブル
にあまり浸透せずもったいない印象を受けました。しっかりチャートに落とすことと、自
身のアイディアを考えて詰める練習をしてほしいと思います。
七位 栗林(明治2)
、堀江(明治2)
議論に介入するためには、自分のアイディアを提示すること、オピニオンプレゼンターの
定義やパンツのアイディアを理解しようとすることが一番の近道かと思います。まだこれ
から伸ばせる時期だと思うので、ぜひ頑張ってください。