子どもと共に創る体育学習

子どもと共に創る体育学習
~子どもの心と体を見つめ,確かな学力を保障する指導の在り方~
●平成 27 年度の研究について
1 研究テーマ設定の理由
(1)学習指導要領から
平成 20 年に告示され,23 年から全面実施となった学習指導要領では,指 導 内 容 が 整 理 さ れ ,
内 容 を 明 確 に 示 す こ と で 体 系 化 が 図 ら れ た 。そのことにより,いつ,どのような力を,どのよ
うに身に付けさせればよいか,授業づくりの方向性が捉えやすくなったことで,学習内容の系統性を
踏まえた授業が展開されるようになった。例えばボールゲームであれば,中学年では簡単なボール操
作で学級のみんなが特性に触れることができるゲームなどの易しいゲームを教材にした授業が。また,
高学年では子どもの発達段階を踏まえ,学習課題が追究しやすいように簡易化したゲームが教材とし
て授業が実践されるなどの成果がみられるようになった。学習指導要領を具現化していく授業づくり
が望まれているのである。
その一方で,次の学習指導要領改訂は平成 28 年に行われ,平成 31 年から全面実施となることが決
まっている。つまり,今後の研究は学習指導要領の内容を具現化しつつも,新たな内容についても研
究を深めていかなければならないのである。そのような中,今後の改定のキーワードになるのが体育
における「学力」である。これまでは,体育の成果=体力で捉えられることがあった。そのことにつ
いて高橋健夫氏は「体育の学力」について,次のように述べている。(下線は研究部)
(中央教育審議会体育専門部会での討議について述べられた後)体育科は「身体能力(体力+技能)」,
「態度(社
会的な態度)」,「知識,思考・判断」を具体的な目標とし,これらの目標の総和として生涯スポーツの継続
的実践につながる価値的な態度や実践力を育成していくことが確認された。学習(指導)内容の視点からいえ
ば,身体能力は「運動技術・戦術や体力つくりの方法の学習」であり,態度は「運動の社会的行動の学習」で
あり,知識,思考・判断は「運動技術や社会的行動に関わった知識や学び方の学習」ということになる。この
ことからもわかるように,体育で身に付けさせたい能力は,体力に一元化することはできない。これらの学習
内容を総合的に習得した能力や態度を「体育的学力」あるいは「体育の学力」と表現したのである。
日本学校体育研究連合会メールマガジン第 6 号 2012.5.20
生涯にわたる豊かなスポーツライフの継続
合理的・意欲的な
運動実践
身体能力
(できる)
態
思考力・判断力
度
(身に付く)
(活用する)
知
識
(分かる)
中央教育審議会「健やかな体を育む教育の在り方に関する専門部会報告」(平成 20 年 3 月)
このように,「技能」「態度」「知識」「思考・判断」は,互いに関連し合っている。そして,「知
-1-
識」・「技能」・「態度」が相互に関連し合う中で,「思考・判断」が働き,それぞれの能力は,互
いに高まり合っていく。この互いに関連し高まった状態がバランスよく身に付いた能力の姿である。
(2)これまでの本県の研究から
これまで香川県では学習内容を「わかる」「できる」「かかわる」と設定し,それらの内容を明確に
していくこと(学習内容の明確化),またそれらの内容を発達段階に応じて系統的に指導していくこと
(学習内容の系統性)を中心に研究を進めてきた。
また,
「わかる」と「できる」をつなぐ授業づくりを行うため,これまでの研究の成果と,新しい学
習指導要領で重点として示された内容等を踏まえて,「『わかる』と『できる』をつなぐ授業づくりの
要件」を以下のように見出し,実践を積み重ねた。
要件 1
問題に対して切実感をもって取り組める教材を仕組む
・・・学習への意欲化
要件 2
教具を活用して「わかる」と「できる」をつなぐ
・・・体験や経験の保障
要件 3
多様なかかわりの場を仕組み,キーワードを生み出す
・・・言語活動の充実
要件 4
ワークシートを活用し,次時の指導につなぐ
・・・指導と評価の一体化
研究を通して,「わかる」と「できる」とは互いに関連しており,「できる」を保障するためにも,
教材を通して「わかる」ことを確実に習得・活用させていく授業づくりが大切であることが明らかと
なった。また,
「わかる」と「できる」の間には,他者との「かかわり」や,教具や教材,教師との豊
かな「かかわり」など,多様な「かかわり」が必要であることも明らかになった。
これらのことから,本県が取り組んできた研究そのものが学習指導要領の趣旨に沿ったものであり,
これまで積み重ねてきた研究の成果を踏まえてさらに深化・拡充させていくことが大切であると考え
る。
(3)研究を通して見えてきた課題
本県の成果を踏まえて,学習指導要領の趣旨に則った実践を進めていく中で,おおよそ次の 4 つの
課題が見えてきた。
①授業レベルでの課題
授業によっては学習内容を確実に習得させることのみを重点とするあまり,教師が習得すべき学
習内容を絞り込みすぎて教師主導型の授業が展開されたり,学習の成果を技能的なものだけに求め
たりしている授業も見られるようになった。そのような授業では,子どもたちに考えさせたり,工
夫させたりする時間が少なく,学習指導要領で示された学力の重要な 3 つの要素(「基礎的な知識・
技能を身に付ける」「知識・技能を活用し,自ら考え,判断し,表現する力をはぐくむ」「学習に
取り組む意欲を養う」)を育てることにはつながらないことも明らかになってきた。
また,課題を教師主導で提示したり,実態とかけ離れた教材を設定したりすることで,子どもの
意識の流れと授業の流れとがずれてしまっている授業もあった。
このことについて岩田靖氏(信州大学)や米村耕平氏(香川大学)は次のように指摘している。
(ネット型の共通項にふれた後)特に「意図的なセットを経由した攻撃」(連携プレイタイプの共通
項)に学習の焦点を当てるべきと考えている。しかしながら,実際の授業においては,このような
学習に接近するどころか,むしろ既存のゲームに近似した条件の中で,この本質から乖離した学
習活動が展開されていることも少なくない。(例としてサーブの正否がスコアの 50%を締めるゲー
ムなど)
信州大学
教授
-2-
岩田
靖
体育科教育 2009.03
(これまでの戦術学習の課題を述べる中で)自陣での攻撃の組み立てができていないというメインゲ
ームの状況があるにもかかわらず,ドリルゲームではスパイク練習を適用するなど,メインゲーム
とドリルゲームのミスマッチもありました。さらには,ゲームに必要な戦術的解決とは異なる考え
方によるルール(全員の触球数確保のために「全員触ってから相手コートへ返す」など)をつくった
が故に,ゲームパフォーマンスの向上に十分結び付いていない向きもあったことは否定できませ
ん。これらの問題は私たち教師サイドがメインゲームの様相がどのように変化していくのか予測で
きないこと,メインゲームの様相から子どもたちの抱える戦術的課題や技術的な課題が見抜けない
こと,中核にすべき学習内容が不確かであることにその原因があったのではないかと推察します。
香川大学 准教授
米村 耕平
体育科教育 2010.10
これらの課題はいくら学習内容が明確に示されたとしても,授業が成立していなければ体育の学
習でこそ学ばせるべき内容が確実に定着していないということになる。
②学習指導要領レベルでの課題
授業レベルでの課題が解決されたとしてもまだ課題がある。それは,
「2 学年で示された内容をど
のように扱っていくのか」ということである。学習内容の確実な習得を図るには,1 つの単元に多
くの時間を配当する必要があり,学習指導要領改訂では,カリキュラムの内容を 2 学年の枠組みで
示すことにより,同じ運動種目を毎学年繰り返して指導しなくてもよいこととしている。
2 学年で示された内容については,白旗和也氏(前文部科学省教科調査官)も指摘しており,これま
での本県の研究からも課題であることが明らかとなった。2 学年での系統性も明らかにしていく必
要があるのではないだろうか。
③保健学習の課題
学習指導要領改訂の基本方針は,「生涯にわたって健康を保持増進し, 豊かなスポーツライフを
実現することを重視し改善を図る」ことである。そのために,「心と体をより一体としてとらえ,
健全な成長を促すことが重要であることから,引き続き保健と体育を関連させて指導すること」が
重要であるとしている。
つまり,運動領域と保健領域とを関連させ,それぞれで習得した技能や知識をそれぞれの学習の
場で活用できる授業づくりが,必要と考える。保健学習については,学習指導要領改訂の方針の一
つにも挙げられており,保健学習のさらなる充実や運動領域と保健領域を融合させた授業の必要性
がうたわれている。
④体力つくりの課題
一人一人に応じた体力の向上は,学習指導要領改訂の趣旨の一つである。本県においても,平成
26 年度新体力テストの体力合計点が全国平均よりも下回るという現状がある。また,運動に対する
態度として,
「運動する子どもとそうでない子どもの二極化傾向」や「子どもの体力の低下傾向」と
いう課題がある。そこで,授業を通してのどのような体力つくりが実践できるのか,また,どのよ
うな授業を展開していけば運動の日常化につながるのか,体力つくりにつながる取組を行っていく
ことで,運動に親しむ資質や能力の基礎を育てることをめざす。
これらの課題から,教師は目の前にいる子どもの実態を把握し,子どもに身に付けさせたい力を
明らかにした上で,授業計画を立て,子どもの「思考・判断」を媒介に,「知識」・「技能」・「態
度」が互いに高まり合うよう,教師の意図的な授業づくりが必要であると考える。
-3-
2
研究の方向性
(1)目指す子ども像
そこで,私たちはどのような学力が身に付いた子どもを目指すのだろうか。学習内容ごとに,目指す子
ども像を以下のように整理してみた。
それぞれの運動における技能を身
に付けることができる
動き方や運動のポイントや
運動の仕方が分かる
目指す子ども像
できる
できるようになった過程が分かる
どうしてだろう?
こうすればいいのかな?
こうなるのは○○だからだ
課題の解決方法を知り,
補助したり,教具を用いたりする
助け合って運動したり,教具や教
材を活用したりする
もっとみんなと一緒にやってみたい
わかる
わかったことをもとに 互い
にアドバイスし合う
かかわる
このことからも分かるように,それぞれの学習内容ごとに身に付けるようにするものもあれば,学
習内容が関連し合って身に付くものもある。そして最終的には「わかったことを基にかかわることで,
できるようになったことを捉えることができる」力,
「そのできるようになった過程を,わかったこと
やかかわったことを基に語ることができる」力,
「運動の楽しさを知り,生涯にわたり,運動に親しむ
ことができる」力を育成していきたい。このような力を育成する授業づくりを行うことが,先述の課
題を解決することにもつながると考える。
(2)研究テーマ
これからの研究では,すべての学習内容を総合的に習得できるような授業づくりがこれまで以上に
望まれている。そこで,研究テーマを以下のように設定した。
「子どもと共に創る体育学習」
「子どもと共に創る」ということは,
「子どもはどのような欲求に基づいて運動に挑戦し,どこに楽
しさや喜びを見出すのか」を十分理解しておく必要がある。言い換えれば,子どもが運動学習・保健
学習を通して,体育的学力を身に付けていく過程をコーディネートすることが前提となる。
学習の主体者は子どもである。わたしたち教師には,すべての子どもたちが運動に対して肯定的な
イメージをもち,自ら課題解決に向かって主体的に活動できるような授業づくりをする責任がある。
子どもの思いや意欲を大切にした学習を展開するということは,教師が子どもを十分に理解し,教師
が身に付けさせたい力を明確にし,子どもが楽しく活動しながらも,確かな学力を身に付けることが
可能な手立てを準備しておく必要がある。
つまり,授業において,つまずきや問題を抱えている子どもを事前にまたは即座に把握し,その課
題解決学習が子どもによって行われるよう,教師が見通しをもった手立てを準備し,意図的な指導に
よって効果的な指導へとつながり,子どもに確かな学力を保障することができると考える。
3
研究の視点
これまで本県は授業づくりを PDCA サイクルの四段階で研究・実践してきた。PDCA サイクルは授
業づくりには非常に有効な視点であることから,本年度もこの視点は大切にしつつ,以下のような計
画や視点で研究に取り組んでいく。
-4-
Check(評価),Action(改善)
まず,子どもの「運動に対する興味・関心」「身体能力」「知識」「運動経験」「既習内容」「地域の実
態」
「社会的背景」など,子ども自身を様々な観点から観察する。その観察から得た情報を踏まえた上
で,教師が今,目の前にいる子どもにどのような力を身に付けさせたいのかということを明らかにす
る。教師が,子どもの関心や技能を十分に把握し,より高度な段階に導くことがなされなければ,子
どもたちの運動への興味は薄れてしまう。
このことは,運動への愛好的な態度の育成にも大きく関わっている。運動での楽しさ体験(肯定的な
情意的経験)をした子どもは,運動による多くの刺激を求めて積極的に運動に取り組む「運動好き」に
なり,そうでない子どもは,運動による刺激を避ける「運動嫌い」になると考える。
Plan(計画)
また,授業前の「学習内容の明確化」
「教材づくり」では,子どもに内在している「できるようにな
りたい願い」や「知りたいという思い」,
「運動欲求の充足」を十分に把握・理解した上で,教師が指
導内容を明らかにし,指導方法のプランを立てることである。また,予想される子どもの課題達成や
つまずきを事前に想定し,それらを解決に導く手立てを準備しておくことも必要である。
Do(実行)
次に,授業中の「マネジメント」「インターアクション(言葉かけ)」「モニタリング(洞察)」「インス
トラクション(効果的な学習指導)」では,子どもの様子を積極的に洞察し,問題や悩みをかかえていそ
うな子どもに積極的にかかわり,より意欲的に主体的な学習を展開していくことができるようにする。
その際,直接的な解決方法を提示するのではなく,友達とかかわらせることでよさを学ばせたり,既
習内容から解決の糸口となるヒントを提示したり,学習の道筋を示したりすることが大切である。
Check(評価)
そして,授業後の「評価(子どもや教師)」
「授業分析」
「リフレクション」では,形成的授業評価や体
育ノート,日記などから,子どもの課題の達成度やつまずき,悩みなどを把握する。
Action(改善)
そのことをもとに,目指す子ども像に近づけるために,次時どのような学習内容が必要なのか明確
にしたり,教材をさらに再構成したり,教具や教授行為を工夫することで一連の学習活動が展開され
る。
(1)研究の計画
平成 26 年度から始まった研究は,平成 29 年度の中・四国研究大会(香川:丸亀)につながるもの
になる。そこで,研究を4年間のスパンで捉え,以下のような方向性で研究を進めていく。
研究の概要
平成 26 年度(1 年次)
○Plan(計画)の段階を中心に研究を進めていく。
平成 27 年度(2 年次)
○Do(実行)の段階を中心に研究を進めていく。
平成 28 年度(3 年次)
○Check(評価),Action(改善)の段階を中心に研究を進めていく。
平成 29 年度(4 年次)
○Plan,Do,Check,Action の各段階でまとめをする。
-5-
(2)研究計画図
体育科の目標
生涯にわたって健康を保持増進し, 豊かなスポーツライフを実現することを重視し改善を図る能力
めざす子ども像
◎わかったことを基にかかわることで,できるようになったことを捉えることができる子ども
◎そのできるようになった過程を,わかったことやかかわったことを基に語ることができる子ども
◎運動の楽しさを知り,生涯にわたり,運動に親しむことができる子ども
研
【4年次】
【4年次】
究
の
ま
と
め
【3年次】
形成的授業評価
量的質的分析
運動有能感調査
保健学習・体力向上
【2年次】
教師の言葉かけ
運動学習場面の確保
等
【1年次】
単元構成・教材化
学習指導内容の検討
研究主題
等
「子どもと共に創る体育学習」
【これまでの本県における研究からの課題】
○
子どもの意識の流れと授業の流れとのずれ
○
2 学年で示された内容の取り扱い方
○
運動領域と保健領域がかけ離れた授業
○
子どもの体力の低下と運動の非日常化
〈子ども〉
【体育科における課題】
〈教師〉
・運動する子とそうでない子の二極化
・教師主導型の授業
・体力の低下
・運動に親しむ資質や能力の育成
・運動に対して否定的な態度
等
・子どもの実態とかけ離れた教材
-6-
等
(3)研究の視点
①Plan(計画)について
昨年度は「Plan(計画)」に重点を置き,副主題~子どもの学びに寄り添い,授業に活きる指導計画
の在り方~のもと研究を行った。
「Plan(計画)」の検証を行うには,
「Do(実行)」を行い,
「Check(評価)」
した内容から「Action(改善)」を加えていかなければいけない。あくまで重点を「Plan(計画)」におく
ことで,授業が成立した・成立しなかったのは「Plan(計画)」がよかったのか,それとも他に原因が
あるのかを検討づけた。
ア
学習内容を身に付けさせるための単元構成の在り方
1 点目は「教材の配列」である。考慮する点として「学習内容の系統性」「課題の難易性」「学習
者の興味・関心の発展性や能力の段階性」が挙げられる。発展的な学習を展開していくためには各
教材が意図的に配列されている必要があり,それぞれが結びつくことの重要性を示している。
2 点目は「学習指導の道筋」である。学習指導過程は,一般的に「導入」
「展開」
「まとめ」の 3 段
階で構成される。教師の指導行動の中でも学習指導(インストラクション)は大切であり,
「教師のイ
ンストラクションによって,子どもが効果的な学習に従事する状況を創り出すことができる,そし
て効果的に学習に従事することは,課題の達成や学習態度の確立に関係している。」ことが示されて
いる。改めて,単元構成をどのように工夫してくことで,確実に内容を身に付けさせることができ
るのか探っていく必要がある。
イ
学習内容を身に付けさせるための教材化の在り方
このことについては教材化の視点の中でも
改めて方法的視点を再度意識して,教材を開
発していくべきではないかと思う。方法的視
点には「①学習者の興味・関心に配慮しなが
ら,能力の発達段階に応じた適切な課題が提
示されること」
「②全ての学習者に技能習得に
おける達成やゲームでの学習機会を平等に確
保していくこと」「③取り組む対象が挑戦的
で,プレイのおもしろさに満ちあふれた課題
であること」が条件として示されている。
これら,内容的視点と方法的視点の双方のバランスを考え,再構成した教材の開発が求められる。
なぜその教材を選択したのか,なぜそのようなルールにしたのか,明確に語れる授業が求められて
いる。子どもの学びに応じた教材化の在り方を探っていく必要がある。
ウ
学習内容の検討
このことについては学習指導要領の中でも,主に 2 学年でどのような内容を指導していくのかと
いうことを中心に研究を進めていく。そのためにも,1 年次の研究で指導した内容が 2 年次にどの
ようにつながっていくのか長いスパンでの研究が必要となる。
昨年度,plan(計画)に重点を置き,実践を進めてきたが,そこから次のようなことが授業づくりに
おいて大切であることが確認できた。
子どもに必要感をもたせるために plan(計画)に重点を置き,学習課題のもたせ方を考えるこ
とで,効果的な学習につながる。
○ 授業計画は単元全体だけでなく 1 時間 1 時間の授業レベルでも,子どもの姿を基に修正し
ていくことが必要である。
○ 学習内容を再検討するためには,2学年でどのような力を身に付けさせるべきか,系統を明
らかにする必要がある。
○ 「わたしたちの体育」をもとに授業計画を立てて実践することで,子どもにも教師にも分か
りやすい授業ができる。
○
-7-
そこで,本年度は,これらの成果を大切にしながら,「Do(実行)」に重点を置き,副主題~子ども
の心と体を見つめ,確かな学力を保障する指導の在り方~のもと,PDCA サイクルの中で授業づく
りを検証していく。そこでは,
「Do(実行)」だけを取り上げるのではなく,「Plan(計画)」
「Check(評
価)」
「Action(改善)」と関連付けながら,検証していく。
②Do(実行)について
授業レベルに落として教師の指導行動を考えた場合,
「マネジメント」(管理的行動)」
「インストラ
クション(学習指導)」「モニタリング」「相互作用」の具現化と「認知学習と運動学習のバランス」が
柱になってくると考える。
体育の授業において教 師の指導行動は大きく
「インターアクション(フィードバックと励まし)」
「インストラクション(直接的指導)」「モニタリン
グ(観察行動)」
「マネジメント(管理的行動)」の 4 つ
に分けられる。
これらの教師行動で望ましい特徴は次のように
挙げられる。
①
教師自身によって示されるマネジメ
ント行動が少ない。
② 説明,演示,指示といった直接的指導
に配当される時間量が少ない。
③ 相互作用につながる積極的な観察行
動がみられる。
④ 発問-応答,フィードバック(称賛・助
言),励まし,補助等の相互作用が多い。
⑤ 個々の子どもの運動学習に対するフ
ィードバックが多い。
ア
「インターアクション(言葉かけ)」-教師の具体的な言葉かけを大切にした授業-
「インターアクション」は教師と子どもの間で情報交換がなされる行動であり,その中には発問
や受理,フィードバック(賞賛,助言,叱責),励ましがある。この「インターアクション」は形成的
授業評価に有意な関係があると言われている。個々の運動に対して肯定的フィードバック(賞賛),
矯正的フィードバック(助言,励ましを積極的に与えることができる授業づくりを行っていく。そこ
で求められる教師行動の特徴は次の通りである。
①
②
③
説明場面での教師の言葉が鮮明で意味深く,子どもたちが傾聴する。
子どもたちの学習行動に対する観察が鋭く,まとめの場面での評価の言葉がすばらしい。
肯定的・矯正的フィードバックに関わって,有効な指導言葉(伝達性,双方向性,共感性,適切
性,適切な課題の提供)が適用されている。
④ 教材解釈が深く,特に運動技術や戦術の要点を明確に理解している。
⑤ 技術課題に対して,発問(答えが明確な分析的発問)を投げかけ,子どもたちに思考させ,解答さ
せるようなテクニックを用いている(誘導発見的指導)。
⑥ 言語に加えた非言語的行動がやさしく暖かい(肯定的ヒドゥンメッセージ)。
⑦ 能力の低い子どもへの関わりや指導が多く,有能感をもたせる努力を払っている。
「相互作用」については,肯定的フィードバック(賞賛),矯正的フィードバック(助言,励ましを
積極的に与えること効果的であることは言うまでもない。そこに,児童の思考を促す
言葉かけを加え,どのような思考過程を踏んで,力を身に付けることができたか,という視点で
授業づくりをすることが求められている。子どもと直接かかわる場面で教師がどのように支援する
かという教師力が,体育を専門とする・そうでない先生や若年・熟練教師を問わず今後必要になって
くると考える。
-8-
イ
「インストラクション(学習指導場面)」-指導場面における効果的な学習指導-
教師の指導行動の中でもインストラクション(学習指導)は大切であり,
「教師のインストラクショ
ンによって,子どもが効果的な学習に従事する状況を創りだすことができる。そして効果的な学習
に従事することは,課題の達成や学習態度の確立に関係している。」といわれている。学習課題を提
示したり,学習を総括したりするインストラクション(学習指導)が不適切であれば,効果的な体育
学習は実現できない。
授業の「はじめ」
「なか」
「まとめ」の場面において効果的なインストラクション(学習指導)には次
のような特徴がある。
【「はじめ」の場面における学習指導(インストラクション)】
○
○
学習者の注目を集めて,維持させる(学習のルールを設定したりや情報量を精選したりすること)
明確でわかりやすい課題の提示
(専門用語をやさしい言葉に置き換えて説明し,学習者が理解しやすくすることなど)
○
運動課題の全体像を伝える
(スモールステップ化された運動課題を言語と視覚による情報を同時に提供することなど)
○
視覚を伴う課題の提示
(演示で運動モデルを示したり,ある学習者を取り上げ全体の場で情報を伝達したりすること)
○
課題理解度の確認
(学習者が課題解決にはいる前に,課題を十分把握できているかどうか確認すること)
【「なか」の場面における学習指導(インストラクション)】
○
学習成果の共有化(学習活動をモニタリングし,その成果を共有化すること)
○
前半の学習成果と後半の学習課題をつなげる
(前半での成果が後半のどの部分に生かされるかを確認すること)
【「まとめ」の場面における学習指導(インストラクション)】
○
低・中学年(教師とともに授業で学んだ重要なポイントを中心に振り返りをともに行っていくこと)
○
高学年以上(学習カード等を用いて自ら学習の反省に取り組むこと)
○
学習の成果をクラスで共有する
(問題解決の方法や優れたパフォーマンスを紹介し,知識の共有化を図ること)
ウ
「モニタリング(洞察)」-積極的な洞察-
授業の中で,子どもの活動を見守る教師行動をモニタリングと言う。教師行動の中で,モニタリ
ングが占める割合は多く,子どもたちを課題に従事させる上で教師の効果的なモニタリングが重
要になってくる。モニタリングの果たす機能は次の 2 つである。
①
②
クラス全体の子どもの学習を見守り,安全で効果的な学習環境を維持する機能。
運動の苦手な子やもう少しで運動ができるようになる子など,クラスの特徴的な子どもを見つけ出
し,必要に応じて励ましやフィードバックを与えるなど,個別に対応する機能。
ここでは,②の機能に重点を置き,子どもの学習活動を意欲的に巡回し,必要なときに即座に相
互作用を営む「積極的モニタリング(洞察)」を行っていく。子ども一人ひとりの学習活動をじっくり
と観察してその変化に気付き,運動のできばえを称賛したり,つまずきの原因を分析したりして,
学習成果の向上につなげる教師の積極的な観察行動が求められる。
エ
「マネジメント(管理的行動)」-運動学習場面を確保した授業の実施-
体育の授業は,大きく「マネジメント(学習成果に直接つながらない活動場面)」
「学習指導(教師が
全体に対して指導を行う場面)」
「認知学習(グループでの話し合い,ワークシートへの記入)」
「運動
学習(準備運動,練習,ゲームを行う場面)」の 4 つに区分することができる。
「わかる」ことを大切にした授業になると,教師からの一斉指導や,全体で話し合う活動などの
「学習指導」の場面が増え,
「運動学習」の場面が減ってしまうおそれがある。このようになれば,
子どもの学習に対する意欲や楽しさ,協力することなどが低下してしまうことは先行研究からも明
らかになっている。そこで,単元全体を見据えた上で,運動学習場面が授業の半分を占めるような
授業を展開していく。ただし,この授業場面について観察記録を行うことはせず,あくまで主観で
-9-
判断して授業づくりを行うこととする。
効果的なマネジメントとして,次の 5 点が挙げられる。
①
授業の場面転換に生じる移動や用具の準備・後片付けにおける目標時間のカウントダウン
②
準備や移動など目標時間を達成したときに報酬(シール,バッジなど)を与える随伴的マネジメン
トの適用
③
教師の期待したマネジメント行動に対して行う積極的な肯定的フィードバック
④
学習課題やマネジメント課題の適切な範囲での選択や子どもへの確実な伝達
⑤
マネジメント課題を達成するための外発的動機づけゲーム(マネジメントゲーム)
「運動学習場面」の確保については,ただ運動量を求めて活動す
るのではなく,そこにしっかりと思考する場面を設定して,問題解
決学習という形で学習が展開されていくことを意図しておかなけれ
ばならない。思考力を中核に据えた体育学習を進めていくためにも,
これらの学習場面のバランス(マネジメント場面 20%以下,運動場
面 60%以上が一つの目安)は重要であり,45 分の授業の中で,子ど
もの様相から,臨機応変に学習場面を設定していくことが大切にな
ると考える。
オ
単元構想表の作成
前述した(1)「インターアクション」
,(2)「インストラクション」,(3)「モニタリング」,(4)「マネ
ジメント」を中心に,教師が何を意図してどのような指導行動に及んだのか,また,子どもの何を
大切にした指導行動なのか,授業の中で行われている支援について,子どもの授業前後の姿を明ら
かにし,子どものつまずきを想定した上で教師の支援を考慮することで子どもの変容を「はじめ」
「なか」「おわり」それぞれの場面から,具体的に記述する。
この単元構想表は,各郡市が研究している領域において作成するものとする。
「子どもと共に創る
体育学習」単元構想表として,各領域における特性を生かし,各郡市の特色を示すものとする。
単元構想表の形式は,県研究部から提案したものを原則とするが,各郡市で工夫して加工・修正
しても構わないものとする。
- 10 -
③Check(評価)について
ア
形成的授業評価を用いた授業づくり
これまでも,授 業 を 見 る 共 通 の 視 点 と し
て,授業実践において形成的授業評価を用
いて授業を分析してきた。
調査項目は 4 次元 9 項目から成り立ってい
る。1 つめの「成果」次元は,できたり分かっ
たりしたときに,子どもは大きな感動を味わう
ことができるというものであり,技能的成果を
みる項目である。2 つめの「関心・意欲」次元
は,運動欲求の充足感を評価するものである。
子どもの体育授業に対する総合的評価に対し
て最も強い規定力をもつ次元である。3 つめの
「学び方」次元は,学習の自発性や学習の合理
性を問うものである。子どもの学び方を評価す
る次元である。4 つめの「仲間」次元は,友達
との人間関係を評価するものである。体育の授
業では人間関係の様態が学習に重大な影響を
及ぼすことから,この次元を独立させて評価することが大切である。
この評価は子どもの学びを評価するものではなく,子どもが授業をどう感じたかを評価す
るものであるので,客観的事実に基づく授業改善が行えると考える。しかし,なぜそのような評価
が生まれたのか,その原因や情報を具体的に提供するものではない。そこで,各項目にその理由に
ついて記述させることや他の調査データなどと関連させて分析する必要がある。
イ
運動有能感を高める授業づくり
子どもたちが意欲をもって運動を継続
して行うためには,運動への内発的動機
づけが必要であるとされている。この内
発的動機づけは,運動有能感の高まりに
よって強められ,生涯スポーツへとつな
がっていく大切な要素の 1 つである。運
動有能感に関する調査を単元前と単元後
に行い,それらの比較によって,指導方法
の改善を行うことが必要になる。運動有
能感は,3 因子に分類される。第 1 因子
は「身体的有能さの認知」とされ,自己の
運動能力や運動技能に対する肯定的認知
に関する項目で構成されている。第 2 因
子は「統制感」とされ,自己の努力や練習によって運動をどの程度コントロールできるかを認知し
ている因子である。第 3 因子は「受容感」とされ,運動場面で教師や仲間から受け入れられている
という認知に関する項目で構成されている。
この運動有能感尺度を用いて,多くの授業研究が岡澤ら(1996)によって行われてきたが,実態を
把握することが可能であるという実感が得られていることから,全ての児童生徒が積極的に参加で
きる体育授業づくりの効果の測定に適した測定尺度であると考えられている。
なお,これら以外の方法で授業の評価を行ってもかまわない。但し,授業改善の理由を明確に語
れるような事実が残るようにしていく。
- 11 -
④Action(授業改善)について
ア
質的な分析から
これまで抽出児を選び,個がどのように授業の中で変容していったかを見取り,その見取りを基
にどのような支援が有効なのか探ってきた。子ども一人一人に視点を当てた研究は支援の在り方を
考える上でも大切になる。個のつまずきをとらえ,個がつまずかないようにする働きかけを行うこ
とが,全体がつまずかない働きかけにつながる可能性もある。学びを保障するための授業づくりの
視点につながる。
イ
量的な分析から
授業を見る共通の視点として,授業実践において形成的授業評価や運動有能感調査を用い
て授業を分析してきた。この評価は子どもの学びを評価するものではなく,子どもが授業を
どう感じたかを評価するものである。つまり,学習者の評価ではなく,授業者への評価なの
である。評価の数値を向上させることを目的とするのではなく,この数値から,子どもたち
はどのように感じて授業に取り組んだのだろうか。また,数値が低い子はどうしてそう感じ
たのか,今後どう支援する必要があるのかを考えるきっかけとなっていくものである。
⑤保健学習の充実に向けて
保健領域については,身近な生活における健康・安全に関する基礎的な内容を重視するという観点
から,指導内容が改善された。その中でも,けがの防止として,生活の安全に関する内容が取り上げ
られたり,体の発育・発達について,発達の段階を踏まえた指導を展開したりするよう改善された。
また,健康な生活を送る資質や能力の基礎を培う観点から,中学校の内容につながる系統性のある指
導ができるよう,健康に関する内容が明確になったり,低学年では,運動領域との関係を踏まえ,健
康と運動のかかわりなど,運動領域の運動を通して健康の認識がもてるような指導をしたりすること
が重要視された。これらの改善の趣旨に則り,保健学習を充実させていく。その際,運動領域との関
連や保健指導との関連を図りながら実践を積み重ねていく。
⑥子どもの体力の向上に向けて
体力の低下傾向が深刻な問題となっており,特に積極的に運動する子どもとそうでない子どもの二
極化は深刻な問題である。そこで「体つくり運動」を中心に,適切な運動経験を通して体力の向上を
図ることができるような取組を行う。さらに学習したことを家庭などで生かすことができるよう指導
の在り方を見直し,体力の向上を図るための実践力を身に付けることをめざす。
なお,今年度は「Plan(計画)」を重点的に行うため,「Do(実行)」や「Check(評価)」
「Action(改善)」
については,これまで述べてきた視点以外から実践を積み重ねていってもよいこととする。今年度の
研究の成果を次年度以降につなげていきたいと考える。
- 12 -
4
研究計画
(1)研究年間計画(H27)
行
事
開催時期
総
会
5月
9日
○ 本年度の研究テーマ・研究計画の提案
第 1 回研究委員会
5月
9日
○ 本年度の研究テーマ・研究計画の提案
第 2 回研究委員会
5 月 30 日
○ 研究テーマ・研究計画の確認,夏季研提案事項
第 1 回体育研究会
6 月 13 日
○ 高松ブロックの提案
夏季研修会
7 月 28 日
○ 実践・研究のまとめの提案(綾川町立滝宮小学校)
中四国小学校体育
研究大会(愛媛大会)
10 月 30 日
○ 小豆:ボール(高)領域提案発表
○ 丸亀:保健領域提案発表
第 2 回体育研究会
11 月
○ 高松ブロックの提案
第 3 回研究委員会
11 月 14 日
第 3 回体育研究会
1 月 23 日
○ 三豊・観音寺ブロックの提案
第 4 回研究委員会
2 月 13 日
○ 来年度の方向性について検討Ⅱ
7日
内
容
○ 来年度の方向性について検討Ⅰ
(2)体育研究会について(H29 年度までの計画)
体育研究会は以下のようなスタンスで研究会を開催し,他教科を専門とする先生や,若手の先生
も気軽に参加できる研究会にしていく。
※ 授業づくりに生かすことができるワークショップ型の研究会。
※ 指導のポイントや指導技術等を身に付けることができるような伝達講習会型の研究会。
※ 郡市が研究してきた実践の成果を発表する討議会型の研究会。
※ 講師を招いて講義を開いたり,実技講習を行ったりする研修会。
1 回目(6 月)
2 回目(11 月)
3 回目(3 月)
平成 26 年度
小
豆
丸
亀
さぬき・東かがわ
平成 27 年度
高
松
高
松
三豊・観音寺
平成 28 年度
研
○郡市の方向性確認
研
○会場校研究について
研
○中・四国紀要について
平成 29 年度
研大会指導案検討
○
研授業者・協力者打ち合わせ
○
研研究のまとめ
○
※ 平成 28・29 年は,中・四国大会に向けて研究部が中心になって行う。
大きく分けて 28 年度は研究の方向性を揃えることを中心とし,29 年度は会場校の研究に協力
していく流れを考えている。(29 年度は開催月が早まる予定)
案内状発送の流れ
①各担当支部が内容を検討し研究部(山路)に報告(4 週間前までに)
②研究部(山路)は会長に確認をもらい,編集部に決定原稿送付(3 週間前までに)
③編集部が葉書を印刷して発送(2 週間前には届くように)
(3)夏季研修会について
①日程及び場所
平成 27 年 7 月 28 日(火)
9:00 9:30 9:50
受
付
10:50
開
会
行
事
9:00~16:25
11:05
12:15
移
研究部提案
分科会Ⅰ
動
綾川町立滝宮小学校
13:00
昼
食
・
移
動
- 13 -
14:10
14:25
移
分科会Ⅱ
動
14:50
16:15 16:25
開
全体
指導
講
演
会
行
事
②研究部提案について(60 分)
「子どもの心と体を見つめ,確かな学力を保障する指導の在り方とは 」
後の分科会提案での討議の視点を共通理解するために「子どもの心と体を見つめ,確かな学力を
保障する指導の在り方 」について研究部提案を行う。特に,Do(実行)の段階における子どものつま
ずきに対する支援や指導に重点を置いた授業実践をもとに提案する。(予定)
提案者
司会者
指導者
高 松 市 立 新 番 丁 小 学 校 教諭 木田 英登
香川大学教育学部附属坂出小学校 教諭 山本 健太
③分科会について(70 分)
○
分科会は 7 支部 10 グループが提案発表を行い,郡市から提案者・司会者・記録者を 1 名ず
つ出す。
○
支部長会で事務局から指導者,提案者,司会者,記録者の選定を依頼する。
○
分科会は各郡市の情報交換を趣旨とするため,必ず他郡市の分科会へ参加するよう依頼する。
郡市
領域
郡市
領域
分科会Ⅰ
分科会Ⅱ
高北
水泳
坂綾
表現
A
器械遊び
A
器械
高北
体ほぐし
さ東
ゲーム
B
体ほぐし
B
水泳
高南
器械遊び
小豆
ボール
C
体つくり(多)
C
ゲーム
高南
器械
仲善
体つくり(多)
D
表現
D
ボール
丸亀
保健
三観
走跳・陸上
E
保健
E
走跳・陸上
④提案資料の作成と製本について
第1回研究委員会で検討する形式を参考に作成し,400 部印刷したものを前日の準備会に直接持
ち寄り,製本作業を行う。また,データ(CD-R)も前日に直接持ち寄る。
⑤指導者・講演について
【全体指導】香川県教育委員会事務局保健体育課主任指導主事
【講
演】筑波大学
○講演テーマ
教授
岡出
美則
宮﨑
彰
先生
先生
「体育の授業の質保証」
(4)中・四国大会に向けての研究計画
①平成 29 年度
中・四国大会に向けた郡市の担当領域
郡
市
高松
北ブロック
丸
域
南ブロック
○ 器械・器具を使った運動遊び(低) ○ 器械運動(中・高)
○ 体つくり運動:体ほぐし(全)
○ 水泳(全)
亀
○ 保健(中・高)
坂出・綾歌
さぬき・東かがわ
小
領
豆
仲多度・善通寺
三豊・観音寺
○ 表現(全)
○ ゲーム(低・中)
○ ボール運動(高)
○ 体つくり運動:多様な動き・体力(全)
○ 走・跳の運動遊び(低)
- 14 -
○ 陸上運動(中・高)
②平成 30 年までの担当
香小研夏季研修会
香小研大会
開催県
中・四国体育研究大会
担当郡市
担当領域
平成 25 年度
さぬき・東かがわ
山口
高松南ブロック
走・跳の運動:低・中
平成 26 年度
高松A
鳥取
坂出・綾歌
器械運動:中・高
平成 27 年度
坂出・綾歌
愛媛
小
丸
豆
亀
平成 28 年度
仲多度・善通寺
島根
高
松
平成 29 年度
丸亀
平成 30 年度
高松 B
③平成 29 年度
年度
H26
丸亀
香川
(城北・城乾)
(丸亀)
岡山
全支部発表
坂出・綾歌
ボール:高
保 健
水
泳
11 本
表
現
中・四国大会に向けた研究の流れ
研究テーマに関して
H29 に向けた
新テーマで研究開始
研究領域に関して
研究面での運営に関して
担当領域決定
会場校との連携に関して
H29 に向けた人材の育成
担当領域で実践開始
器械中・高提案(鳥取)
会場校の決定
H29 までの研究委員決定
研究の方向性の確認
2年次研究スタート
H27
ボール・保健提案(愛媛)
中・四国(愛媛)視察
授業実践Ⅰ
(県研究部が協力)
提案者・指導者決定
授業協力者決定
指導者による
研究授業の指導
3年次研究スタート
H28
水泳提案(島根)
中・四国(島根)視察
授業実践Ⅱ
(県・市授業協力者が
協力)
提案の骨子完成
講師・最高顧問の指導
指導案検討会
4年次研究スタート
プレ大会実施(夏季研)
授業協力者との打合せ
H29
中・四国研究発表会(香川大会)開催
- 15 -
※全郡市で全領域の提案を行う