平成26年度自己評価総括

平成 26 年度
鹿児島医療技術専門学校
学校自己評価結果報告書
平成 27 年 7 月 25 日
文部科学省・専修学校における学校評価ガイドライン準拠
1 教育理念
深い人間愛の精神を基調として、人間尊重の理念に基づいて人格の完成を目指し、豊
な人間性と教養を備え、個性の啓発を図りつつ、常に進歩する社会の進展に寄与する
に足る有為な人材を育成する。志操が高く気迫に満ちた人材の育成に努めつつ、多様
化・高度化した社会のニーズに応えられるよう、各分野の知識・技術を習得させ、よ
り高度な資格取得に精励させ、学生の能力開発を図る。
2
教育目標
(1)自発的・積極的な学習態度を養い、知識・技能の習得を深めつつ資格を習得させ、
社会で主体的に実践できる能力と創造力に溢れる人材の育成に努める。
(2)自律的な行動力とチャレンジ精神に溢れた学生の育成を図り、併せて人権尊重の精
神で、協調し協働できる心豊かな人材の育成を図る。
(3)心身の鍛練をとおして深い人間性を培うと共に、耐える心の醸成を図り、体力・気
力に富む有為な国家社会の形成者を育成する。
3 経営の中期目標(平成30年度末までに)
(1)豊かな教養と学力、心身の鍛練をとおして耐える心の醸成を図ると共に、主体的に
行動が律せられるような自己管理能力を備えた、志操が高く品格ある人材の育成に
努める。そして、国家資格を確実に取得できる指導に当たる。
(2)多面的な支援をしつつ“学生満足度120%”を目指す指導上の工夫をする。
(3)骨太な医療人の育成を目指す。
(4)キャリアデザイン専門学校の連携強化を一層図り、企画広報室とも緊密化を図りつ
つ積極的競争原理で経営基盤を安定的にする努力をする。
(5)学生指導は、規律ある生活態度を身につけさせさせ、地域に学生達の活動の姿が見
える指導を展開する。
(6)積極的に社会の一員として活動するよう部活動やボランティア活動を始め、さまざ
まなイベントや行事などに自主的に参加するよう指導する。
(7)職員は、深い教育愛と豊かな人間関係に基づき徹底した学生指導に当たる。このた
め、さまざまな角度から積極的に研鑽を積み、一層の指導力を高める工夫をする。
(8)全職員が経営者意識を持ち、組織的指導体制で『医技専らしい付加価値を付け学生
の育成』にあたり、全国の医療界が求める専門学校をめざす。
4 めざす鹿児島医療技術専門学校の学生像
(1)主体的な学習で国家資格を確実に取得する学生
(2)明るく元気な挨拶ができ、コミュニケーション豊かな学生
(3)清掃など自主的に行動でき、他への配慮ができる学生
(4)忍耐強くチャレンジ精神を持った学生
(5)友愛と公徳心にあふれ、地域社会の範となる学生
5 鹿児島医療技術専門学校の26年度における具体的取り組み
Ⅰ 具体的取り組みの柱
1)校是・校訓に沿った学生指導を進め、骨太な学生を目指させる。特に、医療現場で通
用する挨拶、言葉づかい、周りへの配慮やフットワークある行動など「人間力」の指
導を徹底する。
2)主体的に粘り強い学習に取り組む姿勢を養い、資格取得率100%を目指させる。
3)卒業年度を見通しつつ学年毎に個に応じた進路指導を徹底し、医療人へのモチベーシ
ョンを上げる。
4)学力差の大きい学生集団のリメディアルに積極的に取り組み「落ちこぼし」をゼロに
するため、学科ごとに学習の仕方や授業の受け方等も含めた指導から、高校までの学
び落としの補充指導までの工夫図る。
5)学習指導内容の精選と FD(Faculty Development)の改善を図る。このため校内外の
研修を積極的に推進する。
6)教育活動等の PR に積極的に努めることで「地域に学生の活動の姿が見える専門学校」
を目指す。
7)学科間の壁を低くし、教育活動を積極的に推進する。
8)職員全員が経営者意識を持ち、全職員が一丸となり募集活動を推進し定員確保を図る。
9)大切な学生を丁寧に育て学生の満足度120%の指導を目指す工夫を進める。
10)学校評価を実施し、教育活動等のさらなる改善に活かしていく。
11)指導者は各人の学問的なレベルアップを図る。
12)教職員は健康、規律の自己管理を図り、活力ある態度で一丸となって教育実践に当
たる。
●評価項目の達成及び取組状況
教育理念・目的・人材育成像
1
理念・目的・育成人材像は定められているか
4.0
2
学校における職業教育の特色や専門分野の特性が明確になっているか
5.0
3
社会のニーズ等を踏まえた学校の将来構想を抱いているか
4.0
4
理念・目的・育成人材像・特色・将来構想などが生徒・学生・関係業界・保
4.0
護者等に周知がなされているか
5
各学科の教育目標、育成人材像は、学科等に対応する業界のニーズに向けて
4.0
方向づけられているか
課題と今後の改善方策
・日本経済全体の動きを見据えながら、常に関連業界と連携を取り、各種専門職業界の
動向、行政の制度・政策などの情報を注視しながら、将来性を見据えて教育内容を組
み立て、教育内容の検討を行っている。しかしさらに今までの卒業生の努力や、業界
への期待に添えるように対応していく柔軟さを持つ必要がある。
・学校の理念、教育目標等の保護者への周知はまだ十分とは言えないと考えており、保
護者への情報伝達、広報誌、インターネット等による周知の機会を増やす必要がある。
・職業実践専門課程の教育課程編成委員会と学校関係者評価委員会を通じた関連業界と
の連携をさらに強化するとともに、常に関連業界の動向の把握に努め、社会・経済の
将来性を見据えられる評価能力を開発していく。
学校運営
6
目的等に沿った運営方針が策定されているか
4.0
7
事業計画の作成およびそれに沿った運営がなされているか
4.0
8
運営組織や意志決定機能は、規則等において明確化され有効に機能してい
3.0
るか
9
人事、給与に関する制度は整備されているか
4.0
10
教務・財務等の組織整備など意識決定システムは整備されているか
3.0
11
コンプライアンス体制が整備されているか
4.0
12
教育活動に関する情報公開が適切になされているか
5.0
13
情報システム化等による業務の効率化が図られているか
3.0
課題と今後の改善法作
・現システムは不調が多く不便な面があり、良いシステム環境を構築するとともに、も
ちろんウイルス対策や外部からの侵入防止などの対策が必要である。現在メール等は学
校と講師との連絡に必要不可欠になっているため、安全なシステム環境を構築する必要
を感じている。
・学園全体での情報の共有化の同調発信の問題等があるが、今後様々な改善とともに、
時間割、カリキュラム等のホームページ公開についても検討していきたい。
・承認システムの導入など、今後システムによる効率化が期待できるシステムを導入検
討し、職員の事務業務負担を低減させ、より教員が学生と接する時間を確保したい。
教育活動
(目標の設定等)
14
教育理念等に沿った教育課程の編成・実施方針等が策定されているか
4.0
15
教育理念、育成人材像や医療職種のニーズを踏まえた教育機関としての修業年
4.0
限に対応した教育到達レベルや学習時間の確保は明確にされているか
(教育方法・評価等)
16
学科等のカリキュラムは体系的に編成されているか
5.0
17
キャリア教育・実践的な職業教育の視点に立ったカリキュラムや教育方法の工
4.0
夫・開発などが実施されているか
18
病院・福祉施設や関連団体等との連携により、カリキュラムの作成・見直し等
4.0
が行われているか
19
関連分野における実践的な職業教育(実技・実習等)が体系的に位置づけられ
3.0
ているか
20
授業評価の実施・評価体制はあるか
5.0
21
職業に関する外部関係者からの評価を取り入れているか
2.0
22
成績評価・単位認定の基準は明確になっているか
5.0
(資格試験)
23
資格取得の指導体制、カリキュラムの中での体系的な位置づけはあるか
5.0
(教職員)
24
人材育成目標に向け授業を行うことができる要件を備えた教員(教員資格)を
4.0
確保しているか
25
関連分野における先端的な知識・技能等を修得するための研修や教員の指導力
4.0
育成など資質向上のための取組が行われているか
26
職員の能力開発のための研修等が行われているか
3.0
課題と今後の改善方策
・各学科定期的に最善のカリキュラムの検討をし、カリキュラム改正を実施している。 現
状の授業アンケートでは、客観性がなく職員の振り返りに生かし切れていないようなので、
PDCAサイクルを実施できる新規方式でのアンケートの実施を行っていく。
・教員の資格は、資格取得 5 年以上であるが、客観的な教員能力評価システムがないので
今後検討する必要がある。また教員能力研修を必要な限り受けるようにし、学外の研修、
勉強会等に関しても参加できるような時間や予算を検討する必要がある。
学修成果
27
就職率の向上が図られているか
4.0
28
資格取得率の向上が図られているか
4.0
29
退学率の低減が図られているか
3.0
30
卒業生・在校生の社会的な活躍及び評価を把握しているか
3.0
31
卒業後のキャリア形成への効果を把握し学校の教育活動の改善に活用されて
3.0
いるか
課題と今後の改善方策
・全員受験で全国平均の合格率であるが、国家試験合格は、学生の最終満足評価にもなる
ため、今後も合格率の向上を職員一丸で取り組む。
・現在、小中高大で取り組まれているキャリア開発教育を行うことにより、学ぶ姿勢や、
考える意味などを理解し、さらに社会人基礎力を基準とした能力獲得に努める。
学生支援
32
進路・就職に関する支援体制は整備されているか
4.0
33
学生相談に関する体制は整備されているか
4.0
34
学生の経済的側面に対する支援体制は整備されているか
2.0
35
学生の健康管理を担う組織体制はあるか
3.0
36
課外活動に対する支援体制は整備されているか
3.0
37
学生の生活環境について、必要に応じて保護者と連携する支援が行われている
5.0
か
38
卒業生への支援体制はあるか
4.0
39
社会人のニーズを踏まえた教育環境が整備されているか
4.0
40
卒業生のフォロー等も含めた関連分野における業界との連携を行っているか
4.0
課題と今後の改善方策
・学校に常駐カウンセラーを置き、学生への対応を行っているが、学科によっては女性教
員がいないこともあり、学生への対応が難しい面がある。
・各学科で同窓会組織をより充実させ、卒業生の動向についての情報交換を活生化する。
教育環境
41
施設・設備は、教育上の必要性に十分対応できるよう整備されているか
5.0
42
学内外の実習施設の場等について十分な教育体制を整備しているか
5.0
43
防災に対する体制は整備されているか 等
4.0
課題と今後の改善方策
・設備面でのメンテナンスなど、学生等に不便がないように、適宜点検、整備、修理を強
化していきたい。
・夜間部の防災訓練が未実施であり、教員が一番少ない時間帯であるため、命令系統など
の打ち合わせ検討し、周知していく。
学生の受入れ募集
44
高等学校等接続する機関に対する情報提供等の取組を行っているか
3.0
45
学生募集活動は、適正に行われているか
3.0
46
学生募集活動において、資格取得・就職状況等の情報は正確に伝えられている
4.0
か
47
4.0
学生納付金は妥当なものとなっているか
課題と今後の改善方策
・募集活動については、県の規約に準拠しているが、県外の早期学生募集を行う学校に対
しての県内学生への対策が必要であると思われる。
・募集活動は学園広報が行っている。常に連携を取り、情報を共有している。
財 務
48
財務について会計監査が適正に行われているか
NA
49
財務情報公開の体制整備はできているか
NA
課題と今後の改善方策
・学校法人全体で適切に会計監査が行われています。学校法人の財務諸表などは県にも提
出しており、県では開示請求によりいつでも閲覧することができます。
法令等の遵守
50
個人情報に関し、その保護のための対策がとられているか
4.0
51
自己評価の実施と問題点の改善に努めているか
4.0
52
自己評価結果を公開しているか
1.0
課題と今後の改善方策
・今年から開示を予定しており、各種アンケートの情報公開に努め、問題点の改善も今後
目標へ反映させるなど有効に活用していく。
社会貢献・地域貢献
53
学校の教育資源や施設を活用した社会貢献・地域貢献を行っているか
3.0
54
学生のボランティア活動を奨励、支援しているか
3.0
55
地域に対する公開講座・教育訓練(公共職業訓練等を含む)の受託等を積極
2.0
的に実施しているか
課題と今後の改善方策
・学校の立地や設備の制限のあるなか、最大限の活用に努めているが、さらに社会貢献・
地域貢献に努め、様々な団体との連携により、学内外の施設を利用した社会貢献・地域貢
献の機会も増やしていく。
・当校の教職員の提供できる教育現場で必要な情報などを小中高の教職員向けの研修など
を企画実施している。
国際交流(必要に応じて)
56
留学生の受入れや派遣について方策などを持って国際交流を行っているか
NA
57
学内での適切な体制や手続き等が整備されているか
NA
課題と今後の改善方策
・今後、学園の方針・社会実情に合わせた対応を行っていく予定。
『総括』
平成26年度の自己評価としまして、自己評価項目を57項目とし、評価点を5点で評
価し、教員62名の評価結果を集計した。
本年は、国家試験合格率が、診療放射線学科が 88.9%(73.8%)、昼間部理学療法学科
88.7%(82.7%)作業療法学科 85.7%(77.5%)言語聴覚療法学科 68.6%(70.9%)
、夜
間部理学療法学科 88.9%(82.7%)作業療法学科 61.0%(77.5%)保健師 100%、看護師
91.6%であり、介護福祉科は全員卒業(卒業により国家資格取得)した。
就職率と合格率の両方を 100%達成することはできなかったが、合格率については概ね全
国平均を上回る結果であった。
今回の最終評価では、57 項目中 9 項目が 5 点、
26 項目が 4 点と良い評価点ではあったが、
より上をめざすため一層努力をし、学生へのより良い教育、支援を行っていきたい。
項目ごとには、概ね3~4点強の評点と良好な結果となったが、3点未満の項目として、
21項 職業に関する外部関係者からの評価を取り入れているか、
34項 学生の経済的側面に対する支援体制は整備されているか
52項 自己評価結果を公開しているか
55項 地域に対する公開講座・教育訓練(公共職業訓練等を含む)の受託等を積極的
に実施しているか
以上が、3点以下の評点となっている。
21項は今年度より外部評価に取り組んだために、また52項は今後公表することに予定
している。
55項についてはさらなる取り組みを模索していきます。
尚、国際交流については、外国の方の受け入れ実績もあり、今後も要望があれば受け入
れが可能である。
この結果を踏まえ、
「学校関係者評価委員会」及び「教育課程編成委員会」を開催し、両
委員会において、企業からの本学園に対する建設的な意見や、現場における貴重な情報を
聴取する等、企業との連携をより深く図り、職員満足度を上げることにより国家資格の高
い合格率や 100%達成の就職状況等を通して、本校活動に対する地域の方々の理解と支援を
実感し、地域に貢献できるプロフェッショナルを育成し、地域社会へ送り出すことを使命
とし、さらに努力をしていく所存です。