平成27年第6号 【稲作情報:長岡地区】 営農かわらばん7月号 平成27年7月6日 JA越後ながおか コシヒカリの1回目穂肥は葉色と草丈で生育診断! 2回目は確実に施用! 1.6月30日現在の生育状況 コシヒカリ…葉齢:目標値並み 草丈:やや短い こしいぶき…葉齢:やや早い 草丈:目標値並み コシヒカリ 営農センター 草丈 茎数 葉齢 葉色 2 (cm) (本/m ) (葉) (SPAD) 宮内地域 53 559 9.8 37 長岡地域 51 477 9.8 37 上川西地域 52 427 10.0 37 日越地域 53 552 10.0 38 長岡地区全体 52 494 9.9 37 生育目標(7/1) 54 460 9.7 40 H26 調査結果 54 502 9.8 37 生育目標比較(%,±) 96 107 0.2 -3 山古志・太田 45 426 9.8 36.5 茎数:多い 茎数:多い 草丈 (cm) 56 50 53 54 52 52 54 100 葉色:やや淡い 葉色:やや淡い こしいぶき 茎数 葉齢 葉色 2 (本/m ) (葉) (SPAD) 474 10.6 38 517 10.1 39 544 10.5 41 388 10.9 39 502 10.3 39 450 10.0 41 434 9.4 39 111 0.3 -1 3.幼穂形成期の生育診断と穂肥施用の目安 幼穂形成期や発育ステージの把握は、圃場による差が大きいので出穂予想を参考にしつつ、 必ず幼穂長を確認し、適期に穂肥を施用してください。 (1)幼穂形成期の把握方法 … 幼穂形成期は、幼穂長が 0.1cm の頃です。 ① ほ場内の平均的な生育の稲を、3株程度選びます。 ② 1つの株の中で長い方から2~3本の茎を選び、株元から茎を引き抜き、 幼穂長を確認します。 幼穂長と出穂前日数 の関係(コシヒカリ) 出穂前 幼穂長 日数(日) (cm) 0.1 24 20 0.2 18 0.5~1.0 12 4.0~6.0 幼穂長 (2)コシヒカリ幼穂形成期の生育量による穂肥施用のめやす ①幼穂形成期の生育量(草丈と葉色の積値)早見グラフ (平成23年暫定版、長岡農業改良普及センター) カラースケールで 葉色(群落)を測定しよう! ◆茎数の多い圃場では、細茎化による倒伏や籾数 過剰によって品質低下に繋がる恐れがあります。 ◆急激な葉色低下は、稲の 活力が低下します。 葉色がさめないように 下記のほ場では、幼穂形成期頃(7月10日頃)に「味好 2 号」を 20kg/10a 注意してください! 施用して、肥効の下支えをしてください。 ①下葉が黄化しているほ場 ②極端に葉色が淡いほ場(SPAD32 以下、葉色カラースケール 3 以下) ③砂質土壌等低地力で後期栄養が不足するほ場 イボ竹 2.1m 「味好 2 号」で下支えした場合、1 回目穂肥時は「エコ・5-5 専用穂肥」を 8kg/10a 以内で調節施用してください! カラースケール 2.幼穂形成期の予想と穂肥時期の目安 幼穂形成期・出穂期は、平年比3日程度早い見込みです! 長岡・平場地域、6 月 30 日現在 予 想(出穂前日数) 長岡農業普及指導センター 穂肥時期の目安(出穂前日数) エコ・5-5 幼穂形成期 出穂期 1回目 2回目 コシヒカリ 7 月 10 日 8月3日 7 月 16 日~19 日 (18~15) 7 月 24 日 (10) こしいぶき 7月1日 7 月 25 日 7月2日 7 月 11 日 (23) (14) 専用穂肥 上限施用量 18kg/10a ※コシヒカリは5月10日田植え、コシヒカリ以外は5月5~10日田植えの予想です。 田植えが5日前後すると、出穂は2日程度前後します。今後の気象条件で予想は変わります。 ②コシヒカリ1回目穂肥施用のめやす 生育量 幼穂伸長期間の気象予報別の穂肥対応 早見グラフ 低温・少照・多雨 平年並 高温・多照・少雨 のエリア ○△倒伏が心配され ◎出穂18日前に ◎出穂18日前に基準量 A る場合は、時期 基準量(エコ・5-5専 (エコ・5-5専用穂肥8kg/10a) 遅め、量を控えめ 用穂肥8kg/10a) B ×施用しない ×施用しない C ×施用しない ×施用しない ○出穂15日前に基準量 ×△施用しない。ただし、 異常高温の場合は、早急に基準量 エコ・5-5 運動は第3ステージ。今年も新潟県 No.1「1 等米比率 90%以上」を達成しよう! (3)コシヒカリの2回目穂肥(出穂前10日頃)の施用 ①2回目穂肥は、後期栄養を維持するため、専用穂肥10kg/10aを確実に施用する。 ②高温条件下では、2回目の穂肥は確実に施用し、葉色の維持、登熟向上を図り、 品質低下を防止する。 ③出穂前10日頃の穂肥施用は、稈長の伸長に影響しないので、1回目の穂肥を施用 できなかった場合においても、品質低下防止の観点から確実に施用する。 ④1回目穂肥が出穂前18日より遅れた場合は、1回目穂肥を施用した日の7日後を めやすに2回目を施用する。 4.中干し終了後の飽水管理 中干しは、出穂の1ヶ月前までには終了してください。 (1)飽水管理の徹底 ①中干し終了後は、うわ根の発生促進や根の健全化及び地耐力の維持に努める。 ②異常高温、強風フェ-ン時には速やかに湛水し、稲体からの急激な蒸散による高温 障害の発生防止に努める。 ③山間・高冷地等で異常低温が予想される場合は、一時的に深水とし、幼穂を保護して 不捻の発生を防止する。 飽水管理・・・水尻は止水し、自然減水で田面の水がなくなり、溝や足跡の底に 水がたまっている箇所が散見される状態になったら、灌水する。 5.雑草対策について (1)取り残した広葉雑草対策 取り残したヒエ以外の雑草は、バサグランで除草しましょう。 ※エコ・5-5 では、全域・全品種でバサグランを使用できます。(使用回数は、いずれか の剤型1回) 除草剤名 適用雑草 使用量・使用時期 使用方法 ・落水し田面が湿った状態 で散布し、晴天の持続する 時を選ぶ。 3~4㎏/10a 水田1年生雑草 粒剤 移植後 15~50 日 ※イネ科を除く。 (但し、収穫 60 日前迄) ・雑草の生えている所を、 バサグラン 水田多年生雑草 スポット散布できます。 粒剤・液剤 ウリカワ・ホタル ・使用回数:1回 500~700ml/10a イ・ミズガヤツリ ・100~200 倍程度に、希釈 ・グログワイ等 液剤 移植後 15~50 日 (但し、収穫 50 日前迄) して、噴霧します。 ・晴天の持続する時を選ぶ。 (2)取り残したヒエ対策 取り残したヒエは、クリンチャーで除草しましょう。 ※エコ・5-5 では、長岡地区全品種と栃尾山古志地区コシヒカリのみクリンチャー を使用できます(使用回数はいずれかの剤型1回)。 除草剤名 適用雑草 使用時期 移植後7日~ノビエ4葉期 但し、収穫 30 日前迄 1 キロ 粒剤 移植後 25 日~ノビエ5葉期 但し、収穫 30 日前迄 田面の高い部分がしっかり 湛水する程度に入水 水 位 自然に減水し、足跡や溝に 水が残っているうちに再び入水 自然減水 水 位 3~5 ㎝ 3~5 ㎝ こんな状態は乾かし過ぎ !! この水管理を 繰り返す! かけ流しなど用水のムダ使いをしないで、地域全体で合理的な飽水管理に努めましょう。 お問い合せ先 使用方法 1㎏/10a 湛水散布 1.5 ㎏/10a 25~100ℓの水に 100ml/10a 希釈し、雑草に 茎葉散布 移植後 15 日~ノビエ3葉期 小包装(パック) 水田に小包装 但し、収穫 40 日前迄 20 個(1kg) ジャンボ (パック)のまま 移植後 25 日~ノビエ4葉期 小包装(パック) 投げ入れる 但し、収穫 40 日前迄 30 個(1.5kg) 自然減水 ● その後も過高温が続きそうな場合は、完全落水日を出穂後30日頃まで延ばしましょう。 宮内地域営農センター クリンチャー ノビエ EW 移植後 20 日~ノビエ6葉期 (乳剤) 但し、収穫 30 日前迄 使用量 ☎35-1683 長岡地域営農センター ☎24-3981 上川西地域営農センター ☎27-7974 または支店の営農指導担当へ 日越地域営農センター ☎46-7823 (3)農道・畦畔の除草について 畦畔・農道の雑草は、カメムシの生息地になり、斑点米の発生原因になります。また、 出穂期に畦畔・農道上で枯れ草が多いと、高温年には着色米発生原因になります。 7月中旬まで農道畦畔の草刈りをするか、または7月上旬まで畦畔登録除草剤の散布 により、畦畔・農道の除草をしてください。 ※飛散低減ノズル使用や強風時に散布をしない等、農薬の飛散に注意して散布ください。 ※畦畔散布に登録がある農耕地用除草剤を、農薬ラベルの使用方法を守って散布して ください。
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