第16回セミナー150621-1

「第16回身体感覚セミナー」
2015年6月21日/渋谷 ハラでつながる会 ひだしききょうけんじゅつ
「肥田式強健術」って何?
肥田式強健術は、肥田春充(1883〜1956)によって創始された、
知る人ぞ知る心身を活性化させる他に比類なきメソッド。 もともと虚弱であった肥田先生は、自らの心身を根本から改善
するため一念発起、古今東西の生理学、運動学、鍛錬法を研
究するなかで、東洋に伝わる「丹田」(ハラ)の活性法を発
展させた独自の鍛錬法を開発、これが「肥田式強健術」と
呼ばれるに至ります。 肥田先生は、この強健術によって体質を根本改善、並外れた
体力・胆力はもとより、3大学4学部に同時入学するなど明晰な
頭脳も獲得、大学卒業後は刊行した著書がベストセラーになる
ことで、時代の寵児として注目を集めます。 そして、42歳の時に“腰腹同量の正中心力“を大悟、以後、
戦争へと向かう日本の行く末を憂い、国事に奔走しながら、哲
学的境地を深め、超人的とも形容される様々な力を発揮するよ
うになります。 肥田先生が遺した強健術は、2代目の肥田通夫先生を経て、
現代にも脈々と受け継がれています。 肥田春充(ひだ・はるみち)
肥田式強健術の特徴 ●健康法として、心身の改造法として、現代人に最も
理想的な心身鍛錬法。継続して続けていくことで、次
の8つの効果が期待できる。
1、筋肉の発達 2、内臓の壮健 3、姿勢の調和 4、体格の均整 5、動作の敏活 6、皮膚の強靭 7、気力の充実 8、精神の平静 ●こうした効果を引き出すために不可欠なのが、腰と
腹に同時に力を込める(=腰腹同量)ことによって得ら
れる「中心力」。 中心力(正中心)=丹田・肚(ハラ) 武術研究者・甲野善紀先生のデビュー作 「表の体育 裏の体育」にも登場!
「裏の体育」とは、日本の伝統文化を核に個人が直感と体験によって打ち立てた
民間の健康・鍛練法のことである。 対する「表の体育」は、西洋科学思想に基づいた現在の学校体育など。 日本人
であれば必ず、学校で体育という教育を受けるが、本当に身体を育むものなのか? 例えば、かつて良い鍛練とされたウサギ跳びや腹筋運動も、現在では弊害が伝えら
れているが、裏の体育では弊害ありとして決して採用されないものだった。つまり、
西洋科学においても「身体」を完全に把握できているわけではないのだ。 本書は、武術を基盤としたその身体操法がスポーツをはじめ各界から注目される著
者が、現代日本人の身体観の常識を覆す「裏の体育」の世界を検証する。 表と裏をつなぐ存在である「武術」を語りつつ、西洋的な分析手
法を取りながら、現代医学とは相反した主張を続けた肥田式強
健術創始者・肥田春充を紹介。日本人の身体を育てる本当の「体育」の
あり方を考える。 「表の体育 裏の体育」より ★ゲスト・プロフィール
富田高久 Takahisa Tomita
1949年、鹿児島県出身。20代の頃からカメラマンとし
て活躍。30歳の時に医師より余命5年と宣告されたの
を機に、古今東西の様々な健康法、治療法などを研究。 肥田春充師の創始した「肥田式強健術」と出会い、取
り組むほどに健康を回復、その効果と奥深さに衝撃を
受ける。 1985年、肥田家の承認を受けた唯一の研究会である
「肥田式強健術研究会」を設立。以来、会長として肥田
式強健術の研究と普及、後進の指導に努めている。 2014年、肥田式強健術の全容がわかるDVD『肥田式
強健術 入門編』『肥田式強健術 実践編』(ともにクエ
スト)を監修。肥田式強健術研究会への問い合わせは、
042(332)2500まで。
「一般的に考えられている筋
力は「部分力」ですから、 肥田式はバラバラに鍛える
のではなく、体じゅうの全て
の力をまとめていって、体の
中心からポンと使ってしまう
というやり方なんですね。 だから、筋力の一つ一つが
そんな大きくなくていいんで
すが、体全体をちゃんと動か
さなきゃいけないんです。」 対談より抜粋
「月刊秘伝」 2012年9月号より
★生命力の源 「中心力」「正中心」とは?
●古来、東洋に伝わる「丹田の
鍛錬」を探究、腹と腰、姿勢、
気合を重視した「腰腹同量正中
心の鍛錬法」を体系化。 ●それまで観念的、神秘的に捉
えられがちだった「丹田」を「正
中心」と名づけ、その位置を厳
密に定義付ける。 ●体系化された鍛錬法を通じ、
自身の心身の変化が、より正
確に、客観的に確認できる。
肥田春充先生が探究した「聖中心道」とは?
肥田式簡易強健術
足を固定して腕や上半身を動かし、足
から全身におよぶ10の主要骨格筋を
鍛錬する。全部で11の型があり、最も
よく知られた強健術です。 第一動 腓腹筋 第二動 大腿二頭筋 第三動 大腿四頭筋 第四動 外腹斜筋 第五動 広背筋 第六動 大胸筋 第七動 三角筋 第八動 上腕三頭筋 第九動 上腕二頭筋 第十動 前腕筋 第十一動 三骨軽打法 第四動 外腹斜筋