アルコール性肝炎における免疫機能の障害を介するメカニズム(※PDF)

アルコール性肝炎における免疫機能の障害を介するメカニズム クッパー細胞 活性酸素種 末梢組織の 自然免疫細胞
エフェクター T リンパ球 好中球 星細胞 コラーゲン 内毒素 (LPS) T リンパ球の 疲弊 貪食能の低下 細菌感染 細胞壊死 肝細胞 血管 門脈 内毒素 LPS 細菌 内毒素 LPS 基底膜 透過性の亢
進した腸管 接着接合の 破綻 細菌叢の異常 1
正常 アルコール アセトアルデヒド
腸内細菌叢 の異常 パイエル板 パイエル板 樹状細胞 マクロファージ 腸管粘膜の透過性の亢進 バリアの破綻 パネート細胞 アルコール摂取時の腸内ホメオスタシスの変化 アルコールは腸内細菌(小腸および結腸)の組成に影響する.アルコールによって腸
管粘膜の透過性が亢進し,腸内細菌叢の組成も乱れて、全身循環へ逸脱する細菌産物
(LPS)が増える.アルコールはそれ自体が,また細菌の産物(PGN、LPS、フラジェリ
ン、CpG DNA)と共同して,肝臓における免疫応答を変化させる. 2
前頭前
野皮質
側坐核
前頭前
野皮質
エタノール
側坐核
ドーパミン値
上昇
腹側被蓋野
弓状核
エタノール
腹側被蓋野
弓状核
ナルトレキセン
βエンドルフィン
アルコール依存とアルコール渇望に関与する神経化学回路 アルコール依存症の人がアルコールを消費すると、側坐核のドーパミンが上昇する。この上昇の機序の一
つが β エンドルフィンの放出である.β エンドルフィンは直接,側坐核のドーパミン放出を刺激し,また
腹側被蓋野の γ アミノ酪酸(GABA)ニューロンの活性を阻害することによって間接的に、ドーパミンの阻
害を緩和する.ナルトレキソンは、これらの両方の作用を阻害する. 3