スポーツ障害をフォームから見直す

スポーツ障害をフォームから見直す
フォーム矯正テーピング(肩・肘編)
高橋 正人(キネシオテーピング協会 東北支部指導員)
キーワード:フォーム矯正テーピング、優良フォームの理解
【はじめに】
【投球フォームの評価法】
治療院では数多くのスポーツ障害の患者が来院する
現在ではデジタルメディアが発達し身近な機器でも高
がその場合、症状に対しての治療であり原因根本の
性能な撮影、録画が出来るようになった。
解決までは至らないことが多いのが現状である。
今回、評価に用いる機器はI Phone(I Pad)であ
また、原因といっても様々ではあるが今回は解決が困
る。すでに持っている方も多く非常に普及し、なおかつ
難であり治療院としてはなかなか触れる機会が少ない
撮影、評価するのも比較的簡単で精度も高く評価出来
フォーム改善の重要性をピックアップしてみようと思う。
得ると考えている。
【投球肩・肘障害の3大原因】
【優良フォームとは】
不良フォームを改善させるためには指導する側が優良
1.
オーバーユース(使い過ぎ)
フォームを理解し問題点を見つけ指摘する事が必要
2.
コンディショニング不良
である。
3.
不良投球フォーム
今回は投球フォームの評価を行う。投球フォームには
各ステップ期があり各ステップ期ごとに起こりやすい問
この 3 大原因の相互作用で障害が発生してくる。
題点が存在する。
わが国での一番の原因と言われているのはオーバー
1.
ワインドアップ期
ユースである。
2.
早期コッキング期
しかし、休養やコンディショニング調整により他の原因
3.
後期コッキング期
は解決してくるが、優良フォームを理解せずプレーを
4.
加速期
続ければまた障害が発生してしまう。
5.
フォロースルー期
各期の問題点はワークショップにて考察していく。
【フォームの重要性】
肩・肘のスポーツ障害はほぼ亜急性に発症する。
【フォーム矯正テーピング】
それは不良投球フォームにより蓄積された負荷により
フォーム矯正テーピングはコレクションテープの応用と
発症していく。
して試みている。このテーピングの大事なことは患者
また、不良投球フォームがより不良であるほど発症・
に【どの期】の【どこの部位】が悪いかをよく理解させる
進行する可能性が高い。
ことが重要となる。