平成27年度「子ども・若者育成支援強調月間」秋田県実施要綱~いのち

平成27年度「子ども・若者育成支援強調月間」秋田県実施要綱
~いのち輝く
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みんなの未来~
趣旨
グローバリズムや情報化の進展等によって、当県においても、子供・若者を取り巻く
環境は大きく変化している。
非正規労働の若者が増加するなど、社会的自立に困難を有する子供・若者の問題は依
然として深刻であり、少年非行の問題、いじめの問題、ストーカー事案、児童虐待や児
童ポルノなど、子供が被害者となる事件等も後を絶たない。また、違法・有害な情報が
氾濫し、スマートフォンを始めとする新たな機器等の普及に伴って、それらの情報へ子
供が接触したり、被害者となる危険性が増大することも懸念されている。
これらの諸課題に対応し、子供・若者が健やかに育ち、社会生活を円滑に営むことが
できるようにするためには、家庭・学校・地域・企業が一体となり、子供・若者の育成
支援に強力に取り組んでいくことが重要である。
国では、本年11月を「子ども・若者育成支援強調月間」と定めており、県もこれに呼
応し、期間中に子ども・若者育成支援のための取組を集中的に実施することにより、県
民の子ども・若者育成支援についての理解を深めるとともに、各種活動への積極的な参
加を促し、県民運動の一層の充実と定着を図ることとする。
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期間
平成27年11月1日(日)から同月30日(月)までの1か月間
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実施主体
秋田県、公益社団法人青少年育成秋田県民会議、県内各市町村、県内各青少年育成市
町村民会議、青少年関係諸団体
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取り組むべき事項
(1) 子供・若者の社会的自立支援の促進
ア
子供・若者の社会的自立に関連する教育、福祉、保健・医療、就労、少年非行関
係等の専門関係機関の連携により、支援を必要とする子供・若者個々の状況に応じ
た個別・継続的な相談・支援を効果的に行えるよう、地域における子供・若者支援
の体制作り等の取組を推進する。
イ
子供・若者が、同世代や異世代との多様な人間関係を経験しながら、社会的自立
に必要な主体性や協調性を育むことができるよう、地域での多様な活動の機会・情
- 1 -
報提供の充実に努め、子供・若者及び地域住民の参加の促進を図る。
ウ
子供・若者が国際社会の一員としての役割や責任を自覚し、広い視野と豊かな国
際感覚を育むため、国際理解を深めるための学習機会の提供や異文化交流活動を推
進する。
(2) 生活習慣の見直しと家庭への支援
ア
子供が生涯にわたって健康で豊かな人間性を育むため、子供やその保護者の食に
対する関心と理解が深まるよう食育を推進する。
イ
テレビ、ゲーム、スマートフォンを始めとするインターネット接続機器などメデ
ィア等との過剰な接触時間を見直し、家族とのコミュニケーションの時間を増やす
ほか、「早寝早起き朝ごはん」運動など、家庭等で日々の生活習慣を見直す取組を
推進する。
ウ
保護者が家庭の重要性やしつけのあり方、親の役割について知ることができるよ
う、情報の提供や広報啓発活動の充実に努める。
(3) 児童虐待の予防と対応
ア
県民一人一人が児童虐待問題についての理解を一層深め、その未然防止や早期発
見の取組が地域全体で進められるように広報啓発活動を実施する。
イ
関係機関・団体の整備、機能・体制強化を図り、これらと地域住民による幅広い
協力体制を構築する。
ウ
被害を受けた児童の保護に当たっては、その精神的ダメージを軽減し、早期回復
を図るため、カウンセリングの実施や関係者への助言指導等の支援を推進するとと
もに、相談・治療のための専門家や医療施設等の周知に努める。
(4) 子供を犯罪や有害環境等から守るための取組の推進
ア
児童ポルノ排除対策
児童ポルノ被害の未然防止・拡大防止、被害児童の早期発見・保護・支援等、児
童ポルノ排除のための対策を着実に推進し、児童や保護者を始めとする地域全体に
対し、「児童ポルノは絶対に許されない!」という意識を高めるための広報・啓発活
動を行う。
イ
子どもの安全確保の取組
(ア) 学校等の関係機関、地域、各種団体が連携して行う防犯活動、子供の安全確保
のための取組を推進する。
(イ) 遊具や遊び場など、子供の周辺にある各種機器について安全点検を行い、適切
な保守に努めるとともに、管理責任者や関係業界と連携して、けがの未然防止に
努める。
(ウ) 安全運転の励行、飲酒運転の根絶等、交通安全に関する諸活動とも連携し、子
供の安全確保のための対策を推進する。
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ウ
有害環境への適切な対応
(ア) 子供と保護者に対し、子供のインターネットの適切な利用に関する教育及び広
報啓発活動の推進、機器・接続環境等を問わないフィルタリング等の青少年保護
に係る取組の推進、県・市町村・民間団体等の連携強化等の関連施策を着実に実
施する。
このほか、出会い系サイトによる児童の誘引や、児童の私事性的画像記録の提
供等、コミュニティサイトやスマートフォンのアプリケーションに起因する子供
の犯罪被害が多発していることに鑑み、関係法令及び条例の内容の一層の周知と
厳正な適用に努めるほか、利用者、特に保護者に対してサイトやアプリを利用す
る上での危険性をその仕組みとともに周知徹底する。
(イ) 図書やDVDの販売店・レンタル店等の事業者に対し、有害図書・ソフトの区
分陳列、容易に監視できる場所への配置、子供への販売、貸し出しの禁止につい
て指導を徹底する。また、インターネットカフェ、漫画喫茶、カラオケボックス
等の事業者に対しては、子供の深夜の立ち入り制限の措置を要請する。
さらには、子供が酒類やたばこを容易に入手できない環境整備を図り、小売店
における年齢確認の徹底等、効果的な取組を促進する。
(ウ) 薬物乱用防止教育の充実を図り、イベントの開催など、あらゆる機会を通じて
広報・啓発活動を積極的に推進する。また、危険ドラックについて、覚醒剤、大
麻等と同様にそれらの危険性や有害性に関する正しい知識の普及を図る。
エ
いじめの未然防止と早期対応
(ア) 国、地方公共団体、学校、地域住民、家庭、その他関係者の連携のもと、いじ
めの未然防止、早期発見・早期対応のため、なお一層の取組を行い、その気運を
醸成する。
(イ) 保護者、PTA、青少年団体、スポーツ団体や各種ボランティア団体等が連携
し、仲間との連帯感や協調性、思いやりの心やフェアプレーの精神などを育むた
めの体験活動等の充実を図る。
オ
ストーカー事案への対応
ストーカー事案の被害者・加害者にならないよう、警察、教育機関等の関係機関
と連携して、防犯教室等様々な機会を捉え、ストーカー行為等の被害の実態、具体
的事例、予防・対応方法及び被害に遭った際の相談窓口等について積極的な広報啓
発及び教育啓発を推進する。
(5) 子供の貧困対策の推進
子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることがなく、また、貧困が
世代を超えて連鎖することのないよう、「子供の貧困対策に関する大綱」に掲げられ
る各施策を、関係機関相互の密接な連携の下に推進する。
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同大綱には、子供の貧困対策を国民運動として展開することとされているため、県
においても、積極的な広報・啓発活動を行い、県民の幅広い理解と協力を得ることに
より、同県民運動を展開していくこととする。
(6) 「あきた家族ふれあいサンサンデー」運動の推進
ア
「あったか声かけ運動」を実施し、地域全体が子供にあいさつ等の声かけをして
見守っていく。
イ
「あきた家族ふれあいサンサンデー」や「あきた家族ふれあいウィーク」を推進
し、家族のふれあいや大切さを啓発する。
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