聖徳大学短期大学部総合文化学科 蓑輪裕子 千葉県立松戸特別支援

共生社会グループ
◎聖徳大学短期大学部総合文化学科 蓑輪裕子
千葉県立松戸特別支援学校
校長 井上たか子
松戸市基幹相談支援センターCoCo 所長 藤井公雄
バリアフリーまつど市民会議
代表 元山幹雄
対象別に見た特徴及び現状
・障がいのある人が生涯学習をする際の課題を、人の意識、環境(物理的
な環境、情報の保障)、学習内容・方法に分けて整理した。
人の意識
障がい者
環境・情報
学習内容・方法
物理的環境/移動
学習内容
自身の意識
共に地域で生活する
人々の意識
学習方法
情報の保障
(今後検討)
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『障がいのある方の生涯学習』に関する課題
-人の意識
障がい者自身
• 生涯学習という概念があまりな
い。
• 周囲に迷惑をかけてはいけな
いと遠慮がある。
• 一方、学校のキャリア教育の中
では、自立や社会参加のため
に何を学ばなければならないか
という視点に変わってきた。
共に地域で生活する人々
• 障がいのある人の生活や特性
を学ぶ機会が少ない。
• イメージが先行して、障がい者
はなんとなく恐い、話しにくいと
思ってしまう人がいる。必要以
上に気を遣う。
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『障がいのある方の生涯学習』に関する課題
-環境・情報・学習内容
物理的環境/移動
情報の保障
学習内容
• 駅、移動経路のバリア。
• 公共施設・利用施設内
の段差等バリア。
• トイレ(車いす用が必要。
ベッドも必要。オストメイ
トへの配慮もほしい。)
• スロープがあっても急、
など使えないものもある。
• さまざまな障がい者へ
の情報保障はどうか。
(視覚障がいへの音声
案内など、聴覚障がい
への口話、筆談、手話
など、知的・発達障がい
等へのわかりやすい案
内表示など)
• 障がい者が参加できる、
あるいは参加したいと思
うような学習内容かどう
か
例)障がい者スポーツ、
共に参加できる企画な
ど
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コンセプト 『障がいのある人もない人も
共に学べる地域づくり』
対象・地域にとってどんな効果が期待できるか
• 「多様な人々が共に過ごすのがあたりまえ」という共生社会の考
え方が広まる
• 障がいのある方のみならず、共に地域で生活するすべての人々
の「生きる力」が増す
• 誰もが高齢者となり、生活に支援が必要となる可能性がある。障
がいへの理解が広まることは、超高齢社会のよりよい担い手作
りとなる
• パラリンピックに向けた地域づくりができる
将来の目標-事業展開の方向
障がい者自身のために
共に地域で生活する人々のために
・学校教育で、障がい者との交流体験をプログラム化。
・当事者グループへの支援(自主的な学習・諸
・社会教育でも、障がい者との交流体験を取り入れる。
活動や施設利用のための支援)
・生涯学習コーディネーターの設置(障がいのあ ・ボランティアを育成する。
→ 障がい者の語り部と懇談する機会を作る。
る人と各団体をつないだり、サポートのための工
出前講座、オープンカレッジ等、双方が
夫を考えてくれる人)
交流する場を作る。
・障がい者理解に役立つリーフレット・DVD等を作る。
物理的環境
情報の保障
・公共施設の使いやすさを評価し、意見交換。工夫や ・多様な障がい者への配慮。軽度の知的障がい、発
改善をしてもらう場づくり。
達障害の人もわかりやすい案内の仕方。
・障がい者が利用できる施設を増やし、地域を分散化。 ・公共施設等に手話のできる職員を配置する。
・筆談の道具等の設置。
・点字・音声案内。
・公共施設内の案内の見直し。
将来の目標-事業展開の方向
移動の保障
広報と意識の啓発
・障がい福祉サービスの「移動支援」の拡充。
公的サービス以外にも、ボランティアなど地域内の支
援者を育成。
・施設内を案内するボランティア等の育成。
・障がい者の生涯学習の実績を作り、その成果を当
事者、支援機関、公共施設等に広報し、障がい者・施
設職員双方の啓発を図る。
共生社会に向けた連携・多面的展開
・子育て、青少年等の施策とのコラボレーション。
・障がいのある人も一緒に参加できる企画の普及。
・障がい者スポーツの普及。
事業を進めるために
「障がいのある方の生涯学習」に関して、定期
的に会議を開催。できることから行動に移す
活動の様子について、写真を挿入します