物理学の基礎 IIA 期末試験問題 3m

2015/7/31
物理学の基礎 IIA
期末試験問題
1.(仕事とエネルギー) 質量 m=3000[kg]の車が速さ v0=15[m/s]で走っている.
この車がブレーキをかけたところ車はしばらく進んで停止した.なお,動摩擦
係数を µ’=0.60,重力加速度を g=9.8[m/s2]とする.[(1)10 点(2)(3)5 点]
(1) この車が停止するまでの制動距離 x[m]をもとめなさい.
(2) このとき,摩擦力のした仕事 W[J]を求めなさい.
(3) 制動距離 x を 10[m]以内にするためには,ブレーキをかける前の速さ v[m/s]
をどれくらいにする必要があるか答えなさい.
2.(運動方程式) 質量 m の物体 A と質量 3m の物体 B が糸で繫がれている.
滑らかな面上に置かれた物体 A を力 F で引くと 2 物体は図のように加速し始め
た.重力加速度は g とする.[(1)10 点(2)(3)5 点]
加速度 a
(1)2 物体の加速度の大きさ a1 を求めなさい.
(2)このとき糸の張力の大きさ T を求めなさい.
(3)力 F を加えるのを止めたところ,2物体は
力F
物体 A
m
図と逆方向に加速を始めた.このときの加速度
の大きさ a2 を求めなさい.
物体 B
3m
3.(力学的エネルギー保存の法則と落下運動) 高さ h[m]から質量 m[kg]の物
体が自由落下する.このとき,地面に衝突する直前の物体の速さ v[m/s]を力学的
エネルギー保存の法則から求めなさい.同様に,地表面から初速度 v0[m/s]で鉛
直上方に打ち上げた物体が到達する最高点 H[m]を力学的エネルギー保存の法則
から求めなさい.重力加速度は g とする.
[v: 10 点, H: 10 点]
4.
(力学的エネルギー保存の法則) 高さ h[m]の点に設置したばね定数 k のば
ねに質量 m[kg]の小球 1 を押し当て,自然の長さから x[m]だけ縮めて手を離した.
この後,小球は A 点でばねから離れ,滑らかな斜面を降下した.このとき以下
の問いに答えなさい.重力加速度は g とする.[(1)∼(4)各 5 点]
(1) A 点で小球がばねから離れた瞬間の速さ va を求めなさい.
(2) 小球が,BC 間に達したときの速さ vb を求めなさい.
(3) 小球はこの後,最高点である D 点に達し,C 方向に再度降下を始めた.D
点の高さは 3h であった.このとき,最初に,自然の長さから縮めたばねの
長さ x を求めなさい.
(4) 最初に,ばねを自然の長さから 2x[m]縮めたとき,小球が到達する高さ H
を h を用いて示しなさい.
k
x
D
A
3h
h
B
C
5.
(運動量保存の法則) 高さ h[m]の滑らかな斜面 AB の上部から質量 3m[kg]
の小球 1 を降下させた.このとき以下の問いに答えなさい.重力加速度は g と
する.[(1) (2)各 10 点]
(1) 質量 3m[kg]の小球 1 が滑らかな斜面 AB を降下し, C 点(h=0)で静止状態
にあった質量 m[kg]の小球 2 と完全弾性衝突して静止した.衝突後の小球 2
の速さ v2 を求めなさい.
(2) 小球 2 はこの後, D 点(h=0)で静止状態にあった質量 2m[kg]の小球 2 と衝
突し一体となって運動を始めた.このときの速さ v3 を求めなさい.
小球 1
A
h
小球 2
B
C
小球 3
D