製造・品質 (406KB)

問1 次の文中の(
)内に、下記の語群の中から最も適当なものを選び、解答欄に数字で答
えなさい。
アイロンは通常、スチームアイロンやスチームを再加熱するタイプの( A )が用いられ、
くせとり、テープ貼り、縫い目倒し、縫い目割り、仕上げ作業などに用いられている。
プレス機には、中間プレス機、接着プレス機、仕上げプレス機がある。洋服では立体的な美し
いシルエットが重要視されるため、仕上げプレス機には肩や袖、
( B )などの部分成形、さら
に全体的なしわをとって形を整えたりする各種の多工程仕上げプレス機が用いられている。合繊
織物や毛織物の( C )は、仕上げプレスに含まれる。
芯地の接着には、フラット式プレス機や( D )プレス機が使用されている。接着芯地が性
能を発揮するためには、使用する布地に合わせてプレス条件の( E )を調整しなければなら
ない。接着条件が不十分であると部分的な( F )が生じたり、接着温度が高すぎると( G )
などの製品事故につながることがある。
[語 群]
1.ラペル仕上げ
2.部位別
3.連続式
4.接着力不足
5.伸長性
6.耐久プリーツ加工
7.電蒸アイロン
8.樹脂のしみ出し
9.縫い目割り
10.温度、時間、水分
11.温度、圧力、時間
12.蒸気式
13.中間アイロン
問2 次のA~Hの文章で、①②の両方が正しい場合には『1』
、①②のいずれかが誤っている場
合には『2』
、①②の両方が誤っている場合には『3』を解答欄に記入しなさい。
A.①デザイン画からのパターン展開の留意点として、パターン展開量は布の特性に従って設定
する。たとえば、ギャザー分量、フレア分量などは、布の厚さ、剛軟性、ドレープ性、せ
ん断性などを考慮して決める。
②デザイン画からのパターン展開の留意点として、タイトフィットのデザインでは伸縮性の
ある布を用いたり、プリーツ、スリットなどのディテールを加えるなどして、実用機能を
補う工夫をする。
B.①衣服のシルエットには、肩から胸に重点が置かれ下部がほっそりしたアワーグラスライン
がある。
②衣服のシルエットには、全体に細いラインでバランスよく、ゆるみが入ったストレートラ
インがある。
C.セットインスリーブの型紙の設計において、身頃の袖付け寸法が同じ場合、袖山高さを高く
すると、
①袖幅は広くなる。
②動作がしやすく運動機能的な袖になる。
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D.①衣服製造のための最終的な設計図にあたるのがプロダクトパターンである。
②プロダクトパターンには、製品の品質・品位のみならず、製造のコストにも関係する生産
性などを考慮した合理性・経済性も要求される。
E.①原型は、各種デザインパターンへの展開の基礎となる型紙である。
②原型は、装飾要素を加えた衣服要素として、身体の必要な部分を布で覆う必要最低限の体
表面部の平面展開図である。
F.①デザインパターンは、平面製図法による基本のシルエットパターンを用いてダーツを移動
操作し、ダーツやギャザー、タックへと展開することがある。
②プロダクトパターンは、製品のデザイン性を落とさない範囲で生産性・作業性を考慮し、
パターンに修正を行うことがある。
G.①スローパは、原型から転換したアイテム、デザイン別に応用する基本となるパターンをい
う。
②展開後のデザインパターンでは、特殊な場合を除き、スローパの面積を変えることが必要
である。
H.衣服のデザインは、衣服生産にかかるコスト面からも考える必要がある。グレードによって
は、次のような工夫を施しコストを抑える。
①ポケットの配置において切り替え線を利用し縫製を簡便にする。
②縫製しにくい布地の場合、衣服のデザインをシンプルにする。
問3 次のA~Dの文章で、①②の両方が正しい場合には『1』
、①②のいずれかが誤っている場
合には『2』
、①②の両方が誤っている場合には『3』を解答欄に記入しなさい。
A.①ファッションを構成する要素は、スタイル、色・柄、素材、着こなし、の4つであるとい
われる。
②着用時の快適性の主要因は、衣服内の気候、肌触りと衣服圧であり、用途によっては抗菌
防臭、消臭などの「清潔」や、防炎、帯電防止などの「安全・安心」が加わる。
B.①芯地、テープ、パッド、ゆきわたなどの副資材は、衣服のシルエットを作り、また、着用
や洗濯などによる形くずれを防ぐ役割もある。
②非接着芯地は、毛芯、綿芯、不織布芯などを表地に縫い合わせて使用するもので、本縫い
ミシンで綴じ付ける場合とハザシなど手作業によって綴じ付ける場合がある。
C.①一般に、ミシン糸は三本諸撚り構成が基本で、上撚りは通常S撚りである。
②ミシン糸として、ポリエステル糸とナイロン糸にはフィラメント糸タイプとスパン糸タイ
プがある。
D.①コアスパンヤーン(コアヤーン)のミシン糸は、合成繊維と天然繊維を複合した糸で、針
温による溶融切断に強いミシン糸である。
②ミシン糸の太さを表示する「呼び」は、ミシン糸がフィラメント糸であってもスパン糸で
あっても数値が大きくなると、太くなるという表示システムである。
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問4 次の文中の(
)内に、下記の語群の中から最も適当なものを選び、解答欄に数字で答
えなさい。
シームパッカリングは、縫い目線の近傍に細かな( A )を生じる現象である。外見上見苦
しいので、縫製欠点として問題視される。
シームパッカリングの原因は多岐にわたっており、ミシンの送り機構、縫い糸特性、縫合布の
性状などが影響する。ミシンの送り機構に関して、通常よく使われる( B )方式のミシンで
は( C )に対して( D )の送り量が多くなる傾向にあるので、( E )を発生しやす
くシームパッカリングも引き起こしやすい。この場合の防止策として( F )ミシンなどを採
用することがある。
縫い糸特性としては、( G )しやすい縫い糸は( H )の引き締め後のひずみ回復がシ
ームパッカリングを引き起こしやすい。この場合の防止策としては伸縮性の( I )縫い糸を
使用し、縫製張力は( J )設定すべきであろう。
縫合布に関しては、糸密度が極めて( K )織物では、縫製による縫い糸の挿入で布が極限
構造を越え、シームパッカリングが発生する。この場合の防止策としては布の選択に十分注意す
ることと、縫い糸は( L )ものを使用し、( H )はなるべく( M )すべきである。
[語 群]
1.針送り
2.下送り
3.針
4.上布
5.下布
6.縫い糸切れ
7.縫いはずれ
8.地糸切れ
9.縫いずれ
10.弾性回復
11.応力集中
12.ステッチ
13.シーム
14.しわ
15.小さい
16.大きい
17.細い
18.太い
19.粗く
20.細かく
21.低く
22.高く
問5 次のA~Hの文章で、①②の両方が正しい場合には『1』、①②のいずれかが誤っている場
合には『2』、①②の両方が誤っている場合には『3』を解答欄に記入しなさい。
A.①スポンジングは、縫製の前段階において寸法の安定や地の目を正したりする機械的処理を
いう。
②放反は、放縮ともいい、原反を拡げ、時間をかけて自然放置することにより、ひずみを解
放し、安定化させることをいう。
B.①延反は要尺を少なくするために、裁断に必要な型紙を布上などに組み合わせて配置するこ
とをいう。
②折り返し延反は、一方向延反に比べて非能率的であるが、毛並みの方向性などの制約があ
る場合に用いられる。
C.①ミシン針は必要最小限細いことが望ましいが、細すぎると、針の振動、曲がり、折れなど
を引き起こすので、縫い糸、布地などに適する針を選択する必要がある。
②ミシン針には、先端の形状がくさび型をした特殊なものもあり、これは皮革の縫製に用い
られる。
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D.①プレス操作は、スチームスプレー → バキューム → プレスの順序で行う。
②プレス操作のスチームスプレーは、布地に熱と水分を与え、繊維の熱硬化性を増大させる
ためのものである。
E.①縫い目に力がかかったときに、その部分の布地の地糸が動いて縫い目が開いたりすること
を縫い目笑いという。
②シルキー化のために減量加工を施したポリエステル布では、縫い目スリップを生じやすい
傾向がある。
F.①地糸切れとは、縫製時にミシン針によって布地の地糸が切断される現象を指す。
②地糸切れは、縫製布が編物(ニット)の場合には問題化するので、その対策としてボール
ポイント針やニット専用針を選ぶことが必要である。
G.①標準的な布の縫製には、1本針本縫いミシンがよく用いられる。ただし、作業着、ジーン
ズなどの厚地で強さを要求される部分の縫製には、2本針本縫いミシンが用いられる。
②布端を始末しながら縫い合わせる時には、縁かがり縫いミシンや安全縫いミシンが用いら
れる。
H.①差動送りミシンは、ギャザー縫い専用のミシンである。
②単環縫いミシンは、自糸ルーピングにより、ステッチを形成する。
問6 次のJIS試験法に関連するA~Jの文章の中で、正しいものには『1』、誤っているものに
は『2』を解答欄に記入しなさい。
A.ナイロン繊維は、硝酸とアンモニアによるキサントプロテイン反応により鑑別できる。
B.繊維製品品質表示規程では繊維の組成は、絶乾混用率で表すことになっている。
C.編物の強度試験は、破裂状態を観測しながら単位面積当たりの強さとして測定できる点や測定
が簡単なためミューレン形法が良く利用される。
D.摩耗強さは、一般の編物にはユニホーム形、毛の織編物にはマーチンデール形がよく使われる
E.ウォッシュ・アンド・ウェア性(W&W性)は、試験布に所定の処理をした後、5段階のしわ
の判定基準と比較して評価する。
F.縫い目強さの試験方法には、通常、織物に用いる引張り試験機によるグラブ法と、編物に用い
るミューレン形破裂試験機による破裂法がある。
G.塩素処理水に対する染色堅ろう度試験の有効塩素量 10mg/ℓ は、プール水の残留塩素による影
響を調べる目的で利用されることが多い。
H.布の引張り試験で、両側から糸をほぐして、所定幅の試験片を作成するのはカットストリップ
法である。
I.防しわ性試験のモンサント法は、しわの回復角度を測定する方法である。評価は、回復角で表
すが、必要に応じて防しわ率を算出する。
J.耐光堅ろう度試験におけるキセノンアーク灯光による方法は、蛍光増白剤や蛍光染料の染色物
を評価するのには適さない。
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問7 次のA~Hの中の3つの文章において、最も不適切なものを1つ選び、解答欄に数字で答えな
さい。判断にあたっては下線部分に注意すること。
A.1.抗菌防臭加工とは、繊維上の菌を殺菌し、身体の臭いを防ぐ加工である。
2.制菌加工素材に貼付されるSEKマークには、一般用途用の橙色と特定用途用の赤色があ
る。
3.消臭加工の方法には、悪臭物質を吸着する方法、臭わない物質に変化させる方法、芳香剤
でマスキングする方法がある。
B.1.繊維評価技術協議会の消臭マークの認証には、臭気成分の減少率のほか、洗濯に対する耐
久性が規定されている。
2.JISに規定されている抗菌防臭加工の静菌活性値を測定する試験では、黄色ブドウ球菌
のみを使用する。
3.消防法により劇場やホテルなど不特定多数の人が集まる場所には、防炎物品の使用が推奨
されている。
C.1.毛玉の発生を抑える抗ピル加工には、毛羽立ちを少なくするために酸やアルカリなどの薬
品で繊維の重合度を小さくする方法がある。
2.SR加工は、洗濯やドライクリーニングで汚れを落ちやすくする加工である。
3.遊離ホルムアルデヒドの分析は、試料を所定の条件で水に抽出してその濃度を計測する。
D.1.繊維の燃焼により発生する一酸化炭素(CO)は毒性が強く、血液中のヘモグロビンと結
合し、頭痛や吐き気を催す。
2.表面フラッシュ試験は、生地表面に着火したときの炎の大きさを測定する。
3.皮膚の腫れやかぶれなどの症状を起こす原因には、物理的刺激と化学的刺激がある。
E.1.米国では国家規格としてASTM規格を制定している。
2.通気度は、ダウンなどの詰めものの吹き出しを評価する代用特性としても利用される。
3.ドレープ係数が小さいほど、布が垂れ下がりやすい。
F.1.ユニホーム形の摩耗試験では、スプリングスチールブレードまたは研磨紙を使用する。
2.マーチンデール形の摩耗試験では、摩耗輪を使用する。
3.ユニバーサル形のパイル保持性試験では、生地の裏側を摩擦する。
G.1.吸水性試験のバイレック法は、10 分後の水の吸い上げ高さを測定する。
2.フラジール形法による通気度試験は、傾斜形気圧計で所定の圧力を示すときの垂直形気圧
計の圧力を測定する。
3.耐水度試験は、低水圧法、高水圧法ともに試験片に水圧をかけて3ヶ所から水が出るまで
の時間を測定する。
H.1.スナールは、糸の撚りが戻ろうとするトルクにより発生する。
2.ハートループ法は、プリーツ保持性を調べる試験である。
3.スナッグ試験におけるメース法は、判定用写真を使用して評価する。
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問8 次のⅠ~Ⅳの文中の(
)内に、下記の語群の中から最も適当なものを選び、解答欄に数
字で答えなさい。
Ⅰ.難燃性とは、着火しにくく着火しても燃え広がらない性能である。難燃性に優れた繊維として
は、
( A )やポリクラール、アラミドなどが知られている。一般に衣服に使われる繊維は
( B )が多く、化学繊維で難燃性を改善するためには難燃剤を練りこむことによる( C )
が可能である。
Ⅱ.摩耗によって生じる外観変化には、擦り切れ、破れのほか毛羽立ち、ピリング、
( D )な
どがある。摩擦によりプリント柄が裏側に反転する( E )現象は組織がルーズな編物に生じ
やすく、ウールは( F )収縮が加わると生じやすい。
Ⅲ.布の保温性を向上させるには、細い繊維を用いて空気を( G )する方法や繊維を( H )
にする方法などがあり、いずれも空気の熱伝導率が低く、対流が起こりにくい効果を利用する方
法である。また、酸化チタンやセラミックスなど遠赤外線の( I )特性が高い物質を練りこ
むことにより常温でも保温効果を向上させることができる。
Ⅳ.繊維鑑別の手段として燃焼試験があり、炎に近づけたときの燃え方や( J )
、灰の状態な
どの燃焼特性を知ることで繊維の特定が容易になる。
[語 群]
1.原糸改質
2.ストレッチ 3.ラミネート加工 4.ポリノジック 5.テンセル
6.アクリル系 7.緩和
8.いせ込み
9.テカリ
10.フラッシュ
11.中空
13.臭い
14.バギング
15.フェルト
18.無機物
19.細分・分断化
12.発色
16.ハイグラルエキスパンション 17.有機化合物
20.放射
21.リバース
22.シャーリング加工
問9 次のA~Gの文章の下線の箇所について、①②の両方が正しい場合には『1』、①②のいずれ
かが誤っている場合には『2』、①②の両方が誤っている場合には『3』を解答欄に記入しなさ
い。
A.衣服内気候の快適域は、衣服と皮膚の間の最内層が、温度①28±1℃、相対湿度②60±10%と
いわれている。
B.衣服の断熱特性は、熱抵抗を表す①clo値が用いられ、②人体に衣服を着装させた状態で測定
される。
C.驚いたときや興奮したときに、①掌(てのひら)と足裏にかく汗は、②精神性発汗といえる。
D.衣服が雨にぬれると保温力が大幅に低下するのは、水の①熱伝導率が②大きいことが理由の一
つである。
E.暑熱下においては、体温調節反応として①血管収縮が生ずるが、さらに体温を下げる手段は
②不感蒸散である。
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F.動作に追従するストレッチ素材のうち、水着には伸び率①40%以上のパワーストレッチ素材で
②ポリウレタン繊維使いのツーウェイニット布が多用される。
G.衣服圧は、体に密着した衣服の①厚さが小さい時に発生するほか、重い衣服、あるいは体をし
めつけることによる②フープテンションによっても発生する。
問10 次のⅠ~Ⅴの文中の(
)内に、各々の語群の中から最も適当なものを選び、解答欄に
数字で答えなさい。
Ⅰ.国際規格 ISO 9000-2006 では、品質管理を「
( A )を満たすことに焦点を合わせた品質マ
ネジメントの一部」と定義しており、従来の日本の「品質管理」を「品質マネジメントの一部」
と位置付けているが、
( B )が運営に深く関与する点においては共通している。
[1.品質基準
2.要求事項
5.リスクマネジメント
3.品質の4要素
4.トップマネジメント
6.イノベーションマネジメント]
Ⅱ.品質管理の実践においては、ISOにおいても引用されている「PDCAサイクル」が用い
られる。この中の「A」はアクト=( C )を意味し、問題に対する応急処置と、再発防止
のための( D )処置が含まれる。
[1.実施
2.行動
3.処置
4.恒久
5.緊急]
Ⅲ.品質保証の実施においては、
( E )体系図の利用が、組織全体の工程ごと、あるいは部門
ごとなどの管理項目を明解にする上で有効である。
( E )体系図において重要なのは、工
程の流れに加え、
( F )の流れを記載することであり、発信元と伝達先を明解にすること
ができる。
[1.品質保証
2.品質管理
3.品質要求
4.検査
5.情報
6.試験書]
Ⅳ.繊維製品の検査において、検査の方法による分類では( G )と( H )があり、
( H )
においては「汚れ」や「キズ」など、1点の不適合品の混入を防止したい場合に実施される。
一方、検査のタイミングによる分類としては( I )と( J )があり、
( J )につ
いては、生産工場内で実施される場合と、生産工場を出荷した後に第三者の検査機関で実施さ
れる場合、あるいはその両方で実施される場合がある。
[1.最終検査
6.中間検査
2.物性検査
3.堅ろう度検査 4.抜取検査
5.官能検査
7.全数検査]
Ⅴ.製品検査の際、一旦は「不適合品」と分類されたものを例外的に合格品と認める( K )
については、ISO 9001 でも認められており、特に権限を与えられた者に限定して採用されるべ
きである。
[1.格上げ
2.任意採用
3.特別採用]
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問 11 次のA~Gの文章で、①②の両方が正しい場合には『1』
、①②のいずれかが誤っている場
合には『2』
、①②の両方が誤っている場合には『3』を解答欄に記入しなさい。
A.①要求品質には「黙示の品質」と「明示の品質」があり、他の商品と差別化した部分は「黙
示の品質」に含まれる。
②「黙示の品質」は契約や表示によって明らかにされる場合が多い。
B.①繊維製品のサイズ表示については、繊維製品品質表示規程に定められている。
②はっ水性に関する表示を規定しているのは、JIS(日本工業規格)である。
しつけ
C.①生産現場における品質管理活動で、
「5S運動」の5Sとは整理、整頓、清掃、清潔、 躾
の5項目である。
②品質管理の基本的な考え方である「三現主義」とは、現場で、現物を、現実的に、の意味
である。
D.①市場品質とは、消費者が要求する品質要求を市場レベルで把握することにより、目指すべ
き目標を設定したり、その要求を製品の設計に反映させることである。
②品質管理が対象とするのは、製品に限らずサービスも対象となる。
E.①品質機能展開とは、要求事項について、系統図を用いて展開したものをいう。
②要求品質には往々にして矛盾した要求が含まれることがある。技術的制約のもとでその矛
盾した要求を歩み寄って解決する必要があるが、これをトレードオフという。
F.①顧客の品質に対する「要求の三要素」とは、Quality、Cost、Delivery の3つである。
②製品の品質を左右する「品質の四要素」とは、材料(Material)
、機械装置(Machine)
、方
法(Method)
、士気(Morale)であり、これを4Mという。
G.①JIS Q 9001 に定められている「品質マネジメントシステム」は、製造業、サービス業など
全ての組織体において利用できる。
②JIS Q 9001 において定められている「予防処置」とは、実際に検出された不適合を除去す
るための処置をいう。
問 12 QC7つ道具に関する次のA~Gの項目で、①②の両方が正しい場合には『1』
、①②のい
ずれかが誤っている場合には『2』
、①②両方が誤っている場合には『3』を解答欄に記入し
なさい。
A.管理図
①時系列的にとられた管理特性の変動を折れ線グラフに表し、これに管理限界線を記入したも
のである。
②x-R管理図は計数値の管理図、c管理図は計量値の管理図である。
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B.ヒストグラム
①欠点数や度数分布などから得られたデータを柱状に表したグラフであり、分布の中心、バラ
ツキの程度、分布の姿を知るために作成される。
②計量値のヒストグラムは、一般に平均値のところにデータが多く、平均値から遠ざかるに
従ってデータの数は減少する。
C.パレート図
①不適合品数、苦情件数など好ましくないデータを縦軸にとり、発生の現象別、原因別に分け
た項目を多い順に横軸にとって、棒グラフと累積曲線で表したものである。
②問題点の具体的な解決に向けた活動において、対策等の順序を重点指向するための手法の一
つである。
D.特性要因図
①目的を達成するための手段を1次、2次、3次のように順次展開したものである。
②原因と結果の関係を魚の骨のように表現したものである。
E.層別
①データをその履歴によっていくつかに分けて比較検討するために行う。
②製品購入者の性別、年齢などの特徴による違いなどを明確化する場合などに利用される。
F.チェックシート
①製品の部位ごとに発生する不適合な数などを記録し、その結果をもとに対策に結びつける。
②点検漏れなどの発生を防ぐために、予め点検項目などを明確にしておき活用する。
G.散布図
①生地の密度と収縮率などの相関関係を知るためにデータを打点したもので、対になったデー
タでなくても活用できる。
②データをx、y軸上に打点することから、打点が同じ位置に複数存在する場合がある。この
場合には重複するデータは削除しなければならない。
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