責任ある木材調達: 東京オリンピックに向けて! 2015年12月2日" ハイネケン・ハナ! シニア政策アドバイザー グローバル・ウィットネス! 1 発表の内容 • サラワク材のサプライチェーンにおけるリスク • デューデリジェンス=国際的スタンダード • 提言 2 日本にあるサラワク材 • サラワク州の熱帯材合 板は日本の合板輸入量 のほぼ半分を占める。 • 主要な用途: • • 建設(コンクリート型枠) 住宅 (床基材) 画像:東京の建設現場で見つかっ たシンヤン・プライウッド(ビンツル) 工場の合板、2014年9月 3 シンヤン・プライウッド(ビンツル)工場 写真:2015年10月に撮影 4 シンヤン・プライウッド(ビンツル)工場が 供給する木材製品の原産地 グローバル・フォレストリー・サービス発行のシンヤン・プライウッド(ビンツル)社の COC報告書(2015 年5 月)からの抜粋 5 ハート・オブ・ボルネオにおける シンヤン社伐採権区域 T/3342 及び T/3228 6 シンヤン社によるハート・オブ・ボルネオ の破壊 上: 2012年12月と2014年6月 を比較したT/3342の高解像度 (50 センチ)衛星画像。 下:上の赤色の囲みのエリアの 拡大。主要河川が青い線で示 されている。 画像: DigitalGlobe, CNES 7 シンヤン社と先住民族の闘争 植林事業権LPF0018におけるシンヤン社の操業を停止させる ため、2013年にロング・ジェイクのプナン族コミュニティーが伐 採道路を占拠した様子。 (写真: Survival ) 8 サラワク材のサプライチェーンに おけるリスク サラワク州における主な問題点: • 森林セクターに根の深い汚職 • 伐採権の発行において先住民族の権利が頻繁に無視され、土 地の所有・利用に関する法的闘争につながる • 違法伐採を容易にするお粗末な伐採監視 • 極めて持続不可能な伐採 サラワク州のアデナン・サテム首席大臣は、森林セクターでの法執行 が「一部の当局者の汚職のためにきわめて脆弱である」と述べている。 2015国際腐敗防止会議(IACC)(2015年9月2日) 9 改革の必要性 日本の現行制度: • 民間セクターに合法な木材を購 入する義務がない • サラワク州政府が輸出書類 に裏 書きしていれば、「合法 」と され る より良い制度: • リスクに基づくデューデリジェンス • 第3者の権利を考慮する「合法 性」の定義 10 デューデリジェンスのスタンダード 1. OECD 多国籍企業行動指針及び鉱物の責任 あるサプライチェーンのための OECDデュー・ ディリジェンス・ガイダンス 2. ビジネスと人権に関する指導原則 3. EU 木材規則 (EUTR) 11 デューデリジェンス:OECD OECD 多国籍企業行動指針 II. A. 10. 実際の及び潜在的な悪影響を特定し,防止し,緩和するた め…リスクに基づいたデュー・ディリジェンスを実施する。 鉱物サプライチェーンにおけるリスクに基づいた デュー・ディリジェンス のための5段階の枠組 1. 強固な企業管理システムを構築する。 2. サプライチェーン内のリスクを特定、評価する。 3. 特定されたリスクに対応するための戦略を立案し、实施する。 4. サプライチェーンの中の特定のポイントにおいて、独立の第三者に よるサプライチェーンのデュー・ディリジェンスの監査を实施する。 5. サプライチェーンのデュー・ディリジェンスに関して報告を行う。 12 デューデリジェンス:人権 ビジネスと人権に関する指導原則 原則17. 人権デュー・ディリジェンス 人権への負の影響を特定し、防止し、軽減し、そしてどのように対処するか ということに責任をもつために、企業は人権デュー・ディリジェンスを実行す べきである。 そのプロセスは、以下を含むべきである: • 実際のまたは潜在的な人権への影響を考量評価すること • その結論を取り入れ実行すること • それに対する反応を追跡検証すること • 及びどのようにこの影響に対処するかについて知らせること 13 デューデリジェンス:EU木材規則 EUTR 6条 1. サプライチェーン情報へのアクセス 2. 違法木材が市場に出荷されるリスク評価 3. リスクが無視できる程度である場合を除き、リスク軽減 リスク評価の主な要点: • 木材伐採により影響を受ける、利用および所有権に関する第三者の法的 権利を含む適用法遵守の確認。 • 特定の樹種の違法伐採に関する規模。 • 違法伐採あるいは違法業務の行われている規模。 • 国連または欧州が木材の輸出入に対して課した制裁。 • 木材サプライチェーンの複雑さ。 14 提言 サラワク州から直接木材を調達する企業は以下の行動を取るべきである: • 木材調達方針と期限付き行動計画の策定と開示 • 以下を含むサプライチェーン情報の入手: • 木材の供給元の伐採コンセッションに関する情報 • 第三者との土地争議の有無 • 伐採地域における汚職、違法伐採、及びサプライヤーに関する報告 • 影響を受けるコミュニティとの協議および現場監査を含むサプライチェー ンにおけるリスクの特定と評価 • 木材製品の置換を含む、特定されたリスクの軽減 • デュー・デリジェンス・プロセスの監査 • デュー・デリジェンス・プロセスと、その所見の公開 15 ご清聴ありがとうございました 連絡先: [email protected] 16
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