出光レポート 2015 表紙の画賛と作者について 黄初平鞭羊為石画賛 鞭羊為石 鞭石為羊吾 執其鞭試 鞭二黄 羊を容易に石に変える 仙術を身につけた中国・ 晋時代の仙人、黄初平と その兄、黄初起を描いて い ま す。た だ し、賛 で は 仙術を黄兄弟に使うとど うなるだろうとなってい ま す。仙 厓 は、仙 術 で も 変わらぬ普遍の真実を問 うているようです。 仙厓(1750 ∼ 1837 年) 美濃国で生まれ、地元の清泰寺(せいたいじ)や武蔵国の東輝庵(と うきあん)において臨済宗(りんざいしゅう)古月派(こげつは)の 禅僧としての研鑽を積んだ。後に、日本最古の禅寺・聖福寺(しょ うふくじ)の第 123 世の住職として博多に下り、老朽化した伽藍(が らん)の修復や弟子の育成に努めた。還暦を過ぎ、虚白院(きょはく いん)に隠居した後も、得意の禅画を通して庶民の教化に努めた。 ユーモラスで楽しい禅画と気さくな正義感の強い性格から多くの 人に愛され、今でも「博多の仙厓さん 」と慕われている。 38
© Copyright 2024 ExpyDoc