相続財産に関する考察 Ⅰ.相続財産 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ 現金 預金(郵便局、銀行、信用金庫、信用組合) 土地 建物 生命保険(簡易保険、各生命保険会社) 積立型保険(簡易保険、各生命保険、損害保険会社) 家庭用財産 有価証券(株券、出資金) 他人名義の預金、積立型保険 退職金 貸付金(個人的に他人に金銭を貸し付けたもの) Ⅱ.相続負債 ① 葬式費用 ② 借入金(金融機関または個人) Ⅲ.相続の申告について ※ 相続の申告は、相続財産が5,000万円以下でしたら申告は不要です。 また、相続人お一人様につき1,000万円を上記の5,000万円に 追加して頂いた(例、相続人が4名様なら9,000万円)金額を、 限度額として申告は不要です。(これを相続税基礎控除と言います。) ただし、相続税の申告の特例等を適用される場合は、申告しなければ なりません。 また、申告が不用であっても、相続人には相続財産を把握せねばなら ない義務があり、申告不要でも所轄税務署より『お尋ね』と呼ばれる 書類が届きます。これには、亡くなられた方の財産を記入しなくては いけません。 結論として、相続財産の多寡にかかわらず相続財産の把握は必要と なります。まず、それが相続人の義務であり『知りませんでした』では 済まされないという事、そして、土地・建物・預金・保険等は、法律上の 正当な手続きを行う義務があるためです。 Ⅳ.相続申告の資料について ① 預金の残高証明、(お近くのすべての金融機関にお問い合わせ下さい) ② 生命保険の払込明細書(保険会社等より支払いの際送られます。) ※なお、どのような保険に入っていたのか判らない場合は、 保険証券を探すとともに、最寄の保険会社へお問い合わせ下さい。 また、保険の控除証明書等が郵送にて送られてきているか どうかでも判断できます。 ③ 損害保険の払込明細書(保険会社等より支払いの際送られます。) ※なお、どのような保険に入っていたのか判らない場合は、 保険証券を探すとともに、最寄の保険会社へお問い合わせ下さい。 また、保険の控除証明書等が郵送にて送られてきているか どうかでも判断できます。 ④ 土地建物の謄本、固定資産評価証明書等 ※土地建物をお持ちかどうかは、故人宛に固定資産税の納付書が届いて いるかどうかで判断できます。(但し、納税に至らない土地等もあります。) ⑤ 葬儀費用の領収書一式 ⑥ 有価証券の証書 ※株券や出資金証書がない場合は配当金の払込証明書や株主総会のお知らせ、 決算報告書が郵送にて送られてきますのでそちらをお持ちください。 ⑦ 故人の除籍謄本、改製原戸籍、除住民票 ⑧ 相続人の戸籍謄本、住民票、印鑑証明 Ⅴ.相続申告の実務について ※ 相続申告の資料に関しては、相続人本人様しかご用意出来ない物がほとんど であります。そのため、相続人すべての方のご協力が必要となります。 また、分割協議等で相続人全員に集まっていただく事にもなります。 但し、相続人代表の方を決めていただき、その方がまとめて処理されるのが 一番よい方法かと思われます。 Ⅶ.相続調査について ※ 相続税の調査は、申告期限後6ヶ月後から3年以内に 来るのが目安となっています。(最低でも一周忌以降) 相続の申告がされていない場合は、上記には該当しません。 また、申告がされていないので事前の通知もなく、直接ご自宅に来る 事が予想されます。(申告書が出ていれば、まず関与税理士連絡が来て、 それから、日程等の打合せがされます。) また、申告がされていないため、ほとんどの税法で認められた特典が 適用されず、余分な税金と無申告の加算税など多くの税金が、 かかることとなります。 最近では、税務署サイドは事前に故人の預金や所得の流れなどを 調査してから、現地調査に来ます。相続調査では、カバンや引き出しなども 税務調査官の支持のもと開示し説明をしなくてはなりません。 『亡くなってしまった人の事なので分からない』文言は、適正に申告を された方のみが、発言を許される言葉です。 申告するか否かは、相続人の考え方ですが、故人の相続財産を把握する 事は、相続人の権利であり義務であります。くれぐれもこの事だけは ご留意されて、調査に備えてください。 以上が相続の申告に関する当事務所の考察となります。 上記をご参照の上、相続税の申告に関してご質問・ご確認等が ある方は、別紙フォームを印刷して当事務所宛にFAXして下さい。 確認次第ご連絡差し上げます。なお、相続税申告のスケジュールも 別紙フォームがございますので、併せてご利用下さい。
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