実践レポート 高師小学校 1 テーマ 仲間とアドバイスし合い,自分の技能を高め合える子の育成 ~ハードル走を通して~ 2 対象学年・教科(領域)・単元名 5年・体育・ 「記録をのばそう,ハードル走」 3 使用機器・使用ソフト等 デジタルカメラ(録画モード),PC,テレビ 4 ねらいと方法 (1) 実践のねらい ○自分の記録を伸ばしたり,お互いにアドバイスしたりすることで,ハードル走の楽しさに気 づき,安全に気を付けて運動する。 (関心・意欲・態度) ○自分のフォームを確認し,目標をもって練習に取り組み,練習方法を工夫することができる。 (思考・判断) (2) 実践の方法 ○50m走のタイムとハードルを置いた場合とのタイムの差を縮めることを目標に設定する。 ○デジタルカメラ(録画モード)を使い,ペアでフォームを撮影し合い,アドバイスする。 ○練習法を考え,繰り返し練習した上で,デジタルカメラでフォームの確認をする。 5 実践 本実践では、最初に50m走のタイムを計測し、ハードル走で どれだけ50m走のタイムに近づけていけるかを大きなテーマに 設定した。各ハードルの距離が5m、5.5m、6mのコースを それぞれつくり、子どもたちは、同じ足で踏み切ることができて、 飛びやすいコースを選択した。 その上で、50m走のタイムに近づけるためには、どういう飛 び方をしたらよいのか話し合った。話し合いの中で、 「縦に飛ぶよ りも、前に飛ぶ方が速い。 」という意見が出てきた。踏み切る場所、 前足の上げ方という視点を与えた上で、ペアをつくり、デジタル カメラで撮影し合い、フォームを見合った。 次に、50m走とのタイムの差が少ないペアと、大きいペアの 映像をテレビで見せ、どこが違うのか話し合った。話し合いの中 で、 「前足がまっすぐ上がっている方が速い。 」 「速い人は、踏切の 位置が遠い。 」などの意見が出てきた。ペアでの練習では、ハード ルを飛ぶ様子を撮影し合い、速い子のフォームに近づくように、 アドバイスし合った。自分ではきれいなフォームで飛んでいるつ もりでも、映像で見ると思ったようには飛べていないこともあり、 繰り返し練習するための動機づけになった。 単元構想図(略案) 50m走を測ろう① 飛びやすい距離を考えよう ②~③ フォームを考えよう④~⑥ タイムを測ろう⑦~⑧ A男の練習前 6 練習後 成果と今後の課題 自分がハードルを飛んでいる姿を客観的に見ることで,自分のフォームのどこを直す必要があるの か明確になり,目標を持って練習に挑むことができた。また,フォームがある程度きれいで速い子は, より効率の良い飛び方を考えようとすることができた。 その一方で,ハードルに恐怖心がある子や,体の動かし方がぎこちない子に関しては,効果が薄い ように感じられた。それぞれのレベルに合わせて,指導の仕方を工夫する必要があると考える。
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