平成27年度局長コミットメント(案) 《安全管理に関する現状認識》 ○ 交通局長就任以降、「風通しの良い職場づくり」を経営の最優先課題と位 置づけ、機会あるごとにその重要性を発信してきた。 そのためには、この課題の達成度はいまだ道半ばと評価しており、職場風 土をどのように変えるかが重要である。 ○ 職員には、5Sの実践をはじめ、「運輸事業者としての鉄則」を身に付け ることを求めてきたが、この取組みは、緒についたところであり、鉄道のプ ロを目指してまだまだ浸透させる必要がある。 ○ きびきびとした基本動作の確実実施については、現場において意欲を持っ て動いている姿を確認しており、浸透していると実感している。 ○ この3年間で、職員の安全に対する意識が確実に向上していることを実感 している。前年度比2倍の目標を大幅に超えるヒヤリハット情報の収集件数 が顕著にそれを示している。引続き、気づき力の向上に取組み、ヒヤリハッ ト情報の収集並びに回答を行うことで、安全を通じた経営参画意識の醸成に 努めなければならない。 ○ 異常時の対応については、自然災害等に対する対策をはじめハード面では しっかりと対策が取られていると考えている。一方、ソフト面では、災害時 を想定し臨場感のある訓練の実施や、現場をリードできるリーダーの育成に 取組みことが必要である。 ○ 前年度の事故・トラブルを振り返ると、気の緩み、慣れ等に起因するヒュ ーマンエラー事象が多かった。また、労働災害が頻発したことも大いに反省 すべき点である。「常に慢心を許さないこと」を新たな課題とし、ヒューマ ンエラーの防止、労働災害の撲滅に取り組んで欲しい。 ○ また、自動車事業では、管理委託を拡大してきた経過のなかで、委託事業 者に対するドライブレコーダーのデータ等は提供されているが、そのデータ が有効に活用されていないと感じている。今後は、委託事業者のデータの有 効活用を支援するなど一丸となって、事故の減少等に繋げて欲しい。 ○ 安全の基本は人である。職員一人ひとりが、どのような場合にもしっかり と行動できるよう、引続き、「風通しの良い職場」づくりをはじめとするこ れらの取組みを継続し、安全最優先の企業風土・企業文化を進化させたい。 《今年度の取組みについて》 安全管理に関する私の認識に基づき、地下鉄事業においては、下記の方針に基づ く安全重点施策及び行動目標を策定し具体的取組みに反映されたい。 ① 幹部職員は、職員一人ひとりが組織目標の意味を深く理解しそれに則った行 動ができるよう、日常的に現場に出向き現場職員と意見交換を行うなど風通し の良い職場づくりに努め、安全最優先の企業風土・企業文化の確立を行うこと。 特に本局管理部門にあっては主体的に取組みを行うこと。 ② 「運輸事業者としての鉄則」を身に付け、自信を持ってお客さまに向き合え るよう教育の強化を図るとともに、整理・整頓・清潔・清掃・躾の“5S”を 実践する取組みを進めること。 ③ 安全行動の基本である「きびきびとした基本動作の確実実施」を引き続き徹 底するとともに、気の緩みや慣れ等、常に慢心することなく適度な緊張感のも と、労働災害も含めてヒューマンエラー防止に努めることで、質の高い輸送サ ービスの提供を目指すこと。 ④ 職員一人ひとりの安全について日常的に考える意識を醸成し、「気づき力」 を向上させる取組みを継続することにより、引き続きヒヤリハット情報の収集 件数が増加する取組みを図ること。また、それに対する回答は必ず2週間以内 に行うこと。 本局管理部門は、より具体的な対応が図れるよう予算措置を講ずる取組みを 行うこと。 ⑤ 異常時における的確な対応を確実に行うため、災害時を想定した臨場感の ある訓練の実施や現場をリードできるリーダーを育てる取組みを行うこと。 また、自動車事業においても、下記の方針に基づき、輸送の安全に関する目標 を策定して、具体的取組みに反映されたい。 ① 幹部職員は、職員一人ひとりが組織目標の意味を深く理解しそれに則った行 動ができるよう、日常的に現場に出向き現場職員と意見交換を行うなど風通し の良い職場づくりに努め、安全最優先の企業風土・企業文化の確立を行うこと。 特に本局管理部門にあっては主体的に取組みを行うこと。 ② 運行管理者は、気の緩みや慢心から事故を起こさないよう、運転手の安全 に対する日々の意識を高めるため、厳正な始業点呼を実施すること。 ③ 運行管理者は、安全最優先を運転手に理解させ、実践すること。 具体的には、発車時にはミラー、マイク等を活用して安全確認の徹底を図 ること。 ④ 委託事業者へのドライブレコーダー等のデータの提供にとどまらず、その データの有効な活用に係る取組みを支援するなど、委託・受託事業者が一丸 となって安全管理体制の充実・強化に努めること。
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