二酸化炭素の回収・貯留および再資源化

シリーズ GSC
低炭素・循環型社会を先導する GSC
二酸化炭素の回収・貯留および再資源化
KAZAMA Shingo
風間伸吾
(財)地球環境産業技術研究機構(RITE)化学研究グループリーダー
地球温暖化対策技術として,化石燃料を燃焼した際に発生する CO 2 を回収して地下深くに安定に貯留する
CO 2 回収・貯留(CCS)がある。政府公約の 2050 年に世界中の CO 2 発生量を半減するためには,削減必要量
の 19% を CCS で削減する必要があり,CCS の有効性を示す実証試験が世界各国で計画,実施されている。
CCS の普及にはコスト削減が重要な課題であり,CO 2 回収技術である吸収法,吸着法,膜分離法等での開発が
推進されている。CO 2 の再資源化もその可能性が検討されている。
と共に,CO 2 の再資源化に関して触れる。
1 は じ め に
2 地球規模での CO 2 の循環
地球温暖化と言う言葉を最近良く耳にするようになっ
た。文字通り,地球の平均気温が上昇する現象であり,気
まず,地球規模での CO 2 の循環を考えてみよう。図 1
候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第 4 次評価報告
に地球規模の CO 2 循環の様子を示す 1)。大気中に約 2.8 兆
書によると,2100 年には,1961 年から 1990 年の平均気温
トンの CO 2 が存在し,海洋には約 140 兆トンの CO 2 が溶
に対して 1.1℃から 6.4℃の範囲で気温上昇が予測されてい
解している。さらに,地中には化石燃料として CO 2 換算
る。この地球温暖化が我々の生活に様々な悪影響を及ぼす
で約 9.3 兆トン,地表には,植物,土壌とデトリタス(生
と考えられている。
物の遺体,排泄物等の生物由来の物質)として 8.3 兆トン
地球温暖化の原因として有力視されているのが,温室効
が存在している。
果ガス(Greenhouse Gas, GHG)の増加である。温室効果
GSC
ガスとは大気圏にあって,地表から放射された赤外線の一
部を吸収することにより温室効果をもたらす気体の総称で
ある。仮に,GHG が存在しなければ,ステファン・ボル
ツマン式により平均気温は今よりも 33℃も低くなると計
算され,GHG 自体は我々人類が生活する上で必須な存在
である。この GHG の濃度が急激に増加することに問題が
ある。代表的な GHG は 6 種類であるが,排出量の多さ
( 全 GHG の 約 95%) と 温 暖 化 へ の 影 響 の 大 き さ( 同 約
60%)から GHG として CO 2 が議論されることが多い。
CO 2 は人類がエネルギーを得る目的で化石燃料を使用
する結果として主に発生する。実に,エネルギーの約
図 1 地球規模での CO 2 収支。
90% を化石燃料から得ている。非常に雑な見方をすれば,
国民一人当たりの CO 2 の放出量が国民の豊かさを表して
地 球 温 暖 化 を 引 き 起 こ す 大 気 中 CO 2 濃 度 の 増 加 は,
いるとも言える。国民一人当たりの CO 2 の年間排出量は,
1860 年代の産業革命以降,人類がエネルギーを得るため
先進国で約 10 トンであり,中国が 4.5 トン,インドが 1.2
に多くの化石燃料を使用して,自然界の吸収量を上回る
トンである。発展途上国のエネルギー需要は今後益々増加
CO 2 が放出されたことが原因である。図 1 で,年間に 235
する傾向にあり,その中で化石燃料に依存する構造は今後
億トンの化石燃料起因の CO 2 が大気中に放出される。そ
も続くと考えられる。そのため,CO 2 排出に対して対策
の内,37 億トンが陸域に,そして 81 億トンが海洋に吸収
を取らなければ 2050 年には年間排出量が現在の 2.6 倍の
されるが,残りの 117 億トンが大気中に留まり CO 2 濃度
約 620 億トンに増加すると予測される。
の増加をもたらしている。
化石燃料を使用しながら CO 2 の発生量を抑制する技術
この大気中の CO 2 濃度の増加を抑制するために,化石
と し て CO 2 回 収・ 貯 留( 以 下,CCS(CO 2 Capture and
燃料の燃焼で発生した CO 2 を回収して,図 1 では自然に
Storage)という)がある。以下に,CCS の現状を述べる
CO 2 が陸域や海洋に吸収されるのと同様に,人工的に安
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全に地下深くに貯留する方法が CO 2 回収・貯留(CCS)
収することである。CO 2 の発生源は,産業,運輸,民生
と呼ばれる技術である。
に大別され,国内の CO 2 の直接排出量は,2006 年の報告
日本政府は,2007 年 6 月に開催されたハイリゲンダム・
で,火力発電所等のエネルギー転換部門が 34%,各種工
サミットの場で 2050 年までに温室効果ガスを半減すると
場の産業部門が 28%,自動車等の運輸が 19%,事務所や
公約した。2050 年の温室効果ガスの半減は世界的な目標
家庭の民生が 13% である 4)。CO 2 の回収を考えた場合に,
となっており,国際エネルギー機関(IEA)は 2050 年ま
自動車や家庭のように小規模で分散した CO 2 発生源から
でに CO 2 排出量を現在の約半分に削減する最もコスト効
回収するよりも,火力発電所や製鉄所のような大規模固定
率の良い方策を試算した 2)。その結果,削減必要量の約
発生源から回収する方が容易でありコスト的にも安価とな
19%(約 91 億トン)の CO 2 を CCS によって減らす対策が
る。日本の場合に,火力発電所と製鉄所から排出される
良いと報告している。
CO 2 の量は,国内全体の約 45% である。
CO 2 回収技術としては,吸収法(化学吸収法と物理吸
3 CO 2 回収・貯留(CCS)
収法を含む),吸着法,膜分離法が知られている。吸収法
図 2 に CCS の概念を示す。火力発電所や製鉄所等の大
のうち化学吸収法は,アミン化合物等の塩基性の物質が酸
規模発生源から排出された CO 2 は回収された後に貯留サ
性物質である CO 2 と化学的に反応する現象を利用する方
イトに輸送されて,陸域,或いは海域の深さ 1,000∼1,500 法で,代表的な吸収液としてはモノエタノールアミン
m 程度の貯留層に圧入される。貯留層としては,その上
(MEA)吸収液,炭酸カリウム吸収液等がある。MEA 吸
部にシール層と呼ばれる CO 2 を通し難い層が存在する場
収法では,吸収塔で MEA 吸収液を塔頂より滴下して,
所が選ばれる。圧入された超臨界状態の CO 2 は貯留層に
(a))。燃
CO 2 を含む燃焼排ガスを塔底より吹き込む(図 3
元々存在する塩水に溶解する。その結果,CO 2 は 1,000 年
焼排ガスが吸収塔を上昇する過程で,排ガス中の CO 2 が
レベルの長期に亘り安定に貯留層に保持される。CCS は
MEA 吸収液に溶け込み,燃焼排ガスが塔頂に達した際に
化石燃料を代替する革新的なエネルギー源が開発されるま
は,90% の CO 2 が吸収液に解け込んで回収されている。
での繋ぎ技術(ブリッジングテクノロジー)として,気候
ここで,CO 2 はモノエタノールアミンと化学反応して次
変動に関する政府間パネル(IPCC)の特別報告書でもそ
のようにカルバメートイオン RNH─COO −と炭酸水素イオ
の有効性が示されている 1)。
ンを形成して吸収液に溶けている。
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2R─NH 2+CO 2 → RNH─COO −+R─NH 3 +
R─NH 2+CO 2+H 2O → HCO 3 −+R─NH 3 +
CO 2 を溶解した MEA 吸収液は,再生塔に運ばれ,塔底
で水蒸気を用いて 140℃程度に加熱される。吸収液が加熱
されると化学反応で溶解していた CO 2 が放出され,再生
塔の塔頂から濃度が 99% 以上の CO 2 として回収される。
化学吸収法は,CO 2 分離技術として既に実用化されて
おり,石炭火力発電所や製鉄所から出る大気圧のガスから
の CO 2 回収に適している。しかし,従来の化学吸収法で
は,吸収液から CO 2 を放出させる際の加熱に多くのエネ
ルギーが必要で,CO 2 回収コストが高い。最近,再生エ
図 2 CO 2 回収・貯留の概念。
ネルギーが小さい新しい吸収液が開発されており,CO 2
回収コストの削減が可能となりつつある。
CCS を普及させる上での課題のひとつは,その高いコ
物理吸収法は,吸収液としてポリエチレングリコール
ストである。後述する化学吸収法を用いて石炭火力発電所
(PEG)等の物質が CO 2 を物理的に良く吸収する現象を利
から CO 2 回収して地下帯水層に貯留する場合に,新設石
用する方法である。PEG の CO 2 溶解量は CO 2 の圧力にほ
炭火力発電所における CCS のコストは,7,300 円/t─CO 2
ぼ比例する。従って,高圧ガスの CO 2 を吸収させた後に,
3)
と試算されている 。その内,CO 2 回収に要するコストが
再生塔で圧力を下げることで CO 2 を放散させることがで
約 6 割を占める。CCS の普及に向けて,新規な CO 2 回収
きる。この原理から,物理吸収法は高圧ガスからの CO 2
技術の開発に期待が集まる。
回収に用いられる。
吸着法は,ゼオライトや活性炭等が CO 2 を選択的に吸
4 CO 2 の回収技術
着する現象を用いる。図 3
(b)で,CO 2 を含むガスを吸着
CCS の第一歩は,化石燃料の燃焼で発生した CO 2 を回
塔に導入して,吸着剤に CO 2 を吸着させる。吸着した
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低炭素・循環型社会を先導する GSC
図 4 に,CO 2 分子ゲート機能の概念を示す。図で,分離
膜に存在するガス分子の通路を CO 2 分子が占有しており,
他のガスはその通路を透過できない。一方で,CO 2 分子
は圧力差でこの通路を移動して膜の反対側に到達する。こ
の結果,高濃度の CO 2 を回収することが可能となる。分
子ゲート機能では,CO 2 自身が,CO 2 は透過させて他の
ガスは遮断するゲートの役目を担っている。
(a)吸収法
図 4 CO 2 分子ゲート機能の概念。
ポリアミドアミン(PAMAM)デンドリマーは CO 2 分
(b)吸着法
子ゲート膜の素材として有望であるが,一方で,室温で液
状の物質であり,安定した膜形状に固定することが課題で
あった。RITE では PAMAM デンドリマーを架橋型高分
子マトリック中に封じ込めたデンドリマー内包型分離膜の
GSC
開発に成功した 5)。改良を加えることで,デンドリマー内
包型分離膜は高い CO 2 分圧下でも優れた CO 2 /H 2=30 の
選択性(水素に対する透過速度の比)を有している。現
在, 石 炭 ガ ス 化 複 合 発 電 プ ラ ン ト か ら CO 2 1 ト ン 当 り
1,500 円で回収可能なデンドリマー分離膜の開発を実施し
ている。
(c)膜分離法
図 3 各種 CO 2 分離・回収方法。
5 CO 2 の地中貯留
CO 2 は真空ポンプで減圧にすることで回収する。高圧ガ
CO 2 の地中貯留は,石油や天然ガスの採掘と同じ坑井
スからの CO 2 回収では真空ポンプを用いることなく,高
掘削や地層探査等の既に実用化されている要素技術を用い
圧で CO 2 を吸着させた後に大気圧にすることで CO 2 を回
る。ここでは,CO 2 の地中貯留に特有な長期間・安全に
収することが可能となる。
貯留するための地層の選定,CO 2 のモニタリング,CO 2
膜分離法は,食品を包むラップのようなフィルムを用い
挙動の予測等が技術開発の課題となる。
(c)
)
。前述の 2 つの
て CO 2 を回収する方法である(図 3
上述の通り,CCS によって削減する CO 2 量を 91 億トン
方法に比べて,理論的には最も小さいエネルギーで CO 2
であるとすると,2050 年までに世界中の約 3,400 箇所で年
を回収することが可能である。分離膜における CO 2 の透
間数百万トン規模の CO 2 地中貯留プロジェクトが必要と
過の駆動力は圧力差である。図では,膜の透過側を真空ポ
なる。そのために,年間 100 万トン以上の CCS を目標と
ンプで減圧にすることで,膜に供給した燃焼排ガスから
する実証試験と実用化が世界中で推進されている。
CO 2 を選択的に透過して回収している。分離膜の課題は,
国内では,RITE が中心となり 2003 年から 2005 年に新
CO 2 の選択性が十分ではなく,供給ガスに含まれる他の
潟県長岡市の郊外において約 10,000 トンの CO 2 を地下
ガスも同時に膜を透過することである。
1,100 m の帯水層に圧入する CO 2 地中貯留実証試験を行
RITE ではこの問題を解決するために,CO 2 分子ゲート
い,CO 2 の分布観測や長期挙動予測シミュレーション等
機能を有する革新的な CO 2 分離膜の開発を進めている。
で成果を挙げた 6)。この長岡プロジェクトは規模としては
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年間約 6,000 トンであるが,我が国の複雑な地層でも CO 2
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CO 2 再資源化のもうひとつの課題は,回収する CO 2 の
を地中貯留できることを実証することに成功した。
膨大な量である。上述のように,19% の CO 2 を CCS で処
我 が 国 に お け る CCS 実 用 化 を 目 的 に 2008 年 に 日 本
理するとして,2050 年の国内 CO 2 排出量を現行レベルの
CCS 調査会社(以下,JCCS)が民間企業 38 社によって
13 億トンと仮定すると,約 2.5 億トンの CO 2 を回収して
設立された。JCCS は,年間 10 万トン規模で CO 2 の回収
処理することになる。CO 2 からメタノールを合成すると
から地中貯留までを一貫して実証試験することを計画して
して,現在のメタノールの全世界生産量が年間 0.3 億トン
いる。現在,貯留サイトの候補として,苫小牧沖の帯水層
であることを考えると,回収した CO 2 の一部をメタノー
等を調査しており,近々に貯留サイトを決定する予定であ
ル化するとしても膨大な量を取り扱うことが分かる。勿
る。
論,上述の通りに CCS でも 100 万トンの CO 2 処理量をひ
海外では 1996 年にノルウェーのスタットオイル社が北
とつの単位と考えるので,ハードルは高いもののエネル
海のガス田から採掘した天然ガス中の CO 2 を海上プラッ
ギー的な問題とコストの問題が解決すれば,CO 2 の再資
トフォームで化学吸収法を用いて回収して,地下約 1,000 源化も現実味が帯びてくる。
m の深さの帯水層へ地中貯留している。このスレイプ
このように CO 2 の再資源化には解決すべき課題がある
ナー・プロジェクトが本格的な CCS の始まりであり,現
が,未利用のエネルギーを有効活用して化学的に CO 2 を
在も年間約 100 万トンの CO 2 を圧入している。この CCS
再資源化できれば好ましい。接触水素化によるメタノール
に要するコストは,高品質化に必須な CO 2 の除去を天然
やジメチルエーテル(DME)の合成,CO 2 を用いる高分
ガスの製造コストに計上可能なこと,CCS の実施で炭素
子合成,有機合成等が検討されており,今後の研究開発が
税を回避できることにより相殺されており,この結果,
期待される。
CCS の商業化に初めて成功している。アルジェリアのイ
7 ま と め
ン・サラや,オーストラリアのゴルゴン等でも同様に天然
ガスでの CCS が行われる。
究極の地球温暖化対策は化石燃料に依存せずにエネル
ギーを得るための革新的な技術の開発であろう。しかし,
6 CO 2 の再資源化
エネルギー源の約 90% を化石燃料に頼っている現状から
の脱却は容易ではなく,繋ぎ技術(ブリッジングテクノロ
ジー)として CCS が重要であると言える。CO 2 の再資源
る。即ち,CO 2 を原料として何かを作る場合には,必ずエ
化はエネルギー的,コスト的に課題が残るものの我が国の
ネルギーを投入しなければならない。例えば,メタノール
科学技術力を発揮する好機の可能性がある。ひとつの技術
を燃やすと CO 2 と水になり,その際に 727 kJ/mol の燃焼
だけで膨大な CO 2 を削減することは難しいだろう。削減
熱がエネルギーとして放出される。即ち,CO 2 と水からメ
量が大きくなくても,ひとつひとつの技術の積み重ねが
タノールを合成する際には,燃焼熱に相当するエネルギー
CO 2 の削減には重要である。また,国民一人一人の節電
の投入が必要となる。再資源化の課題のひとつは,このエ
等の取り組みと努力が重要である。
GSC
有機化合物が燃焼するとエネルギーを放出して CO 2 と
水になるように,CO 2 はエネルギー準位が低い物質であ
ネルギーをどのように得るか,そしてどのように投入する
参考文献
か,と言うことにある。
RITE では,太陽光発電で得た電力で水を電気分解して
水素を得て,その水素と CO 2 から次式に示す接触水素化
反応でメタノールを合成する研究を行った。
CO 2+3H 2 → CH 3OH+H 2O
しかし,水素の製造コストが高く,その結果として,メ
タノールの製造コストも高い結果となった。また,エネル
ギー効率も,水の電気分解と触媒反応の効率,さらに合成
したメタノールの燃焼効率を考えると,太陽光発電で得た
電力エネルギーの半分以下のエネルギーのみが利用される
1) IPCC, 2005, IPCC Special Report on Carbon Dioxide Capture and
Storage, Cambridge University Press, Cambridge, 2005.
2) http://www.iea.org/papers/2009/CCS_Roadmap.pdf(2011 年 3 月現
在)
.
3) H17FY,二酸化炭素地中貯留技術研究開発,成果報告書,RITE.
4) http://www-gio.nies.go.jp/aboutghg/nir/nir-j.html
(2011 年 3 月現在)
.
5) I. Taniguchi, S. Duan, S. Kazama, Y. Fujioka,
2008,
, 277.
6) http://www.rite.or.jp/Japanese/project/tityu/tityu.html(2011 年 3
月現在).
[ 連 絡 先 ]619─0292 京 都 府 木 津 川 市 木 津 川 台 9─2 [email protected]
(勤務先)。
結果となった。
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