研究テーマ 必要感をもって、主体的に課題を解決しようとする児童を育む

研究テーマ
必要感をもって、主体的に課題を解決しようとする児童を育む指導の工夫
提案者
吉
田
みゆき
Ⅰ
1
研究テーマについて
テーマ設定の理由
小学校学習指導要領解説家庭科編(平成20年8月)において、家庭科では、実践的・体験的
な活動を通して日常生活に必要な基礎的・基本的な知識及び技能を身に付けるとともに、それら
を活用して身近な生活の課題を解決する問題解決的な学習の一層の充実が求められている。今年
度から初めて家庭科を学習する第5学年児童に「家庭科ではどんな学習をするか」予想させたと
ころ、
「料理」
「裁縫」などの知識及び技能面の印象がとても強いことが分かった。このことから、
児童にとっても家庭科は生活の上で役立つ基礎的・基本的な知識及び技能を習得する教科である
ととらえているということが考えられる。しかし、その知識及び技能の習得が誰にとって・何の
ために・いつ必要とされるものなのかまで考えているとはいい難い。また、実際に習得したもの
も自分の生活に必要であると感じることができなければ、自主的に生活の中で活用していく機会
は少ないと考えられる。
家庭科における必要感をもっている児童の姿とは、学習を見通すことで、自身の生活を具体的
に思い描いて主体的に課題解決に取り組もうとする姿である。そのためには、学習を通して、自分
にどのような力が付き、家庭生活の場面でどのように活かすことができるのかを具体的に見通すこ
とが必要であると考える。
そこで本研究では、①「家庭生活における(自分の)課題」を意識した指導計画の工夫、②ワー
クシート(計画表)の工夫により、必要感をもって主体的に学習できるようにする。そして、家
庭での実践を通して、学んだことを生活に活かすよさを味わうことで次の学習への意欲や継続し
た取組につながるよう、順を追って丁寧に進めていきたい。
2
テーマにせまるための方策
視 点
「家庭生活における課題」を意識できるようにすることで、主体的に学習に取り組むことが
できるようにする。
〈手立て〉
(1) 題材の導入時に、具体的なイメージ(快適
な住まいとは何か)をもつことができるよう
にする。その後、自分の家庭生活を振り返っ
て住まいに関わる問題点や改善点を見付け、
「家庭生活における課題」を考えることがで
きるようにする。それを解決することを学習
のゴールとした指導計画を設定することで、
主体的に学習に取り組むことができるように
する。【第1・8時】
(2) 「家庭生活における課題」を意識しながら
実践計画を立てることができるワークシート
(計画表)を活用する。ワークシートには、
①課題のある場所の様子(写真等)②問題点と解決したい理由③具体的な解決方法の計画とその
手順④実践後、家の人からのコメントという項目を設定することにより、主体的に学習に取り組
むことができるようにする。【第2時~第4時】