仕えるために神によって整えられる セッション1 霊的賜物 神はあなたを愛しておられます。その愛のゆえに、あなたには罪の赦しと永遠のいの ちが与えられています。さて、神はあなたにさらに多くのものを与えたいと願っておられ ます。あなたの人生に喜びと充足感をもたらす計画を持っておられます。その喜びと 充足感は、あなたの神との関係、また他の人たちとの関係の結果として、もたらされる のです。 クリスチャンとして、あなたの神との関係、他の人たちとの関係は、いつも愛に基づいて いるべきです。イエス様は、神に対する、また人々に対する愛こそが最も大切なもので あると教えておられます。「心を尽くし、思いを尽くし、知性を尽くし、力を尽くして、あな たの神である主を愛せよ。次にはこれです。あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。 この二つより大事な命令は、ほかにありません」(マルコ12:30-31)。 クリスチャンとして、あなたのするすべてのことは、愛によって動機づけられているべき です。他の人々から賞賛されるようなすばらしい能力を用いて何かをしたとしても、愛 がなければ、どのような行いも価値がありません。I コリント13:3にこう書かれていま す。 「たとい、私が人の異言や、御使いの異言で話しても、愛がないなら、やかましいどら や、うるさいシンバルと同じです。また、たとい私が預言の賜物を持っており、またあら ゆる奥義とあらゆる知識とに通じ、また、山を動かすほどの完全な信仰を持っていても、 愛がないなら、何の値うちもありません。また、たとい私が持っている物の全部を貧しい 1 人たちに分け与え、また私のからだを焼かれるために渡しても、愛がなければ、何の役 にも立ちません」。 クリスチャンであるあなたにとって、あなたの行いと、行いを促す動機の両方が大切で す。何をするにしてもその動機は愛であるべきです。上記の箇所には、多くの言葉で 語ること、みことばを宣べ伝えること、知識、信仰、惜しみなく与えること、自己犠牲など、 多くのすばらしい能力や行いが記されています。しかしそれらのどの行いも、ふさわし い効果をもたらすためには、愛によって動機づけられている必要があります。 クリスチャンであるあなたにとって、あなたの行いの目的は、いつも霊的成長を目指す ことであるべきです。霊的成長のはかりは、イエス様ご自身です。言い換えるなら、この 地上におけるあなたの人生の目的は、よりイエス様に似た者となることであるべきです。 パウロはこの人生の目的について以下のように述べています。「私は、キリストとその復 活の力を知り、またキリストの苦しみにあずかることも知って、キリストの死と同じ状態に なり、どうにかして、死者の中からの復活に達したいのです」(ピリピ3:1-11)。 また、あなたは自分自身の個人的な霊的成長だけでなく、他の人たちの霊的成長も願 うべきです。他の人たちがイエス様を主、救い主として信じることができるように助けた いという動機を抱くべきです。そして、彼らの態度、思い、行いがイエス様により似たも のとなるように、彼らの霊的成長を助けるべきです。エペソ4:13にはそのクリスチャン 生活の目標について、こう書かれています。「ついに、私たちがみな、信仰の一致と神 の御子に関する知識の一致とに達し、完全におとなになって、キリストの満ち満ちた身 たけにまで達するためです」。 あなたはこの目的を、すべて自分で成し遂げようとする必要はありません。神は霊的成 長という神の目的を成し遂げるために、あなたをクリスチャンのグループの中に置き、 他のクリスチャンたちと共に働くことができるようにしてくださっています。このグループ においては、一人一人が異なっています。一人一人に異なった霊的賜物、願い、能力、 2 性格、経験が与えられています。一人一人が異なっている理由は、神が一人一人を異 なった存在として創造されたからです。グループ全体の益のために、お互いに補い合 い、励まし合うことができるように、共に力を合わせて霊的成長に向かって進んでいけ るように、神はあなたがたを造られたのです。そして、互いに助け合い、他の人々もイ エス様に似た者となることができるように、あなたがたをお造りになったのです。 この「仕えるために神によって整えられる」という学びは、あなたの小グループにおいて、 あなたが果たすべきユニークな役割が何であり、他の人たちが霊的に成長するのを助 けるにはどうしたらよいか、あなたが理解するのを助けるためのものです。他の人たち を助けることを通して、あなたも霊的に成長していくことでしょう。この学びは、あなたが だれであり、何をすべきかを探求するのを助ける5つのセッションから成り立っています。 それぞれのセッションでは、あなたが人として、またイエス様を信じる者として、どのよう にユニークな存在であるか、一つ一つの面に焦点を合わせて見ていきます。 1.霊的賜物:これは、キリストを信じる者たちが教会に参加するために、聖霊が彼らに 与えられる特別な贈り物のことを指します。 2.心:これは、あなたの行いを動機づける情熱や願いのことです。あなたにふさわしい 奉仕が何であるかを示すために、神はあなたに特定の願いを与えておられます。 3.能力:これは、あなたが生まれつき持っている才能のことです。クリスチャンであって も、未信者であっても、すべての人に生まれながらの才能や能力が与えられています。 あなたはクリスチャンとして、自分の能力がイエス様から与えられたものであると受け止 め、それを用いてイエス様に、また人々に仕えるべきです。 4.性格:神はあなたにユニークな性格を備えられました。あなたの性格は、あなたの 情熱をどのように表現するかを決めます。また、あなたの霊的賜物と能力を用いること において、どのような役割を担うのが自分にとって心地良いかを定めます。 3 5.経験:神は、あなたにさせたいと願っておられる奉仕をあなたができるように整える ために、あなたに様々な経験を与えられます。あなたが今経験していることは、神が将 来あなたにしてもらいたいと願っていることのために、あなたを整えているのです。* I コリント12:1-7を読む。 霊的賜物の源はだれですか。 この箇所では、神が霊的賜物の源であられることが強調されています。人々は様々な 賜物を持ち、教会において様々な種類の奉仕や活動をします。しかし、神ご自身が 人々に霊的賜物を与えることを通して、彼らを奉仕のために整えられるのです。神はこ のことを聖霊を通してなされます。「しかし、みなの益となるために、おのおのに御霊の 現われが与えられているのです」(I コリント12:7)。 あなたがクリスチャンになったとき、聖霊はあなたのうちに住まわれました。あなたのうち に宿りながら、聖霊はあなたがクリスチャン生活を歩むことができるように様々なことを 通してあなたを助けておられます。 1.聖霊はあなたが本当にクリスチャンであることを確認させてくださる。「またあなたが たも、キリストにあって、真理のことば、すなわちあなたがたの救いの福音を聞き、また それを信じたことによって、約束の聖霊をもって証印を押されました。聖霊は私たちが 御国を受け継ぐことの保証であられます。これは神の民の贖いのためであり、神の栄 光がほめたたえられるためです」(エペソ1:13-14)。 2.聖霊はあなたがイエス様を知り、イエス様の教えを理解するのを助けてくださる。(イ エス様の言われたことば)「しかし、助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わ しになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、また、わたしがあなたがたに話し たすべてのことを思い起こさせてくださいます」(ヨハネ14:26)。 4 3.聖霊はあなたに御霊の実を与えることによって、あなたがよりイエス様に似た者とな るように助けてくださる。「しかし、御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠 実、柔和、自制です。このようなものを禁ずる律法はありません。キリスト・イエスにつく 者は、自分の肉を、さまざまの情欲や欲望とともに、十字架につけてしまったのです。 もし私たちが御霊によって生きるのなら、御霊に導かれて進もうではありませんか」(ガ ラテヤ5:22-25)。 4.聖霊はあなたが奉仕のために整えられるために、あなたに霊的賜物を与えてくださ る。「さて、御霊の賜物にはいろいろの種類がありますが、御霊は同じ御霊です。.. し かし、同一の御霊がこれらすべてのことをなさるのであって、みこころのままに、おのお のにそれぞれの賜物を分け与えてくださるのです」(I コリント12:4、11)。 あなたはクリスチャンですから、神はあなたに少なくとも一つの霊的賜物を与えておら れます。I コリント12:27に、神がこう約束しておられます。「あなたがたはキリストのか らだであって、ひとりひとりは各器官なのです」。あなたがクリスチャンになったとき、あ なたはこの地上におけるイエス様のからだ、つまり教会の一部となりました。イエス様は あなたに霊的賜物を与えることによって、あなたがキリストのからだにおいてすばらしい 貢献をすることができるようにさせてくださいました。実際、あなたには多くの賜物が与 えられているかもしれません。すべてのクリスチャンに少なくとも一つの霊的賜物が与 えられていて、ある人たちにはもっと多くの賜物が与えられていますが、すべての賜物 を持っている人はだれ一人いません。神ご自身が、ご計画に基づいて、だれにどのよ うな霊的賜物を与えるかをお決めになります。自分に多くの賜物が与えられているか、 わずかな賜物しか与えられていないか、などと心配する必要はありません。むしろ、神 があなたに与えておられる霊的賜物が何であるかを見出そうとすべきです。そして、教 会の益のために、自分に与えられている霊的賜物を用い始めるべきです。 新約聖書には、4つの箇所において霊的賜物について書かれています。以下のリスト を見て、霊的賜物について調べ、比較してください。しかしこのリストを見るときに、心 5 に留めておくべきことがあります。第一に、このリストの内容を比較するとき、それらはす べて異なるものであることが分かります。また、ある賜物については一つの箇所でしか 言及されていませんが、他の賜物については複数の箇所に記されています。第二に、 このリストは霊的賜物の例を示しているものにすぎません。言い換えるなら、ここに記さ れていない他の霊的賜物を、聖霊がお与えになることもあるかもしれません。第三に、 奉仕、信仰、分け与えること、慈善、助けることなど、霊的賜物として挙げられているい くつかのものは、すべてのクリスチャンが備えるべき特徴でもあります。これらのものが 霊的賜物として考慮されるべきであることは、あるクリスチャンはこれらの特徴を持ち、 あるクリスチャンは持たないということを意味するのではありません。そうではなく、ある クリスチャンはこれらの領域において他のクリスチャンを励ましたり、リードしたりするた めに、聖霊によって特にこのような霊的賜物が与えられているという意味なのです。 新約聖書における霊的賜物のリスト ローマ12:6-8 I コリント12:7-11 I コリント12:27-29 エペソ4:11 預言 知恵 使徒(宣教) 使徒 奉仕 知識 預言 預言 教え 信仰 教え 伝道 勧め いやし 奇蹟 牧者 分け与える 奇蹟 いやし 教え 指導 預言 助ける 慈善 霊を見分ける力 管理 異言 異言 異言の解き明かし 異言の解き明かし このリストに挙げられている霊的賜物は、4つに分類することができます。それはまた、 このリストに記されていない霊的賜物についても、それらも以下の4つの分類のどれか に含まれることを示唆します。 6 1.リーダーシップを発揮することを通しての奉仕:指導、使徒、管理 2.霊的な導きを与えることを通しての奉仕:知恵、知識、信仰、霊を見分ける力、牧者 3.みことばを分かち合うことを通しての奉仕:預言、教え、異言、異言の解き明かし、 伝道 4.他の人々をケアすることを通しての奉仕:勧め、分け与える、慈善、いやし、奇蹟、 助ける あなたのグループにおけるあなたの役割を見極めるのに良い方法は、あなたに与えら れている霊的賜物を見極めることです。 適用 1.あなたにどのような霊的賜物が与えられているか示してくださるように、神に祈り求 めてください。そして、他の人々が霊的に成長していくことを助けるために、あなたに与 えられている霊的賜物を用いることを決意してください。 2.次ページ以降にある「霊的賜物を調べる」に、すべて記入してください。「霊的賜物 を調べる」には、それぞれの賜物についての短い説明が書かれています。それに基づ いて、あなたが答えるべき3つの質問が用意されています。(1)(この賜物について)興 味があるか?(2)(この賜物を用いた)経験があるか?(3)その経験は良かったか、悪 かったか?それはなぜか? 3.あなたの励まし手や、あなたのグループのメンバーなど、あなたのことをよく知って いる人と会ってください。その人にあなたが自分で調べた結果を知らせずに、あなたに どのような賜物が与えられているか考えてもらい、それぞれの項目の(2)の質問の部 分を答えてもらいましょう。 4.あなた自身が(2)と(3)の質問を通して調べたことをもとに、あなたが自分に与えら れていると思う霊的賜物を書き出し、リストにしてください。あなたのグループで奉仕す ることを通して、それらの賜物が与えられているかどうか示してくださるように神に祈り求 めてください。 5.あなたが自分に与えられていると思う一つ一つの賜物を用いてどのような奉仕をす 7 ることができるか考え、一つの奉仕を行う計画を立ててください。 *「S-H-A-P-E」という概念は、リック・ウォレン氏の書いた著書と、アメリカ・カリフォル ニア州レイクフォーレスト市のサドルバック・コミュニティー教会のモデルをもとにしてい ます。ウォレン氏が著した「健康な教会へのかぎ」(いのちのことば社 1998年)307314ページを参照してください。 霊的賜物を調べる リーダーシップを発揮することを通しての奉仕 使徒:これは「宣教師の賜物」。この賜物は、新しいところへ行き、新しい教会やグルー プを始めるなど、新しい働きを起こすために用いられる。この人は、他の人々の霊的賜 物を見極め、彼らが奉仕に関わるのを助ける。 (1)興味があるか? はい いいえ (3)その経験はどうだったか? (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 指導:他の人々に模範を示すことを通して、彼らを霊的成長へと導く。奉仕のために、 他の人々にビジョンを提示する。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 8 管理:教会が効果的な働きをすることができるように、人々や様々な資源をまとめるた めの賜物。この人は、記録したり、金銭の管理をしたりすることが得意。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 霊的な導きを与えることを通しての奉仕 牧者:他の人々を励まし、支えることによって、日々の必要を満たすための賜物。人々 と共に祈り、みことばの教えに基づいて霊的なアドバイスを与える。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 知恵:難しい状況を明確にし、人々が実践的な経験をすることができるように、みことば を適用しながら、時にかなったアドバイスをするための賜物。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 知識:クリスチャンの信仰と生活に関する詳細を理解するための賜物。この人は、深く 研究することを楽しむが、それと共に真理を見極めるために神に拠り頼む。そして、 人々が理解し、生活に適用することができるような仕方で、その知識を説明することが できる。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった 9 悪かった はい いいえ なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 信仰:困難な状況においても、イエス様に信頼し続けるための賜物。この人は、人々が キリストにあってさらに深い信仰を抱くように励ます。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 霊を見分ける力:どの霊が人々や状況に影響を及ぼしているかを見極めるための賜 物。この人は、聖霊と悪霊の両方の働きに敏感に気づく。そして、そのような霊的な事 柄について他の人々に導きを示すことができる。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ みことばを分かち合うことを通しての奉仕 伝道:他の人々がキリストにある信仰を抱くように導くための賜物。この人は、他の人た ちが伝道に関わることができるように教え、励ます。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 教え:クリスチャンの信仰と生活に関して、他の人々を教育するための賜物。この人は、 学びを通しての準備と、実際に教えることの両方を楽しむ。 10 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 預言:人々、教会、社会に影響を及ぼすような、特に道徳的な事柄について、神のみ こころを語るための賜物。この人は、神に導かれて人々があまり好まない意見を発言 するとき、批判を受け止めることができなければならない。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 異言:福音を分かち合い、教えるために複数の外国語を学び、用いるための賜物。こ の賜物が与えられている人たちの中には、他の国で宣教師として奉仕するように召さ れる人もいる。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 異言の解き明かし:外国語を学び、理解するための賜物。この賜物が与えられている 人は、他の国や文化圏において、キリスト教が成長するのを促すために、通訳や聖書 の翻訳などの領域で効果的に用いられることがある。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 11 他の人々をケアすることを通しての奉仕 勧め:失望している人々に励ましを与えるための賜物。この人は、病院を訪問したり、 病気や他の個人的な問題のために苦しんでいる人たちをケアするのにとても効果的 に仕える。また、とりなしの祈りの大切さを強調することもある。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 分け与える:教会や他の人々の必要を満たすために惜しみなく与えるための賜物。そ れはお金や、食べ物や衣類といった物を与えることを含む。また、この人は他の人たち を助けるために時間も惜しみなくささげる。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 慈善:経済的に貧しい人、ホームレスの人、受刑者など、社会的に地位が低いと見な されている人たちに、特別な関心を持つための賜物。この人は、その人たちの生活の 状況が向上するために助けようとする。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 助ける:具体的な助けを与えるための賜物。この人は、ある状況においてすべての必 要が満たされるために、細かいことをきちんとするのを楽しむ。例えば、料理をしたり、 お皿を洗ったり、掃除をしたり、交わりの時間のために必要なことならどんなことでも、 12 喜んでする。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ いやし:自然に、あるいは超自然的な仕方で、肉体的ないやしをもたらすための賜物。 この人は医師、看護師、その他、人々がいやされるために助けを与える人かもしれな い。その人はどのようないやしも神が与えてくださるという基本的な理解を持っている。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 奇蹟:ある状況において、神が介入されるために用いられる賜物。この人は、人々、教 会、国家、また状況のために祈ることに強く献身している。 (1)興味があるか? はい (3)その経験はどうだったか? いいえ (2)経験があるか? 良かった はい いいえ 悪かった なぜ?__________________________________________________________________________________________________________ ____________________________________________________________________________________________________________________ 13 セッション2 あなたの心 聖書では、「心」という言葉は、その人の最も深い部分を指します。そこにその人の思 い、感情、意志、願いがすべて存在するのです。聖書は、人が心に抱くものによってそ の人の人生の道が決定づけられると教えています。イエス様は彼に従う者たちに、「心 を尽くして」(マルコ12:30)神を愛するように命じられています。つまり、その人の思い、 感情、意志、願いのすべてが、神との関係のためにささげられているべきなのです。あ る人の心が神にささげられているとき、その人は神に喜ばれることをしたいと思うように なります。しかし、神にではなく他のものに心が奪われているとき、その結果として葛藤 が生じます。それは、神との関係と他の人々との関係の両方における葛藤です。「何が 原因で、あなたがたの間に戦いや争いがあるのでしょう。あなたがたのからだの中で戦 う欲望が原因ではありませんか。あなたがたはほしがっても自分のものにならないと、 人殺しをするのです。うらやんでも手に入れることができないと、争ったり、戦ったりする のです。あなたがたのものにならないのは、あなたがたが願わないからです。願っても 受けられないのは、自分の快楽のために使おうとして、悪い動機で願うからです」(ヤコ ブ4:1-3)。 あなたはクリスチャンになったとき、あなたの心をイエス様にささげました。つまり、あな たの思い、感情、意志、願いなどを含むあなたのうちにあるすべてのものが、イエス様 との関係のためにささげられたのです。あなたがこのことをしたとき、イエス様はあなた に聖霊を遣わされ、聖霊はあなたの心のうちに生き、働いておられます。その結果、あ なたの生活における何かが変わり始めました。かつてあなたが大切だと思っていたこと は、もはや大切でなくなりました。その代わり、新しい優先順位があなたのうちに生じて きました。神と他の人々とを愛する心が生まれてきました。神を礼拝し、他のクリスチャ ンと交わり、人々に仕えたいという願いが起きてきました。あなたがクリスチャンになる 前のことを知っている多くの人たちは、なぜあなたがこれほどまで変わったのか理解で きなくなりました。多くの人たちは、あなたがマインドコントロールによって変化させられ 14 たのではないかと思うかもしれませんが、彼らが目にしている変化は、実はあなたの心 の変化によって生じているものなのです。 ピリピ2:13を読む。 ピリピ2:13によると、だれの意志がクリスチャンの人生を導くべきですか。 神が人の心を変えるとき、神はその人に新しい意志をお与えになります。神はその人 の心のうちにご自身のみこころを備え、その人が神のために行動し始めるようにされま す。そのようにして、神のみこころがその人の生活をコントロールするようになります。そ して、神はその人を通して神のご計画を成し遂げられます。聖書には、神のみこころを 行うために自分の心をささげ、そして神のみこころを行った人たちの例がたくさん記さ れています。以下に4人の例を示しましょう。 神はノアにこう言われました。「すべての肉なるものの終わりが、わたしの前に来ている。 地は、彼らのゆえに、暴虐で満ちているからだ。それで今わたしは、彼らを地とともに 滅ぼそうとしている。あなたは自分のために、ゴフェルの木の箱舟を造りなさい。..」(創 世記6:13-14)それに対して、「ノアは、すべて神が命じられたとおりにし、そのように 行なった」(創世記6:22)のでした。ノアは神のみこころを自分の心に受け止め、神が 彼に言われたことをすべて行いました。その結果、人類と動物のすべての種が保存さ れました。 神はモーセにこう言われました。「今、行け。わたしはあなたをパロのもとに遣わそう。わ たしの民イスラエル人をエジプトから連れ出せ」(出エジプト記3:10)。モーセは神の みこころを行うことができるかどうか不安だったので、最初は神の命令を受け入れようと しませんでした。しかし最終的には、神が彼と共におられ、彼を通して神の力が現され るという約束を再確認したので、モーセはエジプトに行きました。「それで主はモーセに 仰せられた。『わたしがパロにしようとしていることは、今にあなたにわかる。すなわち強 15 い手で、彼は彼らを出て行かせる。強い手で、彼はその国から彼らを追い出してしま う』」(出エジプト記6:1)。モーセは神のみこころに聞き従いました。その結果、200万 人のイスラエル人がエジプトでの奴隷生活から解放されました。 ダビデはイスラエルの王であったとき、彼は宮殿に住んでいるのに、神を礼拝する場 所はなおも天幕の中にあることに気づきました。ダビデの心に生じた願いは、神を礼拝 するための宮を建てることでした。しかし神はダビデに「あなたがわたしの家を建てるの ではない。その代わり、私はあなたに世継ぎの子を与える」と言われました。「彼はわた しのために一つの家を建て、わたしはその王座をとこしえまでも堅く立てる。わたしは 彼にとって父となり、彼はわたしにとって子となる」(I 歴代誌17:12-13)。神に仕えた いというダビデの願いのゆえに、神は彼の世継ぎの子が永遠の王国を立てることを約 束されました。そのダビデの世継ぎの子とは、イエス様です。イエス様は神の御子であ り、彼の永遠の王国は、神の御国です。 イエス様はこう言われました。「わたしを遣わした方はわたしとともにおられます。わたし をひとり残されることはありません。わたしがいつも、そのみこころにかなうことを行なう からです」(ヨハネ8:29)。イエス様は、神のみこころを完全に成し遂げた唯一のお方 です。イエス様は死の前夜、父なる神に祈りました。イエス様は、十字架にかかって死 ぬことが神のみこころであると知っていたので、その心には大きな重荷がのしかかって いました。イエス様は死が非常な痛みを伴うものであることを知っていました。どのよう な人でもそうであるように、イエス様は不必要な痛みを経験したくないと思っておられま した。そこで神に叫び求めました。「父よ。みこころならば、この杯をわたしから取りのけ てください。しかし、わたしの願いではなく、みこころのとおりにしてください」(ルカ22: 42)。イエス様が神のみこころを行われたので、私たちは罪の赦しと永遠のいのちを得 ることができます。「キリストも、多くの人の罪を負うために一度、ご自身をささげられまし たが、二度目は、罪を負うためではなく、彼を待ち望んでいる人々の救いのために来ら れるのです」(ヘブル9:28)。 16 あなたがイエス様を信じたとき、イエス様はあなたに新しい心をお与えになりました。イ エス様は、あなたの思い、感情、願いがイエス様に喜ばれたものとして変えられるため に聖霊を遣わされました。あなたが神に仕えることができるように導きを示すために、神 はご自身のみこころをあなたの心にお与えになりました。クリスチャンとして、あなたに は神のみこころを知り、行う機会が与えられているのです。 適用 1. 神のみこころが示されるように祈ってください。 2.神のみこころを理解するために、あなたは自分の心、つまり自分の思い、意志、感 情を理解するところから始める必要があります。詩篇37:4-5はこう教えています。 「主をおのれの喜びとせよ。主はあなたの心の願いをかなえてくださる。あなたの道を 主にゆだねよ。主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる」。あなたは自分の心を主にさ さげたので、あなたの願いは主の願いとなっています。もしあなたの心が本当にイエス 様にささげられているのなら、あなたの思い、意志、感情は神のみこころを理解するの を導いてくれます。以下の質問を自分に問いかけてください。 私はクリスチャンになってから、 何をするのを楽しんでいるだろうか。 何についてワクワクしているだろうか。 何に対して重荷を抱いているだろうか。 3.神に喜ばれることを行うために自分自身をささげてください。あなたが神によって楽 しんでいること、ワクワクしていること、重荷を抱いていることを行うことを通して、神に仕 えてください。 17 セッション3 あなたの能力 詩篇139:13-16を読む。 上記の箇所によると、だれがあなたを造られましたか。 その方は、いつからあなたのことを知っていますか。 神があなたの人生の計画を立てられたのはいつですか。 神はあなたを造られました。あなたが神と出会うよりもはるか前から、神はすでにあなた のことを知っていました。実際のところ、あなたが生まれる前から、まだあなたがお母さ んの胎内にいたときから、神はあなたのことを知っておられたのです。そのときから、神 はあなたの人生の計画を立てておられるのです。「あなたの目は胎児の私を見られ、 あなたの書物にすべてが、書きしるされました。私のために作られた日々が、しかも、 その一日もないうちに」(詩篇139:16)。 あなたが造られた最初のときに神はあなたの人生の計画を立てられ、あなたが神のご 計画を成し遂げるのに必要な能力を与えられました。それゆえ、私たちは神に賛美と 感謝をささげるのです。「私は感謝します。あなたは私に、奇しいことをなさって恐ろし いほどです。私のたましいは、それをよく知っています」(詩篇139:14)。 神はすべての人に能力を与えておられます。クリスチャンであろうと、未信者であろうと、 一人一人、だれもが能力を持っています。音楽、芸術、教えること、ビジネス、農業、ス ポーツ、人間関係を深めること、その他、人によって様々な能力が与えられています。 人生を喜び、楽しむという能力でさえ与えられています。いろいろな人たちに様々な種 類の能力が与えられているので、全く同じ能力を持っている人は二人といない、と言う ことができます。一人一人がユニークな仕方で神に仕えることができるように、神は一 人一人をユニークな存在として造られました。 18 大切でない能力、というものはありません。人々は、どの能力がより大切で、どの能力 は大切でないか、ランク付けをする傾向があります。また、俳優、芸術家、音楽家、スポ ーツ選手、ビジネスや政治の指導者など、特定の能力をもった人たちを称賛する傾向 もあります。しかし本当のところは、すべての人の能力が大切であると見なされるとき、 社会は最もよく機能します。例えば、街を良くするためには、良い市長や良い市議会 議員だけでなく、良い警察官、良い消防士、また良いごみ回収者が必要なのです。す べての人が大切な存在なのです! 社会において真実なことは、クリスチャンの間でも真実です。あなたのグループのすべ てのメンバーの能力は大切です。だれもが貢献すべきものを持っています。だれ一人 として見過ごされるべきではありません。I コリント12:14-26でパウロはこのことにつ いて、教会をからだにたとえながら述べています。 I コリント12:14-26を読む。 ここで大切なことは、からだに属するそれぞれの器官が、からだの形や構成を決めるの ではない、ということです。自分がどのような機能を果たすかということでさえ、自分で 決めるわけではないのです!「しかしこのとおり、神はみこころに従って、からだの中に それぞれの器官を備えてくださったのです」(I コリント12:18)。からだのどの器官も必 要であり、最も弱いと思える器官こそ、からだが正しく機能するために必要なのです (I コリント12:21-24)。一つ一つの器官が正しく機能し、からだ全体が共に働くこと が大切なのです。 「しかし神は、劣ったところをことさらに尊んで、からだをこのように調和させてくださった のです。それは、からだの中に分裂がなく、各部分が互いにいたわり合うためです。も し一つの部分が苦しめば、すべての部分がともに苦しみ、もし一つの部分が尊ばれれ ば、すべての部分がともに喜ぶのです」(I コリント12:24-26)。 19 どのような能力も、神に、また人々に仕えるために用いることができます。例えば、劇を 演じる能力は、聖書に基づいたドラマをするのに用いることができます。また芸術家は、 神の創造のみわざをほめたたえるために、絵を描いたり、彫刻を彫ったりすることがで きます。ビジネスをする能力は、教会の組織や金銭を管理するために用いることができ ます。人間関係を深める能力は、カウンセリングを通しての奉仕に用いることができま す。楽しいことをする能力は、クリスチャンが交わるとき、大きな助けとなります。 あなたの人生における神のご計画を成し遂げることができるように、神はあなたに能力 を与えられました。あなたが神のご計画に沿って与えられた能力を用いるとき、すべて の人が霊的に成長する、というあなたの小グループに与えられている目的を果たすこ とに、あなたも貢献することができるのです。 適用 1.あなたに与えられている能力が何であるか、はっきりと理解することができるように 神に祈り求めてください。 2.以下の2つの質問に答えてください。 (1) あなたが上手にできることは何ですか(いくつでも挙げてください)。 (2) あなたが(1)の答えとして書き出した一つ一つの事柄に関して、その能力を用い て神と人々に仕えるにはどうしたらよいか、一つまたは二つの方法を考えてください。 3.あなたの励まし手やあなたのグループのメンバーなど、あなたのことをよく知ってい る人と会ってください。その人に、あなたが上手にできることは何か尋ねてください。 4.自分自身について2.と3.を通して学んだことをもとに、自分に与えられていると思 う能力を書き出して、リストにしてください。それらの能力を用いてあなたのグループで 仕えながら、それらの能力が与えられていることを確認できるように神に祈り求めてくだ さい。 5.あなたに与えられていると思われる一つ一つの能力を用いてどのような奉仕をする ことができるか考え、何か一つの奉仕をするための計画を立ててください。 20 セッション4 あなたの性格 エレミヤ18:1-6を読む。 エレミヤ18:1-6では、だれのことが陶器師になぞらえられていますか。 陶器師と陶器のどちらが物事をコントロールしますか。 エレミヤ18:1-6では、陶器師は神を指しています。神はみこころに沿って私たちを 形作られる創造主です。陶器師が陶器を作るという行為は、一定の時間をかけてなさ れるプロセスです。もし陶器師が制作している陶器に傷がついたなら、「陶器師は、.. 再びそれを陶器師自身の気に入ったほかの器に作り替え」ます(エレミヤ18:4)。同じ ように、神があなたを形作られていくこともプロセスです。あなたはある日突然、完全に 神があなたに望んでいる者になる、ということはできません。そうではなく、神は長い時 間をかけてゆっくりとあなたを形作っていかれます。神があなたの人生においてなされ るこの創造的なプロセスは、霊的な成長です。あなたはゆっくりと、よりイエス様に似た 者へとなっていくのです。 神があなたを形作る一つの領域は、あなたの性格です。あなたの性格は大切です。な ぜなら、それによってあなたがどのように意思決定をし、どのように時間を使い、どのよ うに他の人々と関わるかが決まるからです。それは、あなたがクリスチャンとしてどのよう に霊的賜物、動機、能力を用いて神と人々に仕えるかを決める一つの要因なのです。 自分の性格について考えるとき、心に留めておくべき4つの真理があります。 1.あなたの性格は、神があなたに与えられた賜物です。神はあなたの人生における 神のご計画を、あなたを通して成し遂げるために、あなたをあなたとして造られました。 陶器は陶器師に向かって「なぜあなたは私をこのように作ったのですか。あなたは私を コップやお皿として作るべきでした。そうすれば、私はもっと用いられることができるの 21 に。」などと言うことはありません。むしろ、陶器は陶器師が意図した目的を成し遂げま す。同じように、あなたも自分の性格について不満を抱いたり、だれか他の人のようで あったら良かったなどと願ったりすべきではありません。むしろ、自分の性格を神から 与えられた賜物として受け入れましょう。自分の長所と短所について学び、神の栄光の ために自分の性格が用いられるように、自分自身をささげましょう。 2.神はまだあなたを造り終えたのではありません。あなたが霊的賜物、動機、能力を 用いて神に仕えることを通して、神はあなたを形作り続けます。例えば、あなたは今は 内向的かもしれませんが、後でより外向的な人になるかもしれません。あるいは、今は 認識的な人かもしれませんが、後で決断的な人になるかもしれません。もし今の自分 を好きになれないなら、忍耐し続けましょう。神はまだあなたを造り終えたのではありま せん! 3.神は様々なタイプの人々を造られます。完璧な性格や、悪い性格というものはあり ません。あるのは、様々なタイプの性格があるということだけです。神が異なった性格を もった人々を造られるのは、教会に異なった役割を果たす様々なタイプの人々が必要 だからです。神のみこころを成し遂げるには、これら様々なタイプの人々がみな一緒に 働くことが必要です。あなたの小グループを見てください。だれ一人として他の人と同 じ人はいません。しかし小グループが、礼拝、交わり、主の弟子となること、伝道、奉仕 という目的を成し遂げるためには、すべての人が必要です。一つの問題は、あなたと 異なるある人々とは一緒に物事をするのが難しい、ということです。性格における衝突 が起きた場合、どうしたらいいでしょうか。 (1) 第一に、その衝突を解決し、その人と一緒にやっていくことを神に対して決意し ます。イエス様がその人を愛しておられ、またあなたがその人を愛することを期待して おられることを覚えておきましょう。「神を愛する者は、兄弟をも愛すべきです。私たち はこの命令をキリストから受けています」(I ヨハネ4:21)。 (2) 第二に、その人の持っている性格が神からのものであることを神に感謝します。も しその人のことを神に感謝するなら、その人を憎むのは難しくなります。 22 (3) 第三に、その人と会って、互いの性格を用いて一緒に働き、助け合うにはどうした らよいか話し合います。その話し合いの最後に、その人と二人で互いのために祈り合う ときを持つことができると、さらにすばらしいことが起こるでしょう。 4.あなたの性格は、あなたにとって霊的賜物、動機、能力をどのように用いることが心 地良いかを決めます。あなたは自分の性格に沿って奉仕すべきです。だれかのことを 尊敬しているからと言って、その人のように振舞おうとしてはいけません。あなたのあり のままの姿で、神にあなたを用いていただきましょう。神があなたに異なったタイプの性 格を与えようと望んでおられるなら、あなたを作り変えていただきましょう。神が陶器師 であられ、あなたは神の御手の中にある陶器なのです。 適用 性格を調べる* 1.以下の2つ一組となっている文を読み、自分の性格を示していると思うものをどちら か一つを選び、○をつけてください。 外向的 内向的 私は行動を起こすのが好き。 私は静かに思い巡らすのが好き。 私は人と話をするのが好き。 私は一人で考えるのが好き。 私は素早く行動する。 私はゆっくり、慎重に行動する。 私は他の人と一緒に働くのが好き。 私は一人で仕事をするのが好き。 私は他の人が何を期待しているか を知りたい。 私は自分が抱いている期待に 従って仕事をしたい。 感覚的 直感的 経験は大切である。 事実がどのように重なり合うかが大 切である。 私は五感を用いて何が起きているか 認識する。 私は自分の想像力を用いて新しい アイディアを考えるのが好き。 23 私は前に経験したことのない新しい 問題に関わるのが苦手。 私は新しい問題を解決するのが 好きで、同じことをすると飽きる。 私はすでに持っている能力を用いる のが好き。 私は新しい能力を身につけるのが 好き。 私は細かい事柄が複雑になるとイライラ する。 私は細かなことが複雑になっても 平気。 思考的 感情的 私は論理立てて物事を決める。 私は感情に基づいて物事を決 める。 私は人から正しく取り扱われたい。 私は人々を喜ばせることをしたい。 私は時々自分で気づかないうちに他の人 を傷つけてしまう。 私は他の人の感情に気づく。 私にとっては人間関係よりも、アイディアや 物事のほうが大切。 私にとってはアイディアや物事より も人間関係のほうが大切。 私はグループでの調和を必要としない。 私はグループの調和を必要とし、 衝突が起こると混乱する。 決断的 認識的 私は計画を立てるのが好き。 私ははっきりとした計画を立てず、 柔軟に行動するのが好き。 私は計画どおりに物事を進めるのが好き。 私は予期しないことが起きても簡 単に対応できる。 私は一度に一つのことをしたい。 私はいくつものことを同時にするこ とができるが、完了できないかもし れない。 私は素早く判断しすぎるかもしれない。 私は判断するのがゆっくり過ぎるか もしれない。 私は他の人を傷つけることになっても、 正しいことをしたい。 私は人との調和を保つためには 間違うことをいとわない。 私は自分の基準やスケジュールを変え たくない。 私は問題が生じたならそれに対応 するために変えることができる。 2.1.で答えたことをもとに、以下の選択肢のうち、今のあなたの性格を表すのに ふさわしい言葉に○をつけてください。 24 (1) より外向的 より内向的 (2) より感覚的 より直感的 (3) より思考的 より感情的 (4) より決断的 より認識的 3.あなたの励まし手やあなたのグループのメンバーなど、あなたのことをよく知ってい る人と会ってください。その人に、あなたについて1.と2.の質問に答えてもらいましょ う。 4.神があなたをあなたとして造られたことを、神に感謝しましょう!あなたがあなたとし て神に仕えることができるように神に祈り求めてください。 * こ の 「 性 格 を 調 べ る 」 は 、 Gary L. Harbaugh 著 “God’s Gifted People” (Minneapolis: Augsburg, 1990) 23-27 ページにある調査表をもとに作成しました。 25 セッション5 あなたの経験 ローマ8:28-30を読む。 ローマ8:28によると、だれがすべてのことを働かせて益としてくださいますか。 ローマ8:28によると、だれがこの益を受けますか。 ローマ8:29によると、神がもたらしたいと願っておられる益は何ですか。 ローマ8:30によると、神がこの益をもたらすために用いられる、4つのステップは何で すか。 クリスチャンが最も頻繁に考える疑問の一つは、「私の人生における神のみこころは何 だろうか」という問いです。この問いを考えるとき、彼らはたいてい進学、就職、結婚、 子育て、その他人生における重要な決断について考えています。神は私たちの人生 に影響を及ぼすそれらの重要な決断について関心を抱いておられますが、神が最も 強く関心を抱いていることは、私たちの霊的な成長です。ローマ8:28-30は、神のみ こころについて美しく描かれ、説明されている箇所です。ローマ8:28によると、益とし てくださるのは神ご自身です。言い換えるなら、神のみこころとは、私たちが神のため に何をするかということよりも、神が私たちのために何をされるかについてのことなので す。神が私たちのうちに、また私たちを通して、ご自身のみこころを成し遂げられます。 次に、神がもたらしてくださる益を受けるのは、「神のご計画に従って召された人々」で す。これは、イエス様を自分の主、救い主として信じるようにとの神の招きに応えたす べての人に当てはまります。イエス様に従い、イエス様のみこころを行うことに自分をさ さげた人に対して、神はすべてを働かせて益とすることを約束しておられます。第三に、 神がもたらされる益とは、人々が「御子のかたちと同じ姿」(ローマ8:29)に変えられて いくことです。神の私たちに対する究極的なみこころは、私たちがイエス様に似た者と なるまで、私たちを再創造し、形作り、整えることです。 26 神はこのことを、予定、召し、義認、栄化、という4つのステップを通してなされます(ロ ーマ8:30)。「予定」とは、神の選びを示す神学的な用語です。これは簡単に言うと、 神が御子イエス様を通して私たちに救いの道を備えてくださる、神の選びのみわざで す。神が私たちを救うことを選んでおられるのは、神の愛に基づいています。「神は、 実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、 ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである」(ヨハネ3:16)。神はまた、 福音と、私たちの心のうちに働かれる聖霊を通して、神のもとに立ち返るように私たち を召しておられます。新約聖書でイエス様は「わたしのもとへ来なさい」、「わたしにつ いてきなさい」、「わたしに従いなさい」とくり返し語っておられます。イエス様は、彼のも とに来て彼を信じる者は、罪の赦しと永遠のいのちを受けると言っておられます。義認 とは、私たちの罪を赦す神のみわざのことです。これは法廷で使われる言葉からとった 用語です。裁判官が被告人に対して「無罪」を言い渡すときのように、神は私たちに、 私たちが様々な悪いことをしてしまったにもかかわらず、「無罪」と言ってくださるので す。神がそうしてくださるのは、私たちが過ちを犯さなかったからではありません。私た ちは、だれもが過ちを犯す者であることを知っています。神が私たちを無罪にしてくだ さるのは、すでにイエス様が私たちの代わりに罪のもたらす苦しみを背負ってくださっ たからなのです。 「私たちがまだ弱かったとき、キリストは定められた時に、不敬虔な者のために死んでく ださいました。正しい人のためにでも死ぬ人はほとんどありません。情け深い人のため には、進んで死ぬ人があるいはいるでしょう。しかし私たちがまだ罪人であったとき、キ リストが私たちのために死んでくださったことにより、神は私たちに対するご自身の愛を 明らかにしておられます」(ローマ5:6-8)。 栄化とは、神が御子を通して救いの道を備えたときに始められたみわざのプロセスが 完成することを意味します。つまり栄化とは、クリスチャンがイエス様に似た者となるプ ロセスが完了されることを指すのです。 27 神はあなたが生まれるよりもはるか前から、あなたが御子イエス様に似た者となるように、 あなたのうちに働いておられます。ローマ8:29に「御子が多くの兄弟たちの中で長子 となられる」と書かれているのは、このためです。神はあなたがイエス様を救い主として 信じるよりも前から、あなたの人生を通して働いておられ、あなたがイエス様に似た者と なるように再創造しておられるのです。あなたは、このプロセスがとてもゆっくりとしか進 んでいないように感じるかもしれません。「神様が何かをしているとは思えません。昨日 と今日を比べても、私は何も変わっていません。」と言いたくなるかもしれません。しか し神は決して時間を無駄にはされません! 神はあなたの家族や友人との関係、教育、仕事、を含めて、あなたが経験するすべて のことを用いて、あなたが神の望んでいる者となるように形作っておられます。あなたに とって最も大切な経験のいくつかは、大きな痛みや苦しみを伴う経験でしょう。そのよう なときこそ、神が近くにおられること、神があなたを愛していること、あなたが神に信頼 することができることを、神はあなたに教えられるのです。ダビデは彼の人生における 苦難を振り返りながら、このように述べています。「たとい、死の陰の谷を歩くことがあっ ても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから。あなたのむちと あなたの杖、それが私の慰めです」(詩篇23:4)。またパウロは、苦しみを通して次の ことを学びました。「私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるので す」(ピリピ4:13)。 神があなたをイエス様に似た者へと変えていくとき、神はあなたが神と他の人々に仕え ることができるように整えてもおられます。あなたの人生における経験を振り返るとき、 あなたがユニークな仕方で奉仕することができるようにどのように整えられているか、よ り良く理解することができるでしょう。あなたと全く同じことを経験している人は、他にだ れもいません。ですから、あなたはキリストのからだにおいて、他の人には果たすことの できない役割を果たすことができるのです。 28 適用 1.あなたの人生における経験を神に感謝してください。神があなたに救いを与えてく ださり、イエス様に似た者へと変えてくださっていることを神に感謝してください。 2.あなたにとって重要な経験をいくつか挙げてください。 (1) 家族や友人と共に経験したこと (2) 教育における経験 (3) 仕事における経験 (4) 痛みや苦しみの伴う経験 (5) 霊的な経験 3.それらの経験を通して、あなたが神と他の人々に仕えるために、神はあなたに何を 教えられましたか。 考察 1. 仕えるために神によって整えられることについて、何を学びましたか。 2. 仕えるために神によって整えられることについて、質問はありますか。 3. 仕えるために神によって整えられることについて学んだことを他の人と分かち合う ために、どのような計画を立てますか。 4. あなた自身の霊的賜物、心(動機)、能力、性格、経験についてより深く理解したこ とを用いて、あなたの小グループで他の人に仕えるための計画を立ててください。今 すぐにし始めることを3つ以上考えてください。そして、あなたの励まし手やあなたのグ ループのメンバーと共に、あなたが立てた計画について話し合ってください。 29
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